2000年(平成12年)7月7日は、プレイステーション用ソフト『ファイナルファンタジーIX』が発売された日。本日で発売20周年という大きな区切りを迎えました。

 ナンバリング9作目となる『ファイナルファンタジーIX』はキャラクターの等身がデフォルメされたり、ファンタジー色の強い世界観になったりと原点回帰が図られていた作品でした。

『FF9』が発売20周年。原点回帰を掲げた重いテーマで生きる意味を教えてくれた【今日は何の日?】_09

 序盤こそお姫様を誘拐したり、アドリブで寸劇に混ざったりと賑やかな雰囲気で物語が進行しますが、プレイを進めていくことで“命とは”、“生きることとは”という重いテーマになっていきます。

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 主人公のジタンやヒロインのガーネット(=ダガー)など、魅力的なキャラクターはたくさん登場しますが、やはりゲームをプレイして心に残るキャラクターは黒魔道士の少年・ビビではないでしょうか。終盤のネタバレになるので詳細は書きませんが、“生きるってことは、永遠の命を持つことじゃない”と彼が悟るシーンは泣けます……。

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 また、ゲームをプレイしていてショックだったのは、ヒロインのガーネットが声が出なくなってしまうということ。

 彼女は旅の途中、育ての母であるブラネの死や故郷のアレクサンドリアの崩壊など、ショッキングなことが重なって声が出なくなってしまいます。

 ちなみに、その状態のガーネットは戦闘時に“コマンドミス! ダガーは集中できない!”というメッセージとともにコマンドがキャンセルされることが多くなります。ストーリーの内容とシステムが組み合わさったゲームならではの演出で驚きました。

 その後、声は戻ったものの、自分のありかたに悩むガーネットに、手に持っていた宝石を渡しながら話すジタンも印象的でした。

 「その宝石はね…最初はどこにでもある石ころだったんだ。だけどその石は、こう願い続けた……“私は輝きたい!”」。

 「その願いを手がかりに、石は人から人へと渡り……そして今、ダガーの手の中で輝いているんだ! ダガーが輝く勇気を持ちさえすれば……きっといつか輝ける!」

 ジタンらしいキザでありながら温かいセリフでした(ちなみにダガーというのはガーネットが正体を隠すために使っている偽名。彼女がジタンの愛刀から取った名前で、本編ではこちらの名前で呼ばれることが多いですね)。

 それを聞いたガーネットは、長かった髪を切って過去の自分と決別。自分らしく生きることを誓うのですが、一新された顔グラフィックが吹っ切れた顔をしてすごくかわいかったです。正直、惚れちゃいましたね!

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 バトルに関しては前作『VIII』のジャンクションシステムのような複雑なものではなく、『V』でおなじみのアビリティシステムが搭載されていました。

 『V』と違ってアビリティは装備に付属しており、マスターすることで装備を外しても使えるのが特徴。HPが50%以下になった女性キャラクターの代わりに物理攻撃を受ける“女の子をかばう”など、多彩なものがありましたね。ただ、“いつでもリジェネ”が便利なことに気付いてからはそればかり付けていました(笑)。

 そんな本作はキャラクターやムービーを高解像度化し、高速モードなどを搭載したリマスター版が現行機で発売中。PS4、Nintendo Switch、Xbox One、iOS、Android、PC(Steam)と多くの機種でプレイできるので、ぜひチェックしてみてください。

※仲間やバトルシステム、リマスター版の特徴などは下記の記事をチェック!

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週刊ファミ通(7/16発売)で『FFIX』20周年特集!

 また、2020年7月16日発売の週刊ファミ通2020年7月30日号では、『FFIX』20周年特集を掲載。好きなキャラクター、音楽、セリフなど聞いたユーザーアンケートの結果発表や、開発者インタビューなど、28ページの大ボリュームでお届けします。気になるインタビューのラインアップはこちら。

  • クリエイターインタビュー:坂口博信氏(『FFIX』総監督)
  • クリエイターインタビュー:伊藤裕之氏(『FFIX』ディレクター)
  • クリエイターインタビュー:皆葉英夫氏(『FFIX』アートディレクター)
  • クリエイターインタビュー:村瀬修功氏(『FFIX』キャラクターデザイン)
  • クリエイターインタビュー:板鼻利幸氏(『FFIX』キャラクターデザイン)
  • キャストインタビュー:朴璐美さん(『ディシディア FF』などのジタン役)

 そのほかにも盛りだくさんの、『FFIX』ファンは完全保存版の内容になっていますので、ぜひお買い求めください&ご予約ください!

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