日本一ソフトウェアより2020年6月25日に発売された新作アクションRPG『少女地獄のドクムス〆』。色鮮やかでかわいいビジュアルが目を引く本作の魅力を、記事担当ライターが力説します。
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奥深い戦闘と読み応えのある物語がプレイヤーを“地獄”に引き込む!
人の煩悩によって作り出される“妄念”。生者、死者問わず強い感情や欲望によって生まれ、そしてそれは地獄を作り出す――。ボクに作り出されるのはきっと課金地獄、どうもライターの聖☆あべさんです。
本作は、少女たちの妄念によって生み出された“少女地獄”に迷い込んでしまった主人公と地獄の住人“毒娘”が現世へ戻るために、少女地獄に存在する毒沼の毒を回収して浄化を目指すアクションRPG。
アクション部分の手触りは非常にユニークで、陣取りゲームの要領で毒を回収し、その毒を撃ち出して攻撃を行うのですが、そのバランスが絶妙。
毒娘にチェンジすると毒沼の毒を回収可能! 移動すると主人公の身体を起点にピンクの点線が引かれ、囲った範囲内の毒を回収できます。
ステージのクリアーには毒を回収する必要があるものの、敵を倒す前に回収しすぎると攻撃に必要な“毒攻撃ゲージ”をすぐに溜められなくなり、敵の群れにタコ殴りにされてしまうのです。
そのため、攻撃のためにゲージを溜めるのを優先するか、それとも足場を確保して立ち回りやすくするのか、という取捨選択が必要。状況を見ながらリアルタイムで考えながら戦うスリルが心地よく、うまく立ち回れたときの快感はひとしおです。
弾が切れるとクールタイムに。毒沼を浄化するか、弾数が回復するまでは攻撃できなくなります。
浄化を進めて右下のゲージを溜めると、強力な一撃を放つ“電霊開放攻撃”が使用可能。非常に強力なので敵に囲まれても返り討ちにできます。
ステージによって毒沼の量や出現する敵の数も変わってくるので、臨機応変なプレイで少女地獄を浄化していくのが本作の醍醐味と言えるでしょう。
また、敵を倒すために必要な主人公の装備は地獄の浄化を進めるなかで新たに入手することが可能。少女地獄で“毒晶”というアイテムを3つ見つけ出すと、その地獄の主が装備として力を貸してくれるようになるのですが、毒晶は少女地獄の中のアチコチに散らばっているので見つけるのはなかなかたいへん。
それでも、毒晶で手に入る装備はユニークな性能になっているので、「この地獄ではどんな装備が手に入るのかな?」と気になって、ついつい装備集めに没頭してしまいます。
それから、装備には強化要素があるのですが、本作では初期に手に入ったものでも、どんどん強化していくことでずっと愛用することも可能。「あの装備が使いやすかったのに……」ということがないように配慮されているのはうれしい点ですね。
ミッションと関係のない毒沼を浄化しないと毒晶が見つからないことも……。
主人公が装備できる毒は、攻撃時に使用する“攻性毒”、“妄者毒”と、防御力や補助スキルを付加する“防性毒”、“触媒毒”の全4種類。
装備ごとに攻撃力や射程なども異なるので、敵やミッションに応じた使い分けが必要です。
主人公たちが浄化していく少女地獄には、その主である少女が地獄を生み出した原因が描かれる物語も用意されているので、なぜ地獄が生み出されてしまったのかを読み解いていくのも本作のおもしろさのひとつ。
「なんでそんなことで地獄が生まれるの!?」というおかしなものから、「そんなの地獄ができて当然でしょ」と思えるほどのヘビーなものまで、さまざまなテイストの物語が楽しめます。
そうした少女たちの物語とともに、主人公はなぜ地獄に迷い込んだのか、毒娘は何者なのか、といった謎も次第に明かされていくので、どんどんゲームを進めたくなってしまうんです。
また、地獄ではふたりにさまざまな出会いがあります。なかでも喪服の少女は、ライバルポジションの女の子。ひとつしかない天国への切符を勝ち取るのはどちらなのか、その道中で起こるやり取りも必見です! 主人公をライバル視しつつも、ときには手助けしてくれるキャラクターで、いい味を出しています。
かわいらしさが詰まった毒娘の反応
ここまでゲーム性やストーリーの魅力について紹介してきましたが、ボクとしては、毒娘とのやり取りがいちばん気に入っているポイントです。
物語を進めていくと“ココロのカイワ”と呼ばれる毒娘との会話イベントが発生するのですが、ここでの選択に応じて毒娘が異なる反応をしてくれるんです。その反応はどれもこれもとにかくカワイイ!
選択肢に応じて主人公のステータスも上昇。レベルを上げていくことで有用なスキルも獲得できます。
彼女は感情を直接的に表現することは少ないものの、内心では喜んでいるタイプ。その喜んでいる様子がかなりわかりやすいので、すごくかわいらしいんです。会話シーンでは、表情豊かに滑らかなアニメーションで動きながら話してくれる点も魅力。
少女地獄の浄化が終わるたびに毒娘との会話が発生するのですが、もう一度同じマップを攻略すれば、ほかの選択肢でどんな反応をするのかも試せるので、ボクはついつい物語そっちのけで、彼女のまだ見ぬ反応を見るために何度も同じ少女地獄を浄化していました。
上で語ってきたように、本作はアクションゲームとしても、シナリオを楽しむアドベンチャーとしても見どころのある1本です。興味が湧いた方はぜひ遊んでみてください!