Twitter Japanは、2020年6月23日に新型コロナウイルスの影響下における、ゲームのツイート動向やTwitter活用においての事例を紹介するオンラインメディアブリーフィングを開催した。

 進行役はTwitter JapanのSr. Client Partner / Gaming Vertical Leadである古屋開氏、ゲストスピーカーにはCraft Egg(「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」など)よりマーケティング室室長の齋藤隼一氏、PUBG JAPANよりMarketing Team Leadの國方大輔氏が登場して、この数ヵ月の動きや事例を紹介した。

Twitter Japan調べによる“新型コロナウイルスの影響下でのゲームの話題”

 まずはTwitter Japan古屋氏による“新型コロナウイルスの影響下におけるTwitter上のゲームの話題の動向”について。

 新型コロナウイルスの影響下においてTwitter上ではさまざまなワードの増減があったということだが、そのなかでも“ゲームを見直す”というキーワードが増加したという。ゲームは無駄なものではなく“寂しさを紛らわせるもの”であったり、“大事なイベントの代替になるもの”として、ポジティブにとらえる意識が高まったわけだ。

 ステイホーム期間においても家でゲームをして過ごすことは推奨され、WHOとゲーム企業によるキャンペーンも行われるなど、世界的な動きであったことも見逃せない。

 2020年3月~2020年6月14日の期間において、とくに4月~5月には“コロナ”と“ゲーム”が含まれるツイートが増加、過去3ヵ月間に両キーワードを含むオリジナルポスト(RT除く)だけで16万投稿があったそうだ。

 そうしたツイートには、ふだんからゲームをしていた人のツイートだけではなく、これまであまりゲームをしていなかったけれど、“StayHome”でゲームをしてみたらハマってしまったなど、新たなゲームファン獲得にも寄与している様子が窺えるという。

 ゲーム企業からのTwitter活用も多数ある。なかでもスクウェア・エニックスが4月24日に発売した『聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ』においては、発売を記念して、ラビの絵文字を提供してファンの人にツイートしてもらうというキャンペーンを実施。

 カンバセーショナルカードという、ハッシュタグがボタンになっていて、選択するとツイートできるTwitter広告フォーマットを使ったプロモーションを行った。ラビの絵文字を見たいという気持ちもあいまってツイートしてみるユーザーが多かったのではと推測していた。

 古屋氏はこうした変化や事例から、Twitterでは、適切に届け、話題にしてもらい、拡げてストックしていく。このサイクルでSOV(シェア・オブ・ボイス、広告の量)を高めることがポイントであるとまとめた。

『PUBG モバイル』、『バンドリ!』が実際に行った新型コロナウイルスの影響下での取り組み

 続いて、ゲーム会社からの新型コロナウイルスの影響下における実際の対応などが語られた。登場したのは、『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』を展開するCraft Eggの齋藤隼一氏と、『PUBG』を日本展開するPUBG JAPANの國方大輔氏。

 新型コロナウイルスの影響下においての、開発の連携の難しさについて。

 『PUBG』の國方氏は、『PUBG』は本社が韓国、モバイル版は中国のテンセントで開発が行われているので、新型コロナウイルスの影響は大きかったという。以前からオンライン会議などを導入していたのだが、新型コロナウイルス影響下ではそれ以上に在宅での作業などを求められるところもあって、アップデート展開などに影響が出たそうだ。

 『バンドリ!』の齋藤氏は、協業先であるブシロードが2月ごろから速めに新型コロナウイルスに対応した業務体制を取ったこともあり、3月ごろからリモート業務体制に入ったという。開発においては、想像していたものよりも在宅でも開発業務を進めることができたそうだ。

 アプリのスケジュールへの影響について聞かれると、『PUBG』では、当初行おうとしていたオフラインでのイベント展開などを見直すことになったが、1月にスケジュールをまとめたばかりだったため、すべてを1から考え直すことになり、かなり苦労したそうだ。

 『バンドリ!』でも、もともとは5月のゴールデンウィークに初めて全バンドが集結したイベントを開催する予定で、それを軸にゲームを盛り上げていく予定だったところが中止になってしまい、盛り上げることが難しくなってしまったという。

 ただ、両社ともに、“KPIが下がったか?(KPIは売上など目標達成率のこと)”と言えばそうではなかったという。ただ、盛り上げのための展開が難しくなったので、Twitterなどを使ってユーザーに呼びかけたりなど、在宅からでもできるような方法でユーザーを盛り上げる取り組みを迫られたということだ。

 ステイホームで家でゲームをしている人が増えたという状況下において「ゲームプロモーションの方針転換はありましたか」という質問に対しては、『PUBG』ではeスポーツの展開もあるので予定していたオフラインイベントがあったものの中止に。代わりにオンラインでの大会を実施していったという。また、『PUBG』ではストリーマーと公式パートナーシップを結んでいるが、新型コロナウイルスの影響下でも配信では変わらず行われ、ユーザーコミュニティの交流が行われていたので、それらオンラインでの盛り上げの重要性を再確認したということだ。

 『バンドリ!』ではもともとテレビCMや交通機関への広告などを多数出稿していたが、ステイホーム期間には外の広告よりもテレビなどの家で見てもらえる広告へ予算を多めにしたそうだ。また、広告を打つことも大事だが、それ以上にコンテンツを提供することが重要である、という意識が運営チーム内に高まっていたところなので、そこをより見直すきっかけにもなったということだ。

 Twitter活用についての取り組みについては、『PUBG』にはゲームシステムとして“安全地帯がどんどん狭まっていく”という特徴があるが、それに合わせてTwitterでもステイホーム期間に“ハッシュタグ#安全地帯”を使って、ユーザーに家で安全に『PUBG』を楽しもうと呼びかけたそうだ。ユーザーからのツイートも増加していたそうだ。

 『バンドリ!』でも、とくにステイホーム期間中にはユーザーからの『バンドリ!』関連のツイートが増え、通常時よりも盛り上がりを見せたという。運営チームからもイラストをツイートで投稿するなど行い、楽しんでもらえるようにTwitterを活用したということだ。

 おつぎは、それぞれのタイトルにおける新型コロナウイルス影響下で行った取り組み事例について。

 『バンドリ!』の公式アカウントは157.2万フォロワーがいてゲームジャンルでは国内4位。Twitter利用率の高いゲームアプリとしても国内2位となっており、Twitterでのプロモーションは重要と考えているという。

 そんな『バンドリ!』では、新型コロナウイルスの情勢をみて、4月にはビデオ会議用のバーチャル背景を配布、ステイホームの書き下ろしイラストを投稿、初のリモート生放送も開催するなど、オンライン展開を精力的に行った。

 さらに5月には緊急事態宣言の解除に合わせて、約2000発の花火を打ち上げるという無観客花火大会の開催を告知。6月2日も開催した。これにはユーザーからもポジティブな反応を多数得られたということだ。

 前述のように5月のゴールデンウィークには大型のライブイベントを予定していたが、それがなくなってしまったが、代わりに過去のライブ映像をYou Tubeで配信してTwitterでもそれに関するワードがトレンドに入ってくれたそうだ。

 チーム内では“毎日トレンド入り”を目標に掲げてさまざまな展開を行ったそうで、いろいろなワードがあるため解釈が難しいところもあるものの、おおまかには8割ほど達成できたとのこと。その成果もあってか、3周年イベント後の新規ユーザー獲得数は過去最多となったという。

 モバイル版のみでも全世界月間1億人のプレイヤーが楽しんでいる『PUBG』。5月16日の日本リリース2周年をにはアーティストのGACKTさんとのコラボを予定していて、もともとはeスポーツ展開と合わせてのオフライン展開を考えていたが、新型コロナウイルスの影響によってオンライン展開に切り替えたという。

 展開としては、まずティザームービーをTwitterに投稿し、『PUBG』は撃ち合うばかりのゲームではなく、フレンドと話ながらコミュニケーションしつつ楽しめるツールでもあるということを軸にユーザーへアピールしていく方針を取った。

 新型コロナウイルスの影響下ということもあり、GACKTさんみずからが映像撮影を行っていっしょに遊ぼうとポジティブになれる言葉を伝えてくれたということだ。

 なお、eスポーツにおけるオフラインでのリアルイベント展開については引き続き協議しているところで、国ごとに異なってくるところもあるので世界の情勢を見つつ協議を続けていかなければいけないと考えているとのことだ。そのうえで、オンライン大会は積極的に行っていきたいとした。

 『PUBG』の國方氏、『バンドリ!』の齋藤氏は総括として、Twitterでのプロモーションは点として考えるのではなく、面や線で考えて、施策や話題を投稿しつづけて総量を高めることが大切。それがゲーム内のユーザー獲得に繋がるという知見を得たという。新型コロナウイルスの影響下においても、継続的なアピールができる場所としてTwitterを活用することがよいと締めくくった。