DMM GAMESがサービス中のPC用オンラインRPG『エルダー・スクロールズ・オンライン』(以下、『ESO』)。シングルプレイRPGとして絶大な人気を誇る『TES』(『The Elder Scrolls』)シリーズの流れを汲むMMORPGとなる本作は、2020年5月26日に拡張パック『ESO:グレイムーア』(以下、『グレイムーア』)を発売。西スカイリム地方の実装など、注目の大型アップデートが行われた。
まずは、『グレイムーア』で実装された要素をチェックしていこう。追加されたのは、以下の要素だ。
- 新エリア“西スカイリム”の実装
- 1年間に渡って展開していくメインストーリー
- 宝物収集の新システム“古遺物システム”
- 12名が参加可能な大規模試練“カイネズ・アイギス”
- 新たなワールドイベント“喪心の嵐”
- 新たな洞窟、パブリックダンジョン
なかでも注目したいのは、西スカイリム地方の実装だ。スカイリム地方は、2011年に発売されて全世界でヒットを飛ばした『The Elder Scrolls V:Skyrim』(以下、『スカイリム』)の舞台となった場所。そのエリアが、『グレイムーア』で追加されたのだ。
ちなみに『ESO』は、『スカイリム』より1000年前の世界が舞台。つまり、『グレイムーア』では、『スカイリム』から1000年前の西スカイリム地方を冒険できるというわけだ。本記事では、『グレイムーア』で追加された西スカイリム地方を紹介。『スカイリム』から1000年前の世界では、どのような景色が広がっているのか。実際にプレイしてみての感想を交えつつ、その様子をリポートしていく。
原作ファンにはたまらない! おなじみの景観が広がる西スカイリム地方
『グレイムーア』を実装後に新規でゲームを始めると、西スカイリム地方から物語が始まり、チュートリアルを含んだクエストが展開していく。『ESO』をプレイし続けている人はもちろん、『ESO』未経験者でもすぐに西スカイリム地方を堪能できる作りとなっているのだ。また、序盤の展開が、『スカイリム』のオマージュになっているのもポイント。『スカイリム』をプレイしたことがあるという人なら、「なんか見たことがある」というシチュエーションに、思わずニヤリとさせられるだろう。
今回、実装された新エリアの西スカイリム地方は、ソリチュード近辺の広大な地を冒険することになる。1000年前の世界が舞台ということで、景観がまったく別のものになっているかと思いきや、1000年後の世界、つまり『スカイリム』から大きな変化はなし。巨大な岩のアーチの上に広がる大都市ソリチュード、そしてソリチュードへと続く険しい山道など、『スカイリム』で見たことのあるような景観が広がっていて、ファンにはたまらない作りとなっているのだ。
ソリチュードの内部も、1000年後の『スカイリム』と比べてもほぼ変わっていない。入口のそばにある宿屋や、吟遊詩人の大学、そして居住区を抜けた先の城・ブルーパレスなど、1000年前の世界から存在しているのだ。また、建物内に設置されている書物を読んだり、その場所でクエストをこなすと、歴史が垣間見れるのも魅力のひとつ。原作ファンには必見の仕掛けが満載となっている。
ソリチュード以外にも、地下奥深くに広がるブラックリーチや、ソリチュードの南西のドラゴン・ブリッジなど、『スカイリム』でおなじみの名所が数多く登場する。1000年後の『スカイリム』と比べながら、そしてプレイした当時の思い出にひたりながら、広大な世界を探索するだけでも楽しい。メインクエストに加え、各所に膨大なクエストも用意されていて、とにかく遊び応えがあるのだ。
ほかにも、隠された宝物を見つけ出す新システム“古遺物システム”や、新たな試練、ダンジョンなど、多彩な要素が追加されており、プレイボリュームは膨大。さらに、1年を通してメインクエストを中心にアップデートされていくので、長期間、遊べるのもうれしいポイントだ。
オンラインRPGとはいえ、『TES』シリーズのベースシステムが継承されており、シンプルで取っつきやすいのも『ESO』の魅力。自分のレベルによってゲームの難度が調整される仕組みが採用されているため、一部のコンテンツを除き、ソロプレイでも十分に楽しめる点も遊びの幅を広げている。ソロでじっくりと世界を探索するもよし、コミュニティに参加してほかのプレイヤーといっしょに冒険するもよしと、さまざまなプレイが楽しめるのだ。
もちろん、ただ遊びやすいだけでなく、『TES』シリーズならではの奥深いスキルツリーも存在。自分のキャラクターをどう成長させていくかを考えるだけでもワクワクしてくる。ほかにも、世界の歴史が書かれた書物だったり、隠れた場所に洞窟があったりと、世界に没入しやすい作りとなっている。『TES』シリーズや『スカイリム』のファンはもちろん、シリーズに触れたことがないという人にもオススメできる作品なので、ぜひプレイして、奥深く、そして広大な世界を存分に堪能してほしい。