ガンホー・オンライン・エンターテイメントによるNintendo Switchソフト『ニンジャラ』の先行体験会が2020年4月29日に開催された。本記事では、体験会に参加した担当ライターがプレイの感触をリポート。
『ニンジャラ』は、登場する多彩な武器に設定された固有のアクションと、ガムを使った独特なアクションを組み合わせて戦う新感覚の対戦ゲームだ。
体験会ではアクセス集中によってサーバーがダウンし、緊急メンテナンスが行われたものの、幸い何戦かはプレイできたので、その感触をお届けしたい。なお、先行体験会は計3回に分かれており、残すは2020年4月29日20:00~20:59に開催予定の第3回のみ。
ガムを使ったユニークなアクションで奥深い戦術が楽しめる
製品版『ニンジャラ』では、最大8人による“バトルロイヤル”と4対4の“チームバトル”が楽しめるが、体験会ではバトルロイヤルがプレイ可能だったほか、トレーニングモードも用意されていた。
プレイヤーキャラクターのアバターはすでに用意されている8人のキャラクターから選択し、髪や肌、瞳の色が変更可能。
アバター作成もそこそこに、さっそくオンライン対戦に挑戦。体験会でプレイ可能なバトルロイヤルは、フィールドのあちこちに出現するドローンを壊したり、ほかのプレイヤーを撃破することで獲得できるポイントの合計を競う。
ゲーム序盤は、強力な“ガム忍術”などの特定アクションを行うために必要な“シノビエナジー”を溜めるのが基本になるのだが、そのためにはフィールドに出現するドローンを倒すことが重要。
無事にドローンを倒すことでシノビエナジーの最大値が増加していき、一定値まで増加すると武器が強化。さらに増加するとより強力な“大武器”が作れるようになる。
ただ、ドローンが出現する場所は決まっているので、ほかのプレイヤーと遭遇することも多かった。そんなときにも、近くのオブジェクトに化ける“ガム変化の術(Aボタン)”でやり過ごして奇襲を仕掛けるなど、ニンジャらしい味付けのアクションで駆け引きを仕掛けられるのはおもしろい。
近接攻撃(ZRボタン)はある程度自動で相手を追尾するようになっており、いわゆる“エイム”はほとんど必要ない。また、コンボも基本的に連打でつながるため操作はシンプル。オートカメラやロックオン機能も備わっていて、アクションの苦手な人でも遊びやすい印象を受けた。
とはいえ、ただシンプルなだけの単調なゲームではない。『ニンジャラ』では、テクニカルなプレイで相手を倒すとより多くのポイントが獲得できる“IPPON”というシステムがあるのだ。
たとえば、ガムシュートを当ててバインド状態(ガムが体にくっついて動けなくなる)にした敵を倒したり、ガム忍術で敵を倒したりするとIPPONとなる。
なお、マッチ終了後のリザルト画面では、そのマッチでもっとも多くIPPONを取ったプレイヤーに追加のポイントも付与される。1位を狙うならIPPONで相手を倒せるように意識したい。
テクニカルなプレイとは言ったものの、特別難しいコマンド入力や超反応が求められるわけではない。「遠距離からガムシュートで牽制しつつ、ヒットした相手に追撃する」、「ほかのプレイヤーどうしで戦っているところをガム忍術で狙う」といった簡単なことを意識すれば、IPPONやK.O.も取りやすくなる。
また、1戦の時間がそれほど長くないため気軽にプレイでき、1度ハマると止めるタイミングを見失ってしまいそうな中毒性も感じられた。
実際にプレイしてみてひとつだけ、個人的にややわかりづらいと感じたのが“つばぜり合い”のシステムだ。これは自分と相手の攻撃が同時にぶつかった場合に起こるもので、左右、上、下のスティック入力で発生する3種類の攻撃がいわゆる“3すくみ”の関係になっており、勝利した方の攻撃がヒットする。
この3すくみの相性が直感的に理解しづらかったのだが、左右(回り込み攻撃)は上(通常攻撃)に、上(通常攻撃)は下(全方位攻撃)に、下(全方位攻撃)は左右(回り込み攻撃)に強い。
先行体験会では、このつばぜり合いによる駆け引きで、相手がどの攻撃を仕掛けてきたのかがわかりづらかったため、3すくみの仕組みを覚えるのに少してこずった。製品版で丁寧なチュートリアルが追加されれば、よりわかりやすくなるだろう。
ちなみに、体験版で使用できた武器はスピード型の“カタナ”、パワー型の“ハンマー”、リーチ型の“ヨーヨー”の3タイプ。カタナには2種、ハンマーとヨーヨーには各1種の武器があり、計4種の武器が用意されていた。
武器のタイプによって使用感が異なるのはもちろん、おなじカタナタイプでも“イッポンカタナ”と“ドリルビースト”では完全に別物の武器になっているところがおもしろい。
イッポンカタナはガムシュートもシンプルで当てやすく、ガム忍術も扱いやすくクセが少ないのに対し、ドリルビーストは地面に潜って移動できるなど、トリッキーな動きで相手を翻弄する戦いかたに向いている。
なお、5月28日リリース予定の製品版では3タイプ計12種類が使用可能となる。ドリルと名のつく武器が堂々とカタナタイプに属しているくらいなので、製品版ではどんな武器が使えるようになるのか、いまから楽しみだ。
体験会でアクセス集中にサーバーが耐えられなかったことは問題だが、裏を返せば午前4時から大勢の人が集まるほど注目度が高かったということでもある。ベストとは言えないスタートにはなってしまったものの、これからリリースに向けて製品版により磨きがかかっていくことに期待したい。