2020年3月16日に3周年を迎えたスマートフォン用リズムゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』(以下、『ガルパ』)。それを記念して全6バンドのボーカルキャストにインタビューを実施! 第3弾はPastel*Palettesのボーカルを務める前島亜美さん。3年間の思い出やこれからの意気込みを撮り下ろし写真とともにお届け!!

※掲載されているボーカルキャストインタビューは、2020年2月上旬に取材したものです。

前島亜美(まえしまあみ)

11月22日生まれ。埼玉県出身。女優・タレント・声優としてマルチに活躍中。 主な出演作品に『〜崩壊シリーズ〜派』など。また公式YouTubeチャンネルは登録者数16万人を突破。

彩はリアルなアイドル事情を反映させた現代的なアイドル

――“丸山 彩”を演じることになったときはどういったお気持ちでしたか?

前島ブシロードさんからオファーという形で、Pastel*Palettes(以下、パスパレ)の彩役のお話をいただきました。小さいころからアニメや声優さんが大好きだったので、それゆえに「私でいいんだろうか」という不安がすごいありました。でも携わらせていただく以上は、ちゃんと責任を持って、キャラクターを背負わないといけないなと思ったので、急いでレッスンに通って、声優とは何なのかをいちから勉強しました。

――アイドルやバラエティとは違った世界なのでしょうか?

前島そうですね。まったく違う世界ですね。現場に行くたびにひとつひとつのことがつねに新鮮で、いまもよりよい声を出せるようにがんばっているところです。

――声優としての演技はどういったところに難しさがあるのでしょうか?

前島ドラマや舞台は、全員揃って芝居するので、人と人との距離感や、目と目をあわせた掛け合いができるんですが、ゲームの場合は、ひとりでずっと収録するので、役者さんどうしの掛け合いができず、相手の声を想像しながら芝居をするしかないので、そこが難しいですね。

――なるほど。アニメはどうなのでしょうか?

前島アニメのアフレコは、みんなで揃って芝居ができますが、向き合ってではなく、マイクや画面に向かって横一列に並んで芝居するため、声の距離感をつかむのがたいへんです。声優さんって独特の感性を持って芝居をされているんだなと毎回驚いています。

――前島さんは以前アイドルとして活動されていましたよね。アイドル研究生からアイドルバンドとなった彩とリンクしているな、と感じる部分はありましたか?

前島パスパレのバンドストーリー1章の物語には、実際に経験したことがあるエピソードがいくつかあって……。

――そうなんですか!? たとえば?

前島ライブ中に機材の故障で音源が止まってあたふたするとか、雨が降る中チケットを手売りするとか、メンバーの中でソロで売れている子がいて、その子がソロ活動とグループ活動を両立するとか、グループのリーダーとしての苦悩とか……。台本を読み進めていくたびに彩ちゃんやほかのメンバーの気持ちがすごいよくわかるので、芝居にも自然と力が入りました。1章のアフレコのときは、泣きながら録っていましたね。

――たしかにそこまでリンクしていると、自然と力が入っちゃいますよね。

前島彩ちゃんはとても努力家で、秀でた才能はないけど、あきらめないで夢を追いかけていく、そんな未完成なところが人の心を動かす、まさに現代的なアイドルなんです。私も秀でた才能がなく、歌やダンスが上手いというわけではありませんでした。それでもアイドルのすばらしさをお客さんに伝えたいと思って活動していたので、彩ちゃんの境遇やアイドルとしての姿勢、考えかたには共感できることが多いです。

――なるほど。そんな彩を演じるようになってから3年が経ちましたが、彩への印象はどのように変わりましたか?

前島最初は、事務所のスタッフや、パスパレのメンバーに自分の意見が言えない、そんな人間としての弱さがありました。でもアイドル活動を重ねていくにつれて、自分の意見を周囲に言えるようになって、人としてすごい大きく成長したと感じました。

――いまでは頼もしさも感じられますよね。

前島そうですね。以前は未熟な彩ちゃんをみんなで支えていくのがパスパレでしたが、いまのパスパレは、彩ちゃんが先頭に立ってアイドル道を背中で見せることで、ほかのメンバー4人が、「そうだよね! これがPastel*Palettesだよね!」と感じられるような、そんな頼もしいリーダーになったと思います。

――彩を演じ続けたことでご自身に何か変化はありましたか?

前島ものごとへの考えかたが変わってきましたね。私がアイドルだったときは、千聖ちゃんのようにリアリストというか、すごい理屈でものごとを考えていて、これがやりたいというよりも、これが求められているからやる、失敗は許されない、そういったアイドルをしていました。でも彩ちゃんを演じていると、ほかのキャストの皆さんの優しさをすごい感じられて、私が噛んだりしても、「彩ちゃんのまんまだね」みたいな(笑)。「仮に失敗しても大丈夫、失敗を恐れなくてもいいんだ」そんな人の温かさを、彩ちゃんを通じて教えてもらいました。

――彩のおかげで仕事に対する考えかたが変わったのですね。前島さんが彩を演じた中でとくに印象に残った『ガルパ』のストーリーはあるのでしょうか?

前島いちばん好きなのは、“夢に一途にまっすぐに ”というイベントストーリーですね。彩ちゃんへの密着取材の中で、メンバーのみんなが彩ちゃんのルーツや素顔を引き出していくという物語なんですが、台本を読んだときも泣いて、そのときに配信した『ゆめゆめグラデ―ション』という曲の歌詞と仮歌を見たときも泣いて……。研究生からアイドルになり、これまでがんばってきた丸山 彩のひとつの集大成だなと思いました。

――“夢に一途にまっすぐに ”の中でもとくに好きなシーンはどこでしょうか?

前島イヴちゃんといっしょに昔の彩ちゃんのオーディション映像を見るというシーンがあって、「261番、丸山 彩です。好きなことは、歌を歌うことと、アイドルを応援することです」というセリフがあるんですが、「ああ、ここから、アイドル丸山 彩が始まったんだ」と思うと、涙が止まらなくて、収録のときも泣いちゃいました。あとそのオーディションを振り返っているときに流れていたBGMが“はなまる◎アンダンテ”というパスパレの曲だったんですが、この曲って彩ちゃんがずっと憧れていたアイドル、Marmalade(マーマレード)のあゆみさんに初めて会えたときに流れた曲なんですよ。「なんて粋な演出なんだろう」ってスタッフさんの愛をものすごい感じました。

――ご自身のTwitterでもすごく反応されていましたね。レコーディングのときも心にくるものがあったのでしょうか?

前島すごい気合が入ってしまって、その歌声を聴いた小澤さんに、「仮歌よりもすごい歌声が力強くてビックリしました」と言っていただけて。かわいらしさだけじゃない、彩ちゃんの強さも表現できて、すごいうれしかったです。

――どういった思いを持ちながらレコーディングに臨んだのでしょうか?

前島歌詞のひとつひとつがとてもたいせつな言葉だったので、それをちゃんと届けられるように、と思いながらレコーディングしました。

アイドルとしてではなく、声優としてステージに立てるよろこび

――日ごろのレコーディングでとくに心掛けていることはあるのでしょうか?

前島レコーディングだけではなく、ゲームやアニメの収録を含め、必ず朝はパスパレの曲を聴いたり、ゲームのシナリオを見たりして、彩ちゃんやほかのパスパレメンバーの声を聴いてから現場に入るようにしています。私には、そのキャラクターを憑依させるといった声優として役の切り換えがまだ難しいので、事前に彩ちゃんをしっかりと自分の中にいれて、彩ちゃんならどうするかということを常に考えながらレコーディングや収録に臨んでいます。

――ひとりで収録するからこその工夫や姿勢ということなのですね。“ゆめゆめグラデーション”以外に、思い入れのある曲はありますか?

前島“しゅわりん☆どり〜みん”ですね。『バンドリ!』の最初の活動として取り組んだ楽曲です。

――ゲームのボイスよりも先に収録したのですね。いきなり歌からというのはたいへんでは?

前島ボイスを録っていないですし、そもそもキャラクターとして歌うということも初めてで、とにかくがんばりました。また“しゅわりん☆どり〜みん”はライブで初めて歌った曲であり、これまでいちばん歌い続けている歌なので、思い入れがかなり強いです。

――ライブにもご出演されていると思いますが、丸山 彩というキャラクターをライブで演じる上で、とくに心がけていることはあるのでしょうか?

前島そうですね。ステージ上では、掛け声や振り付けなど、彩ちゃんらしいパフォーマンスをするように心がけています。MCをするときは、ストーリーのセリフを引用して、彩ちゃんならこのステージでどういうに風に振る舞うのかを考えながら話すようにしています。

――これまでにご出演されたライブの中で、とくに印象に残っているものはありますか?

前島去年の2月に行った日本武道館でのTOKYO MX presents「BanG Dream! 7th☆LIVE」ですね(前島さんはDAY2:RAISE A SUILEN「Genesis」のゲストとして出演)。アイドル活動を行っていたときに2度立ったことがあったんですが、そのときは大成功とは言えず、いつかリベンジしたいという思いがありました。しかしアイドルを辞めて役者として活動するようになったため、日本武道館に立つのは無理かなと諦めかけていました。ですので、まさか『バンドリ!』で日本武道館に立てるとは夢にも思っていませんでした。

――彩として立った日本武道館のステージはいかがでしたか?

前島超満員の客席が、彩ちゃんのカラーであるピンクに染まっていて、それを見たときに彩ちゃんが私の夢を叶えてくれたんだって思いました。ステージに立った瞬間に泣きそうだったんですが、彩ちゃんなら泣かないと思い、涙をグッとこらえて笑顔で歌いきりました。

――彩とシンクロする部分が多く話しを聞いているだけで泣いちゃいそうです(笑)。ファンとしては、パスパレのみんながステージに揃った姿も見てみたいです。

前島私もやりたいです! 収録などでお会いすると、小澤さんや上坂さんが「ステージに出たいです!」と言ってくださっているので、ライブじゃなくてもトークイベントなど、5人揃って皆さんの前に出る機会が出来たらいいなと思っています。

――ちなみに見る側として、とくに印象に残っているライブはありましたか?

前島すべて印象に残ってます! 皆のがんばりを知っているので、ステージを見ていると泣けてきちゃうんですよ。でも強いて選ぶとするなら、昨年の“Poppin’Party×SILENT SIREN 対バンライブ「NO GIRL NO CRY」”でしょうか。メットライフドームに集結した多くの人たちが、ポピパを応援していると思うと、本当に心がギュッとなりました。じつは“NO GIRL NO CRY”から帰る際に「私もパスパレのライブがしたいです」と話したらZepp Tokyoでの“Pastel*Palettes特別公演 ~まんまるお山に彩りスペシャル☆~”が決まったんですよ。そういった点でも“NO GIRL NO CRY”は私にとって思い出深いライブでした。

――パスパレの特別公演は“NO GIRL NO CRY”がきっかけだったのですね。ほかのバンドのキャストのかたと『バンドリ!』について話すことはあるのでしょうか?

前島日本武道館での“7th☆LIVE”のときに伊藤美来ちゃんといっしょで、そのときにご飯を食べながらパスパレとハロハピについて語り合いました。『バンドリ!』に携わっているキャストの皆さんは、どのかたもすごい『バンドリ!』愛が強いので話は尽きないと思います。

――先ほどメットライフドームの話題が出ましたが、5月に“BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020”がありますよね。どういったライブにしていきたいですか?

前島そうですね。“NO GIRL NO CRY”のときに客席から見たあのステージに私が立つと思うと、いまから緊張するんですが、私だけではなく、皆が出演するお祭りなので、その日にしかできないことをたくさんできたらいいなと思います。パスパレとしても、スペシャルなサプライズができたらいいなと思っているので、楽しみです!

――バンドリ!内の活動について、個人的に挑戦してみたいことはありますか?

前島私が『バンドリ!』に参加したときは、キャストの中で最年少かつ声優経験が浅く、皆さんと初めましての状態からスタートしたため、すごいかわいがっていただきました。今後は新しいキャストの方も増え、私や彩ちゃんに後輩ができます。ですので、立派な先輩になれるように彩ちゃんとともに成長していきたいです。またキャラクターとバンドを愛し、パスパレ代表としてさまざまなことに挑戦できたらいいなと思っています。

――ありがとうございます! では最後に、今後の『バンドリ!』での活動における、意気込みをお願いします。

前島非常に感慨深い3年間でした。人生が変わったといっても過言ではないくらい、私は『バンドリ!』、そして、パスパレと彩ちゃんにさまざまな景色を見せていただいたので、これからはその恩返しをしていきたいです。また『バンドリ!』の魅力を世界中に広めて、多くのかたにパスパレや彩ちゃんという素晴らしい存在を知ってもらえるように、これからもがんばっていきたいと思います。