2ndアルバム『Agapanthus』が発売!

 2018年10月3日にリリースされた、声優・麻倉ももさんの1stアルバム『Peachy!(ピーチィ-)』から約1年半。待望の2ndアルバム『Agapanthus (アガパンサス)』が、2020年4月8日に発売される予定だ。

 2ndアルバムには、シングルとしてリリースされた『365×LOVE』や『スマッシュ・ドロップ』、『ユメシンデレラ』に加えて、『トキメキ・シンパシー』、『Twinkle Love』、『秘密のアフレイド』、『妄想メルヘンガール』、『Shake it up!』、『今すぐに』、『Agapanthus』の7曲の新曲が収録される。

 この2ndアルバムの発売を記念して、麻倉さんにインタビューを実施。アルバムのタイトルに込めた思いや、新曲の制作秘話、アルバムの発売後に予定されているライブツアーについてうかがった。

麻倉もも(あさくらもも)

 1994年6月25日生まれ。福岡県出身。2011年にミュージックレインが主催した“第2回ミュージックレイン スーパー声優オーディション”で合格し、2012年に声優デビュー。2015年には同じ事務所の雨宮天さん、夏川椎菜さんと声優ユニット“TrySail”として活動を開始。2016年に1stシングル『明日と君と。』をリリースし、ソロデビューを果たした。

アルバム情報

麻倉ももセカンドアルバム『Agapanthus』
2020年4月8日発売

完全生産限定盤

CD+DVD BOX仕様装丁
8000円[税抜](8800円[税込])
※DVDには2018年開催の1stライブ“Peachy!”の映像を抜粋収録。

初回生産限定盤

CD+Blu-ray
4000円[税抜](4400円[税込])
Blu-rayには『Agapanthus』のMusic VideoとMusic Video Makingを高画質収録。

通常盤

2818円[税抜](3100円[税込])

収録曲

  1. 365×LOVE (作詞:月丘りあ子 作曲:小久保祐希, YUU for YOU 編曲:YUU for YOU)
  2. シュークリーム (作詞:Giz'Mo (from Jam9) 作曲:YUU for YOU, Giz'Mo (from Jam9) 編曲:YUU for YOU)
  3. トキメキ・シンパシー (作詞:Mahiro 作曲・編曲:宮川 麿)[アルバム新曲]
  4. スマッシュ・ドロップ (作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲:川崎智哉)
  5. Twinkle Love (作詞:Mahiro 作曲・編曲:KOUTAPAI)[アルバム新曲]
  6. “さよなら”聞いて。 (作詞・作曲・編曲:HoneyWorks)
  7. 秘密のアフレイド (作詞:月丘りあ子 作曲・編曲:山田竜平)[アルバム新曲]
  8. 妄想メルヘンガール (作詞:松嶋つきほ 作曲・編曲:佐々倉有吾)[アルバム新曲]
  9. Shake it up! (作詞:月丘りあ子 作曲・編曲:アッシュ井上)[アルバム新曲]
  10. ユメシンデレラ (作詞・作曲・編曲:HoneyWorks)
  11. さよなら観覧車 (作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲:河原レオ) [※アルバムバージョン]
  12. 今すぐに (作詞・作曲:藤田麻衣子 編曲:KOUTAPAI)[アルバム新曲]
  13. Agapanthus (作詞・作曲:渡辺 翔 編曲:倉内達矢)[アルバム新曲]
『Agapanthus』(完全生産限定盤)(Amazon.co.jp)『Agapanthus』(初回生産限定盤)(Amazon.co.jp)『Agapanthus』(通常盤)(Amazon.co.jp)

2ndアルバムは恋の歌の集大成

――2ndアルバムは『Agapanthus』というタイトルですが、これにはどういった意味が?

麻倉 “アガパンサス”というお花があるんです。すごく華奢できれいなお花が咲くのですが、花言葉に“愛の花”という意味があって。2ndアルバムは、これまで恋や愛の歌をたくさん作ってきた中で、現時点での集大成にしたいと考えていたので、『アガパンサス』という名前はピッタリだと思い、提案しました。

 それと、最近になって周囲の人から、私にはお花のイメージがあると言われて、意識するようになったこともあるかもしれません。花柄の服装を着ることが多かったり、ミュージックビデオ(以下、MV)でお花に囲まれて撮影する機会もあったりしたのでそう言われたのかもしれませんが、そういうこともあって、自然とお花について調べるようになったんです。そういえば、最近撮影したTrySailのMVでも、お花屋さんの役を演じたんですよ(笑)。

――麻倉さんがお花のイメージというのは、わかるような気がします(笑)。『アガパンサス』のMVを拝見したのですが、麻倉さんが着ていた紫色の衣装は、アガパンサスをイメージしているのですか?

麻倉 そうなんです! アガパンサスのイメージやカラーをもとに、上品で可憐な雰囲気の衣装を作ってくださいとお願いしました。

――MVはメルヘンな印象を受けました。MVの内容も、もとのイメージは麻倉さんが?

麻倉 はい。私がこういったものを作りたいと提案したものに、スタッフの方たちがいろいろと意見を出してくれて、いまのMVが完成しました。新曲の『アガパンサス』は、かわいらしくて爽やかでありながら、あまり現実味がないというか、不思議な世界観の曲なんです。それで、どんなMVがいいんだろうと考えたときに、きれいすぎるよりも、かわいさときれいさを兼ね備えたものにしたいと思いました。

そこからMVのイメージを膨らませていったところ、『アガパンサス』の曲の世界観は、眠った後に夢の中でいろいろな場所を冒険するという『くるみ割り人形』 のストーリーに似ていると気づいて、異世界というか、現実世界ではない場所を旅する内容にしたいとスタッフさんに伝えました。そうしてできたのが、絵本の中を旅して、そこに美しいアガパンサス畑が広がっているというMVなんです。

――あのMVは、CGを使ったシーンも多いですよね。

麻倉 そうですね。現実のセットで撮影したシーンとCGで合成したシーンが半々くらいだったと思います。

 CGを使うシーンは、グリーンバックで撮影した後でCGと合成するのですが、完成したシーンがどういう絵になるのか、イメージするのが難しくて(苦笑)。監督さんの頭の中にあるイメージを聞いて、こんな感じかなと、探り探り撮影を進めていきました。これまでCGを使ったMVを撮影していなかったこともあって、最初は戸惑いましたけれど、とってもステキな仕上がりでうれしかったです。

――その中で、とくにお気に入りのシーンは?

麻倉 アガパンサス畑のシーンです。ここはCGではなく、実写なんです。400本のアガパンサスの造花を使って。

――400本! 造花とは言え、すごい量ですね。

麻倉 アルバムのタイトルが『Agapanthus』に決まったときに、MVにはこのお花を絶対に使うだろうからと、スタッフの方が買ってくださっていたそうなんです(笑)。MVの撮影は1月だったのですが、アガパンサスは日本では5月から6月に咲くので、時期的に生花を集めるのが難しかったのと、生花だと長い撮影のあいだにしおれてしまう可能性があったので、今回は造花で撮影することになりました。造花とはいえ、生花に負けないくらいきれいでしたし、400本もあると本当に圧巻で、とても楽しかったです。

新曲は新たなチャレンジが満載

――アルバムのタイトルやMVの内容など、麻倉さんはアルバム作りに対してご自身の意見を積極的に出されていますが、それは曲についてもそうだったのですか?

麻倉 2ndアルバムの制作では、ガッツリ関わらせていただきました。収録する楽曲は、1曲1曲これを入れたいと選んでいますし、新曲の歌詞も、作詞家の方にイメージを提案していて。私の意見も取り入れていただきながら、楽曲を作っていただきました。

――収録曲はご自身で選ばれたということで、それぞれ思い入れもひとしおだと思いますが、今回は7曲の新曲を中心に、収録時の思い出や楽曲の感想などをお聞きしていきたいと思います。まずは、『トキメキ・シンパシー』から。電子音楽系の曲調が印象的でした。

麻倉 『トキメキ・シンパシー』のメロディーを聴いてすぐに、「これだ!」と感じました。メロディーがいいですし、いままでの私の曲にはなかったピコピコとかわいい電子音楽系の楽曲は、ライブで盛り上がりそうだなと思いまして。すぐにこれがいいですとお伝えしました。

 それで歌詞を考えていったのですが、メロディーを最初に聴いたときのイメージをもとに、作詞家の方にいくつか要望を伝えました。この曲に登場する女の子は、恋に対してキラキラした憧れを持っている。つまり、まだ恋で辛い経験をしたことがないんじゃないかと想像しました。それで歌詞は、恋をして楽しんでいる10代の若い子をイメージして書いてほしいとお願いしました。歌詞に使う単語も、女の子の年齢に合わせてもらっています。

――「このトキメキ」や「きらめくセカイ」、「トモダチとおしゃべり」など、カタカナが多用されているのも特徴ですよね。

麻倉 カタカナを多く使ってくださいというのも私からのお願いでした。若い子のイメージに合っているのと、メロディーがライブでダンスを踊っているようなイメージもあったので、カタカナが合うだろうなと思って。

――そんな歌詞の中で、とくに意識して聴いてほしいフレーズはありますか?

麻倉 サビの「ドキドキがもう 抑えきれない」というところです。幼い声色に変えて、しゃべっているように歌っているのですが、「ドキドキがもう 抑えきれない」のところはよりセリフっぽく聴こえるように注意して歌った箇所なので、そこはぜひ聴いてほしいです。

――続いての新曲は『Twinkle Love』です。メロディーが渋めと言うか、抑えめな印象の曲に感じました。僕は大好きです。

麻倉 ありがとうございます。私も『Twinkle Love』のメロディーを初めて聴いたときに、同じように感じました。どんな歌詞にしようか考えたときに、夜にベッドで寝る前の雰囲気が思い浮かんだんです。お付き合いをして幸せなんだけど、ふとしたときに離れている時間が寂しくなる。そんな幸せな悩みを、寝る前にベッドの上でぽつりぽつりと独り言で話しているイメージですね。

 サビは、けっこうリズムが激しくなるので、感情というか、思っていることを爆発させるイメージを持ちました。そういった登場人物の気持ちや、私のイメージを作詞家さんにお伝えして、歌詞にしていただいています。

――ウィスパーボイスで歌っているところが多いですよね。それは、独り言や寂しさの表現ですか?

麻倉 はい。スタッフの方たちと、声はもっと抑えていこうとディスカッションしていまの歌声になりました。最終的に、ASMR(聴いていて心地のいい音)のような、ささやきみたいな感じにできたかなと思います。『Twinkle Love』は、ぜひヘッドホンやイヤホンで聴いてもらえるとうれしいです(笑)。

――ウィスパーボイスを聞き逃さないでもらいたいですね(笑)。3つ目の新曲『秘密のアフレイド』は、かなり激しい曲に仕上がっています。

麻倉 『秘密のアフレイド』は、アルバムに収録した曲の中で、いちばんかっこいい曲だと思います。ファンの方から、「かっこいい曲も歌ってほしい」と要望が届いていたこともあって、私自身、いつかこういった曲を歌ってみたいと思っていました。

 じつは、この曲とは1年前に出会っていて、歌も収録していたんです。けれど、なかなか発表する機会がなくて、ずっと眠らせているうちにみんなで存在を忘れてしまっていたんです(苦笑)。

――お蔵入りになりかけたんですね(笑)。

麻倉 でも、今回アルバムを作るにあたって、『秘密のアフレイド』って曲があったねと思い出して、かっこいい曲だし、収録させていただくことになりました。ただ、歌詞や曲のアレンジはガラッと変えています。アーティストとして活動する中で、1年前とは意識が変わっていましたし、改めて聴いたときに頭に浮かんだストーリーのイメージも以前から変わりましたので。

――どんなイメージをお持ちになったんですか?

麻倉 登場人物は、30代の大人の女性がいいなと思いました。過去に辛い恋を経験していて傷ついたという過去があり、もう一歩踏み出す勇気がない姿や、恋に対して臆病になる姿を歌詞で描いてほしいとお伝えしました。

――なるほど。それで歌詞に“最後の恋”といったフレーズがあるのですね。収録はいかがでしたか?

麻倉 私は、年齢が少し下か同じぐらいの女性をイメージして、曲を作ったり、歌ったりすることが多かったので、30代の女性をイメージしたこの曲は、ちょっと難しいかなと思っていました。ただ、いざ収録してみると、感情を爆発させるような曲だったので、イメージした女性の気持ちにスッと入ることができて、収録はスムーズに進んだと思います。

――お芝居のように、イメージした女性になりきって歌っていると。

麻倉 はい。人生経験が豊富なアーティストの中には、自分の実体験や伝えたい思いを歌にして届けている方もたくさんいると思いますが、私は大好きな少女マンガのような世界観を、みんなに見せたいという気持ちが大きいんです。ただ、マンガなので体験したことのないエピソードが多くて、実体験をもとに歌うのが難しいんですよ。ですから、お芝居のように、歌詞の登場人物になりきって歌うようにしています。

――つぎの新曲は『妄想メルヘンガール』ですが、“お芝居のように”という話からすると、この曲では妄想好きのメルヘンガールになりきっている?

麻倉 はい(笑)。

――タイトルの通り、歌詞や曲調がぶっ飛んでいるなと感じました。こういう曲が入ってくるのは、アルバムならではなのかなと。

麻倉 アルバムだから入れたかったというのもありますが、今回はツアーをやることが決まっていたので、いろいろな場所を巡って公演を重ねるうちに、みんなといっしょに歌って、成長させていく曲もほしいと思ったんです。

 この曲は、できあがったメロディを聴いたときに、すごく盛り上がる曲になるという手応えを感じました。歌詞は、恋に憧れていて、恋が始まるのを待っている妄想しがちな女の子をイメージしながら、みんなといっしょに歌えて、みんなが声を出して楽しくなるようなフレーズを意識して考えています。

――「(OK!OK!始まる!OK!)」のようなコールがたくさん入っていて、いっしょに歌うと盛り上がりそうですね。

麻倉 そうなんです。ただ、言葉が多くてテンポも速いので、曲自体は難しくて……。これでも、歌詞で統一するところを決めたり、みんなが歌う場所の量を調整したりするなどして、少しでも歌いやすくなるようにしているのですが、ちょっと難しいので、皆さんがライブのときに歌えるのか不安なところもあります(苦笑)。

――いっしょに歌える曲があると、ライブが盛り上がりますよね。ファンの方は喜ぶと思います。

麻倉 盛り上がってくれるとうれしいですね。ただ、いっしょに歌ってくださいと言いすぎてプレッシャーになってしまうのもいやだなぁ……。(少し考えて)気が向いたら歌ってください!

――言葉が多くてテンポも速いということで、麻倉さん自身、歌うのに苦労したりも?

麻倉 テンポが速くて元気な曲ではありますが、私が歌う箇所は全体の半分くらいなので、意外と楽でした。むしろ、「こんなに待つんだ!」という気持ちでした(笑)。

――(笑)。最後の「そんな恋したいです! いつかね」というフレーズは、オチがついている感じがして好きでした。やっぱり妄想なのかって。

麻倉 そうですよね。ここは音が消えて印象的なパートにできたと思います。

――続いての新曲『Shake it up!』もライブで盛り上がりそうですね。

麻倉 『Shake it up!』もライブを意識した曲になっていて、歌詞もタイトルの通り、「Shake it up(=急いで)してください!」、「もっともっと!」みたいなノリで、盛り上がる内容にしています。ほかにも、大切な人に会いたい気持ちも込めていて。私自身、ライブでみんなに会いたかったよという気持ちを乗せています。聴いた人によって、いろいろな捉えかたができる曲ですね。

――こちらも、コールできそうな箇所が多いですね。

麻倉 ライブのフリや演出は、いま決めているところなのですが、「いっせいのーせ ハイジャンプ!」のところは、みんなでいっしょにジャンプしたいな(笑)。

――楽しそうです(笑)。収録時の思い出はありますか?

麻倉 メロディーに対して言葉がかなり詰め込まれていたので、収録は思った以上に苦戦しました。休むところがないので、けっこう苦労するんです。いまから体力をつけておかないと、ライブのときに息切れしちゃいそう(苦笑)。

――ライブも楽しみです。つぎの『今すぐに』は、新曲の中でもゆったりした曲に仕上がっていますよね。

麻倉 『今すぐに』は、私が大好きなシンガーソングライターの藤田麻衣子さんに作詞・作曲をお願いしました。アルバムを作るときに、「藤田さんに書いてほしいです」と、ダメもとで言ってみたんです。そしたら、書いてくださることになって。

――それはすごい! 好きな方に作詞作曲してもらえるのは、感無量では?

麻倉 本当にうれしかったです。作業を進めていただく前に、直接お会いする時間も作っていただいて、どういう曲にしてほしいかというイメージを、藤田さんにお伝えしました。

 ストレートな歌詞など、藤田さんの曲の好きなところをたくさんお伝えしたうえで、遠距離恋愛の切なさを描いた曲を作ってほしいとお願いしました。完成した曲を聴いたときは、とってもうれしかったです! そして、ここまで切ないバラード曲は歌ったことがなかったので、私にとって新たな挑戦になる曲だとも感じました。

――実際に歌ってみて、いかがでしたか?

麻倉 やっぱり難しかったですね(苦笑)。最初はもっと声を張っていたのですが、切ない気持ちを声に乗せたくて、少しずつ落としながら調整していきました。とくに、歌い初めの箇所は、試行錯誤をくり返していまの形に落ち着いています。

――アルバムの最後は、表題曲の『Agapanthus』が収録されています。この曲はやはり、最初に作られたのですか?

麻倉 じつは、そうではないんです。最初にアルバムのタイトルが『Agapanthus』に決まって、収録曲をどんどん決めていきました。でも、そこで「表題曲はどうしよう?」となって(笑)。

 いまある曲の中から表題曲を選ぶことも考えましたが、すでにできているアルバム用の新曲はそれぞれ新しいことにチャレンジしていて、表題曲として考えたときにしっくりきませんでした。それで、表題曲を新たに作ることになったのですが……。これも先ほどと似たような話で、私は渡辺翔さんの曲が大好きなんです。

――だから、渡辺さんにお願いを?

麻倉 そうなんです。渡辺さんにいつか作詞・作曲をお願いしたいという思いがあって、「渡辺さんに書いてもらいたいです」と言ったんです。そうしたらスタッフの方が動いてくれて、渡辺さんも快諾してくださいました。

――渡辺さんには、どのようなイメージを伝えて作詞、作曲をしてもらったのですか?

麻倉 渡辺さんの作る曲はどれも大好きでしたし、渡辺さんのことを信頼していたので、細かいイメージはあえて伝えていません。タイトルが『Agapanthus』に決まっていることと、アガパンサスの花が持つ明るくて爽やかな、上品でかわいらしいイメージを伝えて、恋や愛といったテーマで、渡辺さんの好きなように作ってくださいとお願いしました。

――あえてお任せしたと。完成した曲を初めて聴いたときの感想は?

麻倉 「さすがです!」と感動しました(笑)。明るいけど、底抜けに明るいわけじゃなくて、爽やかさとかわいさが絶妙に混じり合っていて、ジャンル分けできない、不思議な楽曲だと思いました。渡辺さんの世界観もしっかりと表現されていますし、テーマの愛に関しても、押し付けがましくないというか……。愛とはこういうものなんだよと、ふわっと教えてくれるようなところがいいなぁって。

 この曲は、レコーディングに立ち会ってくださった渡辺さんの意見も聞きながら、どのように歌うのか決めていきました。渡辺さんに、「ふつうに歌うのではなく、しゃべるように歌ってほしい」と言われたので、限界までマイクに近づいて、ささやくように歌っています。『Agapanthus』も、ヘッドホンやイヤホンを使ってじっくり聴いてほしい曲ですね。

ファンとの交流がアーティストとしての意識を変えた

――麻倉さんは、長年アーティストとしても活動されていますが、活動を続ける中でどんなところが変わったと思いますか?

麻倉 変わったところが多すぎて、どれを挙げようかな……。(しばらく考えてから)そもそも声優になったときは、アーティストデビューするとは夢にも思わなくて。それに私の場合は、ファーストシングルに収録された『花に赤い糸』が『ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~』(2016年公開のアニメ映画)の挿入歌として使われることが決まっていたので、じっくりと考える余裕もなくて。当時は言われるがままにアーティストデビューして、与えられた楽曲を歌うことだけで精一杯でした。

 でも、アーティスト活動を続けてファンの方たちの声援をもらううちに、このままではファンの方たちに失礼なんじゃないかと思うようになって。どんな歌を歌いたいのか、当時はよくわからなかったのですが、わからないなりに自分の伝えたいこととちゃんと向き合って、みんなに見せたいと思うようになったんです。

 だんだん考える余裕も生まれて、私自身、自分の歌いたい曲や、やりたいことが少しずつわかるようになってきたので、1年くらい前からは、制作にもしっかりと関わるようにしています。

――それで2ndアルバムでも、しっかりと自分の意見を伝えているのですね。

麻倉 やるからには、楽しんで納得するものを作りたいなって。

――楽曲については、恋愛にまつわる曲がとても多い印象があります、やはり、お好きな少女マンガ的な世界観を表現したいと?

麻倉 はい。ファンの方には男性も多いので、最初は不安もありましたが、とにかくやってみようとこの1年間チャレンジしてみました。私が心配していたよりも、多くの方が受け入れてくれましたし、最近は女性のファンも増えたので、私が表現したかったものが届いているのかなと手応えを感じています。なかなかお返事ができなくて申し訳ないのですが、恋愛相談の手紙を送ってくれるファンの方もいるんですよ。

――今後開催されるライブツアーは、どういったものにしたいとお考えですか?

麻倉 演出などはこれから決めていくのですが、舞浜で開催した1stライブとは違ったテイストにしたいですね。ただ、私のライブは現実を忘れられる、幸せな空間作りを大切にしているので、そこは変えないようにしながらも、よりパワーアップしたライブにしたいと思います。

――ライブで、幸せな空間作りを大切にしている理由とは?

麻倉 とにかくライブに来てくれたファンの方たちに楽しんでもらいたいんです。ライブはもちろん、曲を作るときも、どうすればファンの方たちが喜んでくれるのかつねに考えていて。私が表現したいものとのバランスを考えながら、新曲を作っています。

――それでは最後に、2ndアルバムやライブへの意気込みを教えてください!

麻倉 この2ndアルバムとツアーは、私のアーティスト活動の集大成とも言えるものになると確信しています。2ndアルバムのほうは、1stアルバムよりも曲の幅が広がっていて、私の新たな一面を楽しんでもらえると思いますし、幅が広がったぶん、ライブもメリハリのあるステージにできると思います。皆さんと楽しい時間を作っていきたいので、ぜひライブに遊びにきてください。たいへんだとは思いますが、ライブには曲を覚えてきてくれるとうれしいです!

ゲームについても聞いてみた

――以前、『原由実の○○放送局 大盛』(声優の原由実さんがMCを務める番組。ファミ通が運営し、2020年3月末で惜しまれつつ終了した)にゲストとして来てくださったときに、ゲームはあまり遊ばれないとおっしゃっていましたよね。

麻倉 そうなんです。あまりやったことがなくて。

――でも、番組中ではとても楽しそうにプレイされていましたよね。遊んだことがあるゲームの中で、印象に残っているものはありますか?

麻倉 最近のゲームではないのですが、TrySailのメンバーで『モンスターハンター』を遊びました。

――持ち寄って遊ばれていたんですね。PSPですか? ニンテンドー3DSですか?

麻倉 3DSでした。

――ということは、『モンスターハンター4G』シリーズか『モンスターハンタークロス』シリーズですね。うまくモンスターを狩れましたか?

麻倉 ふたり(雨宮天さん、夏川椎菜さん)は上手にやっていたんですが、私は戦ったりハラハラするようなゲームが得意ではないので、ずっとお肉を焼いていた記憶があります(笑)。

――音に合わせてやるやつですよね(笑)。

麻倉 はい。タイミングよくボタンを押すのが、けっこう楽しかったです(笑)。