1997年2月28日 『クーロンズ・ゲート -九龍風水傳-』が発売

 23年前の1997年(平成9年)2月28日は、ソニー・ミュージックエンタテインメントから『クーロンズ・ゲート -九龍風水傳-』が発売された日。

クーロンズ・ゲート』は、いまでもカルト的な人気を誇る伝説のアドベンチャーゲーム。プレイヤーは主人公の超級風水師を操って、突如として現れた陰界の“九龍城”へ潜入。乱れた風水を正し、世界の崩壊を防ぐために戦っていくことになる。

【今日は何の日?】『クーロンズ・ゲート -九龍風水傳-』がPSで発売された日。九龍城砦をモチーフにした独特の世界観に惹かれるユーザー続出の伝説のアドベンチャー_04

 本作の魅力は何と言っても、形容の難しい独特の世界観。かつて存在した現実の九龍城砦をモチーフにした“九龍城”は、薄暗く汚れた路地に煌めくネオン、気味の悪い住人たちと、まさに魔窟と表現するのが相応しいような要素がてんこ盛りのロケーション。それでいて、場にそぐわないようなハイテク機器がそこかしこに溢れているという、サイバーパンク映画のアジア然とした世界が多くのユーザーを惹きつけた。発売当時、ソフトは何とCD4枚組。登場人物や街の風景は緻密な3DCGで描かれているものの、当時のハードの表現技術では限界レベルに達しており、それがかえって不気味な雰囲気に拍車をかけていたとも言える。

 ゲームは主観視点で進行。街の中を歩いて探索するシーンではプリレンダリングのムービーが流れるという、ユニークな表現方法を採用。ステディカムを使って撮影したような振動のないカメラワークが、探索時の緊張感をより高めてくれていた。情報を集め終えると、今度は通常のダンジョンゲームのように3Dダンジョンを自由に歩いて探検。敵に遭遇するとバトルパートに突入し、相克する属性の攻撃で相手の邪気をすべて吸収すれば勝利となるシステムだった。

 音楽は『世にも奇妙な物語』や『NIGHT HEAD』など、ドラマやアニメの楽曲を数多く手掛ける蓜島邦明氏が担当。2019年12月25日には、『クーロンズ・ゲート』サウンドトラックがアナログ盤のレコードで発売となり、話題になった。

【今日は何の日?】『クーロンズ・ゲート -九龍風水傳-』がPSで発売された日。九龍城砦をモチーフにした独特の世界観に惹かれるユーザー続出の伝説のアドベンチャー_01
【今日は何の日?】『クーロンズ・ゲート -九龍風水傳-』がPSで発売された日。九龍城砦をモチーフにした独特の世界観に惹かれるユーザー続出の伝説のアドベンチャー_02
【今日は何の日?】『クーロンズ・ゲート -九龍風水傳-』がPSで発売された日。九龍城砦をモチーフにした独特の世界観に惹かれるユーザー続出の伝説のアドベンチャー_03

 また、2017年10月26日には、本作の前日譚にあたる『クーロンズゲートVR suzaku』がプレイステーションVR用ソフトとして発売。そして、現在は次世代版続編となる『クーロンズリゾーム』が開発中ということがアナウンスされている。『クーロンズリゾーム』は、最新技術を惜しみなく投入し、リアルタイムレンダリングで“光明路”と呼ばれる新たな舞台を描く、“路地裏オープンワールド”になるとのことだ。