コナミグループが、2020年4月、eスポーツの学校を開校する。その名も“esports 銀座 school”。『ウイニングイレブン』シリーズや『実況パワフルプロ野球』シリーズのトッププレイヤーが講師としてプレイのノウハウを教えるだけでなく、セルフプロデュースやコミュニケーションといった社会でも役立つ授業も用意されているという。

 今回は、そんな注目のeスポーツスクールにでんぱ組.incの古川未鈴さんが突撃&徹底取材。その模様をお届けしていく。

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esports 銀座 school オープンキャンパス

学校とは思えない!? まるで外資系オフィスのようなオシャレ空間

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 こんにちは。でんぱ組.incの古川未鈴です。

 今回は、東京・銀座に新たに開校するesports 銀座 schoolにお邪魔させていただきました。さてさて、実際にどんな施設になっているか、さっそく覗いていきましょう!

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休憩スペースはまるでカフェ!? おしゃれで明るい空間に

 まずは学校の玄関にもなる休憩スペース。窮屈さを感じさせない、オシャレなカフェのようなスペースになっています。ガラス張りの

 空間で、銀座の街を一望できるのもポイント。学校っぽさをまったく感じさせず、授業の合間にリラックスするにはピッタリのスペースです。

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カフェ気分でリラックス。ちなみに、カウンターにはひとつひとつコンセントが用意されていて、スマートフォンなどの充電に便利です。

講義ルームはとってもカラフル! 机がないのが斬新!!

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 授業を受ける講義ルームは、あまりにオシャレすぎてビックリ! カラフルな壁紙に、開放的なスペースという斬新なデザインになっているんです。

 USBポートつきの電源コンセントや、低反発クッションなども完備されていて、まさに至れり尽くせり。私もこういう教室で授業を受けてみたい!

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最新設備が揃う実技ルームに驚き!

 ずらっとモニターが並ぶ実技ルームには、全席にプレイステーション4とゲーミングPCが設置されています。

 ここでは、講師や生徒のモニターの画面を全面の巨大モニターに映し出すこともできちゃうんです。

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 さらに、アイトラッキング(視線計測)や、複数画面の同時録画・再生機能も備わっているというハイテクっぷり。この最新鋭の設備でゲームを教われば、メキメキと腕も上達していくに違いありません!
 
 ちなみに、全席に私も愛用しているAKRACINGのゲーミングチェアが備わっています。このイス、本当に座り心地がいいんですよね~。

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モニター下部についている黒いバーが、アイトラッキング設備。機器はすべて録画装置に接続されていて、自分がプレイ中にどこを注視していたか後から確認したり、プロプレイヤーとの違いを視覚的に見ることができます。すごい設備!

 さらに、esports 銀座 schoolの校長を務める大田良彦校長、セルフプロデュースの授業を担当する森一丁さん、元eスポーツプロプレイヤーで、現在はeスポーツ競技タイトルメーカー勤務の杉村直紀さんにお話を伺うことができました。

 学校設立の経緯から、授業の内容など、気になる話題が飛び出した内容となっていますので、ぜひご覧ください!

大田良彦 氏(おおた よしひこ)

esports 銀座 school校長の大田良彦さん。『beatmania』シリーズをはじめ、さまざまなタイトルの開発に従事した経験を持つベテランゲーム制作者でもありました。(文中は大田)

森一丁 氏(もり いっちょう)

セルフプロデュースの授業を担当する講師の森一丁さん。ナレーターやMCとして、さまざまな番組・イベントで活躍されています。(文中は森)

杉村 直紀氏(すぎむら なおき)

第18回アジア競技大会 ジャカルタ・パレンバン『ウイニングイレブン 2018』の金メダリスト。現在はeスポーツ競技タイトルメーカー勤務杉村直紀さん。(文中は杉村)

ゲームだけでなくさまざまな分野を学べる学校に

古川 じつは、去年に開催された東京ゲームショウ2019でesports 銀座 schoolの発表をたまたま拝見していて、すごくワクワクしたんです。eスポーツの人材育成についにKONAMIが本気で動き出した! って(笑)。だから今日はすごく楽しみでした。

大田実際に来てみていかがでした?

古川 外資系の会社のオフィスのような雰囲気にビックリしました。とにかくオシャレ!

大田おそらく、“スクール”といってみなさんが想像するのは、テーブルとイスが並んでいるような、いわゆる会議室みたいな空間だと思うんですよね。正直に言うと、そうした“教室”を作るほうが、装飾がいらないぶん安くできたのですが。

古川 なぜコストを掛けてこんなスタイリッシュな形にしたんですか?

大田 私のなかに“マジメに教えるけど、おもしろく教える”というテーマがあって、そのためには雰囲気が大事だなと。

古川 そもそもの話なのですが、なぜこのようなeスポーツの学校を作ろうと思ったんですか?

大田KONAMIが銀座に新たな拠点を設けるとなったときに、ふつうのオフィスビルではなく、何かの発信場所にしようという話になったんです。そこでeスポーツに注力するということで、eスポーツのイベントを開き、配信もできるスタジオを作ったのがきっかけだったんです。

古川 2階にあるesports 銀座 studioは、『パワプロ』の大会(eBASEBALL プロリーグ)をやられていたところですよね。そのスタジオが学校とどうつながっていくんですか?

大田 このスタジオを使って、さらに「eスポーツの裾野を広げていくためにはどうしたらいいか」ということを考えた結果、イベントをプランニングできる人や、eスポーツプレイヤーの数を増やして、質を向上をさせなくてはいけないと。その人材をどうするかと考えたときに、我々が育成していこうという話になったんです。だから学校を作ろうというのは、その段階で決まっていました。

古川 その考えをすぐに実行に移すのがすごい……!

大田とにかく中途半端なことをしたくないなと。ほかの学校と同じようなことをするのではなく、期待以上のすごいものを作ろうという思いでここまできました。

古川 『パワプロ』、『ウイイレ』のほかにも『beatmania』シリーズでもeスポーツ展開を行っていたり、コナミグループ全体でeスポーツに注力されていますよね。なぜそこまでeスポーツに力を入れているんですか?

大田『beatmania』シリーズでは、プロモーションの一環で“トップランカー決定戦”という大会を昔からやらせていただいておりました。すばらしいプレイヤーを作って、その人が輝く場を作ろうという思いがあったんです。

 それはタイトルが変わっても同じで、ゲームメーカーとして、うまい人たちが本当に輝けるようにしようと、様々なタイトルでのeスポーツ大会を開催しています。

古川 昔に比べると徐々にですが選手が輝く場が増えていっていますよね。

大田“選手をスターに”という根っこの部分はずっと続けていたものです。

 『ウイイレ』のプレイヤーの頂点になるというのは、いま『ウイイレ』を遊んでいる人が世界中にいて、そのナンバーワンに立つということで、本当にごくひと握りのすごい確率なんですよ。

 そんなすごいスタープレイヤーだから、もっと輝いてもいいよねという思いが根底にあります。

古川 近年の活動にはそんな熱い思いが込められていたんですね。ところで、esports 銀座 studioには、全日制と短期集中制のふたつのコースがありますよね。なぜふたつのコースを用意されたんですか?

大田全日制は1年間で徹底的に教え込みます。

 1年という期間で、ゲームの実技だけでなく、セルフプロデュースやコミュニケーションなど、さまざまな分野の授業をぎゅっと詰め込んで行うので、かなりヘビーな内容にはなるかなと。

 また、1年と期間を短く設定することで、生徒側が進路を自由に選べるというメリットもあるのではと考えています。

古川 1年間、学校に通うとなると、なかなか決断するのが難しい人もいるかもしれませんね。

大田eスポーツに全力で取り組むかどうかを悩んでいる人や、社会人の方でeスポーツのイベントに関わりたいという方もいらっしゃって、そのニーズにも答えないといけないなと。

 そんな思いもあって、ほかの専門学校でやっていない、塾のような方式で短期集中制ができました。

古川 言われてみれば、ほかのeスポーツ系の学校には短期集中制はないですよね。

大田 全日制と比べて時間拘束の少ない短期集中制のコースは、「高校を卒業しているけどこれからeスポーツの道を目指していいのか」という方や、「社会人だけどeスポーツに関わりたい」など、そんな迷いがある方々の受け皿になるかなと。

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古川 そんな生徒の方々にノウハウを教えるために、最新鋭の設備を用意されているんですよね。アイトラッキングや録画機能とか、本当にすごい設備ですよね……!

大田ゲームを教えるということは本当に難しいことだと思っていて。ただ単純にコツを教えるだけでは身につかない。考えてプレイしている人って、自然と上達が早いじゃないですか。

古川 適当にプレイして楽しかったもいいと思うんですけど、あそこがダメだったなとか、プレイを振り返れるかどうかが大事だなと思いますね。

大田まさしくその通りなんですよ。

 うまい人のプレイをただ見るだけでなく、アイトラッキングや録画・再生の機能を使って、なぜこの人がうまかったかをゆっくり再生しながら解説して、生徒が「そういうことか」と納得するような授業にしたいなと。

古川 プロプレイヤーが講師をされるんですよね?

杉村そうですね。『ウイイレ』もいろいろな戦いかたがあるので、その人の理想を聞き出して、それに合ったような試合運びであったり、ゲームの進めかたなどは実践を積んだプロプレイヤーならではのレクチャーができるかなと。

古川 経験がある人から学べるのは生徒にとってはモチベーションになりますよね。

大田自分の経験の中でこういうことをしてきたからうまくなったという、それぞれのプロプレイヤーが持っているプレイのコツのようなものがあるんです。

 『ウイイレ』は3名、『パワプロ』は7名の講師がいるんですけど、それぞれの講師のノウハウを生徒に教えて、あとはひたすらプレイしてもらう形になります。

 ほかのゲームタイトルは、『Dota2』と『フォートナイト』の講師の方に準備をしてもらっています。

古川 なるほど。そんなに多くの講師の方の話を聞いたらとてもうまくなりそうですね。でも、先生ごとに教えかたがバラバラだったら混乱するかもと思ってしまうんですけど……。

そこの整合性は先生のあいだで取っていこうという話はしているんですよ。

古川 そういう打ち合わせもされているんですね。

大田講師の中で、「ここはこの先生が得意だからこう教えて」というような議論をしていますね。

古川 その議論だけでもすごく勉強になりそう!

大田ただ、コツを学んだとしても、結局は家でひたすらプレイしてもらわないといけません。学校で教えられることには時間的には限界があるので……。

古川 杉村さんに聞きたいのですが、元プロプレイヤーとしてのこの学校の強みはどこになりますか?

杉村トッププレイヤーたちから直接教えてもらえるというところが大きいかなと思います。その人なりの弱点を見て、直接アドバイスをもらえるので、早く上達するんじゃないかなと。

 設備の面でも、アイトラッキングなど、最新の技術が備わっているので、それを活用して、ここに来ないとわからないことをいっぱい生み出せるんじゃないかなと思います。

古川 もしプロになる前にこの学校があったら通ってみたかったですか?

杉村セルフプロデュースとか教わりたかったですね(笑)。そういうのが上手い人にスポンサーがついていくと思いますし、その技術を磨けるのは本当に大きいのかなと。

古川 ナレーターやMCの授業もあるんですよね?

僕が担当させていただきます。

古川 プレイヤーとしてだけでなくて、大会などを盛り上げるスタッフサイドの講義もあるのがビックリしました。

おそらくですが、これから入られる生徒さんやご両親たちからすると、eスポーツがこれからどこに向かっていくのかというのは、ふわっとした印象だと思うんですよ。

古川 親御さんからすると「その進路は本当に大丈夫?」と思われる方も少なくないかもしれませんね。

ええ、そう思われる方も結構多いと思うんです。だから僕たちはその不安を解消するために、これだけいろいろな道筋があるということを見せないといけません。

 そのためにも、社会人としての根幹に活用できるセルフマネージメント、セルフプロデュースという授業を提案させてもらいました。

古川 私もアイドルをやっていて実感しますが、セルフプロデュースは本当に大事ですよね。素でできる人もいれば、あまりわからないという方もいらっしゃるじゃないですか。

 そういう方にそういう授業をすることで、活躍の場が増えそうですね。

古川さんが芸能界に入ったときに、“自己解放”ということにすごく迷われたと思うんですよ。「もっと自分を出せ」とか、「もっとあなたらしく」とか。

古川 よく言われますね。

そのあなたらしくというのは、誤解されがちなのですが、無理に個性的なことを言ったりするのではなくて、もともと出ているものをきちんとうまく整理して相手に伝えられるかということなんです。

古川 すごくわかります! アイドルも「個性を出せ」と言われて……でも個性ってなんだろうって考えるんですよ。

 何年もMCとかやって考えついたのは、自分が思ったことを自分の言葉で言うのがいちばんの個性だなと。

そうなんですよね。

 芸能界で「個性をもっと出して」と言われるときは、選んだ側の要望に応えられないことを注意として言われていることが多くて。

 それはeスポーツというシーンの中で、プロプレイヤーとスポンサーという関係でも同じことが言えるんです。スポンサーの意向や、番組演出サイドにどうやって寄り添うかという観点で、まず自分の立ち位置を見つけましょうねというのがセルフプロデュースなんです。

古川 それを授業で教えていくんですね。ぜひ受けてみたい……!

大田いまの森一丁さんになるまでに、よかったことも悪かったこともいろいろなこともあったと思うんですよ。それを教えることで、森一丁さんになる近道をちょっとでもつかんでもらえるんじゃないかなと。

いやぁ、僕にならなくても……(笑)。生徒さんそれぞれの道の登りかたをレクチャーしていけたらなと。

大田アイドルも歌がうまくてかわいければなれるわけじゃないですよね。

古川 それだけじゃないというのは身に染みて感じますね。

大田それは完全にeスポーツプレイヤーもそうで、ゲームがうまいだけでは活躍の場が限られてしまうんです。

古川 そうですよね。客観的に見て、アイドル以上に見せかたが重要になりそうで、難しそうだなと。

杉村自分が選手だったころは、そういったことに気づきもしなかったですし、そういうノウハウをぜんぜん持っていませんでした。

 これから学校に来る生徒の方々は、授業を通じてそういったことに気づかせてもらえるので、すごく学べることが多いと思いますね。

大田すごく優等生的な答えをありがとう(笑)

茶化すのはやめなさい!(笑)

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それぞれの授業がつながって相乗効果が生まれていく

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今後、プロeスポーツプレイヤーがどのように露出をされていくかは、想像できますか?

古川 2018年のアメリカのカリフォルニア州・アナハイムで開催されたBlizzCon(Blizzardが開催する大規模大会)に行かせていただいて、当時の世界大会を生で拝見したんです。

 そのときに、試合会場のすさまじい熱もそうですが、選手がスター扱いされていることに驚きました。

大田 ええ。

古川 日本にもそういったスター性のある選手はいますけど、これから新しい世代で日本のスター選手が生まれることが、eスポーツ業界にとっていいんじゃないかなと思います。

 それがこのスクールが目指すべきポイントだと思ったんですけど、いかがですか?

大田 スター選手は、eスポーツシーンの人口が増えていって、自分の魅力をうまく出せる人たちが出てきたら、自然と生まれるものなのかなと。

 もちろん、そういったスター選手になり得る人材を育成するのも我々の役目ではありますが、それと同時に、日本だとゲームに対してまだネガティブな印象もあるので、それを払拭していきたいですね。

古川 海外だと“ゲームがうまい=カッコいい”という感覚が日本以上に根付いているんですよね。日本と海外では、ゲームの受けとられかたに大きな違いがあるように感じます。

大田その意識の差異に関しては、誰かが先陣をきって意識を変えようとしていかなければいけない。誰かがやってくれるのを待つのではなく、ゲームメーカーである我々が、真面目に取り組んでやらないといけないと思います。

イメージ向上といえば、海外の選手は見せかたが上手ですよね

 試合前に肉体を絞ったり、パンプアップしたり。それもまさに、セルフプロデュース、セルフマネージメントというのもので、このふたつを大きな傘にしていて、その傘の中にメイクアップであったり、コナミスポーツと連繋して体を作るであったり、いろいろなことを教えていきたいなと。

大田ゲームには体力もいりますよね。

杉村そうですね。トッププレイヤーになると、海外遠征に行くことも多くなりますし、健康状態が重要になってきます。食生活もしっかりと管理して活動している選手もいましたね。

写真映えする体型を維持したりとかね。そういう自己啓発やボディーメイクは大事ですよ。

古川 ええ。あと、海外の大会が多いですから、出場するだけでも体力的にたいへんですよね。

杉村 あと、海外でやっぱり壁になるのは言語なんですよね。

古川 そこ! 本当に英語がしゃべれたらよかったなと思うことがいっぱいあって……(笑)。

杉村海外出張に行かれるビジネスマンの方も、一度は感じることだと思います(笑)。

 それに、ゲームの腕を上達させようと思うと、海外のほうがトレンドが一歩先にいっていたりする場合もあるので、その情報を手に入れようとしても、英語ができないとなかなか難しいんです。

古川 勝利インタビューでも本当は英語でしゃべりたいけど、通訳がいないとしゃべれないみたいなもどかしさとかもありそうですね。

 でも、「ああ、こういうときに英語が必要になるのか!」って気づくのは、だいたい学校を卒業して、就職してからじゃないですか。

杉村そうなんです。実際に経験しないとなかなか気づかないんですよ。

古川 それを講師の方々から教えてもらえるというのは、ありがたいことですよね。英語のレッスンも授業でやられるんですか?

大田やります。文法の基礎からというよりも、ホテルに行ったときにどういう対応をすればいいだとか、試合に出たときにどういう言葉が大事だとか、より実践に特化した内容の授業を行う予定です。

 私自身、海外によく出張にいっていたのですが、高度なビジネス会話は別として、ホテルの宿泊や買い物程度であれば、意外と簡単な英語だけで乗り切れるんですよ。でもそれって、教科書では教えてくれない。そういった実践的なことを教えていければなと。

古川 優勝インタビューで英語を使ってスラスラと答えていたらカッコいいですよね。

大田優勝インタビューも、家族に感謝するというところから始まって、少しの単語で感想を付け加えれば、気持ちが伝わると思うんです。語学ではない実践英語を学んでほしいなと思います。

そういえば、英語の講師の方の写真は、どうして目の前に食事が並んでいるんですか? すごい気になっていたんですけど……。

大田 プロフィールを写真を送ってくださいと言ったら、日本食を食べている写真を送ってこられて(笑)

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古川 その陽気な感じも学べるといいかもしれませんね(笑)。あと、ストリーマーの授業も用意されていると拝見しました。私もストリーマーの端くれなのですごく気になるのですが、具体的にどのようなことを教えられるんですか?

大田動画編集ソフトの使いかたや、音声の付け加えかた、人を呼べる動画のコツみたいなものを全部教えていきます。

古川 そういうノウハウを教えてくれるのはありがたいですね。

大田先ほど申し上げた、セルフプロデュースやコミュニケーション能力を上げる授業を受けていただいて、そして動画制作で実践していく。相乗的な効果が生まれればなと。

古川 どっちもきちんと授業を受けて、セルフブランディングをしっかりしたうえでやっていかないと、再生数も伸びないですよね。

大田自分のありかたや見せかたを学んでいったら、自然と魅力的な自分ができあがってくるのかなと。

 そこから自分のゲームプレイの腕を活かして、うまく編集された動画を作ったり、それをSNSを使ってうまく発信していっていただければ。それを学べる授業が、1年を通してずっとつながっていくというイメージです。

古川 SNSの使いかたも重要ですよね。

大田マナーもしっかり教えていきます。

ネガティブな発言を続けると、スポンサーは離れていきます。コンプライアンスを含め、SNSの活用方法については、徹底的にやりたいなと。SNSは武器にもなるけど、怖いものでもあるんだよと。

古川 現代ではいちばん大事なことかもしれませんね。

杉村『ウイイレ』のプロプレイヤーでも、技術はあるのに、言動やソーシャルコミュニケーションが不得意で、選手としての魅力づくりに伸び悩んでいる方も少なくないんです。

 負けたときに悔しいと思うのは当然なのですが、やはりプロである以上、それをあらわにして、コントローラーや機材にぶつけるのはご法度です。

 真剣勝負だからこそカーッとなってしまうけど、感情を抑えるのが本当に大切ですし、それが強さになるのかなと。

古川 頭にきたとき、こらえかたのコツとというのはあるんですか?

杉村たとえばチームプレイで負けたときは「僕のほうが悪い、実力が足りなかった」と思うようにしています。現役時代は、自分を責めるようにして抑えていましたね。

ゲーム大会の司会をしていると、こういう冷静な子もいるというのが直に見られるんですよね。「ああ、いま耐えているな」と見ていてわかる。そういうときに、「彼はまさに“メンタルモンスター”です」といったようなフレーズで表現したりします(笑)。

 ただ、全員が全員、そんなに冷静になってしまうと、逆に大会が盛り上がらなくなってしまうかなと思うこともあって。

古川 悔しさをこらえるだけではいけないと。でも、すごく難しいことですよね。

だから、感情をゼロにするんじゃなくて、いい見せかたも教えていきたいんです。

 それも重要で、「負けてしまった。悔しい!」という思いを表せられるような自己解放ができればいいなと。自分の感情を正しい形で観ている人に伝えて、共感してもらう。その方法をお伝えできると思います。

eスポーツ業界、ゲーム業界が求める人材育成

古川 入った生徒の方々の将来的なビジョンはどのように考えていますか?

大田職業訓練の専門学校ではないですし、まだ開校前ですから「就職率が何パーセント」だとかは明言できません。

 ですが、ゲームメーカーとして、いろいろな方面につながりを持っていますので、すごくがんばっていて魅力的な生徒がいたら、自信をもって紹介することができると思うんです。

 eスポーツというものに期待感を持っている人たちもたくさんいて、魅力的な人材だったら自然と企業から声がかかるかなと。授業でいろいろなことを吸収して、魅力的な人間になってほしいと願っています。

古川 いまはどの企業も、求める能力を持った人材を採用することに大きな労力を掛けていますもんね。

大田そのニーズに合った人を育成していければ、引く手あまたの存在になるのかなと。

古川 では最後に、この学校に来るか迷っている方々に向けてメッセージをお願いします!

大田学校としては1年間しかないですけど、授業内容はめちゃくちゃ充実しています。

 そのため、本気でかかってもらわないと、身につけてもらえることが少なくなってしまいます。だからこそ、私たちは、生徒が楽しんで、受けてよかったと思われるような授業をやっていこうかなと。そんな学校にするようにがんばります。

逆に、古川さんはこの学校に来てみてどう感じられましたか?

古川 私は、KONAMIが本気を出したeスポーツスクールというのがいちばんの魅力だと思っていて。ゲームが好き、eスポーツに関わる仕事がしたいと思っている子が、軌道に乗っていけるようなレールを敷いてくれたのかなと。

 そこから自分自身の努力をエンジンにして、走り出していってほしいですね。この規模感で努力が存分に発揮できる環境を作ったというのは、あまりなかったと思うんです。

 本当にいまの時代は恵まれているなと思うので、やりたいならとことん突き詰めてやってみたらいいんじゃないのかなと、ここを見て感じました。

古川さんはどの授業を受けてみたいですか?

古川 うーん、やっぱりセルフプロデュースですかね……アイドルなので(笑)

それはもうプロ級でしょう(笑)、セルフプロデュース以外では?

古川 私もこれから動画やストリーミングなどの分野にも力を入れないといけないと思っていて。編集の仕方や再生数の伸ばしかたというノウハウを知っておくと、eスポーツと関係なくても、絶対にこの時代に役に立つと思うので、そこは気になるポイントですね。

大田 わかりました。ご招待します!

古川 やったー!

そんなのありかよ!(笑)

サイン入り『ウイイレ』ソフトプレゼント!

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 2020年3月7日(土)の“esports 銀座 school”オープンキャンパス来場者に、古川未鈴さんサイン入りの『eFootball ウイニングイレブン 2020』ソフトを抽選で1名様にプレゼント!

 この機会にぜひオープンキャンパスに訪れてみよう!

オープンキャンパス日程

  • 2月29日(土)14:00~17:00
    『フォートナイト』体験授業
  • 3月1日(日)15:30~18:00
    『ウイニングイレブン』シリーズ体験授業
  • 3月7日(土) 14:00~17:00
    『フォートナイト』体験授業
  • 3月8日(日) 14:00~17:00
    『ウイニングイレブン』シリーズ体験授業
  • 3月14日(土) 14:00~17:00
    『実況パワフルプロ野球』シリーズ体験授業
  • 3月15日(日) 14:00~17:00
    『ウイニングイレブン』シリーズ体験授業

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