2020年1月26日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて、MAGES.が手掛ける科学アドベンチャーシリーズのライブイベント“科学ADVライブ S;G 1010th ANNIVERSARY”が開催された。本記事では、同シリーズの楽曲歌唱アーティストによるライブや、『シュタインズ・ゲート』声優陣による朗読劇などが行われた、イベントの模様をお届けする。出演者は以下の通り。
出演者(※敬称略)
[ARTIST]
- 亜咲花
- 彩音
- いとうかなこ
- 今井麻美
- 純情のアフィリア
- Zwei
- ファンタズム(FES 声:榊原ゆい)
[シュタインズ・ゲート VOICE ACTOR]
- 花澤香菜(椎名まゆり役)
- 関智一(橋田至役)
- 今井麻美(牧瀬紅莉栖役)
- 後藤沙緒里(桐生萌郁役)
- 小林ゆう(漆原るか役)
- 桃井はるこ(フェイリス・ニャンニャン役)
開演に先駆けて、橋田至(声:関智一さん)、牧瀬紅莉栖(声:今井麻美さん)による前説で会場を温めてると、いよいよライブはスタート。開幕を飾ったのは、いとうかなこさんによる『スカイクラッドの観測者』。Xbox 360版『シュタインズ・ゲート』のオープニングテーマであり、同シリーズの始まりとも言える楽曲で会場のボルテージは一気に上昇。
そのまま、『シュタインズ・ゲート』より、『宇宙エンジニア』(PSP版オープニングソング)、『A.R.』(PC版イメージソング)、『カオスチャイルド』より『シンギュラリティ』(PS Vita、PS4、PS3版オープニングテーマ)の3曲を立て続けに披露すると、さらに盛り上がりを増していく。
しかし、テレビアニメ『ロボティクス・ノーツ』後期エンディング『トポロジー』では会場の雰囲気が一変。これまでに披露された激しい4曲とは打って変わって、バラード調の同曲をやさしく歌唱し、開幕から上がりっぱなしだった会場の熱気をクールダウン。
つぎに登場したのは彩音さん。『シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム』オープニングテーマ『フェノグラム』を、客席に呼びかけ、コールアンドレスポンスを楽しみながら歌い上げた。
Zweiによる、『約束のオーグメント』(『ロボティクス・ノーツ エリート』オープニングテーマ)では、ベースのMeguさんのパワフルな演奏と、ボーカルのAyumuさんの力強い歌声が会場を包み込んだ。
そして、ここで『シュタインズ・ゲート』シリーズを代表する楽曲のひとつ『GATE OF STEINER』が流れ、会場のスクリーンには『シュタインズ・ゲート エリート』のタイトル画面が映し出される。画面には、実際のゲーム画面には存在しない、“朗読劇”の項目があり、それを選択したところで、いとうかなこさんが再びステージに登場。同作のオープニングテーマ『COSMIC LOOPER』を歌い上げ、ゲームさながらの演出で声優陣による朗読劇に突入。
昼の部のタイトルは、“0と1のラウンドテーブル”となっており、ブラウン管工房の店長(ミスターブラウンこと天王寺裕吾)からラボがさわがしいことを理由に家賃を上げると言われてしまい、家賃を上げない条件として店長から提示された“未来ガジェット研究所の10年先までの事業計画”をラボメン(まゆり、ダル、紅莉栖、萌郁、るか、フェイリス)で考えるという内容。
物語の途中には、オカリン(岡部倫太郎)がいないことについて、(台風)19号を倒すために旅に出てしまったという、本公演が台風19号の影響で延期になった実際の出来事が取り入れられていたり(本公演は当初2019年10月12日に行われる予定だった)、ダルがおなじみのHENTAIを発言したり、笑いを交えてほのぼのとした日常を描きつつ、本編と同様に少しシリアスな展開も。また、後半ではセリフを間違えてしまうハプニングがあったものの、すぐにアドリブでフォローするという、ラボメン、そしてキャスト陣の絆の強さを感じさせる内容となっていた。
キャスト陣によるトークパートを挟んだ後、ライブは後半戦へ。まずは、FES(声:榊原ゆいさん)が、『刻司ル十二ノ盟約』(テレビアニメ『シュタインズ・ゲート』エンディングテーマ)、『グラジオール』(『カオスヘッド』エンディングテーマ)、『密教の首飾り』(『カオスヘッド・ノア』Xbox 360版挿入歌)を熱唱。
続く、Zweiが『シュタインズ・ゲート ゼロ』エンディングテーマ『ライア』を歌い上げた後には、作中で重要な楽曲として登場する『星の奏でる歌』のサビをアカペラで歌い上げる一幕も。そして、Zweiらしさ溢れるロックな『拡張プレイス』(『ロボティクス・ノーツ』オープニングテーマ)、『数奇なるファクタ』(『オカルティック・ナイン』エンディングテーマ)で観客を魅了した。
『オカルティック・ナイン』オープニングテーマ『Play the game』を披露した亜咲花さんからバトンを受け取ったのは今井麻美さん。牧瀬紅莉栖のキャラクターソング『約束のパラダイム』で、伸びやかかつ力強い歌声を響かせた。
ライブは終わりに向けてラストスパート。純情のアフィリアは、数ある科学アドベンチャーシリーズの中でも、とくに明るくポップな『La*La*Laラボリューション』(『シュタインズ・ゲート 比翼恋理のだーりん』Xbox 360版オープニングテーマ)を、息の合ったダンスとともに歌い上げる。
つぎの彩音さんが『シュタインズ・ゲート 廻転世界のインダクタンス』オリジナルソング『IF』を熱唱すると、客席のサイリウムが真っ赤に染まった。
ライブのトリを務めたのは、いとうかなこさん。しっとりと歌い上げた『Another Heaven』(『シュタインズ・ゲート』Xbox 360版エンディングテーマ)とは対照的に、『Uncontrollable』(テレビアニメ『カオスチャイルド』オープニング)では情熱的なパフォーマンスを魅せた。そして、最後の曲として科学アドベンチャーシリーズの原点である『カオスヘッド』オープニングテーマ『Find the blue』を披露。その後、『シュタインズ・ゲート』史上最大級超大型コラボ“ゴルディッヒパーティ”などが始動した(※詳細は不明)ことなど、科学アドベンチャーシリーズの最新情報が公開され、昼の部は幕を閉じた。
科学ADVライブ S;G 1010th ANNIVERSARY 昼の部セットリスト(※敬称略)
- 01.スカイクラッドの観測者(いとうかなこ)
- 02.宇宙エンジニア(いとうかなこ)
- 03.A.R.(いとうかなこ)
- 04.シンギュラリティ(いとうかなこ)
- 05.トポロジー(いとうかなこ)
- 06.フェノグラム(彩音)
- 07.約束のオーグメント(Zwei)
- 08.COSMIC LOOPER(いとうかなこ)
- “0と1のラウンドテーブル”(朗読劇)(椎名まゆり(声:花澤香菜) 、橋田至(声:関智一)、牧瀬紅莉栖(声:今井麻美)、桐生萌郁(声:後藤沙緒里)、漆原るか(声:小林ゆう)、フェイリス・ニャンニャン(声:桃井はるこ)
- 09.刻司ル十二ノ盟約(FES 声:榊原ゆい)
- 10.グラジオール(FES 声:榊原ゆい)
- 11.密教の首飾り(FES 声:榊原ゆい)
- 12.ライア(Zwei)
- 13.拡張プレイス(Zwei)
- 14.数奇なるファクタ(Zwei)
- 15.Play the game(亜咲花)
- 16.約束のパラダイム(牧瀬紅莉栖 声:今井麻美)
- 17.La*La*Laラボリューション(純情のアフィリア)
- 18.IF(彩音)
- 19.Another Heaven(いとうかなこ)
- 20.Uncontrollable(いとうかなこ)
- 21.Find the blue(いとうかなこ)
夜の部もトップバッターを務めたのは、いとうかなこさん。ただし、セットリストは昼の部からガラッと変わっており、夜の部では『ファティマ』(テレビアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』オープニングテーマ)、『非実在青少年』(『カオスチャイルド』Xbox One版オープニングテーマ)、『非線形ジェニアック』(『シュタインズ・ゲート』(PS3版オープニングテーマ)、『fake me』(『カオスヘッド・ノア』Xbox 360版オープニングテーマ)、『F.D.D.』(テレビアニメ『カオスヘッド』オープニングテーマ)、『空の下の相関図』(『ロボティクス・ノーツ』エンディングテーマ)が披露された。
Zweiは、テレビアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』前期エンディングテーマ『LAST GAME』、テレビアニメ『ロボティクス・ノーツ』前期オープニングテーマ『純情スペクトラ』の2曲を歌唱。『純情スペクトラ』では、ボーカルのAyumuさんがステージを降りて客席で歌うという、ダイナミックなパフォーマンスで観客を驚かせた。
『GATE OF STEINER』に続いて、夜の部では『シュタインズ・ゲート ゼロ』のタイトル画面がスクリーン映し出される。そのまま、いとうかなこさんが同作のオープニングテーマ『アマデウス』を熱唱した後は、朗読劇へ。
夜の部の朗読劇は“0と1のタイムカプセル”と題して、ラボメンたち(椎名まゆり、橋田至、牧瀬紅莉栖、桐生萌郁、漆原るか、フェイリス・ニャンニャン)が10年後の自分に宛てたメッセージを順番に語っていくというもの。これまでの作品でもあまり描かれていなかったラボメンたちの心情などが明かされるなど、ファン必聴の内容となっていた。その後の声優陣によるトークパートでは、10年間でいちばん思い出に残っている出来事や、これからも『シュタインズ・ゲート』を続けていきたいというアツい想いなどが語られた。
『シュタインズ・ゲート』Xbox 360版エンディングテーマ『運命のファルファッラ』から始まったFES(声:榊原ゆいさん)のパートは、『アニーの指輪』(『シュタインズ・ゲート エリート』エンディングテーマ)と続き、『磔のミサ』(テレビアニメ『カオスヘッド』挿入歌)で締めくくられた。
純情のアフィリアは、『カオスチャイルド らぶchu☆chu!!』エンディングテーマ『非合理的かつ訂正不能な思い込み』をキュートにパフォーマンスし、観客を魅了した。彩音さんは、『いつもこの場所で』(『劇場版 シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』エンディングテーマ)、『邂逅のフェタリテート』(『シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム』エンディングテーマ)を熱唱。
Zweiが『Avant Story』(『ロボティクス・ノーツ DaSH』オープニングテーマ)で力強い歌声を響かせた後には、今井麻美さんが続く。テレビアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』後期エンディングテーマ『World-Line』を力いっぱい歌い上げた。
亜咲花さんはデビュー曲でもあるテレビアニメ『オカルティック・ナイン』オープニングテーマ『Open your eyes』で観客を煽って盛り上げると、同作のエンディングテーマ『聖数3の二乗』を歌唱する、いとうかなこさんにバトンタッチ。
そして、そのまま『あなたの選んだこの時を』(『劇場版 シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』エンディングテーマ)、『Hacking to the Gate』(テレビアニメ『シュタインズ・ゲート』オープニング)を立て続けに披露し、会場の盛り上がりが最高潮に達したところでライブパートは終了。
その後、『シュタインズ・ゲート』ハリウッド実写化、フルアニADV第2弾となる『シュタインズ・ゲート ゼロ エリート』の制作決定など、科学アドベンチャーシリーズに関する最新情報が多数公開され、“科学ADVライブ S;G 1010th ANNIVERSARY”夜の部も終演を迎えた。
ちなみに実写ドラマを制作を担当するハリウッドの“SkydanceTelevision”は、Netflixで配信中の『オルタード・カーボン』、『グレイス&フランキー』、Amazonで配信中の『CIA分析官ジャック・ライアン』などのヒット作品を生み出しているスタジオ。登場人物やストーリーがどうなるのかなど、まだまだ謎に包まれていることが多いが続報に期待したい。
科学ADVライブ S;G 1010th ANNIVERSARY 夜の部セットリスト(※敬称略)
- 01.ファティマ(いとうかなこ)
- 02.非実在青少年(いとうかなこ)
- 03.非線形ジェニアック(いとうかなこ)
- 04.fake me(いとうかなこ)
- 05.F.D.D.(いとうかなこ)
- 06.空の下の相関図(いとうかなこ)
- 07.LAST GAME(Zwei)
- 08.純情スペクトラ(Zwei)
- 09.アマデウス(いとうかなこ)
- “0と1のタイムカプセル”(朗読劇)(椎名まゆり(声:花澤香菜)、橋田至(声:関智一)、牧瀬紅莉栖(声:今井麻美)、桐生萌郁(声:後藤沙緒里)、漆原るか(声:小林ゆう))、フェイリス・ニャンニャン(声:桃井はるこ)
- 10.運命のファルファッラ(FES 声:榊原ゆい)
- 11.アニーの指輪(FES 声:榊原ゆい)
- 12.磔のミサ(FES 声:榊原ゆい)
- 13.非合理的かつ訂正不能な思い込み(純情のアフィリア)
- 14.いつもこの場所で(彩音)
- 15.邂逅のフェタリテート(彩音)
- 16.Avant Story(Zwei)
- 17.World-Line(今井麻美)
- 18.Open your eyes(亜咲花)
- 19.聖数3の二乗(いとうかなこ)
- 20.あなたの選んだこの時を(いとうかなこ)
- 21.Hacking to the Gate(いとうかなこ)