東和薬品とバンダイナムコ研究所は、患者さんの服薬アドヒアランス向上と残薬の解消を目指し、服薬支援ツールの開発に向けた基本合意書を締結したことを発表した。

以下、リリースを引用

東和薬品とバンダイナムコ研究所が服薬支援ツールの開発に関する基本合意書を締結

-患者さんの服薬を支援し残薬の解消を目指す-

 東和薬品株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:吉田逸郎、以下「東和薬品」)と株式会社バンダイナムコ研究所(本社:東京都江東区、代表取締役社長:中谷始、以下「バンダイナムコ研究所」)とは、患者さんの服薬アドヒアランス※1向上と残薬の解消を目指し、服薬支援ツールの開発に向けた基本合意書を締結いたしましたのでお知らせいたします。

 近年、残薬は薬の適正使用や医療費の観点から社会問題のひとつとされており、残薬の金額は年間約500億円にもなると言われています※2。残薬の理由として、67%が「飲み忘れが積み重なった」と回答されており、患者さんが意図せず服薬を忘れてしまうことが大きな要因となっています※3。

 薬は適切に服用されていないと十分な治療効果が得られず、治療期間が延長してしまうことがあり、また手元に飲み忘れた薬があると、他の薬との飲み間違いなどの原因にもなります。

 東和薬品とバンダイナムコ研究所は、患者さんの服薬アドヒアランス向上と、それによる残薬の解消といった医療経済課題への貢献のため、ゲームメソッドを取り入れた服薬支援ツールの提供を目指して共同開発をおこないます。

 東和薬品は服薬支援ツールの立案をおこない、バンダイナムコ研究所はツール内のコンテンツやソフトウェアの企画・開発をおこないます。

 また、服薬情報を管理するプラットフォームの構築及び服薬支援ツールを用いたサービス企画を、東和薬品グループの T スクエアソリューションズ株式会社(以下「Tスクエアソリューションズ」)がおこないます。

 東和薬品は、中期経営計画 2018-2020「PROACTIVE」において、人々の健康に貢献する健康関連産業における新規事業の創出を掲げております。

 2018年10月にはTスクエアソリューションズを立ち上げ、IT分野から健康関連産業への貢献も目指しています。今回の服薬支援ツール開発もこうした取り組みの一環です。

 バンダイナムコ研究所は、最先端技術の研究開発とエンターテインメントの研究開発ノウハウを起点に「Creating Entertainment Innovation!~エンターテインメントの新しい価値を創出する~」をミッションに掲げるエンターテインメント イノベーション企業です。

 ゲームの制作では、そのゲームそのものの「楽しさ」はもとより、持続性(モチベーションを上げる仕組み)や達成感(ゲームバランスや目標設定など)、操作性(直感的に遊ぶことのできるデザインなど)を最重要課題において開発しています。

 今回は、このゲーム制作で培ったノウハウを大いに活用し、患者さんを笑顔にする「服薬支援ツール」の開発を目指します。

※1:患者さんが積極的に治療方法の決定に参加したり、その決定に従って治療を受けること
※2:日本薬剤師会「後期高齢者の服薬における問題と薬剤師の在宅患者訪問薬剤管理指導ならびに居宅療養管理指導の効果に関する調査研究報告書」
※3:平成25年度厚生労働省保険局医療課委託調査「薬局の機能に係る実態調査」