Paradox Interactiveが2020年にPS4、Xbox One、PCで海外発売予定の吸血鬼RPG『Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2』(以下、『BL2』)。国内ではDMM GAMESより、PS4日本語版が2020年春に発売予定となっている。

 10月18日~20日に、ドイツ・ベルリンにて開催されたPDXCON 2019にて、『BL2』のデモプレイが披露されたので、その模様をリポートする。

 なお、記事中の画像は今回のデモプレイのものではなくオフィシャル画像を使用している。また、以下の動画はE3 2019に合わせて公開されたゲームプレイトレイラー。

 前作から15年振りのリリースとなる最新作『BL2』は、現代シアトルの裏社会における吸血鬼の抗争を描くFPS視点型のRPG。ヴァンパイアの血族になったプレイヤーは、縦横無尽に街を駆け、血を求めて獲物を狩る。シアトルの街を牛耳り、血液取引を巡って争う派閥のいずれかにに所属するか選択を迫られ、選んだ派閥によってプレイヤーの特性やストーリーが変化していく。

 さて、今回のデモプレイでは、2019年3月時点のビルドであり、ゲーム冒頭のワンシーンが披露された。

 主人公は、ヴァンパイアによる事件に巻き込まれ、自身も通常ならざる力を持ったことに気づく。それを知ったヴァンパイアたちは、主人公を裁判にかけるが、突如その場に火の手があがり、館はまたたく間に炎に包まれる。

 ひとり逃げ延びることのできた主人公は、シアトルの地下街へと足を進める。まず最初に主人公は、どのクランにも所属していない低級ヴァンパイアの“シンブラッド”として、3つのスキルからいずれかを選択する。

 飛行してコウモリを召喚する能力“Chiropteran”、自身を霧と化して排気口内を移動したり、相手を窒息させたりできる“Nebulation”、物体を遠隔操作したり、触れずに敵の武装を解除したりする“Mentalism”のうち、どれを選ぶかはプレイヤー次第。この地下街を抜け出すシーンでも、選んだ能力によって脱出のアプローチが異なるのだ。

 シアトルにはさまざまなヴァンパイアの勢力である“クラン”があり、どのクランに所属するかで、その後の成長や獲得できるスキル(訓え)の特性が異なる。これまで公開された5つのクランには、暴力と奔放を信条とする“ブルハー”、脅迫と人形使いの力に長けた貴族の“ヴェントルー”、強力な血の魔法を操る“トレメール”、美とアートに傾倒し、人間を魅了する“トレアドール”、神の領域へと一線を越えた者たち“マルカヴィアン”といったものがある。

 クランとは別に政治的な派閥である“ファクション”も存在。古くから続く伝統を重んじる“パイオニア”や、新しい血や金を求め、鉄やガラスなどの最新技術の象徴を抱える“カマリラ”を始めとする派閥があり、これらのファクションとの関わりかたによっても、ストーリーは変化していく。

 今回披露された戦闘シーンでは、吸血鬼らしいアクロバティックな身のこなしと、殴打や引っかきといった近接戦闘がメインだったが、敵が装備するショットガンを奪って撃ちまくるシーンも見られた。戦闘では相手の血を吸うことも可能で、吸血によって特別な力を得ることができる。

 獲物を求めてシアトルの街を徘徊する場面では、街にいる人間のオーラが表示され、オーラによってどんな血の味がするか(その人間が抱いている感情)がわかる。怒りや恐れといったオーラの色があり、吸血することによってオーラの色に応じた能力が、一時的・永続的に獲得可能。習得するスキルのほかに、このような吸血によるステータス変化などの成長要素があるとのことだ。

 では、街にいる人間を片っ端から襲えばいいかというと、それは異なる。シアトルの闇に生きるヴァンパイアは、人目につかず、なるべく静かに暮らさねばならない。目立つような行動を取れば、マスカレードの“掟”により、人間だけではなく同族からも狙われる存在に堕ちてしまうことになるのだ。

 ……と、デモプレイはここまで。短い内容ながら、ゴシックな吸血鬼とモダンなシアトルの街が絶妙にマッチした、怪しく美しい雰囲気が感じ取れるデモだった。霧になって高所を移動したり、超人的な運動能力で屋根や壁をパルクール的に移動したりと、ヴァンパイアらしいアクションも堪能できそうだ。

 また、原作のテーブルトークRPG『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』(日本語版も発売された)から“ワールド・オブ・ダークネス”の世界観を引き継ぎ、前作『BL1』のシナリオライターが本作でも執筆を手掛けるなど、原作&シリーズファンにとっては、このうえない魅力を持った作品となっている。

 デモプレイでのNPCとの会話では、テキスト量も多く、いくつもの選択を迫られるシーンも見られた。ボイスも含め、これらをすべて日本語で楽しめる……ひいては“ワールド・オブ・ダークネス”の世界そのものを日本語で味わえるのは、なかなかに興味深い。発売を楽しみにしつつ、ぜひとも原作での独特の言い回しである“訓え(おしえ)”や“仮面舞踏会の掟”といったワードもそのままにローカライズされることを期待したい。