William Chyr Studioのパズルアドベンチャーゲーム『Manifold Garden』を紹介する。本作はEpic Games StoreでPC版が、Apple ArcadeでiOS版が配信中。

 なおEpic Games Storeでの価格は2080円で、Steamでの配信は1年後を予定。そのほかプレイステーション4などのプラットフォーム対応が予定されている。

 『Manifold Garden』は一人称視点のパズルアドベンチャーゲーム。無限ループした謎の構造体をパズルを解きながらひたすら進んでいくというストイックな構成だ。

 パズルのギミックはいろいろあるのだが、共通して鍵となるのは“重力”。プレイヤーは重力方向を変化させる能力を持っており、壁などのそばでボタンを押すことでその面を地面とする事ができる。

 これにより、壁や天井だった場所に立ったり、さっきまでの空や水平方向に“落ちていく”事も可能となる。

頭上の“対岸”にたどり着くには重力方向を変えて落ちていけばいい。

 また床とギミックの多くが上下前後左右の各重力方向に合わせて色分けされており、その色以外のときはギミックが停止するというのもポイント。

 たとえば水色のブロックは水色方向の床に重力が働いているときでないと動かせなかったり(これを逆に利用して壁に固定することも可能)、緑の水は緑のときは流れるがそれ以外の重力方向では凍結するといった塩梅だ(上を歩けるようになる)。

重力は水色方向なので水色のブロックを取ることができ、一方緑の水の流れは凍結して歩けるようになっている。

7年の開発を経ていよいよ完成

 メイン開発者のWilliam Chyrは2012年から本作の開発を開始し、海外のインディーゲームシーンで注目されてきた。

 7年越しでいよいよ完成した本作はボリュームもかなりあり、初見プレイの想定時間は5時間から8時間程度。新たなギミックや応用問題もどんどん投入されていくので(詰まらなければ)飽きずにプレイできると思う。パズルの頭の使いかたは名作パズルアドベンチャー『ポータル』(とくに2)に近い。

空間のつながりかたが異常なパターンだけは注意して見てみないとわかりづらいかも(白い柱の左側は水が流れているが右側は別の空間なので流れていない)。

 一方、一切の説明をせずに荘厳で神秘的な構造体を提示していくスタイルは独特(パズルのギミックの説明もないのだが、シンプルにまとまっているのでそこまで困らずに把握できると思う)。

 ちなみに本作にインスピレーションを与えたものとして、騙し絵で知られるエッシャー以外に、レベウス・ウッズ、フランク・ロイド・ライト、安藤忠雄といった建築家や、日本の漫画家の弐瓶勉なども挙がっている(代表作のひとつ『BLAME!』に出てくる、果てしなく続く巨大建築物のイメージだろう)。

 というわけでなんとも言えない浮遊感の中でのパズルと幾何学的な美が融合した本作、映像などを見て気になった人はぜひトライしてみて欲しい(特に追加料金なしでプレイできるApple Arcade契約者の人は)。

時折登場する“汚れ”のようなものと、“浄化”するような特殊なキューブ、そして円形に展開される何か。