アメリカの飲食業界でガチのゲーム作りがブーム? 米ウェンディーズが公式のテーブルトークRPG『Feast Of Legends』を発表。ルールブックPDFの無料公開を開始した。

 この作品の“The Fight against Frozen Beef”(冷凍ビーフとの戦い)というキャッチフレーズでピンと来る人は限られていると思うので、背景となる事情を説明しておこう。コレ実は、ウェンディーズがライバルであるマクドナルドに近年仕掛けている、ハンバーガーのビーフパティに関するPR作戦の一環なのだ。

 新鮮な肉を調理していることが売りのウェンディーズはマクドナルドが冷凍したパティを使用している事を動画やSNSで弄り倒していて、マクドナルドは昨年からクオーターパウンダーでは冷凍ではない新鮮な肉で調理するようになったのだが、それすらも「ビッグマックとかそのままなのはかわいそう」といった具合にTwitterで皮肉るという塩梅だった。

 というわけで今回のテーブルトークRPGは“クイーン・ウェンディ”と“氷の道化師”(Ice Jester)の軍団との戦いがテーマとなっているのだが、ここまで説明すれば、この“氷の道化師”のモデルが誰なのかはもうおわかりだろう。

 ルールブックは表紙裏表紙込みで76ページにも渡るしっかりとした内容となっており、キャラクターシートのサンプルなども用意されているほか、サイコロがなくても遊べるように公式サイトにはダイスロール機能も搭載されている。

新鮮なハンバーガー肉をめぐるウェンディーズとマクドナルドの戦いがテーブルトークRPGに! アメリカの飲食チェーンでゲーム開発がブーム?_01
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直近ではKFCの公式恋愛シムも

 アメリカの飲食業界とゲームという点では、先日ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)がPC/Mac用の恋愛シミュレーションゲームをSteamで配信開始し、大きな話題となった。

 アナログゲームとPCゲームの違いはあるとはいえ、いずれにしても子供だましではないガチのゲームにPR予算をガッツリぶち込めるのは羨ましい限り(そういや日本でも吉野家やCoCo壱番屋のゲームが出たこともあったっけ)。今からフルのゲームをイチから作るのはなかなか大変そうなので、まずはこれらのゲームのローカライズはいかがだろうか?