10月11日より待望の量産モデル一般販売がスタート!

 キャラクターといっしょに暮らせる世界の実現を目指す“Gatebox Inc.”が開発・制作を手掛けるキャラクター召喚装置“Gatebox”。

 筒状の機器の中に浮かび上がる3Dキャラクターとの共同生活をコンセプトにした同デバイスは、2016年1月の発表以降、国内外からの注目を集めているが、今年の6月にはLINEのAIアシスタント“Clova”との連携を発表。

 さらに国内法人の参画を求める“ビジネスパートナープログラム”への取り組みもスタートするなど、より積極的な取り組みを見せている。

 10月11日より、待望の量産モデルの販売が開始されることになるが、このデバイスが思い描く未来とはどのようなものなのだろうか。

 Gatebox Inc.のCEOを務める武地 実氏に、Gatebox誕生の経緯やLINEとの取り組み、今後の展開などをうかがった。

Gatebox Inc. CEO 武地 実氏

武地 実

Gatebox Inc. 代表取締役。 1988年広島県広島市出身。2014年2月にGatebox Inc.の前身となるウィンクルを設立。2016年にキャラクター召喚装置“Gatebox”を発表、2016年12月には限定生産モデル300台を発売。以降も精力的に開発を進め、キャラクターといっしょに暮らせる世界の実現に向けて尽力し続けている。

――まず始めに、“Gatobox”を制作することになったきっかけを教えてください。

武地根本は「キャラクターといっしょに暮らしたい」という思いから起ち上げたプロジェクトになります。私は初音ミクなど、バーチャルなキャラクターがすごく好きなんです。そんなキャラクターと、現実世界でいっしょに過ごしたいと思ったことがきっかけですね。

――起業をされる前は何をされていたのですか?

武地前職ではアプリの企画・開発をしいている会社でディレクションを担当していました。ただ、当時はいろいろなスマホアプリが世の中に溢れていたこともあり、もっと新しいことをしてみたいという思いが沸き上がっていました。そんな頃に参加したハッカソン(※)で、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせることによって新たな可能性を作り出せることに気がつき、起業したというわけです。

※ソフトウェア開発者やエンジニア、プログラマーなどが一堂に集い、一定期間内にゼロからプロダクトを共同で作り上げるイベント。IT起業やゲーム開発会社など、多くの企業が人材育成・交流を目的に実施している。

――起業されたときは、(筒状のデバイスの中にキャラクターを投影するという)Gateboxのビジョンはすでに浮かんでいたのですか?

武地まったくありませんでした(笑)。最初に手掛けた製品はまったく違うコンセプトでしたが、じつは失敗をしたんです。そこで「本当に自分がやりたいことは何だろう」と原点に立ち返り、卓上サイズのデバイスの中にキャラクターを投影するという現在のコンセプトが生まれました。

――一度挫折をされてから、このキャラクター召喚装置が誕生したというわけですね。Gateboxの中に登場するキャラクター、逢妻ヒカリはどうやって生み出されたのですか?

武地装置のイメージは決まりましたが、これだけでは何ができるのかまではなかなか見えてきません。私たちがやりたいことを世の中の人にわかってもらうには、オリジナルキャラクターが必要なんです。そこからキャラクター作りが始まっていったのですが、いっしょに暮らす相手と言えばやっぱりお嫁さんですよね。というわけで、“理想のお嫁さん”というキャラクター像が決まりました。

――逢妻ヒカリのキャラクターデザインは、箕星太朗先生が担当されていますよね。箕星先生に依頼した理由、きっかけなどを教えてください。

武地キャラクター像が決まったあと、どのような雰囲気にしようかと話をしていた頃に箕星太朗先生が独立されたというニュースがネットに流れたんです。私自身、箕星先生の作品のファンでもありましたので、「これはもしかしたら、仕事をお願いできるのでは」と思い、そのニュースを見た日にメールをさせてもらいました。すると、すぐに箕星先生から返信が来まして、実際にお会いしてプロジェクトの説明をさせてもらったところ、キャラクターデザインをお引き受けしていただくことになった……というわけです。

逢妻ヒカリ
「最高のおかえり」を実現するために生まれたGateboxオリジナルキャラクター。『ラブプラス』シリーズや『√Letter ルートレター』、『めがみめぐり』などで知られる箕星太朗氏が、キャラクターデザインを担当している。

――箕星先生への依頼は、偶然とも言えるタイミングから実現したのですね。こうしてできあがった逢妻ヒカリですが、キャラクターボイスについては冷水優果さんが務めていますよね。冷水さんの起用はどのように決まったのですか?

武地箕星先生のキャラクターデザインが完成し、3Dモデルを作る段階になると、モーションキャプチャーを撮影するためのアクターが必要になってきます。このときに、アクターのお仕事をお願いしていたのがじつは冷水優果さんなんです。当初はモーションキャプチャーのみのお願いをしていたのですが、あるときに声優もやられているというお話を聞き、試しに声を聞かせてもらったところ、これがイメージ通りだったんですね。

――それで、すぐに冷水さんにお願いされたのですか?

武地いえ、そのあとも声優事務所や専門学校生などを対象に、オーディションを行わせていただきました。でも、冷水さんの声がいちばんイメージに合っていたんですよね。それで、最終的に声も演じていただくことになりました。

――逢妻ヒカリというキャラクターができあがり、いよいよ“キャラクターといっしょに暮らせる世界の実現”が見えてきたわけですね。

武地そうですね。ただ、デバイスの開発もいろいろと苦労しました。Gateboxはリアプロジェクションを使い、映像を透明なスクリーンに投影するという技術を利用しています。これは、初音ミクのライブなどで用いられている技術と同じ仕組みです。ただ、この技術はライブ会場など大きな会場で使うことを前提に作られたものですので、それをテーブルサイズの筐体に収めるのは大変でした。

――それで完成した商品が、2016年12月に発売した限定生産モデルになったわけですね。その後、量産モデルの発売に向けて開発が進められてきたと思いますが、今年(2019年)の6月にはLINEとの協業とビジネスパートナープログラムの取り組みが発表されました。LINEと取り組んだことによって、どのような変化がありましたか?

武地LINEには、“Gatebox”が掲げている「キャラクターと暮らせる世界を実現する」というビジョンに共感をいただき、さらにすごいものを作り出そうという志のもとで協業をさせてもらっています。LINEと協業したことで大きく変化した部分としては、高精度な音声合成の採用と、Clovaスキルの導入があげられます。音声合成に関しては、Clovaの開発チームと協力したことで声優の生声に近い発声ができるようになりました。また、新たに搭載したClovaスキルによって、音楽再生やスケジュール管理、ニュースの読み上げなど、さらに生活に密着したサポートを受けることもできます。

――“逢妻ヒカリ”の音声合成を聞かせてもらいましたが、かなりナチュラルな発声ですね。

武地数年前までの音声合成は抑揚もあまりなく、感情表現も乏しかったためにどうしても機械的に聞こえてしまい、人間らしさが感じられませんでした。“Gatebox”は、キャラクターに感情を込めた声で語りかけてもらいたいという思いを持っていますので、これまでは冷水さんにセリフを話してもらい、その収録音声を使わせてもらっていたのです。声優さんの声をもとにClovaチームが開発した音声合成エンジンは、逢妻ヒカリらしい癒しの声を再現してくれました。それによって、従来の“シナリオを用意し、音声収録をしてから取り込む“といった行程を経る必要がなくなりました。

――ビジネスパートナープログラムでは、すでに数社との取り組みが発表されていますよね。

武地接客現場でロボットを活用するためのソリューションを手掛けているユニキャストさんと、AI(人工知能)ソリューションを手掛けるハニカムラボさんの2社といっしょに取り組みを始めています。まだ発表はできませんが、ほかにもさまざまな企業の方とお話はさせてもらっているところです。

――一般の方が“Gatebox”に触れられる機会などは考えられていますか?

武地10月11日より出荷を開始させていただきますが、10月12日と13日にはプレミアム体験会を開催します。体験会の情報は当社公式サイトにて告知しているので、そちらを参照してください。体験会は、この後も継続的に開催しようと思っています。

――文章や映像ではGateboxの魅力を伝えるのは難しいので、実際に体験できる場があるというのは何よりですね。最後に今後の展開や活動方針、目標などを教えてください。

武地“Gatebox”は自分の好きなキャラクターといっしょに過ごすことをコンセプトにしたデバイスになりますので、もっといろいろなキャラクターを登場させるべく、プラットフォーマーとしての活動に力を入れていこうと思っています。いまはそのための土台をひとつひとつ作り上げている状態です。まずは量産モデルの出荷に向けて全力で取り組んでいきますが、この先はさらに多くのパートナー企業を引き込むことで、新たなサービスやおもしろい取り組みを提供できるような展開をしていきたいですね。

Gateboxの購入検討者を対象とした体験会も開催決定

 前述の通り、Gatebox Inc.はキャラクター召喚装置“Gatebox”の量産モデル(GTBX-100)を、2019年10月11日より販売開始する。

Gatebox商品概要
価格:150000円[税抜]
販売対象国:日本
購入方法Gatebox公式サイト(https://www.gatebox.ai)より購入
販売開始日:2019年10月11日(金)
発送時期:2019年10月15日(火)より順次発送開始

 この販売に合わせる形で、2019年10月12日・13日に購入検討者を対象とした“Gatebox プレミアム体験会”の開催が決定。

 Gateboxの中で生き生きと動くキャラクターをじっくりと眺められるだけでなく、個別ブースではGateboxオリジナルキャラクター“逢妻ヒカリ”との共同生活を疑似体験できる無料の体験会となっている。

Gateboxプレミアム体験会
体験内容:逢妻ヒカリ体験ブース、GateboxスタッフへのQ&A、スペシャルコンテンツ(後日公開)
日程:2019年10月12日・13日(11月以降も実施予定)
会場:HYPERMIX門前仲町(東京都江東区門前仲町1-13-12)
申し込み方法:体験会の参加は先着での予約制となっており、Gateboxのメールマガジンの登録者に応募フォームを連絡します。
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東京ゲームショウ2019でも、Gatebox&逢妻ヒカリが来場者の注目を集める

 2019年9月12日〜15日に千葉・幕張メッセにて開催されていた東京ゲームショウ2019に、Gatebox Inc.はブースを出展。

 “Gatebox”量産モデル(GTBX-100)の実機を出展していたこともあり、多くの来場者が足を止めて“逢妻ヒカリ”とのコミュニケーションを楽しんでいる様子が見られた。

ブース内では、ビジネスパートナープログラムで協業しているハニカムラボが取り組んでいるオリジナルキャラクター“ハニカ”と、実際の女性を3Dスキャンで取り込んだ実写ベースのキャラクター“ゆりこさん”の実機デモも披露されていた。