けもフレと動物を愛するすべての人類にプレイしてほしい!
セガゲームスがiOS、Andoidで9月24日にリリースした新作スマホアプリ『けものフレンズ3』(以下、けもフレ3)。
『けもフレ3』はスマホ版とアーケード版(『けものフレンズ3 プラネットツアーズ』)の2種類で展開するゲームだ。今回はスマホ版(Android)のプレイリポートをお届けする。
ゲームレビューの本題に入る前に、本作に詰まった“けもフレ愛”の一部を紹介したい。ファンのみなさんは「すっごーい!」と感激するはず。
上の画像は、フレンズたちのステータスやプロフィールを確認できる画面。フレンズの特徴を確認できるアルバムのようなものだが、ここに注目してほしい。
けもフレのイラストだけでなく、本物の動物の写真まで掲載されているのだ。しかも写真は野生動物のドキュメンタリー番組で有名な“ナショナルジオグラフィック”が提供。
テレビアニメ『けものフレンズ』内で本物の動物についても説明されたように、本作『けもフレ3』はそのDNAを引き継いでいる。すっごーい!
つぎに見てほしいのは、セガゲームスのYouTubeチャンネルで配信中のこの動画(※人がいないところで大音量推奨)。
『けものフレンズ3』フレンズ紹介PV トキ
はい、クスッとしましたよね? テレビアニメ『けものフレンズ』で話題となった“トキ”の歌声を再現。“トキ”を加えてバトルに挑めば、個性的な歌声をいつでも聴けるというわけだ。すっごーい!
さらにさらに、もう1本動画を見てほしい。どうぞ!
『けものフレンズ3』オープニングムービー
これは『けもフレ3』のオープニングムービー。アニメーション制作会社に発注して本気の動画を作ってしまった。
しかも、テーマソング『け・も・の・だ・も・の』を手掛けたのは、名曲『ようこそジャパリパークへ』を生み出した“オーイシおにいさん”こと大石昌良氏。
この楽曲を使ったオープニングムービーは2019年8月22日にYouTubeとTwitterで2バージョンが公開され、合計すると50万再生、1万7000を超える“いいね”(※2019年9月末時点)がついていることから、ファンは好意的に捉えてることがわかる。すっごーい!
続いて紹介したいのは……とか書いていると、いつまでも本題に入れないのでこの辺で。つぎからゲーム本編をちゃんと紹介します!
けもフレ愛をビンビン感じる、ほっこりストーリーのRPGがすっごーい!
『けもフレ3』の舞台は開園を目前に控えたジャパリパークだ。プレイヤーは園内の安全を確認するために結成された保安調査隊の隊長となり、広大なジャパリパークの調査に乗り出す。
園内には正体不明の敵“セルリアン”が生息している。プレイヤーはフレンズたちといっしょに、セルリアンを排除する冒険に出かけることとなった――。
ストーリーを読めば、熱心なけもフレのファンはピンと来るだろう。『けもフレ3』はテレビアニメとは異なる完全新作だ。
時系列はとくに明記されていないが、同じ世界の別のお話なのだと思われる。けもフレの世界観が好きなファンにとって、まったく新しいけもフレを楽しめるというわけ。
ファンのみなさんがもっとも気にするのは、おそらくメインキャラクターだろう。けもフレの顔としてもおなじみの“サーバル”は登場するが、『けもフレ3』で主役を務めるのはイヌ科の“ドール”。大きな耳が特徴のドールは、サーバルとは違った魅力を持つフレンズだ。
見どころのひとつであるストーリーについてもガッツリと書きたいところだが、そんなヤボなことはいたしません!
読者の皆さんには自分の体験として優しい世界観を楽しんでほしいので、ゲームシステム的な部分を中心にレビューする。
最大の魅力はフレンズたちの魅力。よく動くのだ!
プレイしてまず気になったのは、とにかくフレンズたちがめちゃくちゃかわいいこと! けもフレの顔であるサーバルはもちろん、“アライグマ”や“フェネック”、“ジャガー”も登場する。
フレンズたちはすべて3Dでモデリングされていて、感心するほどよく動く。ちょっとした仕草が愛らしい。しかも、戦闘シーンのボイスなどは本作のための録り下ろしだ。
そんなキャラクターたちをよく見て感じたのは、フレンズたちの頭身がテレビアニメとも吉崎観音氏のイラストとも微妙に異なる点。
これは推測だが、ゲームとしての演出に最適なバランスになるように、計算して作られているのだと思われる。『けもフレ3』はRPGという性質上、バトルシーンが多い。手脚が長いとモーションが映えるからだ。
なお、『けもフレ3』のサービス開始時には30キャラクターほどが登場。ファンは自分の推しフレンズが登場するか注目してほしい。
お気に入りのフレンズをとことん育てられるのがたーのしー!
ゲームは以下のような流れで展開する。
プレイヤーは冒険を進めながらフレンズたちと出会い、ある問題に直面したらバトルが始まる。そして、事件を無事に解決できたら、再び物語のパートが始まる……というもの。
ここでも注目してほしいは、物語パートのフレンズたちのかけあい。少しずつ物語の核心に迫り、ときにはシリアスな展開もあるのだが、何だかほっこりしてしまう。
本作のセールスポイントは、フレンズたちとふれあう優しい世界観。本作には好きなフレンズをとことん愛でられる仕組みが盛りだくさん。
その中のひとつが、フレンズを成長させるシステムだ。『けもフレ3』では、仲間になった4人のフレンズと助っ人フレンズひとりの計5人でチームを組んでセルリアンと戦う。
当然、フレンズたちの能力が高いほうが戦闘を楽に進められる。フレンズの育成方法は下記の通り。
育成その1 Lv強化
その名の通り、フレンズたちのレベルを上げてステータスと強化させる方法。バトルに参加するたびに経験値が得られるので、お気に入りのフレンズは自然にレベルが上がっていく。
また、冒険で入手するアイテム“ジャパまん”を使っても経験値を貯められるので、一気に強化させられる。
育成その2 野生解放
フレンズごとに設定された特定のアイテムを一定数使うと、“こうげき”や“たいりょく”といったステータスを強化させられる。強化する前に上昇値を確認できるのがうれしい。
さらに、野生解放1段階目を達成すると、新しい“わざ”を習得する。
育成3 けも級
“けも級”とは、いわゆる“レアリティー”のこと。すべてのフレンズにはけも級が設定されていて、★の数が多いほどレアリティーが高い。★は最大で6。
けも級をアップするには“小さな輝石”と呼ばれる特別なアイテムが必要になる。入手時は★が低かったフレンズでも、大事に育てれば最高レアリティーのフレンズまで強化させられる。
さらに、けも級を上げるとフレンズの衣装を変更可能になる。全衣装開放までの道のりは長いので、やり込み要素のような感じだろう。
育成4 ミラクル強化
バトルシーンで使う必殺技“けものミラクル”の威力をパワーアップさせられる。こちらも特定のアイテムが複数個必要になるため、簡単には強化できない。バトルでよく使うフレンズたちを重点的に育成すべきだ。
育成5 フォトポケ
各フレンズたちは“フォト”と呼ばれるアイテム(詳細は後述)を、武器や防具のような感覚で装備可能。“フォトポケ”を強化すると、装備可能な数が増加する。
以上が『けもフレ3』のフレンズたちを育成できる5つの方法だ。
たとえ大好きなフレンズのけも級(レアリティー)が低かったとしても、これらの育成を重ねてしっかり強化すれば、他のフレンズに負けない活躍を見せてくれるということ。
本作のフレンズたちに、のけ者はいないのだ。
超美麗なイラストかと思いきやフレンズに装備できるアイテムなのです
強化の章で触れたフォトもまた、『けもフレ3』の大きな特徴。フォトは“しょうたい(ガチャ)”で入手できるアイテムのひとつ。さまざまなイラストレーターによる、フレンズたちの様子を収めたイラストだ。
中には写真のような構図のイラストも含まれており、思わず「そんなシーンがあるかもなぁ」と納得してしまう。
用意されているイラストはそれだけでなく、実際の動物をリアルに描いたカードも存在する。これだけ見ていると、まるで動物図鑑の挿絵のようだ。『けもフレ3』ならではの要素と言えるだろう。
これらのフォトをフレンズに持たせるとステータスが上昇する。一般的なゲームで言うところの“武器や防具”にあたるアイテムだ。
たとえば、“たいりょく”が低いフレンズにHPが増えるフォトを持たせて弱点を補ってもいいし、長所をさらに伸ばすような使いかたもオーケー。推しフレンズには強力なフォトを持たせたい。
フォトはフレンズと同様に強化可能だ。余ったフォトを消費するとフォトの経験値が上昇。一定量貯まると効果がアップする。
フレンズに持たせたフォトはいつでも変更可能なので、利便性の高いフォトを重点的に強化すると、後々のバトルがラクになるだろう。
ユニークなのが、フォトの印刷機能。フォトにはQRコードが用意されており、アーケード版『けもフレ3 プラネットツアーズ』の筐体で印刷すれば、リアルのカードとしてコレクションできるのだ。
お気に入りのフォトを入手したら、アミューズメント施設でリアルフォトを印刷したくなるに違いない。なお、印刷には料金が発生するので、計画的にどうぞ。
簡単操作だけど奥深い。迫力のバトルシーンが楽しいんだぞー!
本来であれば、真っ先に書くのが当たり前のバトルシーン。しかし、『けもフレ3』では伝えたいことが多すぎて最後になってしまった。
前述した通り、本作のバトルはターン制だ。自分が持っている4人のフレンズに、ほかのプレイヤーから借りた助っ人ひとりを加えて、5人編成でセルリアンに立ち向かう。
1ターンにつき3人以上が攻撃に参加でき、攻撃に参加しなかったフレンズは“たいき”状態になる。ここで重要なのは、どのフレンズを選択するか。
すべてのフレンズには6種類の属性が設定されており、敵の属性に対して有効なフレンズで攻撃すると大ダメージを与えられる。
戦闘でフレンズを選択する際に、すべてのフレンズの頭上に“フラッグ”と呼ばれる3種類のマークが表示される。それぞれのフラッグは“Beat!!!(赤)”と“Action!(青)”、“Try!!(緑)”の3種類。
フラッグはフレンズごとに5つ持っていて、そこからランダムで配布される。それぞれの効果は以下の通り。
フレンズ固有のとくいわざを発動。
攻撃するとともに大技“けもミラクル”の発動に必要なゲージを貯める。
攻撃するとともに強化パワーを溜める。溜めたパワーはつぎのターンで各フレンズに割り振られる。
どのフラッグを選択しても攻撃をするが、ふたつ以上同じフラッグを連続して選択すると、連携攻撃“けもコーラス”が発動。けもコーラスはド派手な演出で攻撃を行うだけでなく、画面左上にある“おかわり”ゲージも溜められる。
おかわりゲージがいっぱいになると1ターン内の攻撃回数が増加。強力なボスが控えている戦闘時に効果的だ。
バトルの操作は最低3回のタップだけで進行するので、移動中でもサクサク戦える。また、忙しい人のために倍速モードとオートプレイも用意されているのもうれしい。
倍速モードと言えば、プレイして気になった点がひとつある。“けものミラクル”のボイスは倍速モードでもふつうに聞こえたのだ。一般的に、音声を早送りすると声が高くなるが、『けもフレ3』では違和感があまりなかった。
後にセガゲームスに問い合わせてみると、なんとすべてのフレンズは通常と倍速の2種類の音声を収録し、プレイヤーのモード選択に応じて再生させているとの返答を得た。
さすがセガゲームス、細かいところまでしっかり作っている! ボイスの内容自体はさほど変化はないが、声優のファンは両モードをしっかり聞いてほしい。
みんなでジャパリパークの平和を守ろう!!
駆け足で『けもフレ3』を紹介してきたが、まだまだたくさんレビューしなければならない要素がある。
ホーム画面でフレンズたちが楽しそうに過ごす様子や、各種ゲームモード、フレンズごとに用意されたシナリオなどなど……本作には数多くのたーのしー要素が満載。
正式サービスは9月24日に始まったばかり。『けものフレンズ』が好きなファンはもちろん、動物が好きな人にもプレイしてほしい。