2019年9月12日~15日(12日、13日はビジネスデイ)に千葉県・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2019。会期2日目となる9月13日、『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』(以下、『CoD:MW』)のメディア向けセッションが実施された。ここでは、その模様をお届けしていく。

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 今回のセッションを担当したのは、開発チーム“Infinity Ward”のプロデューサー・Dino Verano氏。Dino氏は数年間『コール オブ デューティ』のフランチャイズに携わっており、『ブラックオプス 4』、『ワールドウォーII』、『インフィニット・ウォーフェア』を含む、いくつかの『コール オブ デューティ』シリーズの制作に貢献している。

『CoD モダン・ウォーフェア』の注目ポイントをInfinity Wardのプロデューサーが語る。まさに究極のマルチプレイヤー空間!【TGS2019】_04

 まずDino氏は、「私たちには“ドグマ”と言う、ゲームを作るうえでの信条のようなものがある」として、以下の5つのドグマを説明した。

ゲームプレイこそ思考
武器の感触、キャラクターの移動、装備、ヘッドアップディスプレイ、そのすべてが瞬間に訪れる最高のゲーム体験を作り上げる。

ゲーム全編を通した一貫性
一貫した武器の感触など、すべてのゲームの要素がモードを問わずつながっている。

リアルでハードな描写
テンプレートのヒーローではなく、リアルなキャラクターを制作する。

最新技術
全プラットフォームで最先端のオーディオ、ビジュアル、パフォーマンス、安定性を実現。最先端技術を用いて業界最高峰の品質を提供。

誰もが楽しめるもの
誰にでも楽しんでもらえるように、プレイヤーのプレイスタイルやプレイヤースキル、シリーズに馴染みがあるのか、それとも新規プレイヤーなのか、それらをまったく問わずに誰にでも楽しんでもらえるようなタイトルを目指す。

 続いて、本作の軸となる“キャンペーン”、“マルチプレイヤー”、“スペシャルオプス”の3つのモードについて語られた。

キャンペーンモード――“モダン・ウォーフェア”の物語を再構築し、現在の世界に再登場

 先鋭的かつ文化的な問題にも視野を広げた、奥深いストーリーが展開する“キャンペーンモード”。プレイヤーは、さまざまな出自の国際特殊部隊や自由を求める戦士たちとともに戦うことになる。キャンペーンモードでは、反射神経と戦略の両方が必要となる。接近戦、ステルス作戦、長距離戦といった多種多様なプレイスタイルを通じて、究極の試練に対する戦略的決断が求められる。

マルチプレイヤーモード――究極のマルチプレイヤー空間を作ることで、プレイヤーコミュニティーをひとつにする

 マルチプレイヤーモードでは、アクション満載の地上戦がどのようなプレイスタイルでも楽しめ、大小さまざまなマップが用意されている。マップには夜間バージョンが存在し、暗視ゴーグルを使って赤外線レーザーで敵を狙い撃つことになるのだが、Dino氏によると「敵も暗視ゴーグルで赤外線レーザーを認識できるため、本当に狙いをつけたいとき以外は照準を合わせないことも重要」という。

 モードも豊富で、おなじみのチームデスマッチやドミネーションはもちろん、緊張感溢れる2対2の接近戦や最大64人がプレイ可能な大規模戦なども展開。

 また、新たな武器カスタマイズシステム“ガンスミス”では、銃ごとに大量のアタッチメントが用意されており、自分だけの銃を作り出すことが可能。なお、対戦中も“ガンスミス”の簡易編集画面にアクセスできるため、戦況に合わせてカスタマイズを変更できる。

 このように、新モードや新システムを導入することで、「誰にでも手に取ってもらえるような敷居の低いものにしながらも、シリーズプレイヤーにとっても何百時間も遊んでもらえるものにしたい」とDino氏は語る。

『CoD モダン・ウォーフェア』の注目ポイントをInfinity Wardのプロデューサーが語る。まさに究極のマルチプレイヤー空間!【TGS2019】_01
『CoD モダン・ウォーフェア』の注目ポイントをInfinity Wardのプロデューサーが語る。まさに究極のマルチプレイヤー空間!【TGS2019】_02
『CoD モダン・ウォーフェア』の注目ポイントをInfinity Wardのプロデューサーが語る。まさに究極のマルチプレイヤー空間!【TGS2019】_03

スペシャルオプス――ストーリーを補完する協力プレイ

 2011年に発売された『モダン・ウォーフェア3』以来の登場となる協力モード“スペシャルオプス”では、キャンペーンモードの延長線上のストーリーが展開。また、本モードをプレイすることでアンロックできる装備も存在し、アンロックした装備はマルチプレイヤーモードでも使用できるという。本作では、ストーリーや武器、装備など、さまざまな要素がモードを問わず、ゲーム全体を通して統一されている。

Dino Verano氏ミニインタビュー

 セッション後にDino氏へインタビューを行うことができたので、最後にその模様をお届けする。

Dino Verano

Infinity Ward”のプロデューサー。

――本日(2019年9月13日)より、マルチプレイヤーオープンベータが開始されましたが、ユーザーからの反響は何かありましたか?

DinoInfinity Wardのスタジオから何通かメールが届いていまして、スタッフの反応を見るとユーザーからの反響はとても良好なようです。また、先日2V2アルファテストも行ったのですが、そちらの反響もとてもよく、Infinity Wardのスタジオ全体が熱気に包まれているような感じです。

――2対2の“ガンファイト”や、“ナイトモード”など、これまでのシリーズに比べて、追加された新要素が多いように感じます。その経緯についてお聞かせください。

Dino究極のマルチプレイヤー空間を作りたいというのが前提としてあり、いろいろなプレイヤーに遊んでもらえるようにバラエティーを幅広くしました。最近のマルチプレイヤーモードはどんどん大規模になっていく傾向にあると思いますが、そうではなく小さくて緊密にプレイできて、マルチプレイヤーモードに飛び込むのに敷居の低いものを作りたいと考えました。

――本作のマップを作るうえで、気を配った点を教えてください。たとえば、大型のマップと小型のマップを作るときで、意識されることも違うのでしょうか?

Dinoマルチプレイヤーモード全体で一貫したアイデアはありまして、そこに高さの概念や挟撃するためのルートなどを追加しました。

――スペシャルオプスはキャンペーンモードとつながりがあるようですが、このつながりというのは具体的にどういったものでしょうか。

Dinoゲーム内容自体はキャンペーンモードとはまったく異なるもので、最大3人でプレイすることになります。そこで展開されるストーリーは、メインストーリーを補完するような形のものになります。

――本作では、“ガンスミス”で銃にアタッチメントを付けられますが、その効果はどのようなものになるのでしょうか。

Dinoあまりにも種類が多すぎるのでいくつか例に挙げますと、銃身の長さを変えられます。たとえば、射程を伸ばしたければ銃身を長くしたり、取り回しをよくコンパクトにしたけば銃身を短いものに変更できます。また、弾薬では5.56ミリや7ミリ、50口径なども用意しています。当然ピストルに50口径を使うということはできませんが、好きな銃を好きなように使ってもらえるようにカスタマイズが可能です。こうした口径の違いは弾道などに影響を及ぼします。また、銃に付けられるアタッチメントは5つまでなので、プレイヤーはかなり厳しい選択を迫られることになると思います。

――お気に入りのアタッチメントがあれば教えてください。

Dinoレーダーに映りたくないのでサプレッサーは必須ですね。銃の反動を抑えるためにグリップも外せないと思います。

――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

DinoInfinity Wardを代表して、日本の皆さんこんにちは。全プラットフォームを通じて皆様に最高の体験を提供できるように鋭意制作中です。日本の皆様に『CoD:MW』をお届けできることを非常に楽しみにしています。マルチプレイヤーオープンベータにもぜひ参加していただきたいと思います。よろしくお願いします。

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