2019年9月12日(木)~15日(日)の期間(一般公開日は14日・15日)、千葉・幕張メッセにて開催中の“東京ゲームショウ2019”。本稿では、コーエーテクモゲームスブースにて試遊できる『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』(以下、『ライザのアトリエ』)のプレイリポートをお届けする。
本作は、コーエーテクモゲームスのガストブランドが贈る『アトリエ』シリーズの最新作。世界観や登場キャラクターをはじめ、バトルに採取、調合システムといったゲームシステムが、これまでのシリーズから一新されており、『アトリエ』シリーズのファンのみならず、多くのゲームファンたちの注目を集めているタイトルだ。
今回の試遊版では、先に触れた調合や、フィールドでの採取、バトルなどが体験可能。試遊時間は約10分で、プレイステーション4版かNintendo Switch版のどちらかを選んでの試遊となる。
試遊を開始すると、まずはライザの部屋にて、本作の調合システムが体験できる。『ライザのアトリエ』の調合は、“リンケージ調合”という新しい調合システムが採用。はじめに、調合したいアイテムを選択すると、ツリー状で構成された設計図が表示される。プレイヤーは、設計図のマスに材料を当てはめていくことで、アイテムが調合できる。調合開始時は、スタート地点以外のマスがロックされているという状態だが、ひとつめのマスに材料を入れて条件を満たすと、そのマスに繋がっているほかのマスが開放される。そして、開放されたマスに素材を入れることで、調合アイテムに新たな効果が付与できるようになっている。視覚的にもわかりやすく、シンプルな調合システムだが、一方で、一回の調合に対しての材料投入回数が決められているので、どのマスにどの材料に入れるかで、完成品の効果は品質が大きく変化するという、『アトリエ』シリーズの調合システムの奥深さもしっかりと楽しめるシステムとなっている。
続いて、フィールドでの採取、バトルへ。まずは採取についてだが、本作では杖、斧、鎌など、さまざまな採集道具が登場し、同じ採取ポイントでも使用する道具によって、異なる素材が入手できる。
試遊時間が10分とコンパクトなため、採取に関しては少し体験した程度ゆえ、詳しく検証できていないが、おそらく道具ごとに入手できる素材は決められていると思われる。これまでのシリーズでは、同一の採取ポイントからさまざまな素材がランダムで入手できるようになっていたが、本作では欲しい素材が狙って入手できるため、採取の楽しさ、快適さが増していると感じた。
最後に、バトルに関して。“リアルタイムタクティクスバトル”と名付けられた本作のバトルはその名の通り、リアルタイムで進行していく。バトルには最大3人が参加可能で、試遊版では、ライザ、レント、タオが参加する。戦闘では、敵味方関係なく、画面左のタイムラインに沿って順に行動していく。プレイヤーは参加メンバーのうち、ひとりを操作し、操作キャラクターにターンが回ってきたら、武器やスキルによる攻撃やアイテムの使用などの行動を選択する。なお、操作キャラクターは任意で変更可能だ。
戦闘では各行動に応じて、“AP(アクションポイント)”が蓄積されていく。APは、スキルや必殺技の発動で必要なほか、最大値になると攻撃回数やスキル効果がアップする“タクティクスレベル”を上昇させることができる。このAP値を管理し、スキルや必殺技の発動のタイミングを見極めつつ、“タクティクスレベル”を上昇させ、さらなる攻撃へと転じていくのが、バトルのキモとなりそうだ。
今回の試遊で、調合、採取、バトルといった『アトリエ』シリーズの基本的なゲームプレイを体験することができた。これまでのシリーズからあらゆる要素が一新されているということで、試遊列に並んでいるときは、正直、不安を感じていた。しかし、いざ本作を体験してみると、さまざまな新要素の中に、調合の奥深さや戦闘での戦略性など、『アトリエ』らしさを随所に感じることができた。それゆえ、本作は『アトリエ』シリーズのファンはもちろん、これまでシリーズに触れてこなかった人も、しっかりと楽しめる作品になっていると思う。
9月26日(Steam版は10月29日)に発売が迫る『ライザのアトリエ』。本作が気になっている人は、コーエーテクモゲームスブースにて、ひと足先に触れてみてはいかがだろうか。