千葉県・幕張メッセにて2019年9月12日~15日まで開催されている東京ゲームショウ2019(12日、13日はビジネスデイ)。本記事では注目タイトル目白押しのインディーゲームコーナーから、room6ブース(10-E05)に展示されていた、スマートフォン向けゲーム『薔薇と椿』を紹介する。本作は、『LA-MULANA(ラ・ムラーナ)』シリーズで知られるNIGORO楢村匠氏が手掛けたフラッシュゲームをスマートフォン展開したものだ。
カルト的人気を誇った『薔薇と椿』がフリック操作で楽しめる!
そもそも『薔薇と椿』は2007年に公開されたフラッシュゲーム。女性どうしのビンタの張り合いをターン制のアクションゲームにするというなかなかにぶっ飛んだ発想や世界観が高い人気を誇った作品だ。
そんな本作が今回スマートフォン版としてroom6ブースにプレイアブル展示された。その内容はというと……ターン制で攻撃と守備が切り替わりながらビンタするというゲーム性はオリジナルそのまま。攻撃ターンでは相手のスキをついてビンタし、相手のターンではビンタを回避するという操作が発生。うまく攻撃して体力を減らし、相手を倒すというなんともシュールな感じ。ほかにも、攻撃が弱点に当たるとクリティカルが発生し大ダメージに。弱点は相手ごとに位置が変わっているので、戦いの中で探っていくしかないのだ。
ちなみに本作にはストーリーもちゃんと用意されており、主人公は、椿小路家長男俊介の嫁として嫁いだ玲子。そのつぎの日に夫は息を引き取り、椿小路家の人々の“高貴な”いびりが続くことに……。そして仕打ちに耐えかねた玲子の中の庶民の血が燃え上がる。俊介にもらった薔薇の花を胸に、玲子は椿小路家の人々に宣戦を布告したのだ。「椿小路家は長男の嫁である私がいただく!」と。女たちの華麗な戦いの幕が開いたのだ。
本作を開発した楢村匠氏に話を伺ったところ、今回移植に至った経緯としてフラッシュゲームを遊べる環境がなくなることを危惧していたところ、room6から「何かいっしょにやりましょう」との声がかかり、それがきっかけで移植に至ったのだそう。
そもそもなぜ女性どうしのビンタという発想を思いついたのかを聞いたところ、子どものころに見た映画やアニメで女性が毎回順番にビンタをしていたのを見て、子どもながらに「何かルールでもあるのかな」と思ったことがきっかけになったのだとか。当時フラッシュゲームを作っていたときに、マウスを動かす操作がビンタっぽく操作感がよかったことから、『薔薇と椿』につながったそうだ。
なお、『薔薇と椿』のスピンオフ作品についても今後展開していくことを検討しているとのこと。女性どうしのビンタのスピンオフって……なんじゃろうか?
『薔薇と椿』はiOS/Androidd向けに2019年内のリリースを予定している。