2019年9月12日~15日(12日、13日はビジネスデイ)、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2019。ソニー・インタラクティブエンタテインメントより2020年発売予定のプレイステーション4用ソフト『Predator: Hunting Grounds』を試遊したので、レビューをお届けする。
プレデターは透明になり、兵士は泥を体に塗って視界から逃れる
『Predator: Hunting Grounds』は、2019年5月10日にソニー・インタラクティブエンタテインメントが配信した、プレイステーションの新作紹介番組“State of Play”の中で発表された非対称Co-opマルチ対戦ゲーム。
ゲームの流れとしては、プレデター側ひとりに対して、ファイアチームと呼ばれるエリート兵士の4人がチームとなって対戦。プレデターは3人称視点で、ファイアチームは1人称視点でゲームが進行していく。“狩る狩られるか”というテーマで、フィールド上で生き残りをかけて戦うというもの。
今回は、プレデター&ファイアチームの両方をプレイできた。まずは、プレデター側のようすをお届け。
試遊時は写真・動画の撮影、録音などは行えなかったため、限られた時間で、手もとでメモを取りながらのプレイとなった。記事中の画像はメーカー提供のものです
プレデター
レビューの前に、プレデター側の特徴や目的をまとめておく。
- 目的はファイアチームをひとり残らず狩ること
- 主に木など、マップの高低差を利用して敵を倒していく
- プレデターは強力だが、ファイアチーム4人一丸で立ち向かわれるとどうしてもピンチに陥るため、戦況を見極めて動く必要がある
- “赤外線ビジョン”や“光学迷彩”機能もある
- ファイアチームが泥を塗って視界から逃れることもあるが、動いたり銃を撃つことで泥が落ちて見えるようになる
- 瀕死のときに生きながらえる“セコンド・ウィンド”機能
→攻撃はできないものの一定期間の猶予が与えられてその場から逃げ出せる - “プラズマキャノン”(遠距離の敵を撃ち抜ける)や“リスト・ブレイド”(かぎづめのような近接攻撃)で攻撃
- ほかに手立てがなくなったときの最後の手段として“自爆”が行える
→一定範囲で大爆発を起こせて一発逆転を狙える - ファイアチームを倒したら、戦利品と呼ばれているトロフィーを持ち帰るのを忘れないように
プレデターを操作することに緊張しつつも、さっそくマッチ開始。序盤は操作を確認しつつ進んでいく。
進んでいくとNPCに遭遇。近づいてリスト・ブレイドで攻撃し見事倒すことに成功した。近距離での攻撃だが、鋭い爪で勢いよく振りかぶるさまは、予想以上の迫力。
こちらに気がついて攻撃してきた遠くの敵には、プラズマキャノンで応戦。狙いを外さず、一発で撃ち抜けたときは気持ちいい! 焦らなければ照準を合わせるのはさほど難しくなかった。
NPCには遭遇するものの、肝心のファイアチームが全然見つからない。ということで、木に登り"赤外線ビジョン”を使って探すことに。
木に登るには、赤い網のようなマークが出ている木に近づいて、×ボタン(※デモプレイ版)を押すだけ。一気に登れるので、上から赤外線に反応する人間を探していく。
ちなみに、赤外線ビジョンは、画面右下に出る青いゲージの分しか使えない。ゲージがなくなると回復するまで待たなくてはいけないので、考えながら使う必要がある。筆者は慎重に進もうとした結果、使わなさすぎてゲージはずっと満タンでした。
赤外線ビジョンを使用し、やっとこのことでファイアチームを発見。さっそく突っ込んで攻撃……したところ相手の人数が多く反撃されて瀕死状態になったので、いったん避難して体力を回復。アイテムの使用で、1マッチにつき2回まで体力回復が可能だ。ただ、回復完了までけっこう時間がかかるので、ファイアチームに見つからないよう気をつける必要があった。
つぎは慎重に行こうと、ファイアチームを見つけ、“光学迷彩”の機能を使って接近。光学迷彩とは、簡単に言えば透明に近い状態になれる機能だ。ほとんど透明になったので、近づいても気づかれることなく攻撃することに成功! ただ、ファイアチームがふたりいたためまたもや瀕死状態に。
とりあえず体力を回復したものの、すぐに気づかれて倒されてしまった。ここで“セコンド・ウィンド”機能を活かせればよかったのだが、逃げる前に力尽きてしまい、けっきょく敗北。
と、ここで最後の手段の自爆タイマーを起動! 自爆できることをまだ知らなかったファイアチームのプレイヤーたちは、倒したプレデターの前で喜んでいたため、半数が自爆に巻き込まれた。対戦には負けたものの、自爆で巻き込めるのは楽しい。ゲームプレイ中で、もっとも爽快感あふれる瞬間だった。
ファイアチーム
続いて、ファイアチームをプレイ。目的と特徴は以下の通りだ。
- マッチスタート時にミッションが与えられる
- ファイアチームは目標達成のためにチームで協力しながら進めていく
- ファイアチームのことを狙っているプレデターに反撃したり、地面の泥を体に塗って視界から逃れることもできる
- 潜入区域を最初に選択して戦場に突入していく
- 一度倒れても、増援という形で味方がポイントに行けば再び復活できる
- プレデターの位置、弾薬、医療品などをマークできる“シグナル”機能で仲間に知らせることができる
- 原作の映画『プレデター』のように、プレデターに狩られる前に戦場からヘリコプターで逃げ出すのが目的だが、プレデターを倒しても勝利
マッチを始める前に、今回の潜入区域を選択する。4つのキャンプの中から一番多く選択された区域に決定し、誰も選択しなければランダムに決まる。今回は、“waterfall”に決定し、その名の通り滝が近くにある区域だった。
基本的な操作方法はプレデターと共通。ファイアチームの勝利条件は、ミッションをひとつずつ達成してヘリで脱出するか、プレデターを倒すか。今回は、とりあえずできることからということで、ミッションのクリアーを目指すことにした。
ひとつ目のミッションは、ある地点にあるコンピュータにアクセスすること。目的地は画面上に表示されているので、指示に従いながら進んでいく。すると、コンピュータを発見! すかさずアクセスし、ひとつ目のミッションはクリアー。
ここまでの道のりで遭遇したのはNPCのみ。プレデターにはまだ出くわしていないが、「いつ出て来るのか。あ、でも透明だったら見えない……」と、いつ現れるかわからないプレデターへの恐怖心を味わいながら進んだ。
つぎは3台のトラック車両にあるサテライトを再起動させること。ふたつを再起動させ、残りひとつはチームのメンバーがやってくれたので無事にクリアー。まだプレデターは現れない。
続いてのミッションは、あるキャンプ(区域)に行くこと。と、ここでプレデターが出現(したらしい)! 姿は確認できないのだが、確かに撃ち合う音や爆発音が聞こえる。いったいどこにいるのか、と探しているあいだにもNPCは攻撃してくる。もしかしたら、透明になっているのかもしれない。
プレデターは見つからないままだが、倒れてしまったチームの仲間を復活(味方のそばまで行くと復活させられる)させようとしているところで、なんとNPCに倒されてしまった。不覚……!
増援が来てくれたので復活。と思った瞬間に、試遊の時間が終わってしまった。
順調に進んでいるかと思いきや、倒れたり復活したりでプレデターが現れて(いるはず)から時間終了まであっという間だった。けっきょくプレデターと対峙することはかなわなかったものの、戦場に、近くに“いる”というだけでも恐怖を感じる。一人称視点ということで、周囲の状況が確認しづらかったのもあるかもしれない。
それぞれの特徴を活かせば戦況は大きく変わる
プレデター側では、特徴をうまく活かせずに負けてしまったが、最後に自爆でファイアチームを巻き込むというのはしてやったりな感じで楽しかった。
光学迷彩や赤外線ビジョンを活用して、ファイアチームをうまく陽動させられれば勝機をつかめたはずだ。強力なはずのプレデターで何もできなかったので、もう一度やってリベンジしたい……!
ファイアチームでも、プレデターだけでなくNPCも攻撃してくる中で、ミッション成功のために動くというのはなかなか大変だった。しかし、復活させたりピンチを救ったり、チーム全員の協力で脱出できたのではないかと思うと悔しい。
あと、泥を体に塗ってプレデターの視界から逃れるのも試してみたかった。原作の映画『プレデター』にもあったが、本当にプレデターの目をごまかせているかどうかの緊張感と恐怖を味わえるのだろう。つぎにプレイするときは、とりあえず泥を塗りたくろう。
最後になるが、どちら側も基本的な操作はいっしょなので、特徴をつかみさえすれば難なく快適なプレイができるだろう。プレデターで相手を全滅させるもよし、ファイアチームで脱出するもよし、プレデターを倒すもよし、どちら側も戦場にいるかのようなリアルさを感じながら楽しめるはずだ。
マルチ対戦やシューティングゲームが好きな人は楽しめるゲームなのではないだろうか。筆者はどちら側もリベンジしたいので、早く発売してほしいところだが、2020年発売予定ということだ。気長に待とう。