2019年6月11日~13日(現地時間)の期間、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大級のゲーム見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)。『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の吉田直樹プロデューサー兼ディレクターに現地でお話をうかがうことができたので、その模様をお届けする。

吉田直樹(よしだなおき)

スクウェア・エニックス 取締役 第三開発事業本部長。『ドラゴンクエスト』初のアーケードタイトルである『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』シリーズのゲームデザインとディレクションを担当。2010年12月に『ファイナルファンタジーXIV』のプロデューサー兼ディレクターに就任。

2種類の“極”の報酬は武器とアクセサリ

──先日行われたSQUARE ENIX LIVE E3 2019のカンファレンスで、場内からものすごい“吉P”コールが巻き起こっていました。海外ファンの反応はいかがですか?

吉田本当にびっくりしました。あのような場は、本来コンソール向けタイトルの初出しの新情報を発表するのがふつうです。その場にいる誰もが「おお!」と思える内容であるべきなので、じつはステージに上ることにちょっとしんどさを感じていました。何しろ『FFXIV』は、開幕から6年目を迎えるMMORPGなので……。『漆黒のヴィランズ』の情報が発表されるとはいえ、『FFXIV』をまったくプレイしたことのない方からすると少しわかりづらいはず。正直なところ、あの空気の中にあまり飛び込みたくありませんでした。

──そうだったのですか。

吉田「はいはいMMORPGね。つぎの情報はまだかな」みたいな反応になるかなと思っていたところ、ものすごい盛り上がりで……予想外にうれしかったです。ファンフェスティバルのころと比較すると、熱狂度が少し上がっている気がします。北米地域のプレイヤー数がすごく増えているせいか、非常に多くの方に声をかけていただいています(笑)。熱狂が伝播しているイメージがすごく強いです。

──個人的に、「吉P!」と大声でコールできる環境ができ上がっている点がすごくいいと思います。

吉田自分の中ではとくに意識していません。ですが、皆さんが楽しんでいただければうれしいですし、僕自身もステージ上で盛り上がれます。お互いが“いっしょに作っている”感じになれている証拠でもあると思うので、そういう意味でもすごくありがたいなと。

──今回のE3でもいろいろなタイトルが発表されましたが、気になる作品はありましたか?

吉田毎年同じご質問をいただくのですが、何しろインタビュールームから外に出られないので……(苦笑)。じつは、『サイバーパンク2077』のブースにご招待を受けていて「ご都合に合わせて何日目でもいいので」と言っていただいているのですが……どうしても行けなくて。後で拝見する機会を作っていただこうかなと。『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』もどうしても見てみたかったのですが、インターネットでガマンするしかなさそうです。自社タイトルでいえば、『Marvel's Avengers』をまだしっかりと見ていないので、こちらもすごく気になっています。

──『Marvel's Avengers』の詳細情報が発表されたときの熱量もすごかったです。

吉田僕は出番を終えた後だったので、裏でホッとしていました(笑)。『アベンジャーズ』はいまや世界的コンテンツなので、開発チームも相当プレッシャーを受けているだろうなと。スクウェア・エニックスとしては、『FFVII リメイク』の制作が大きく進捗しているところを、発売日も含めて発表できたという点はすごく大きいと思います。今朝も、メディアさんや業界関係者と思しき人たちが猛ダッシュで行列に並んでいました。僕も『FFVII』が大好きなので、完成を楽しみにしています。

──それでは本題に入らせていただきます。『漆黒のヴィランズ』のアーリーアクセスがいよいよ約2週間後に幕を開けます。すでに最終調整の段階に入っているかと思いますが、現在の状況をお聞かせください。

吉田いまはもう調整を行っているところはありません。僕のフィードバックが反映されているかどうかを確認する作業も、E3 2019に向かう直前にすべて終えています。

──いまはもう完璧な状態ですか?

吉田ゲームに完璧な状態は存在しません(笑)。発売日に向けて、やれることはすべてやったかなという状態です。後はひたすら、バグの修正作業を進めます。さきほどチェックしたところ、バグもだいぶ収束しているので、予定通りキレイにローンチできるかなと思っているところです。

──正式サービス開始後(2019年7月2日)のスケジュールについておうかがいします。『漆黒のヴィランズ』開幕後、ノーマル難度のレイドや週制限ありのトークンなどが順次追加されていくと思いますが、そのスケジュールはこれまでと同じでしょうか?

吉田紅蓮のリベレーター』の開幕時とまったく同じと思ってもらえれば大丈夫です。2週間、4週間という波で各要素の公開が進んでいきます。今週末に予定されている『第52回プロデューサーレターLIVE』で、すべての詳細なスケジュールを告知するので、そちらをご覧になっていただくのがいちばんかなと。

──E3 2019の会場でティターニアのスペシャルバトルが体験できますが、バトルのコンセプトやギミックの特徴などをお聞かせください。

『FFXIV』ブースの様子。
出展されている、ティターニアのスペシャルバトル。

吉田ティターニア自体が思いっきりメインストーリーに絡んでいるので、お話しできる内容が限定されます。バトル自体は、妖精王という字(あざな)が付いている通り、あらゆる精霊たちを従わせる能力を使って襲ってくる……そんなイメージで構成されています。最初にでき上がったものをチェックしたところ「これは“絶”なのか!?」というくらいに難しかったので、調整に苦労しました。(苦笑)。

──先ほど少し拝見させていただいたのですが、来場者の方々は苦戦しているようです。

吉田相当マイルドにしたのですが……(苦笑)。レベル73とはいえ、スキルローテーションがけっこう変わったこともあり、DPSが足りない状況になっているのだと思います。おそらく全員が『FFXIV』経験者でなかったりすると、DPSチェックが超えられないこともあるのではないかなと。いまのところ勝率はあまりよくないようで、2割から3割くらいです。

──そもそも、第一世界で戦う相手は蛮神なのでしょうか?

吉田そこは完全にネタバレになってしまうので、黙っています(笑)。

──承知しました(笑)。これまで通り“真”と“極”のふたつの難度があって、そのどちらも前半と後半に分かれているという点は変わらないのですか?

吉田1体はいつも通りですが、もう1体はちょっと違う感じです。僕たちは、前半戦と後半戦のふたつに分ける展開を必ずしもルール化しているわけではありません。新加入のスタッフはインスタンスダンジョンのボスから担当して、センスのいい人や成長の早い人は蛮神の制作を任される……そういう流れで進んでいくのですが、やはり先輩の仕事を手本にするせいか、前半と後半のパターンが使われやすい傾向があるのは確かです。一方でベテランが担当すると、「演出が冗長になるので前半と後半みたいな分けかたはやめたい」みたいな意見も出てきたりはします。ともあれ、1体はいつも通りのパターンで、もう1体はちょっと変化球かもしれません。

──獲得できる報酬のタイプもいままで通りですか?

吉田そうですね。“極”でもらえるものに関しては、片方は武器で、もう片方がアクセサリです。

──続いて、希望の園エデンのコンセプトをお聞かせください

吉田ストーリーがメインシナリオに寄り添っているといいますか……そういう意味で今回は、大迷宮バハムートにちょっと近いかもしれません。メインシナリオをクリアーすることでレイドダンジョンに挑める点は従来と同じですが、第一世界の今後を担うストーリーが希望の園エデンで展開されていくので、いままでよりも双方の関連性が強まっていると言えます。今回もノーマルとハードのふたつが用意されていることもあり、もう少しメインシナリオに寄せてもいいかなという判断のもとで制作が進められました。

──『漆黒のヴィランズ』のメインシナリオを楽しんだ方が、希望の園エデンのノーマル難度をプレイすることで、物語により深く入り込めると。

吉田そうですね。『FF』のエッセンスも強めに入れてあります。

──野村さん(野村哲也氏。希望の園エデンでキャラクター&ボスデザインを担当)も参加されていますしね。

吉田これまで“極”や“絶”は異邦の詩人の妄想力に依存していましたが、今回の希望の園エデンでは、光の戦士の妄想力が試されるシチュエーションもご用意してあります。そのあたりも楽しみにしていてください。

──異邦の詩人ではなく、光の戦士自身が……?

吉田光の戦士自身の妄想力との戦いになったりもします。ちなみに今回のレイドは、ノーマル難度も含めて、報酬の排出システムにけっこう手を入れました。ジョブの数がかなり増えてきていたこともあり、とくに零式に関しては、いわゆる“武器箱”の仕組みをほぼすべての層に入れています。

──そうなんですか!

吉田使用時のジョブに合ったアクセサリの入った箱が何個ドロップする……そういう風に作ってあります。

──アクセサリなどが直接ドロップしなくなると。

吉田4層の武器だけは、直接ドロップを残しました。それをなくしてしまうと、ドロップ数が減ったかのような印象を与えてしまいますし、運よく“武器箱”も取れれば、従来通り1週間で2ジョブぶんの武器がもらえます。ほかの層も、その場にいるジョブの誰かがちゃんとアイテムを取れるようにしました。

──すごくありがたいです。

吉田ノーマル難度のほうも、けっこう変えています。いままでは胴装備との交換に必要なシャフトが4層でしか手に入らなかったため、ロットに勝つまで何回も挑戦する必要に迫られがちでした。そういう流れはいまの時代に合わないので、低層でもシャフトが出たりするようにしてあります。これまでとは違い、欲しいものを取ったうえで、その週のプレイを終えられるようになるのではないのかなと。いまお話ししたような変更点はほかにも膨大に存在するため、説明したらキリがありません。実際に遊んでもらえれば、かゆいところに手が届く作りになっていることがわかるはずです。

──既存の高難度レイドダンジョンの4層は、前半と後半のふたつに分かれています。こちらに関しては、今回はどのような感じになるのですか?

吉田仕組みがちょっと変わっています。4.Xシリーズは前半と後半に分かれていましたが、今回はそれとは違うことをやっています。これはもう、見ていただくのが早いのではないかなと。「以前のようにバトルが分かれていたほうがよかった」とおっしゃる方もいると思うので、このあたりもぜひフィードバックをお寄せいたきたいです。僕たちからすると、前半と後半の2部構成はよかったのですが、やはり長すぎるという問題がありました。前後半のトータルで20分近くにもおよぶバトルを毎週こなさないといけないのは、さすがにしんどいだろうなと。スムーズに戦闘が進められればいいですが、前半でつまづくこともあるので……。

──ありますね(笑)。

吉田その場合、1層から3層までを1日でクリアーできたとしても、4層の攻略途中で翌日にくり越しになってしまったりして。そして、翌日にまた4層の前半をやり直すことになるので、これはやりかたを変えたほうが新鮮な気持ちで遊んでもらえるのではないのかなと。今回はまた新しいことをやっているので、その部分についてもフィードバックをいただけるとうれしいです。

──気になる部分についてどんどんお聞きします。つぎの“絶”シリーズは、いつごろ実装予定ですか?

吉田パッチ5.1でひとつ目の“絶”が入ります。すでに開発作業がスタートしています。

──絶バハムート討滅戦と絶アルテマウェポン破壊作戦のふたつは微妙に難度が異なりましたが、今回はいかがですか?

吉田まだ調整に入っていないので、何とも言えません。

──目指しているところは……?

吉田たぶん、絶バハムート討滅戦に近いと思います。

──複雑なギミックを解くというより、純粋に難度が高いもの、みたいな感じでしょうか。

吉田トレースによる攻略はきついのではないのかなと。

──と、言いますと?

吉田たとえば、次元の狭間オメガ零式:アルファ編の4層で言えば、アーカイブオールを突破した後、もう一度出現するギミックがそのままループしますよね。海外のレイド勢の方たちからするとその点が、「けっきょくくり返しだよね」みたいな感じでつまらなく感じてしまったようです。これを避けるために、今回の零式もそうですしおそらく“絶”もそうなると思いますが、ループという概念をあまり入れずに、ひたすらギミックの波を作っていこうとしています。

──それによって、全体の戦闘時間も変わってくるのですか?

吉田戦闘時間は、調整段階に入らないとわかりません。当然ながら、初期の段階で戦闘時間を想定したうえでコンテンツを組み上げるのですが、調整の過程で少しずつ延びていきがちです。演出やギミックの処理に要する時間との兼ね合いもありますし、DPSチェックのリミットが当初の想定よりも短かったりすると、その調整でまた戦闘時間が長くなったりします。最終的にもう一度押し込む作業を行うのですが、それによってどれくらい短くできるのか、現時点では判断がつきません。いずれにせよ、いまの印象では絶バハムート討滅戦に近いのかなと。

──トレースが難しいのであれば、ランダム要素がポイントになってくるような気がします。

吉田たぶんランダム要素も入れると思います。

パッチ5.1で青魔道士のレベル上限を開放

──新種族が今回ふたつ追加されることにともない、幻想薬の配布といった施策は考えていますか?

吉田今回は考えていません。コレクターズエディションにも付属していないはずです。

──ヴィエラ族とロスガル族でプレイする際に、既存のヘアカタログを選択することは可能ですか?

吉田ロスガル族は獣人らしさを押し出すことを最優先に開発したため、特殊仕様として、フェイスパターンと髪形をガッチリ連携させています。スタッフに「一般の髪形を入れなくてもいいよ」と伝えたからこそいまのデザインが存在するので、そういう仕組みだと思ってください。ロスガル族の髪形を増やす際は、より“獣感”を強調する専用のタイプや、獣のロールプレイを促進させるデザインを入れるつもりです。既存の種族とはもともとのコンセプトが違う……そうご理解いただければと。

──ということは、髪形とセットになる顔も新たに作ることになるかと思いますが、そのあたりはいかがでしょう。

吉田「そうしていくしかないよね」という覚悟はしています。とはいえ、計画を進めているかといえば……スタッフに「5.0を出してからにしよう」という感じで伝えて、先送りにしています(苦笑)。

──(笑)。『漆黒のヴィランズ』のリリース後に、もしかしたら新たなタイプが実装されるかもしれないと。

吉田そうですね。逆に言えば、それくらい思い切らないと、僕たちが目指したところまで到達できなかったはずです。

──一方でヴィエラ族は、既存のヘアカタログが適用できますか?

吉田ヴィエラ族のほうも専用の髪形が多いので、できるものとできないものがあるはずです。対応できるものについては適用可能にしていくつもりですが、すべて選べるようになるかといえばそうではないと思います。

──続いて、クラフターとギャザラーについておうかがいします。新アクションの種類や既存アクションの見直しなど、現時点で何かお話しいただけることはありますか?

吉田ビエルゴ系統のアクションのせいで、レベリングの順番が固定化されがちだった状態を解消すべく、当該の技をすべてのクラスに持たせることにしました。これにより、今後はどのクラフターからでも育成できるようになります。クラフター自体を横並びにするのではなく、「どのクラスからでも遊べる状況をちゃんと構築しよう」という目標に向けて手を入れている部分が多いです。クラフターとギャザラーに関しては、大規模なシステム改修というよりも、遊びやすさの向上を目指しています。たとえば、進捗を進めるアクションを使った際にパラメータがいくつ上昇するのかがひと目でわかる……みたいなガイド表示をとにかくたくさん増やしました。

──ユーザーインターフェースが変わると。

吉田けっこう変わっています。クラフターに関しては、いままで通りの表示に戻すこともできますし、情報を一気に増やすことも可能です。新規の方が「何をやっているのかさっぱりわからない!」となってしまった場合にも、インフォメーションを呼び出すことでスムーズにプレイできるはず。ともあれ、今週末のプロデューサーレターLIVEで画像を交えてお伝えするので、そちらをご覧いただくのがいちばんわかりやすいかなと。

──採集や製作の基本ルールは、いままで通りですか?

吉田はい。たとえばクラフターに関しては、HQ素材の数に応じて上昇する初期品質の値が、いままで以上に増えるようにしました。これにより、高品質の材料を多く用意するほど、そのぶんHQが完成しやすくなっています。こちらについても、かゆいところに手が届く調整が多めです。

──クラフターが活躍するということは、今後も新式装備は……?

吉田はい。あります。

──ハイマテリジャの上位版は今回追加されますか?

吉田そこは何も言わないでおきます(笑)。『紅蓮のリベレーター』の発売当時「ハイマテリジャが追加されます」みたいな話をしたので、今回もあるのかどうかという話になっているようですが……黙っておきます。

──承知しました(笑)。メインステータス系のマテリアの効果が失われると以前発表されましたが、何か別のアイテムに置き替わったりするのでしょうか?

吉田しないことにしました。

──単純に使えなくなると。

吉田“かつて効果があると信じられていたマテリア”になるので、ふつうに売ってしまってください。たとえば、不活性マテリアと交換できるようにするというアイデアもあるかと思いますが、皆さんが持っているマテリアのストック数があまりにも膨大なため、それをやるとさまざまな問題が発生してしまいます。申し訳ありませんが、今回は何もしないことにさせていただきました。

──第一世界における、リテイナーやマーケットボードの取り扱いはどうなるのですか?

吉田どちらもふつうにアクセスできます。なぜ第一世界から原初世界にアクセスができるのかといった理由も、ちゃんとメインシナリオを通じて語られます。そもそも第一世界でリテイナーを呼び出せるはずがないので、この問題を解決すべく、とあるキャラクターが橋渡し役を務めてくれます。そうした展開にも、ぜひご期待ください。メインシナリオが決められた場面に到達するまでリテイナーは呼べませんが、ごく序盤に利用可能になるので、安心していただいて大丈夫です。

──それでもリテイナーを使いたくなったら、いったん原初世界にもどる必要があるのですか?

吉田さほどリテイナーを呼び出したくなるシチュエーションにはならないと思うので、大丈夫です。所持品がカツカツになることもないですし、序盤の段階でリテイナーが利用可能になるので、ストレートにメインシナリオを進めていただければ問題ありません。ちなみに今回は、リテイナーのユーザーインターフェースも作り直しました。アイテムの並び順を変えたり、リテイナーの派遣先を確認したりといったことが可能になります。

──呼び出しているNPCとは別のリテイナーを登場させるには、いままで通り一度帰さないといけないのでしょうか?

吉田それは、サーバーの構造上不可能です。データが安全に取り扱われるようマルチアクセスを避ける作りにしているため、リテイナー間のアイテムの出し入れや、複数のリテイナーの同時呼び出しができないようになっています。膨大な量のアイテムを管理するために必要な措置であるとご理解ください。

──“フェイス(NPCとインスタンスダンジョンに突入できる仕組み)”はメインシナリオに関連して登場するインスタンスダンジョン限定でのみ利用可能とのことですが、今後それ以外のコンテンツでも使えるようになりますか?

吉田現在協議中です。皆さんからお寄せいただくフィードバック次第かなとも思いますが……できる限り対応したいと考えています。フェイスを連れて実際にプレイしていただくとわかると思いますが、本当によくできているので、仮にパッチ5.1で追加されるインスタンスダンジョンをフェイスに対応させた場合、今後ずっと同じ措置が取られるという期待を皆さんに抱かせることになるはずです。

──確かに。

吉田かと言って、過去に公開されたコンテンツに対応させると、今度は「すべてのバトルで使えるようにしてほしい」というご要望が高まると思います。『漆黒のヴィランズ』をプレイしていただいたうえで、フェイスの可能性をどの方向に広げてほしいのか、ぜひフィードバックをお寄せいただければと。世界中のプレイヤーの声を踏まえたうえで判断するつもりです。フェイスの機能拡張によって生じるコストの想定はすでに行っているので、何も準備をしていないわけではありません。いずれにしても、皆さんの声をお聞きしたうえで決めようかなと思っています。

──では、つぎに青魔道士についてですが、レベルキャップの開放はどのあたりのタイミングで行われる予定ですか?

吉田パッチ5.1でレベルキャップの開放を予定しています。併せて、青魔道士向けの新しい遊びも追加するつもりです。

──先ほどお話しいただいた“絶”も含めて、パッチ5.1ではいろいろな新要素が楽しめそうです。

吉田PvPの新規コンテンツも入りますので、楽しめる要素は多いと思います。『漆黒のヴィランズ』リリース後に行われるプロデューサーレターLIVEなどで改めてお話しするつもりですが、開発は順調に進んでいます。パッチ5.1は、それなりに大きなボリュームにはなるかなと思います。

──『漆黒のヴィランズ』開幕を機に、プレイステーション4版でログインする際にパスワードの入力を省略できるようになるとのことですが、PC版でそれを実現させるのは難しいものなのでしょうか。

吉田技術的には可能です。今回プレイステーション4版にだけ実施した理由は、そもそもPlayStation Network(PSN)というセキュリティーがひとつ存在するからです。加えて『FFXIV』には、スクウェア・エニックスIDとアカウントのパスワード認証のほか、セキュリティトークン(もしくはソフトウェアトークン)によるワンタイムパスワードも存在します。そもそも、プレイステーション4版の『FFXIV』のクライアントがハッキングされる際には、おそらくPSN側のアカウントがハッキングを受けているはず。そう考えると、パスワードの入力作業はムダなのではないのかなと。

──なるほど。

吉田であれば、ワンタイムパスワードもあることですし、ログインに要する手間を簡略化したほうがいいだろうと考えました。PC版にはPSNが存在しないため、パスワード入力を廃止してしまうとセキュリティーが低下してしまいます。『World of Warcraft』ではそれを行っているようですが、僕たちはまだちょっと怖さを感じているところです。プレイヤーの皆さんのセキュリティーレベルを下げることにつながりそうなので、PC版に関しては同様の対応を行うつもりはありません。

──『漆黒のヴィランズ』開幕後に、何らかのコラボ企画が行われる予定はありますか?

吉田ないわけではありませんが、いまは何とも言えない状況です。僕たちはほかのタイトルとのクロスオーバー企画を、シーズン単位で考えているわけではありません。相手先が決まれば、超本気で作ります。しかるべき時期が訪れたら、開催すると思います。適切なタイミングでしっかりとPRして、できるだけたくさんの方に遊んでもらえるようにするつもりです。

──それでは、プレイヤーにメッセージをお願いします。

吉田ローンチトレーラーを観たプレイヤーの方たちが、“最後の爆弾”で騒然となっている様子を、イベント終了後にニヤニヤしながら拝見させていただきました。吉田がニヤニヤしているということは、まだまだ裏があるのだろうなと思ってもらえるのではないのかなと。

──まだあるのですか……?

吉田あれが言えるのは、それ以上のすごいものが存在するからこそです。『漆黒のヴィランズ』開幕まであと2週間ほど残されていますが、それまでにぜひ、メインシナリオの展開やジョブの触り心地といったところを予想していただければと思います。2年に一度のお祭りなので、アクションの変化やジョブバランスなどを心配するとかではなく、ぜひプラスの方向に盛り上がってもらいたいなと。その波を作り出すために、ローンチトレーラーを作っているという面もあります。

──そうですよね。

吉田この後、現地から『第52回プロデューサーレターLIVE』を実施し、日本に戻ったら『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』の公開イベントを開催します。これからもさまざまな催しを行っていくので、カウントダウンのつもりで『漆黒のヴィランズ』のリリースをお待ちいただけるとうれしいです。ストーリーの面でも、『FFXIV』の核心に触れる話が怒涛のごとく登場します。ぜひ、じっくりと時間を取ってプレイしていただければと思います。