監督のジェフ・ファウラー氏自ら、公開の延期を発表

 日本のみならず、世界的な人気を誇るゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』。同作の実写映画化作品『ソニック・ザ・ムービー』は、2019年11月の全米公開がアナウンスされていたが、ジェフ・ファウラー監督が自身のTwitterにて、2020年2月14日に公開日を延期すると明かした。

映画『ソニック・ザ・ムービー』キャラクターデザイン変更のため公開延期を発表! 監督はよりよいソニックにすると明言_01
こちらが、日本公開を告知するポスタービジュアル。国内の公式サイトでは現時点(2019年5月27日)で公開日は12月のままとなっている。

 公開の延期告知を行ったジェフ監督によると、「Taking a little more time to make Sonic just right.」(もう少し時間をかけて、よりよい“ソニック”になるよう取り組みます)とのコメントとともに、手袋をしたソニックが新たな公開日をかかげるイラストを投稿している。

 なお、ジェフ監督は同Twitterにて映画のクレジットなどでよく見られる「この映画の制作では動物には危害を加えていません」をもじったかのような、#novfxartistswereharmedithemakingofthismovie」というハッシュタグを記載。

 こちらの意味は「No VFX Artists Were Harmed in the Making of This Movie」(この映画の制作で、特殊効果アーティストは誰も危害が加えられていません)というもので、今回のソニックのリデザインに対して、アーティスト(制作者)たちが被害や苦労を受けていることはない……と読み取ることもできる。

 映画『ソニック・ザ・ムービー』に関しては、2019年4月30日(現地時間)に予告編映像が解禁されたが、CGで再現されたソニックの容姿に関してファンからの批判が殺到。ジェフ監督は2019年5月3日に自身のTwitterにて、ファンからの意見を真摯に受け止め、ソニックのデザイン変更に全力で取り組むと、即座のリアクションを見せていた。

 以下に貼り付けているのが、4月30日に公開された予告編映像。公開されている動画は5月27日現在で約3200万という視聴数で、38万件の高評価に対して、低評価が67万件寄せられている。

 本年4月に『ソニック・ザ・ムービー』の製作を務めるティム・ミラー氏(『デッド・プール』、『ターミネーター:ニューフェイト』監督)にインタビューした際、ティム氏は「ソニックが実際にいるという世界をどう成立させるか。ここは、いまもっとも力を注いでいるところです。ひとつ言えるのは、私もジェフも心からソニックの大ファンだと言うことです。僕自身、ひとりのオタクとして自分の愛しているキャラクターを忠実に見たいという思いを持っているので、そうであるべき姿というものをしっかり表現しようとがんばっています」と語ってくれていた。

 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の生みの親でもある中裕司氏も、今年3月にTwitterで手袋ではなく、素手が白いソニックに対してTwitter上で意見を述べていたが、こういった声を考慮したのか、ジェフ監督が公開延期の発表を告げたイラストのソニックの手には、しっかりと手袋が描かれているのも注目したいポイントだ。

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 CGキャラクターの差し替えとはいえ、映画を通しての主人公キャラクターということで、出演シーンも相当なボリュームであることが予想され、細かな調整なども考慮すると相応の時間が必要との判断から、約3ヵ月の公開延期が発表されたことになる。

 このタイミングでの公開延期の報は残念なことだが、ティム氏が語ってくれた「私もジェフもソニックの大ファンだと言うことです」、「そうであるべき姿というものをしっかり表現しようとがんばっています」とのコメントを信じ、より良い作品に仕上がることを期待したいところだ。

 なお、今回の公開延期に関しては、ジェフ監督が自身のTwitterで告知したものとなっており、配給元のパラマウント・ピクチャーズから正式に公開された情報ではないため、日本国内の公式サイトでは12月公開予定のままとなっている。国内での公開情報などに関しては、また続報が入り次第お伝えする。

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国内の公式サイトでは、現時点(2019年5月27日)では公開予定は12月のままとなっている。