近未来スポーツ“HADO”が気になりすぎたので、開発元meleap CCOの本木卓磨氏に話をうかがった。本木氏のコメントを交えつつ、HADOを紹介したい。

 AR技術を駆使した空間で戦う未来的な様態。『ストリートファイター』を思い浮かべずにはいられない競技名。シールドを展開し、わちゃわちゃと動いて弾を放つ、まるで『オーバーウォッチ』のような試合の模様――。

 そんな近未来スポーツ“HADO”が気になりすぎたので、開発元meleap CCOの本木卓磨氏に話をうかがった。本木氏のコメントを交えつつ、HADOを紹介したい。

meleap CCO
本木卓磨氏

テクノスポーツ“HADO”とは?

 頭にHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、腕にアームセンサーを装着して、3対3で戦うチームスポーツ。HMD越しに見えるCGの弾を相手に当てて得点することが目的で、シールドを張って防御したり、身体を使って回避して失点を防ぐことも重要になる。ごく簡単に言えば、“無限に弾が撃てるドッジボール”。

意外なところから生まれたスポーツとしてのHADO

 “かめはめ波を撃ちたい”という単純明快な着想から、2015年ごろにHADOの開発がスタート。当初はタワーディフェンス型のゲームを想定していたが、テストプレイをしてみたところ、オブジェクトを攻撃することにすぐに飽きてしまい、プレイヤーどうしの弾の撃ち合いに夢中になる人が続出。そこから、人と撃ち合う現在のコンセプトが生まれ、すぐに本木氏は「これはスポーツになる!」と直感。ルールを整備し、現在のHADOが形作られた。

 ゲームではなく“スポーツである”としたところが、HADOの展開のキーだった。ゲームとして開発することは、人員や資金面でのリソース不足の問題があり、大手メーカーとの競合などから、“勝ち筋”が見えなかったという。そしてなによりも、実際に体を動かすというHADOのゲーム性は、スポーツとマッチしていた。

 HADOをスポーツとして開発するにあたって、“チームプレイ”を重視したのもポイントだ。HADOでは試合前に腕のデバイスを使って、個々の選手が弾数やシールド使用数などの能力値(パラメーター)を調整可能。これにより、チーム内での役割が分かれ、戦略性が生まれた。「チームを組んで戦える“大人の部活動”ですね」と本木氏が語っていたのが、とても印象的だ。いいですね、大人の部活動!

3年目を迎えるHADOが徐々に盛り上がってきた!

 HADOは、23の国と地域でプレイされている。プレイできる施設は世界で50ヵ所以上。3月には新たに東京・両国のフットサル場に体験施設がオープンしており、利用者も続々と増えているという。プレイヤーの男女比は6:4と女性が多いのが特徴で、年齢層は20代前半がもっとも多い。賞金付きの公式大会が毎週のように開催され、世界大会も行われている。

 メディアで取り上げられることが多くなり、「認知度も少しずつ高まってきた」と語る本木氏だが、目下の課題として、さらなるプレイヤー人口の拡大を挙げた。

 meleapでは、HADOを始めたい人に向けた無料体験会を東京・日比谷の本社社屋で週2回開催。リーグ参戦中の選手も参加する“ENJOY!HADO”と呼ばれる練習会も頻繁に開催されており、そこで仲間と出会い、チームを組んで大会出場を目指す人も多いという。

 なるほど、競技シーンが徐々に盛り上がってきたというところだ。

HADOのさらなる展開、それはプロスポーツ化

 スポーツにおいて、認知度のアップにともなって課題となるのが、観客数の増大や選手やファンを含むコミュニティーの成熟。

 HADOでは現在、公式大会の配信に力を入れており、試合のルールや展開をわかりやすく伝えるため、試合画面にスタッツやパラメーターを表示するなどの見せかたの工夫を行っている。また、コミュニティー大会の開催も推進しており、どんな形で公式サポートを行うか検討しているという。

 このあたりは、eスポーツにも通じる部分がある。ともすれば閉塞したコミュニティーになりがちなマイナースポーツ(協会のしがらみとか、スポーツの利権化とか云々……)では、コア層とカジュアル層へのアプローチ、その方法やさじ加減が難しいところだと筆者は感じる。

 HADOでは、タレントやアスリート、プロゲーマーなどが参加するバトル番組“HADO BEAST COLOSSEUM”といったイベントも開催し、一般層への認知拡大も狙っている。

HADO BEAST COLOSSEUMでは、タレントのケイン・コスギや、プロゲーミングチーム“父ノ背中”所属のプロゲーマーらがHADOに挑戦した。

 また、本木氏はAR技術の発展にも期待を寄せ、「ARがもっと身近な物になれば、HADOはもっと浸透していくはず。その流れの中で、HADOのARスポーツとしての確固たる地位を築いておきたい」と語った。

 将来の展望として、HADOはプロスポーツ化も視野に入れている。「プレイヤーとファンの増加、競技シーンの成長がスポンサードの価値を生み、スポーツビジネスとして活性する」と、本木氏はそこまで見据えている。HADOはゲームではなく“スポーツ”ということのキー(答え)がここにガッチリとはまるのか、今後の展開が楽しみだ……とか難しく締めたいところだが、けっきょく「HADOは単純に見ていて楽しい」と、声を大にして言いたい!

■HADO SPRING CUP 2019

 大規模大会のひとつ“SPRING CUP”が5月11日に開催! トッププレイヤーどうしの戦いをぜひ観てほしい。

場所:品川インターシティホール
開催日:2019年5月11日(土)
開催/開演:開場13:00 開演14:00
観覧:ローソンチケットにて販売
中継:YouTubeにて生中継