電撃文庫25周年記念作品として、ドワンゴとKADOKAWAが共同開発したラブコメRPG『エンゲージプリンセス ~眠れる姫君と夢の魔法使い~』(以下、『エンプリ』)。ゲームアプリ『エンゲージプリンセス』の世界を、“ナイトメア”と呼ばれるヒロインたちと冒険するPCブラウザゲームで、サービス開始時に100人以上ものヒロインが登場する。
クリエイター陣も豪華で、メインクリエイターには、電撃文庫『エロマンガ先生』や『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を手掛けた、伏見つかさ氏とかんざきひろ氏を起用。伏見氏が原作・メインストーリー、かんざき氏がメインキャラクターデザイン・イラストを担当。ほかにも、電撃文庫で活躍する著名な作家やイラストレーター、そして、niconicoで活躍するボカロP、ニコニコ絵師も参加している。
そんな話題の完全新作PCブラウザゲームが、2019年4月1日にサービス開始となり、4月24日より、アニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』(以下、『俺の妹。』)とのコラボイベントが開催されている。これを記念して、5人のメインヒロインを演じる声優陣にインタビューを実施。第1回目は、“強大な魔力を秘めた、眠るネコミミ娘”こと、ネムネムを演じた藤田茜さんのインタビューを公開しよう。
※インタビューは『エンゲージプリンセス』サービス開始前の2019年3月に行われました。
藤田 茜(ふじた あかね)
1月26日生まれ。静岡県出身。伏見氏、かんざき氏がタッグを組んで手掛けた『エロマンガ先生』では、ヒロインの和泉紗霧を演じた。近年の出演作は、『W'z《ウィズ》』(ハルカ/ 土佐堀遥役)、『みにとじ』(六角清香役)など。(文中は藤田)
藤田さんにとってネムネムは理想のヒロイン!?
――ネムネムを初めて見たときの印象を教えてください。
藤田ネムネムは、豊満な体ではないキャラクターじゃないですか。華奢な感じなのに、胸のところにネコの型が空いていたり、おへそが見えていたりしてかわいいなと思いました。ネコをモチーフにしていて、タレ目なところも本当にネコっぽい感じがしましたね。
――実際に演じてみて、ネムネムの印象は変わりましたか?
藤田ネタバレになってしまうので、詳しいことはお話しできないのですが、かわいいだけじゃないんだなって思いました。
――見たままのキャラクターではないのですね。収録のときは、どんなところを意識して演じましたか?
藤田ネムネムは「……」や「すやすや」といった寝息のセリフがすごく多いんです。ただ、同じように寝ているシーンでも、誰かに背負われて寝ていたり、ベッドで横になっていたりと、場所や前後の状況は違います。それが伝わるように、ちょっとおもしろおかしく、かわいらしく、でもただかわいいだけじゃない感じで、いろいろな寝息を収録しました。寝息のパターンの収録数は、過去最多になったと思います(笑)。
――(笑)。ただ、寝息を演じ分けるのは難しそうですが……。
藤田人は寝るときに「すやすや」と言わないと思いますが、ネムネムはキャラクターなので、おもしろく演じたところもありますし、かわいいだけじゃないというところで、寝起きのときは寝ぼけているような演技もしています。そういった感じで、寝息のバリエーションを引き出せたかなと思いますね。
――台本には、「すやすや」というセリフが書かれているのですか?
藤田「すやすや」と書かれているところもありましたし、「……」などで書かれているところもありました。
――では、その前後の展開を読んで、どのような寝息の演技をするか考えられたのですか?
藤田そうですね。台本には、夢見が悪いなど書いてあるところもあるので、悪い夢を見ているであろうシーンでは、「うーん……」とちょっとうなされている感じで演じています。
――なるほど。ひと口に寝るシーンといっても、見えにくい苦労があるのですね。
藤田いろいろなバリエーションの寝息とあくびでがんばりました(笑)。
――これまでそういったキャラクターを演じたことはありましたか?
藤田キャラクター性が近いキャラクターを演じたことはありました。
――では、ネムネムは戸惑うことなく演じられたと。
藤田そうですね。私自身、ネムネムのようにゆったりしたタイプではないですが、ネムネムはすんなり演じられたと思います。私は、ネムネムのようなキャラクターが好きなんですよ。耳が生えていて、ちょっとロリな女の子がタイプなんです。
――ネムネムはまさにストライクのキャラクターだったんですね。
藤田はい。以前、「藤田さんのセリフにならないセリフが好です」と言ってくれたファンの方がいて。恥ずかしがっているときなどに、「◎△$♪×¥○&%#?!」といった形で表現されるセリフですね。私も女の子がそういうセリフを言うシーンが好きなので、かわいい女の子を演じるときは、いままで見てきたいろいろな女の子のいいところを寄せ集めて、私というフィルターを通して(演技として)ぶん投げている感じなんです。寝息とか、音にならない音みたいなものは、自然とストックされていたのかもしれません。
――ネムネムは藤田さんにピッタリのキャラクターだったのですね。
藤田なるべくしてなったのかなと思います。ネムネムは楽しく演じることができました。
――収録でとくに印象に残っているできごとはありますか?
藤田ネムネムはベアトリスと絡むシーンが用意されていて、ベアトリスがネムネムをかわいがってくれるんです。ネムネムは寝ているので、ベアトリスが自分に夢中なことを知らないと思いますが、ベアトリスがネムネムをかわいがってくれているシーンを台本で読むと、ベアトリスに共感できてうれしくなりました(笑)。私はネムネムを演じているんですけど、ベアトリスの気持ちがわかるんですよ。とくに、ネムネムがベアトリスにおんぶされているシーンは好きですね。ネムネムの寝息も安心しきっている感じがいいなって。
――ネムネムが好きな方には、ぜひ注目のシーンですね。
藤田そうですね。ふたりの関係性がわかるいいシーンだと思います。
――ほかに注目してほしいシーンやセリフはありますか?
藤田ネムネムは寝ているシーンが多いんですが、たまにやる気を出して爆発するシーンもあります。そういったシーンでは、ふだんとは違うネムネムが見られるので、ぜひ注目してほしいですね。やる気のあるネムネムを演じていますし、ちゃんと戦っているので(笑)。
――眠いときとやる気を出したときの演じわけはどのように意識されたのですか?
藤田やる気のあるシーンを初めて演じたときに、スタッフの方に「もっと強く演じてください」とディレクションを受けました。ネムネムは強大な魔力を秘めていて、じつは戦うと強いんです。やる気を出したときのネムネムは、寝ているときのテンションからは想像できないくらい気合が入っています。
――戦闘シーンは、いつもとは違うネムネムの姿が見られそうですね。ネムネムと藤田さんが似ているところはどこですか?
藤田つねに眠たいところは似ているかもしれないですね(笑)。あと、私もそんなにテンションが高くない人なので、そういうところもネムネムと似ていると思います。そのほかには、先ほどお話ししたように、ネムネムは私が好きなタイプのキャラクターなので、これまでネムネムのような子を好んできた人として、ネムネムと近いのかもしれません。
――なるほど。逆に似ていないところはありますか?
藤田(ネムネムの設定を見ながら)うーん、どこだろう……。ネムネムは、種族的に道徳観や倫理観が薄いですが、私は薄くないです。あとは、ネムネムのような服を着ないところかな(笑)。
――(笑)。似てないところを探すのに迷うくらい、ネムネムに似ているのですね。つねに眠たいとお話しされていましたが、休日の日は寝て過ごすことが多いのですか?
藤田多いですね。予定を立てると、ひとりで旅行に行くこともありますが、基本的にはめちゃくちゃインドアです。休日はひとりで家にいて、無為に過ごしたいタイプです。「終わっちゃうな1日」って思うんですけど、寝ることが好きなので、寝て終わっちゃうことが多いですね。
――わかりました。では、5人のメインヒロイン(レムレス、マーリン、ネムネム、ベアトリス、クラリッサ)の中で、藤田さんが婚約したいと思うヒロインは?
藤田まだほかのヒロインをよくわかっていないというのもあるのですが、見た目だけで言うとネムネムかなぁ……。でも、事前登録のガチャでクラリッサが出てきたんです。彼女をキープしているので、5人の中だとクラリッサになるんじゃないかなと思います!
――事前登録のガチャだと、クラリッサのほかにベアトリスも出ますよね。
藤田そうなんですよ。ネムネムを演じている身としては、ベアトリスが出てきたらキープすべきなのかな……。葛藤はありますね。
――見た目の好みだと、ネムネムのほかに好きなヒロインはいますか?
藤田レムレスかなぁ……。髪の毛の色がグラデーションになっているキャラクターに弱いのかもしれません。見た目だとネムネムとレムレスですが、クラリッサはガチャで出てきてくれましたし、夢に向かってがんばっている子はかわいいと思います。
――応援したくなるのですね。藤田さんの好みはこれまでお聞きしましたが、いちばん好きな属性をひとつ上げるとすると何ですか?
藤田うーん……、(しばらく悩んで)ロリ。
――おぉー、なるほど。その心は?
藤田心は……。心はと改めて問われると答えるのが難しいんですが(苦笑)、ロリキャラは愛でる対象としてかわいいですよね。とくにネムネムは、ほっぺたが柔らかそうでプニっとした感じがとても好きなんです。ほっぺたをツンツンしたいです(笑)。
――わかります(笑)。続いてコラボ関連の話題に。すでに『俺の妹。』とのコラボが開催されていますが、藤田さんが個人的にコラボしてほしい作品はありますか?
藤田『エロマンガ先生』とのコラボが実現すればいいなとは思います。『俺の妹。』とのコラボではメルル(※『俺の妹。』の作中作『星くず☆うぃっちメルル』のキャラクター)が登場するので、緑色のタコ(?)(※『俺の妹。』や『エロマンガ先生』に登場している緑色のぬいぐるみ) が背景にちょっといるとおもしろいのかなって(笑)。
――本当にいたら原作ファンのあいだで盛り上がりそうですね。最後にメッセージをお願いします。
藤田メインヒロインのほかに、たくさんのヒロインが登場するので、好きなヒロインを見つけて育成していただければ。その中でネムネムが皆さんの心に引っかかって、かわいがってもらえたらいいなと思います。ネムネムをぜひお願いします! あと『エンプリ』は歌が大きな特徴だと思うので、ゲームをプレイしながら、女の子を愛でながら、音楽もいっしょに楽しんでもらえたらうれしいです。ぜひ楽しんで遊んでください。
明日(2019年5月3日)掲載の第2回は、ベアトリス役の千本木彩花さんが登場! お楽しみに!