東京・渋谷区で開催された、2Dアニメーション作成ツール“OPTPiX SpriteStudio”のユーザー交流イベントの模様をお届け。

インディーゲーム制作者注目の個人向けライセンス“OPTPiX SpriteStudio パーソナル”の詳細が明らかに

 さまざまなゲーム制作現場で採用されている2Dアニメーション作成ソフト“OPTPiX SpriteStudio(以下、SpriteStudio)”の開発・販売メーカーのウェブテクノロジは、2019年4月13日、同ソフトのユーザーを対象としたイベント“OPTPiX SpriteStudio ユーザーミーティング”を開催。会場の住友不動産青山通ビル(東京・渋谷区)には、事前登録した約50人の個人ユーザー・企業関係者が集まった。

 冒頭のセッションでは、“SpriteStudio”開発マネージャー・遠藤義輝氏が、従来の“OPTPiX SpriteStudio for indie”に代わる個人向けライセンス“OPTPiX SpriteStudio パーソナル”について言及。

 年商1000万円以下の個人開発者・法人に安価なサブスクリプション形態(月額880円~)で提供されるこのライセンスは、現時点のスタンダードライセンスで利用できる“SpriteStudio”の最新バージョン6.2の機能がフルに使えるというもの。“for indie”の使用権利が一世代前のバージョン5で止まっていただけに、小規模開発者にとっては嬉しい仕様だ。なお、スタンダードライセンスとの差別化は、今後のバージョンアップで追加される機能の種類によって行われるとのこと。

ウェブテクノロジの遠藤氏。“SpriteStudio”のロードマップについて、直近のアップデートバージョン“6.3”で追加される新機能の詳細や、2019年内に“6.5”までバージョンを上げることなどを明かした。
ウェブテクノロジの大野正樹氏は、“SpriteStudio”で作成したアニメーションデータをPC用2Dゲームコンストラクションソフト『アクションゲームツクールMV』(KADOKAWA)にコンバートし、サンプルゲームに組み込む過程を実演。同ソフト上ではアニメーションデータにアンチエイリアスが適応されることから、「レトロなドット絵を作風にする時は「“レトロ風”“ドット絵風”とただし書きをつけておきましょう」(大野氏)と、かなり踏み込んだ内容のアドバイスを添えていた。
セッションおよびライトニングトークでは、“SpriteStudio”のさまざまな採用事例が紹介された。 2019年5月にUNTIESからリリース予定の東方二次創作探索ホラーゲーム『3rd eye』のアニメーション制作担当者・うさまたのぞみ氏は、ゲームの中身がまったくできていない時点でのPV用のゲーム画面風映像を“SpriteStudio”ですべて制作したエピソードを披露。京都のCG制作会社テクロスは、同社のオリジナル・スマートフォン用ソーシャルゲーム『UNITIA 神託の使徒×終焉の女神』で実際に使われている、“SpriteStudio”製のアニメーション演出とともに、映像の臨場感を高めるワンポイントテクニックを紹介した。

ユーザー作品が紹介された『アクションゲームツクールMV』ライトニングトーク

 『アクションゲームツクールMV』を開発するKADOKAWAのプロデューサー・最上 昇氏は、同ソフトの基本的な紹介とともに、実際にどのようなゲームが作れるかを動画で紹介。社内のグラフィックデザイナー・門田氏がひとりで作り上げたサンプルゲームや、世界各国の一般ユーザーが、現在Steamにて販売中のアーリーアクセス版で作り上げたクオリティーの高い力作にそれぞれ解説を加えていた。

Yoshikawa Kabao氏制作の『ANGEL DANCE』。くっきり大きめなピクセルで構成されたドットキャラたちが画面内を所狭しと動き回る。
1990年代アーケードゲーム風の縦スクロールシューティングゲーム『轟爆嵐-Rumblestorm-(全年齢版)』。アニメーション演出の豪華さは感動モノだ。
アメリカのグラフィック/サウンド/ゲームクリエイターKyle Steven Schaff氏制作のタイトル未定のアクションゲーム。古のパソコンゲームをほうふつさせる、黒背景を基調としたシンプルなグラフィックが特徴。
イギリスのゲーム開発会社SUMO DIGITALのスタッフ制作の格闘アクション『Pass the Punch』。ローレゾリューションのグラフィックで、日本の特撮ヒーローもののような展開を楽しめそう。
スペインのゲーム開発者の作品『Ivan-Ho!』。すぐ消える足場ブロックを使ったテクニカルな操作が求められるアクションゲームだ。

 昨年末の時点で“2019年夏リリース”とアナウンスされている製品版については、「ユーザーの声を反映させながら機能を追加中」と最上氏。「アクションゲームが簡単に……とは言い過ぎですが、コーディングなしでゲームを作れる『アクションゲームツクールMV』は、(“SpriteStudio”などで)素材を作れる人にピッタリなソフトです」とアピールした。