“全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI ウイニングイレブン都道府県代表決定戦 茨城県 特別先行予選大会”が行なわれた。その模様をリポート。

 2019年4月13日、茨城県水戸市、アダストリアみとアリーナにて、“全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI ウイニングイレブン都道府県代表決定戦 茨城県 特別先行予選大会”が行なわれた。本記事ではその模様をお届けする。

会場となったアダストリアみとアリーナは、平時はB.LEAGUEの茨木ロボッツの試合などが行なわれているバスケットコート。そのメインアリーナにて大会は行われた。

 本イベントは2019年10月に開催予定の“第74回国民体育大会 いきいき茨城ゆめ国体”の文化プログラムとして開催される“全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI”の『ウイニングイレブン2019』(以下、『ウイイレ2019』)の開催地出場枠を決める先行予選大会。茨城県代表となる資格を有する選手が集結し(現住所、現勤務地or学校、故郷が茨城県のプレイヤー)、茨城国体最初の『ウイイレ2019』の選手を決定する戦いがくり広げられた。

この日は高校生が参加する少年の部、年齢制限のないオープンの部の2部門の代表者を決める大会が行われた。

 大会は、少年の部、オープンの部ともに、1グループ3、4チームにわかれたリーグ戦を突破したチームが、1発勝負の決勝トーナメントで激突する形で進行。通常のゲーム大会とは異なり、茨城県にゆかりのあるプレイヤーのみが出場できるというルールながら、少年の部、オープンの部ともに、レベルの高い戦いが展開された。また、予選や決勝戦前のインターバルには、地元のゆるキャラや水戸ホーリーホックの選手&マスコット、お笑い芸人のじゅんいちダビッドソンさん、『ウイイレ』のプロプレイヤー、まーさん選手らがゲストととして登場。ハーフタイムショー(?)やエキシビションマッチで会場を盛り上げた。

試合は両部門ともに、近年の『ウイイレ』大会ではおなじみとなった、3対3のCO-OPモード、そしてすべての使用可能チームの総合能力が均一化された状態で戦う形式で行なわれた。

会場に駆けつけたゆるキャラたち。右から茨城国体のマスコットキャラのいばラッキー、水戸ホーリーホックのホーリーくん、水戸市のマスコットキャラ、みとちゃん。
本田圭佑選手のモノマネでおなじみのじゅんいちダビッドソンさんは、持ちネタを披露したほか……。
茨城県非公認マスコットのねば~る君(写真左)、ねばラッキー(写真右)とともに『ウイイレ2019』のエキシビジョンマッチにも挑戦。
じゅんいちダビッドソン&ねば~る君チームと戦ったのは、水戸ホーリーホックの森勇人選手(写真中央)と長谷川凌選手(写真手前)、そして『ウイイレ』プロプレイヤーのまーさん選手(写真奥)。試合は“プロ選手”3人が全員ゴールを決めるワンサイドゲームで、水戸ホーリーホック&まーさんチームが勝利。

 エキシビションマッチを経て行われた少年の部決勝は、決勝トーナメントの4枠に3チームを送り込んだ、水戸桜ノ牧高のサッカー部どうし、“水桜ウイイレ部”と“クボサンジェルマン”が激突(両チームとも使用チームはリバプールを選択)。

 試合は開幕直後こそ3年生チームのクボサンジェルマンが攻め込むも、いったんボールが落ち着いてからは2年生の水桜ウイイレ部がペースを握る展開に。水桜ウイイレ部は前半の中盤ごろに、ピッチ中央付近からのロングパス→ペナルティーエリア付近でのデュエルに勝利→シュート→こぼれ球を押しこむという流れで先取点を挙げると、数分後にはゴール前で2対1の状況を作り出し、追加点を獲得。後半に入るとクボサンジェルマンが攻めこむ展開が(ゲーム内の時間で)30分以上続くも、得点を奪うまでは至らず。最後は水桜ウイイレ部がトドメとなる3点目を後半85分ごろに決めてゲームセット。大会に出場した上級生チームをすべて撃破した2年生チーム、水桜ウイイレ部が茨城代表の座をゲットした。

少年の部優勝チーム、水桜ウイイレ部。写真右から松原選手、福田選手、安倍選手。

 この日最後の試合となったオープンの部の決勝は、昨年つくば市で行われた茨城国体のプレ大会で優勝した“鹿麗会”(リバプールを使用)と、プロプレイヤーの“レバ”選手を擁するチーム(ゴラ族feat レバ)を準決勝で破った“焼肉大好きちょぶり”(アーセナルを使用)が対決した。

 こちらの試合は優勝候補と目される、プロプレイヤー加入のチームを撃破した焼肉大好きちょぶりが試合開始時から終始ペースを握る展開でスタート。前半16分すぎに鹿麗会のゴール前でFWが複数のDFを引きつけると、後方から走り込んできた味方に絶妙なパスを供給。これを落ち着いて決めて先制点を挙げると、ボール支配率を高めつつ攻める焼肉大好きちょぶりは、前半40分すぎに追加点を取りつつ、鹿麗会に1本のシュートも打たせずに試合を折り返す。

 後半が開始すると連携の立て直しに成功したのか、鹿麗会が1点は確実かと思われる完璧なカウンターアタックを見せるが、焼肉大好きちょぶりは最後のFW対GKの1対1で神がかり的なセービングを見せ、失点を回避。このピンチを乗り切った焼肉大好きちょぶりは前半同様に試合のペースを握り直し、後半60分すぎから立て続けに3ゴールを挙げる。終わってみれば5-0というスコアで、焼肉大好きちょぶりがオープンの部代表の座を勝ち取った。

オープンの部優勝チーム、焼肉大好きちょぶり。写真右から焼き肉選手、ヤジュン選手、bvb選手、とさこ選手(とさこ選手は試合には参加せず)。

少年の部優勝、水桜ウイイレ部ミニインタビュー

――サッカー部の先輩を3度破っての優勝となりましたが、いまの気持ちは?

松原 全部のチームと試合ができるとも思っていませんでしたし、試合ができたこと自体がうれしかったんですけど、その中で勝てたというのはとてもうれしかったです。今回は(『ウイイレ』の実力ではなく)仲のいい部員どうしでチームを作って出ようということで、ほかの3チームの実力はわかってなかったんですけど、意外と自分たちが強かったみたいで、そこもよかったです。

福田 ふだんから電話でコミュニケーションを取ってプレイしたりするので、それが今日につながったと思います。

安倍 3人で対戦、オンライン対戦をやることには慣れていたので、それも大きかったと思います。

――試合を重ねるごとに団結力が増していったように感じたのですが。

松原 そうですね。試合が終わるごとに改善点を話しあったりすることはできたのですが、(メインステージでの試合になった)準決勝からはどんどん緊張してしまいましたね。そこで声を出すことが少なくなってしまったので、そういう場面でも緊張しないように、いいプレイをしていきたいです。

――試合前に「先輩をぶっ倒してやる!」と宣言していましたが、実際にやってみてどうでしたか?

福田 やっぱり気持ちが強いということが試合の結果に出ると思うので、どんどん口に出して実現していこうとするのが大事だと思いました。

――倒せたのは快感でしたか? それともこのあとが怖いですか?(笑)

福田 はい。すごく快感でした(笑)。ウチの先輩はみんな優しいので、その辺はぜんぜん大丈夫だと思います。

――ふだんのサッカーとは違う、eスポーツをやってみた感想はどうですか?

安倍 これまでゲームを真剣にやってきたことはなかったのですが、真剣にやればこそ楽しいと思ったし、これからもやっていきたいと思います。

松原 『ウイイレ』自体はけっこう前からやっていたのですが、それが競技になるとは思っていませんでした。こういう形がもっと大きくなっていけばいいなと思いました。

――国体に向けての意気込みを教えてください。

松原 僕たちはふだんからコミュニケーションを取って『ウイイレ』をやっているチームワークのよさがあると思うので、声を出してがんばっていきたいです。

福田 今日の大会を勝ち上がってきたことを思い出して、茨城県の代表として勝っていきたいと思います。

安倍 まだ優勝した実感はないのですが、これから本番に向けて練習しないといけないと思うので、練習していく中で(茨城県代表としての)実感を持ちたいと思います。

福田 正直ここまで大ごとになるとは思っていなかったので、実感はないですね(笑)。

松原 優勝するまでいくとは思っていなかったので。

――今日親御さんは応援してくれましたか? 部活でサッカー、家で『ウイイレ』だと、「勉強しなさい」とは言われなかったですか?

松原 応援はしてくれましたね。『ウイイレ』に関しては大会の1週間前に出ることが決まったので、この1週間は勉強しろじゃなくて、eスポーツをがんばって、と言われました。

安倍 これからは毎日やる、というのはさすがにきびしいと思うので、週のどの曜日かに決まった時間練習をするというふうに決めて、怠けないようにがんばっていきたいと思います。

オープンの部優勝、焼肉大好きちょぶりミニインタビュー

--優勝おめでとうございます。今回はプロ選手を擁するチーム、昨年の国体プレ大会優勝チームを破るという文句なしの結果となりましたが、大会に向けて特別な練習はされましたか?

焼き肉 『ウイイレ2019』の中にあるmy clubモードで、能力値の上がった選手が出てくるモードがあるんですけど、そこのCO-OPモードで自分たちの能力を落として戦う練習をしていました。

とさこ 今日戦うことになるチームよりも、かなり高い能力を持った選手のチームと戦って、本番で実力を発揮できるように慣らさせてました。

――対戦相手、プレイヤーへの対策は行なっていましたか?

ヤジュン いえ。自分たちでこうしようと決めたことを貫き通す姿勢でいました。具体的には、パスでつなぐサッカーをやろうと今日は思っていました。それが形になったと思います。

焼き肉 チームを組んで出られるということが決まったのが本当に直近の4日前だったので。チーム名に入っている“ちょれぎ”さんは、今日来られなかったですし……。

――本大会への意気込みをお願いします。

とさこ 優勝したのはチームみんなのおかげですし、茨城県代表として出場させていただくからには、名に恥じないようなプレイを心掛けつつ、魅せるプレイなんかも入れて、見ている人も楽しめるような試合をお届けしたいと思います。

焼き肉 3人のCO-OPモードなので、それぞれがワンタッチ(パス)でつないで、全員が攻撃にからめるサッカーをできたらいいですね。実際のサッカーでもよく言われる、3人目の動きや後ろからの動きを自分たちで作ったり……。CO-OPモードはそこが醍醐味なので、自分たちが楽しいと思うことをそのままやって、見ている人にもおもしろいと感じてもらえればと思います。

――ちなみに国体の目標は?

焼き肉 もちろん優勝はしたいのですが、自分の中では信じられていない部分があるので……。いまは目標というより本大会で有名なプレイヤーにも会えるんだろうなあという楽しみのほうが大きいですね(笑)。