“「いきいき茨城ゆめ国体」文化プログラム「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」の『ぷよぷよeスポーツ』「一般の部」茨城県特別先行代表決定戦”の模様をリポートする。

 2019年4月6日、イオンモールつくば店にて、第74回国民体育大会“「いきいき茨城ゆめ国体」文化プログラム「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」『ぷよぷよeスポーツ』「一般の部」茨城県特別先行代表決定戦”が行なわれた。本記事ではその模様をお届けする。

 本イベントはその名が示す通り、今年10月に開催が予定されている全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKIの『ぷよぷよeスポーツ』部門の開催地枠(開催権である茨城県のみ2名の代表者が出場する)を決定するための特別大会。全国都道府県で開催される予選に先駆けて開催された。

オープニングにはソニックやカーバンクル、茨城国体のマスコットキャラクター、いばラッキーが出演。
会場となったイオンモールつくば店では、大会のほかに『ぷよぷよeスポーツ』や『チームソニックレーシング』の試遊会も行われた。

 大会はまず予選として参加者全員が2分間に連鎖でどれだけ得点を稼げるかのスコアアタックに挑戦。そこから上位16名が決勝トーナメントに進出し、1試合2ラウンド、2試合先取制の対人戦で戦った。

予選のタイムアタックには、事前登録、当日参加を含めて40名を超えるプレイヤーが参加。
決勝トーナメントに進出した16名。
決勝トーナメントからはMC&解説として橘ゆりかさん(写真右)、プロプレイヤーのoka選手(写真右)も参加。oka選手は決勝トーナメント前や大会のインターバル中に、エキシビジョンマッチや連鎖の組み方、大連鎖を披露するデモンストレーションも行った。

 都道府県の代表者が競い合うという性質上、一般的なゲーム大会とは異なり“茨城県に在住、もしくは勤務・通学を行なっている者に限る”という参加条件があった本大会だったが、決勝大会まで勝ち上がってきたプレイヤーは、いずれも“本線”(おもに試合の決め手になるような連鎖のことを指す)を組むために必要な知識、技術をそなえていた、中、上級者たち。準決勝あたりからは“本線”をぶつけあう展開だけでなく、相手の盤面を“凝視”しながら、タイミングよく小さめの連鎖で崩す“速攻”、その速攻に対して本線を崩さずに“副砲”で返すといった攻防が展開。全国から多くのプレイヤーが参加する“ぷよぷよカップ”(定期的に行なわれているプロ・アマ混合の公式大会)と遜色ないレベルの戦いがくり広げられていた。

 そんなトーナメントを勝ち上がってきたのは、ふだんの仕事の勤務地が茨城というプロプレイヤーの“ざいろ”選手と、プロライセンスこそ未所持ながらも、昨年のぷよぷよカップではトップレベルの成績を残した“和樹”選手のふたり。

決勝まで進出したざいろ選手(写真左)と和樹選手(写真右)。

 決勝戦はざいろ選手が大連鎖を先に仕掛けると和樹選手も本線の連鎖で対応、両者ともに相手の連鎖が終わるまでにつぎの大きめの連鎖を組む“セカンド”をぶつけ合うという展開でスタート。プロプレイヤーどうしが戦う“ぷよぷよチャンピオンシップ”でよく見られるようなハイレベルな攻防に競り勝ったのは、ざいろ選手。セカンドの火力差で1試合目1ラウンド目をもぎ取ると、つぎのラウンドは一転して速攻を仕掛ける。2連鎖で和樹選手の本線の発火を誘い、あとから和樹選手を上回る火力の連鎖をぶつけて勝利。瞬く間に1セットを獲得する。

 2セット目もざいろ選手の勢いは止まらず、1ラウンド目は13連鎖、2ラウンド目は10連鎖級の火力の連鎖をぶつけて連取。準決勝では見事な連鎖、状況判断を見せていた和樹選手だったが、それを上回る対応力を見せたざいろ選手が2試合ともストレートで勝利。プロ選手らしい「横綱相撲みたいなぷよ」(oka選手)を見せて、“国体選手第1号”の座を手にした。

全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI『ぷよぷよeスポーツ』茨城県特別先行代表決定戦優勝
ざいろ選手ミニインタビュー

――おめでとうございます。まずは優勝した率直な感想をお願いします。

ざいろ とりあえずはホッとしているのと、都道府県の代表者になれたことを光栄に思います。全国の猛者が集まる大会になると思うので、自分も猛者のひとりとして恥ずかしくない戦いをしたいと思っています。

――今大会に向けて特別な練習はしましたか?

ざいろ ふだんはあまり大会のことを考えずに、仕事から帰ってきたらTwitterなどで対戦者を募集して、それを配信することが多いんですけど、今回は予選がスコアアタックだったので、配信でもスコアを出す練習は多少してました。

――ただ予選のスコアアタックは意外と言ったら失礼かもしれませんが、5位でした。やはりふだんの大会の予選(ぷよぷよカップの予選はリーグ戦、ぷよぷよチャンピオンシップはトーナメント)とは勝手が違いましたか?

ざいろ そうですね。ただボーダーを超えればなんでもいいかなとは思っていたので。今回のルールだと、あんまり上まで積みすぎて点数を出そうとすると失敗してしまうケースがあるので、安定してボーダーを出せる積み方にしたので、この順位になったのかなと思います。

――今回印象に残った試合は?

ざいろ やはり決勝ですかね。連鎖で10万点が出た思うんですけど、10万点って『ぷよぷよ』界では大連鎖のひとつの指標になっているので、それをこういった場で出せたのはうれしかったです。

――決勝トーナメントなんかはふだんの大会、ぷよぷよカップなんかと変わらないレベルの戦いだったと思うのですが、2試合とも2-0のストレートでの勝利でした。

ざいろ そうですよね。参加者も多かったように思いますし。決勝に関しては結果的に4-0になっただけなので。ノリにノッてたとは思います(笑)。決勝トーナメントの1回戦なんかはかなり嫌な形で1セット取られて動揺しそうにもなったんですけど、そこで立て直せたのが今日は大きかったと思います。

――10月の国体への出場は決まりましたが、それまでにプロ活動の方ではかなり多くの試合があると思います。国体とあわせて2019年度の『ぷよぷよ』への意気ごみで締めてくれますか?

ざいろ 結果を出そう、出そうと思って気負いすぎるのは自分の性分じゃないので、ふだんから配信の時なんかに応援している方に寄り添えるような『ぷよぷよ』をしていきたいなと思っています。

『ぷよぷよ』シリーズ総合プロデューサー
細山田水紀氏ミニインタビュー

――お疲れ様です。まずは大会がぶじ終わった感想をお願いします。

細山田 大会の感想としては、今回の先行大会で予選のスコアアタックの上と下、決勝に行けるボーダーがある程度見えたと思うので、参加を考えている人は今日のスコアを目安に練習していってほしいなと思います。あとは今日のざいろ選手のようにプロ選手が順当に勝ち抜くのかどうか、そもそもプロ選手がいない県の大会はどうなるのかも興味がありますよね。『ぷよぷよ』にはまだまだ表に出ていないけど強くて有名なプレイヤーもいるので。

――未知の強豪にも期待したいというか。

細山田 今日も試遊台にめちゃくちゃうまい小学生がいたんですよ! 将来楽しみですし、小学生部門でのエントリーも期待しています(笑)。

――ルール上、遠征が不可能な大会で参加者が40名ごえというのは一般的なゲームの予選大会として考えるとかなり多いな、と感じたのですが?

細山田 そうですよね、すごいことだと思います。今回は事前登録してくれた人に加えてけっこう当日参加してくれた人も多くて、それもよかったかなと思います。あと参加者もふくめてぷよのサンバイザーをかぶってくれて、そういうアットホームな雰囲気もいいなとお思いました(笑)。

――今回はイオンモールさんでの大会開催でしたが、ほかの都道府県も今回のような形で行なっていく感じでしょうか?

細山田 そうですね。ステージの規模は参加人数に合わせて変動するとは思いますが、予選はだいたい各都道府県のイオンモールさんでやらせてもらう形になっています。ですので親子連れの方なんかもぜひぜひ見に来てほしいですね。待ち時間はイオンモールさんでご飯も食べれますし、いろいろ見て回れるので、楽しんでもらえるかなと。

――確かに取材する側も楽しかったです(笑)。

細山田 今日のお昼ご飯を食べたのがざいろ選手と同じ店だったんですけど、(ぷよぷよチャンピオンシップよりも)ゆったりリラックスできているように見えたので、今日は優勝するかな? となんとなく思ってたんですけど、その通りになりましたね(笑)。

――10月の大会はどうなると思いますか?

細山田 かなりカオスな大会になるんじゃないですかね。ふだんの大会にはいないプレイヤーも出てくるでしょうし、プロどうしも東京なんかでは代表決定戦の時点でつぶしあいいなりますし、プロ選手の中にはスコアアタックが苦手な人もいると思うので。誰が上がってくるんだろう? っていうのは楽しみですね。まだエントリーできると思いますので、興味のある方はぜひご応募お待ちしています。