テレビアニメ『シュタインズ・ゲート』の聖地として、神田明神にアニメ聖地88認定プレートが贈呈された。

『シュタインズ・ゲート』の御守りにはどんなご利益が……?

 2019年3月20日(水)、江戸総鎮守 神田明神(東京都、千代田区)にてテレビアニメ『シュタインズ・ゲート』の聖地として、アニメ聖地88認定プレートの贈呈式が執り行われた。式典には、神田明神権禰宜(ごんねぎ)の岸川雅範さん、アニメツーリズム協会専務理事の鈴木則道さんが参列し、特別ゲストとして『シュタインズ・ゲート』で牧瀬紅莉栖を演じた、声優の今井麻美さんも同席した。この日贈呈されたアニメ聖地88認定プレートと御朱印は神田明神文化交流会館に設置されるほか、『シュタインズ・ゲート』とコラボした絵馬や御守りも置かれることになった。

 神田明神と『シュタインズ・ゲート』との関係は、ゲーム『シュタインズ・ゲート』5周年の際に行われた“『シュタインズ・ゲート』×ソフトバンク 秋葉原ARスタンプラリー”がきっかけになっているとのこと。その後、2018年に神田明神資料館にて秋葉原の歴史と『シュタインズ・ゲート』の世界が同時に楽しめる特別展示“起源探訪のインターレスト〜シュタインズ・ゲートと秋葉原の歴史展〜”が行われ、より密な関係が築けたのだそう。現在、神田明神では『シュタインズ・ゲート』とコラボした御守りと絵馬を販売していることもあり、今回の聖地認定に関して「『シュタインズ・ゲート』ファンの皆さんに、より神田明神に足を運んでいただけるきっかけになる」(岸川氏)と語る。

 また、『シュタインズ・ゲート』にはじつは神田明神は登場しないのだが、なぜここまでコラボをするのかという説明として岸川氏は、神田明神資料館で行われた特別展示で秋葉原の歴史と『シュタインズ・ゲート』を絡めた展示を行った際に、かなり作品に食い込んだコラボができたと感じたそう。さまざまな作品とのコラボをしている神田明神だが、その中でも「コラボに関しては、かなり意義のあることができていると思っています」(岸川氏)と、非常にいい関係が築けていることを伝えた。

 アニメツーリズム協会専務理事の鈴木則道さんは、2018年より始まった“訪れてみたい日本のアニメ聖地88”に関して、『シュタインズ・ゲート』は2018年と2019年のどちらも選定されていることを挙げ、「全世界の『シュタインズ・ゲート』ファンが、記念プレートを撮影したり、御朱印のスタンプを押していただいて、聖地に来たという証としてもらえれば」とコメントした。

 さらに、贈呈式では牧瀬紅莉栖役の声優、今井麻美さんへのインタビューも行われた。その様子をリポートする。

今井麻美さん(いまい あさみ)

声優。『シュタインズ・ゲート』シリーズで牧瀬紅莉栖役を演じる。

――以前、神田明神で豆まきに参加されていましたが、久々の神田明神はいかがでしたか?

今井 当時はまだ文化交流会館ができていなかったので、すごく立派なものができていて驚きました。ぜひ中もゆっくり見てみたいなと。本日も快晴だったのですが、前回の豆まきのときも2月にあるまじき暖かさで(笑)。とっても快適で。ちゃんとしたお召し物を着させていただいて、大勢の人の前で豆をまくというのが、テレビでしか観たことがなかったので、人生で初めての経験だったんです。初めての経験をさせていただいたところに、またこういう形で来られてうれしかったですね。

――神田明神が『シュタインズ・ゲート』の聖地になったことについては、どう感じられていますか?

今井 ゲームが発売されたのが2009年で、今年ありがたいことに10周年を迎えて、とてもメモリアルな年なので、とてもうれしいです。また、アニメ作品で特別な絵馬を作っていただけるようになるなんて、私は子どものころに想像もしていなかったうえに、自分の出演している作品で実現するなんて、思いもしませんでした。牧瀬紅莉栖もちゃんとお衣装を着させていただいて、見させていただいたときにめちゃめちゃテンションが上がって、さっそく絵馬を自分で書きました(笑)。この後、どこかに飾りたいな、と思います。神田明神さんは最初のころから『シュタインズ・ゲート』を応援してくださっていたので、とても懐が深くていらっしゃると思っていたのですが、愛がこれ以上ないほど深いな、とこの御守りや絵馬を見て感じました。御守りのデザインも素敵で。じつはラボメンマークになっていて、ふつうにカバンにつけていても(アニメグッズとは)わからないのですが、ラボメンならすぐにわかるものになっているので、ラボメンを捜し出せるグッズになるんじゃないかと思います。

――今回の御守りや絵馬には、どんなご利益があると思われますか?

今井 未来を変える力が……?(笑)。作品的には勉学へのご利益があると確信しています。最近、別件のお仕事で本当に天才なんだなと感じる人にお会いする機会があって。宇宙関連のお仕事をされている方だったのですが、1聞くと200ぐらい返ってくるような方で。でも、それが長くなるのではなくて、すごく興味深い話をしてくださるんですよ。「これが本当の天才なんだ」と。そのお話しされているときの雰囲気や感覚が、“紅莉栖はこういう人だったらいいな”と私が作り込んでいった演技プランと同じ感覚で、「あ、その感覚!」とうれしくなったんです。自分が凡人ゆえに、天才を演じるときにずっと苦労していたのですけれど、自分のプランが間違っていなかったんだ、とそのときに噛み締められました。紅莉栖が言っていることは9割わからなかったのですが、わかっている演技ができていたと思います(笑)。

――贈呈式の日取りを本日にしたのは、じつはゲーム『シュタインズ・ゲート ダイバージェンシズ アソート』の発売日だったからなのですが、『シュタインズ・ゲート』のいちばんの思い出は?

今井 『シュタインズ・ゲート』は10年も関わらせていただいているので、いろいろ思い出があるのですが、すごく考えてその中からひとつ選ぶとするなら、映画『シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』の試写会を関係者みんなで観させていただいたときが、すごく印象に残っています。たくさん思い出はあるのですが、紅莉栖がいちばんがんばらなければいけなかったのが、映画だったので。それまでは岡部がすごくがんばっているのを応援している立場だったので、主役は岡部だと、自分は支えている側の人間であるという感覚がすごく強かったんです。それは『ゼロ』でも変わらずで。気持ちの問題なんですけれど、自分が引っ張らなきゃというときと、自分が支えなきゃというときって心持ちもぜんぜん違うんです。劇場版のときは紅莉栖ががんばらなかったら、このお話は途中で頓挫してしまうのだ、というプレッシャーがとんでもなくあったので、それを乗り越えられたかどうか、というのがいざ出来上がってみるまではわからなかった。だから、みんなみたいにワクワクという気持ちで観られなかったんですよ。ハラハラみたいな感覚が強くて。全身に力が入ったまま最後まで観るという。終わった後も肩がぜんぜん下がらなくなっちゃうくらい力が入っていたんですけれど、それをやっぱりすごく覚えています。

――10年間の中で、ひとつの牧瀬紅莉栖というスタイルをずっと演じられているわけではなく、じつはいろいろな牧瀬紅莉栖を演じられていますよね。

今井 そうですね。2次元のキャラクターなので、本来ならそのキャラクターのいちばん個性的な部分を強調して演じるのがすごく大事なんだろうと思うのですが、今回こうして神田明神さんとコラボさせていただけることも含めて、『シュタインズ・ゲート』はリアルとの境目がすごく曖昧な作品だと思うんです。実際に秋葉原に行ってみたいと思う、神田明神に足を運んでみたいと思うのは、そのものずばりが存在していると思いたくなるような作品の世界観だったというのが、こうして長きに渡ってコラボをしていただけるきっかけなのかなと思うので。紅莉栖ってとても人間らしい、そのときどきで感情がすごく変わる人であるし、初対面の人なのか、ラボメンの人なのかで口調がすごく変わるので、そういった面は苦労しながらも楽しく演じさせていただきました。