『ファイナルファンタジーXIV』の大規模ファンイベント“ファンフェスティバル 2019 in Tokyo”のPLL内にて劇場版『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』の制作発表会が行われた。その模様をリポート。

 『ファイナルファンタジーXIV』の体験談を記したマイディー氏のブログをもとに、2017年4月に放送されたドラマ『光のお父さん』。その映画化が決定。主人公・岩本アキオ役は坂口健太郎、お父さん・岩本暁役は吉田鋼太郎が演じる。
 『光のお父さん』とは、オンラインゲームの可能性を信じるひとりの男性が、長らくすれ違い続けてきた父との絆をつなぎ直す目的で、父を『FFXIV』の世界に誘い、正体を隠して冒険をサポートする様子が描かれる話。

 PLL記念すべき第50回の今回、発表前から「50回もやっていれば、なんとテレビの取材もくる!」と盛り上げる、吉田直樹プロデューサー兼ディレクター。なんだか特別な前置きに、緊張感の漂う会場だったが、発表の際には、「スゲー!」、「マジかよ!」という声が上がっていた。

 制作スタッフはドラマ版から続投とのこと。ドラマ版は30分番組が6本の構成だが、劇場版は2時間の上映時間なので、脚本は一新されている。脚本には吉田氏も「相当、口を出させていただいております」とコメント。

 ドラマの詳細はこちらの記事を参照してほしい。

 そして原作者のマイディー氏からは以下のようなメッセージが送られた。
「このたび、『光のお父さん』が書籍化、ドラマ化という怒涛の展開を経て、ついに映画化が決定いたしました。これもひとえに、これまで応援してくださった皆さまのおかげです。ありがとうございます。ドラマ放映後、たくさんの感想をいただくにつれ、書籍化、ドラマ化に携わってくれた方々が紡いでくれた、光を絶やすわけにはいかない。そんな思いが日増しに強くなり、映画化という形で『光のお父さん』を新生させる決断にいたしました。ドラマで紡いだこの光を、より強く輝かせるために、制作陣一同がんばって参りますので、新生『光のお父さん』応援のほど、よろしくおねがいします。

 会場には主演の、坂口健太郎さん、吉田鋼太郎さんが登場! おふたりからの挨拶が以下の通り。

 坂口健太郎「すごくおもしろいドラマで、なにより『FFXIV』、実際に僕もプレイしていてすごく楽しいです! このゲームのよさ、父と息子の愛情を描いた作品にしていきたいと思います。」

 吉田鋼太郎「テレビ版で大杉連さんが演じられていた役で、本当に尊敬するステキな先輩でしたので、その大杉さんの役をやらせていただくことになり、とても光栄で、責任重大だと感じていますが、がんばって撮影しています。」

 監督の野口照夫氏からのコメントムービーでは、「いま撮影中で、今日は足を運ぶことができず、申し訳ありません。今日もこれから撮影なので、おふたりとも1秒でも早く戻ってきてください。」というお話も。

この会見のあと、撮影に行かれるという。

 吉田氏より、おふたりへ質問をするコーナーへ。実は、吉田氏、吉田鋼太郎さんともに苗字が"吉田"。吉田鋼太郎さんからは「鋼太郎と直樹で!」とお話も。以下では、吉田直樹氏を吉田(直)、吉田鋼太郎さんを吉田(鋼)と記載する。

吉田(直) まずはオファーがあったとき、ドラマ版がすでにあり、役作りが難しかったと思うのですが、いかがでしたか?

坂口 僕もゲームがだいすきで、『FF』シリーズはほぼ前作やっています。撮影中には監督と「じつはゲーマーなんや!」という会話もありました。芝居の中では、僕はアキオでもあり、マイディーでもあるので、ゲームの中の気持ちと自分をシンクロさせる作業が難しいと感じましたね。

吉田(鋼) お父さんは寡黙なので、セリフを覚える作業をあまりしなくていいという……(笑)。でも、僕はアドリブを入れたり、わりと喋って演じることの方が得意なタイプなので、今回はそれができない難しさはありますね。

吉田(直) 確かに、原作でも「父はむっすりした顔のまま黙った」みたいな文章があったりしましたね。役作りの点で坂口さんが工夫されたことはありましたか?

坂口 やっぱり、役作りのひとつとして“『FFXIV』をプレイする”という部分があるので、すごく楽しく演じられています。ゲームをやりながら、きっとアキオも構築されていくのだと。また、鋼太郎さんとガッツリとセリフのやりとりをすることはあまりないのですが、少ないながらもお父さんのセリフひとつひとつが心に響いていて、それがおもしろいなと感じます。

吉田(直) いまちょうど“セリフが少ない”という話がありましたが、目線などでの工夫はあるのでしょうか?

吉田(鋼) いくらセリフが少ないとはいえ、“ひとり”になってはいけないなと。言葉などでは通じ合っていないところにも、通じ合い、コミュニケーションはある。そこはぜったいに大事にしなきゃいけないと思っています。これはいつも大杉さんが言っていたことですので、大杉さんのいいところだけ取って。なるべく、大杉さんどっか行ってくれ! っていう(笑)。ごめんなさい、大杉さん!

吉田(直) 撮影はそろそろ終盤に差し掛かるとのことですが、撮影中のエピソードや現場の様子をお教えいただけますか?

吉田(鋼) 僕たちが演じる岩本家のシーンが割と多いのですが、朝の8時から夜の9時まで、同じ家に“拉致・監禁”され(笑)、ともすれば、気分も沈みがちになってしまうのですが……、スタッフさんたちが躍動的で明るくてステキな方々で、共演者の山本舞香ちゃんも、冗談で、自分から「おつかれさまでーす」といって撮影をやめようとするようなおもしろい子なので、楽しくて、気分はあがっていますね。

坂口 ゲーム画面とともに芝居をするということで、「この画面では、どんなことを言えばいいんだろう」と悩むこともあったのですが、スタッフさんに熟練者が何人かいて、「ツイスターがくるから、ドレッドがくるから」などと教えてもらいながら、勉強させていただいていました。

「ツイスター」、「ドレッド」などと坂口氏が発されると、会場からはどよめきが。

吉田(直) ゲームって、独特の用語が出てくると思うので、お芝居として難しいところがあると思うのですが、おふたりともゲームをされているとのことで……。

吉田(鋼) 大きな声で言いたいのですが、僕らはゲーム世代なんですよ、20歳のころにファミコンが発売され、そこからずっとゲームをやっていますね。『FF』シリーズは1作目の『FF』からプレイしています。『FFXV』も遊んでいて、じつはオンラインバージョン"戦友"をいまやってるんです。ダウンロードするのに3日かかりました!

まさか、吉田鋼太郎氏が、『FFXV』のオンラインモード“戦友”をやっているとは……!

吉田(直) 最近のゲームは、容量が非常に大きくて、すみません! こうやって、ゲームが人をつないでまた作品ができていくというのが、ゲームのプロデューサーをやってて、非常にうれしいところですね。最後に、実写部分とゲーム内の演技をミックスするちょっと変わった試みの作品なのですが、。そこで難しかった部分をお教えください。

吉田(鋼) 今回はそこがミソで、おもしろいんですよね。現実でお父さんを演じるのと、ゲーム内でインディーを演じるのは、ぜんぜんキャラを変えられるので、とてもやりがいがあります。

坂口 お父さんはふだんは寡黙なんです。そんなお父さんがインディーとして、エオルゼアの世界で活きているというのがおもしくて。インディーを見て「これって、本当にお父さんなんだよな?」と演技するのが楽しいですね。

 最後に、坂口健太郎さん、吉田鋼太郎さん、吉田直樹氏よりひとことずつコメントがあり、制作会見が終了。

坂口 『FFXIV』というゲームが本当におもしろいので、そのおもしろさをどのように映像で伝えられるのか、と考えています。またお父さんとの絆、父と息子の愛が描かれている映画です。ここにいらっしゃる方は『FFXIV』のプロフェッショナルだと思いますので、その想いに負けないような気持ちで作品を作っていきたいと思います。

吉田(鋼) 間違いなくおもしろい作品になっていると思います。現場で演じている私たちが言うので、間違いないと思います! 昨日も少年時代と、高校時代の明生とのシーンを撮っていたのですが、なぜか、少年時代から大人になった明生を見て、涙ぐんでしまうくらいでした。笑えるところも、ドキドキするところもたくさんあると思いますし、最後には本当に感動で皆さんに涙を流していただけるような作品になっています。

吉田(直) 『FFXIV』というゲームは本当にいろいろなことが起きるゲームでして、まさかプレイヤーひとりが発信したブログが劇場版となるとは。しかもですね、日本を代表するふたりのスターの方にW出演していただけるということ、そして、これだけ多くの光の戦士の前で発表できるなんて。2019年6月21日に全国ロードショーになりますので、皆さんのご期待にそれる作品になりますので、ぜひ、1度とは言わず、2度、3度と足を運んでいただきたいなと思います。

 劇場版『光のお父さん』は2019年6月21日公開予定。公開をお楽しみに!