タイトーが手掛ける、家庭用ゲーム市場への復帰第1弾タイトル『ダライアス コズミックコレクション』。初代『ダライアス』から『外伝』までのさまざまなバージョンを収録した本作を、ひと足早くプレイしてみた。

 『ダライアス コズミックコレクション』は、タイトーからNintendo Switchで2019年2月28日発売予定のシューティングゲーム復刻作品。
 収録作のひとつである初代『ダライアス』は、1986年にアーケードで登場したタイトーの名作シューティングゲームだ。稼動当時、継ぎ目のない3台のモニターを連結して表示する専用筐体はケタ違いの迫力で、多くのプレイヤーに衝撃を与えた。それから30年以上、現在にいたるまでさまざまなシリーズ作がリリースされている。本作では、タイトーとエムツーがタッグを組み、『ダライアス コズミックコレクション』として制作した。
 ひと足早く、本作の通常版に触れてみた感触をお届けしよう。

 なお本作は、通常版と特装版のふたつのパッケージが用意されており、前者は『ダライアス』を筆頭に、4本のアーケードゲームを収録。一方、後者はアーケードの4作品に加えて、スーパーファミコンやSega Master System(※)、メガドライブ、PCエンジンといった家庭用ゲーム機のタイトル5本も楽しめる(下記参照)。

※……海外版のセガ・マスターシステム。

ボリュームありすぎな収録作品

通常版&特装版に収録される作品

  • ダライアス(OLDバージョン)(1986年発表/アーケード版)
  • ダライアス(NEWバージョン)(1987年稼働/アーケード版)
  • ダライアス(EXTRAバージョン)(1987年稼働/アーケード版)
  • ダライアスII(2画面版)(1989年稼働/アーケード版)
  • SAGAIA(バージョン1)(1989年稼働/アーケード版)
  • SAGAIA(バージョン2)(1989年稼働/アーケード版)
  • ダライアス外伝(1994年稼働/アーケード版)

特装版に追加で収録される作品

  • ダライアスツイン(1991年発売/スーパーファミコン)
  • ダライアスツイン(1991年発売/Super NES)
  • ダライアスフォース(1993年発売/スーパーファミコン)
  • SAGAIA(1992年発売/Sega Master System版)
  • ダライアスII(1990年発売/メガドライブ版)
  • ダライアス・アルファ(1990年発売/PCエンジン版)

 今回プレイしたのは通常版に含まれる7タイトル。初代『ダライアス』は、難度がマイルドになったNEWバージョン、さらに調整が加えられたEXTRAバージョンの3つが収録されている。また、『ダライアスII』の海外版である『SAGAIA』もバージョンがふたつ用意されている。こちらのバージョン2は当時海外でもほとんど市場に出回っていない貴重なもので、バージョン1とはステージの内容が異なる。バージョン違いというより、まったく別のゲームとして楽しめます。記者もさっそくバージョン2をプレイしたので、こちらの動画を見てほしい(拙いプレイですが……)。

『ダライアス コズミックコレクション』『SAGAIA』バージョン2・ゾーンHをプレイ

 記者はアーケード版『ダライアスII』のプレイ経験はあるが、『SAGAIA』は本作で初プレイ。見た目こそ似ているもののまったく違う印象だ。動画では道中のゾーンHをプレイしているが、まず分岐の形が『ダライアスII』と違うことに気付いた方もいると思う。『SAGAIA』は2ステージごとの分岐となっている。たとえばゾーンHをクリアーした後は分岐画面にならず、そのままゾーンKが始まる仕組みだ。細かいところで言えば、『ダライアスII』ではステージごとに太陽、水星、金星……木星と、太陽系を順番に進んでいく描写があったが、『SAGAIA』ではその設定がなくなっているところも興味深い。序盤のゾーンの背景に木星がデカデカと鎮座して驚かされたことも……これはこれで新鮮な気持ちでプレイできて楽しい。

参考までに、『ダライアスII』のゾーン分岐画面。

 そして、これまた『ダライアスII』経験者を「おっ?」と思わせるのがステージ構成。『ダライアスII』の地球のステージでは、荒廃した地上→地下の基地→そしてまた地上でボス“YAMATO”と対決、という流れだったが、『SAGAIA』は地上を進んでそのままボス戦に。ステージそのものが短縮されているため、1ステージが短くなっているのだ。そのおかげか、時間に追われる現代人にピッタリなボリュームになっていると感じた。通勤時のちょっとした時間に遊べるのがいいですね。BGMが最後まで流れないうちにボスに到達してしまうが、「ZUNTATAの名曲を最後まで聴きたいのに……」という方は『ダライアスII』をプレイしましょう!

リプレイ機能が充実! スタッフクレジットにも注目

 グランドメニューを開くと、収録タイトルがズラリと並ぶ。メニュー下段では“リプレイ”、“ゲームマニュアル”、“スタッフクレジット”が選択可能。気になるのは“リプレイ”の項目だが、こちらはひとつのタイトル(バージョン)につき、最大5つまでリプレイを保存できる。プレイ中は自動的に録画が行われており、ゲームオーバー時に保存するかどうか聞かれる仕様なので、「いますごいプレイができた! SNSにアップしたい」、「自分のプレイを見直したい」といった場合に慌ててキャプチャーボタンを押す必要はない。スロー再生や早送りといった機能も充実しているので、編集も楽に行える。

 ちなみに、スタッフクレジットにはタイトーとエムツーのスタッフ名のほか、移植に協力した有名ゲームセンターの店名などがズラリと並んでいることから、移植に対する強いこだわりが感じられる。気になる方はぜひ覗いてみてほしい。

ガチプレイも練習プレイもやりやすい! いたれり尽くせりな機能の数々

 コンフィグは各タイトルごとに用意されている。ゲームコンフィグの項目は、以下の通り。

ゲームコンフィグメニュー

  • 難易度設定
  • 自機数設定
  • エクステンド設定
  • コンティニュー設定
  • アトラクトデモ設定

 「とにかくエンディングを見たい!」という場合は難易度設定をイージーにしたり、自機数やエクステンド設定を甘めにすればいい。“アトラクトデモ設定”は、デモ中のアドバタイズ音をオンオフできる。
 そして、コントローラ設定は以下の通り。

コントローラで設定可能なもの

  • ボタンの割り当て
  • 連射機能の設定
  • 自機の1P/2P

 ボタンの割り当ては、使用するコントローラに合わせて自由に変更できる。同時押しボタンにしたり、複数のボタンに割り当てたりできるので、自分好みの設定にしよう。たとえば同時押しボタンをLボタンに設定すれば、片手で遊ぶことも可能だ。
 そして、クラシックなシューティングゲームを遊んだことある方ならまず気になるのが連射機能。こちらは秒間5/10/12/15/20/30発に設定できるが、その中でもとくに注目なのは秒間5連射。硬い敵に撃ち込みたいときは30連射、広い場所で弾切れを起こしそうなときは5連射といった具合に、使い分けるといいだろう。なお、『外伝』を遊ぶ際は、中ボスをキャプチャーしたときに通常攻撃ボタンを押しっぱなしで強力な攻撃をくり出せるので、連射なしのボタンも忘れずに設定しておこう。

 自機の1P/2Pは、ひとりで遊ぶ際に2P側で出撃できる機能。タイトルによっては2P側のほうが有利な場合もあるので、こちらを活用したい。

『ダライアス コズミックコレクション』連射機能の違い

 そしてスクリーンもプレイ環境に合わせて多彩な設定を行える。タイトルによっては、もともと2画面、3画面のブラウン管をつなげてワイドに見せていたこともあり、画面比率はさまざまだ。おもな変更可能箇所は以下の通り。

スクリーンタイプ

  • ドットバイドット
  • フィット
  • フル
     少しでも大きな画面で遊びたい場合は、“フィット”や“フル”を選択すればゲーム部分の画面を大きくできる。

スムージング設定

 ドット絵どうしの境界線を補間し、なめらかに表示するモード。ドットのギザギザした部分が少なくなり、“いま風”の印象でゲームを楽しめる。

壁紙設定

 壁紙(後述のガジェットではなく、画面の余白に敷かれるイラスト)の有無を設定できる。

スキャンライン設定

 この項目をONにすると、ブラウン管の走査線がエフェクトとして再現される。ノスタルジーに浸りたい人向け。

画面の境目再現

 アーケード版では鏡の反射を利用し、ブラウン管の画面を複数つなげて見せていた。当時は鏡に映った画面と直接見ている画面で色味が違って見えたりした(お店によってはどれか1画面が磁気で黄色く見えたことも)。ONにすればその雰囲気を再現できる。こちらも当時の雰囲気を思い出したい方用だ。

スキャンライン設定と画面の境目再現をONにした状態でプレイするとこうなります。

 上記の画面写真を見て、ゲーム画面上下の表示も気になっただろう。これらはエムツーお得意のガジェット。スコアが大きく表示されるほか、ゲームをプレイするのに役立つ情報がてんこ盛りだ。さらに、アーケード版では筐体に貼り付けてあったインストラクションプレートも当時のそのままで表示できるのだ。これらの表示は項目ごとに表示のオン/オフが可能だ。

オン/オフ可能なガジェットセッティング

  • WEAPON POWER
  • ARM STRENGTH
  • NEXT ZONE INFO
  • INSTRUCTION PLATE

    ※『ダライアスII』の場合

 記者がとくにうれしかったのはゾーンの分岐情報が表示されること。ただ、アームの残り体力が数字で表示されるため、「あと2発でアームが剥がれちゃう!」といった焦りも……(でもせっかくなので、表示はすべてオンでプレイしました)。

 ガジェットの内容はタイトルごとに異なるので、以下の画面写真を見てほしい。もともと1画面(画面比率4:3)のため余白が少ない『ダライアス外伝』にも、バッチリ必要な情報があることに注目。なお『外伝』では、ボーナスアイテムの獲得個数、および総獲得スコアが表示される。自己ベストのスコアが出たとき、どれだけ運に左右されたかの参考になるだろう。

『ダライアス』
『ダライアスII』
『SAGAIA』
『ダライアス外伝』

 ほかには、サウンドのボリューム調整や、オンラインランキングなどの機能もある。オンライン状態でプレイすれば、ゲームオーバーまたは全ステージクリアー時にランキングに登録されるので、“全一”を目指してスコア稼ぎに興じるのもいいだろう。

 そして注目すべきは“クイックセーブ/ロード”の機能。プレイ中ならどこでもセーブができるため、「ファッティグラトンが苦手だからそこだけ練習したい!」という場合に、ボス直前のセーブデータを作成しておけば、いつでも気軽に練習が可能だ。ただし、この機能を使った場合は前述のオンラインランキングには登録できないので注意しよう。

 ひと通り触った記者の感想としては、通常版5200円(税別)で4タイトルどころかバージョン違いで7本分も“最高の環境で”遊べる本作は間違いなく「買い」。当時ゲーセンであまりやり込まなかった『ダライアス外伝』の全ゾーンクリアーを目指すだけでも、十分に満足感が得られそうだ。もっとも、買うのは特装版ですが!