型破りなデーモンハンターが豪快に暴れ回る“ハック&スラッシュ”ゲーム!
2019年2月14日に発売予定のNintendo Switch、プレイステーション4用アクションRPG『ヴィクター・ヴラン オーバーキル エディション』。本作はSteamなどで高い評価を受けている“ハック&スラッシュ”ゲームに、最初からふたつのDLC(ダウンロードコンテンツ)を収録したお得すぎる作品だ。本記事では直前まで迫った発売を前に、本作の特徴的なシステムを掘り下げつつ、その魅力を紹介していく!
ちなみに、本作がどのようなゲームなのか、DLCがどれだけイカれているかを詳しく知りたい方は、まずコチラの記事をチェックしてほしい!
爽快&痛快! アクション色の強い悪魔とのバトル
本作は、見下ろし型視点で展開するアクションRPG。プレイヤーは主人公であるデーモンハンターのヴィクター・ヴランを操って並み居る悪魔の軍勢を倒していくのだが、『ディアブロ』シリーズに代表される一般的なハクスラ系ゲームに比べてアクション性が強くなっているのが特徴だ。攻撃のほかに回避やジャンプといったアクションが使用でき、敵の攻撃をかわしたり、距離を詰めて攻撃の起点にしたりと、攻撃一辺倒ではない攻防が味わえる。また、攻撃手段も下記のように豊富にあり、とくに使用条件がキビしい“デーモンパワー”は、燃え盛る隕石を落としたり、ヴィクターの身を守るシールドを張ったり、足場に回復フィールドを展開したりと、とくに強力な効果を持っている。装備ひとつで戦況が一変する、本作を象徴するような要素と言えるだろう。
ヴィクターのおもな攻撃手段
- 基本攻撃:制限なく使用できる、武器を用いた基本的な攻撃
- 特殊攻撃:武器ごとに2種類存在。高威力だったり便利な効果があったりと強力だが、連続使用はできず、再使用可能になるまでにはクールタイムが発生する
- デーモンパワー:バトル中に溜まる“オーバードライブ”を消費して出せる特殊な力。攻撃、回復、防御など、さまざまな効果がある
装備がキャラクタービルドに直結する独自のシステム
本作は攻撃の要となる“武器”を筆頭に、ヴィクターの見た目やステータスに影響する“衣装”、パッシブ(常時発動)スキルを得られる“デスティニーカード”などなど、身につけられる装備が数多く用意されている。そして、これら装備がヴィクターの“ビルド(能力構築)”に直結しているのが最大の特徴でもあるのだ。
多くのハクスラ系ゲームでは、キャラクターのクラスを選択したり、スキルツリーを用いたりしてキャラクターを強化していくことが一般的だ。
たとえば、昨年末にNintendo Switch版も発売された『ディアブロIII エターナルコレクション』ではゲーム開始時に近接戦に長けた“バーバリアン”や魔法が得意な“ウィザード”といったクラスを選び、レベルアップで習得するスキルを組み合わせてキャラクターをビルドする。また、ハクスラ系ゲームの傑作として名高い『Grim Dawn(グリム・ドーン)』なら、レベルアップや祠を清めて得られるポイントをクラスやスキルツリーなどに割り振ってビルドを行っていく。このような他作品のキャラクタービルドも魅力的だが、本作の装備と直結したビルドもなかなかおもしろい。
装備次第でビルドを変えられるということは、キャラクターを作り直したりせずに、手軽にいろいろなビルドに手が出せるということ。そして状況に合わせて装備を変更し、苦境を突破するといった具合に戦略面に応用できるのも特筆すべきポイントのひとつだろう。
装備に付属している特殊効果もバラエティー豊かで、それらの組み合わせを考える楽しさもまた本作ならではだ。クリティカルの発生率やダメージ量を上げて大ダメージを狙う、“攻撃命中時ヘルス回復”などの回復効果のある装備で安定を図る、特殊攻撃のクールタイム短縮効果のある装備で身を固めて強力な攻撃を連発する、攻撃に状態異常を付加させて優位な状況を作り出す……。本作には装備の数だけビルドが存在し、好みやプレイスタイルに合わせた、そのプレイヤーだけのヴィククターを作り出せるのだ。
より強力な装備を手に入れる快感に脳髄がシビれる!
ハクスラ系ゲームの醍醐味は、何と言っても冒険で手に入れた装備でキャラクターをガンガン強化していくこと。本作のようなキャラクタービルドシステムの場合は、強力な装備を手に入れたときの喜びもひとしお。最高のレア度を誇る“レジェンド”武器を運よく手に入れられたら、脳が震え出すレベルだ。
装備の入手方法は拠点での購入、敵からのドロップ、オブジェクトの破壊、チャレンジの達成報酬、隠された宝箱を開けるなど、ふんだんにあるが、欲しい効果のついた装備をピンポイントで手に入れるのは困難だ。しかし、装備が手に入りやすい分、さまざまなビルドを試しやすいのはありがたい。ふだん見向きもしなかったビルドが意外にも使い勝手がよかった、というのは本作の“あるある”だ。特定のビルドに固執せず、カジュアルにいろいろなビルドを試していくのも本作をより楽しむコツだろう。
正統&異端! 極端な内容のふたつのDLC
冒頭で述べたように、本作には本編である“ザゴラビア”とは別に最初からふたつのDLCが収録されている。ひとつはより高難度で歯応えのある冒険が楽しめる“砕けた世界”、もう一方はエキセントリックすぎる内容の“モーターヘッド”だ。
本編では中世ヨーロッパ風の美しい世界を舞台に呪われた都市をめぐる物語が展開するのに対し、砕けた世界は天文学や占星術に通じる神秘的世界でスピリチュアルな冒険がくり広げられる。そして、モーターヘッドは反社会的なロック魂あふれる世界で、伝説のロックバンド・モーターヘッドの力とともに邪悪な軍勢と戦っていくこととなる。本編とふたつのDLC、それぞれまったく毛色の異なる世界で描かれるヴィクターの渋くアツい活躍は必見だ。
砕けた世界の注目ポイント
- 本編では50だったヴィクターのレベル上限が60にアップ
- 5つのハイレベルダンジョンがあり、そのうち4つは内部構造が毎日変化する
- 特殊な効果を持つ装備“タリスマン”が登場
モーターヘッドの注目ポイント
- BGMがモーターヘッドの楽曲に変化
- レミー・キルミスターやロイド・カウフマンといった実在の有名人が登場
- 新武器ギターや新衣装などの魅惑の新装備が登場
と、このように本作はアクション性の強いバトル、装備に重きを置いたキャラクタービルドなど、ほかのハクスラ系ゲームとは一線を画す魅力に溢れている。とくに手軽で奥深いキャラクタービルドのおかげで、ハクスラ系ゲームとは切っても切れない装備収集要素がよりプレイヤーの欲望を刺激するものになっており、一度ハマると瞬く間に時間が溶けていくことだろう。本記事を読んで少しでもピンときたら、中毒性満点の『ヴィクター・ヴラン オーバーキル エディション』の世界に足を踏み入れてみてほしい。