2019年夏稼働予定の新作アーケードゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー』。メディア向け体験会リポート&開発者インタビューをお届け!

『ジョジョの奇妙な冒険』キャラクターでバトルロイヤル!

 2019年夏の稼働を予定している、バンダイナムコアミューズメントの新作アーケードゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー』。去る2018年12月26日、本作のメディア体験会が行われた。

 本記事では、ロケテストバージョンをプレイしてわかったゲーム情報をリポートする。

 本作は、『ジョジョの奇妙な冒険』(以下、『ジョジョ』)の第3部~第5部のスタンド使いが集結し、杜王町を舞台に戦いをくり広げるバトルロイヤル形式のアクションゲームだ。

『ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー』については以下の関連記事もチェック!

 本作の特徴は、戦いがバトルロイヤル形式で行われること。最大20人のスタンド使いが入り乱れ、最後のひとりまで残った者だけが勝者となるシンプルなルールとなっている。

 体験会ではまだオープンになっていないものもあったが、全国対戦や店内対戦、トレーニングなど、さまざまなモードで遊ぶことができるようだ。

 投入クレジットによってプレイ時間が変化する仕組みで、1クレジット100円で200PP(プレイポイント)を購入。モードごとに必要PPは異なるが、メインの全国対戦モードは1秒に1PP消費されていく制限時間制。早く負けてしまっても、実プレイの時間ぶんしかPPは減らないので安心。逆に、長く生存して途中でPPがなくなった場合も、プレイ中に生存しているかぎり、ゲーム終了まで遊べる。

 今回の体験会では、チュートリアル、トレーニング、対戦モードがプレイできた。

筐体はこんな感じ。
筐体には、固定された左右のコントローラがあり、キャラクター選択時などは画面タッチも用いるが、対戦時のアクション操作はほぼすべてこのコントローラで行う。操作感は家庭用コントローラに近く、ふだんアーケードゲームをあまり遊ばない人でも違和感なくプレイできるだろう。
ちなみに、バトルの中に倒されてしまうと筐体の上部分に“再起不能”と表示されるなど、筐体そのものにも『ジョジョ』らしいネタが満載。直接ゲームには関係ないが、紫色で彩られた筐体カラーも『ジョジョ』らしさが意識されている。

 では、ゲームの中身を見ていこう。まずは使用するキャラクターを選ぶことになるのだが、やはり『ジョジョ』らしくキャラクターがもつスタンドごとに性能は千差万別。積極的に戦うもよし、隠密に徹して漁夫の利を狙うもよし、いかにスタンド能力を活かした立ち回りを行えるかが鍵となる。

特別、難しいコマンド入力や操作はなく、基本的には1ボタンで各動作を行える。重要なのは、各キャラクターごとに異なるスタンドのスキルをいかにうまく使いこなすかだ。
移動するとキャラクターの体から『ジョジョ』特有の書体での擬音が出る。ほかのプレイヤーはこの擬音を頼りに敵を探していく。Bボタンによるしゃがみ移動を行うと、遮蔽物に隠れて見つかりにくくなったり、移動時の擬音を消せたりするので、重要なテクニックのひとつ。

 今回の体験会は、2019年1月に行われるロケテスト仕様で、使用キャラクターは空条承太郎、花京院典明、広瀬康一、ブローノ・ブチャラティ、グイード・ミスタの5人から選択可能となっている。

 原作同様、キャラクターによってスタンドの能力はガラリと異なる。

 たとえば、“スタープラチナ”のスタンドマスターである空条承太郎は、インファイトならばお手の物だが、遠距離攻撃の手段を持たない。そのため、遠距離戦主体のミスタに先に見つかると、遠くからの狙撃を受けて不利な状況になってしまう。

 逆に、遠距離からの射撃を得意とする“セックス・ピストルズ”のスタンドマスターであるミスタの懐に飛び込むことができれば、承太郎はおなじみの「オラオラオラ!」といったパンチを炸裂させ、打ち勝ちやすいといった具合だ。

 各々の得意レンジでの攻撃、能力を駆使した立ち回りが重要となるため、キャラクターによって取るべき戦術が変化するのがおもしろい。

 『ジョジョ』といえば、敵の正体やスタンドの秘密を暴いたうえで、相手の攻撃にどう対応するかの駆け引きが見どころだと筆者は思っている。本作では、そうした原作さながらの駆け引きが随所で楽しめるのが大きな魅力のひとつだ。

 自分のキャラが、接近戦最強クラスの承太郎とバッタリ出会ってしまったら? 強力なスキル“半径20mエメラルドスプラッシュ”を持つ花京院相手にうかつに攻め込んでいいものか? 康一のエコーズの能力をいかに使い分けるか? ジッパーに隠れての移動によるブチャラティの奇襲、ミスタの狙撃などなど……。

 今回操作できた5人を例に挙げても、これだけの特徴がある。それらを踏まえたうえで、原作に負けず劣らずの一瞬の状況判断を、プレイヤーが随時行うことになるのだ。これはもう闘志がわいてくること必至で、おもしろくないわけがない。

広瀬康一のスタンド“エコーズ”を使えば、自身から離れて攻撃したり、周囲を探ったりできる。付近の建物に誰かが隠れていた場合、自分だけがそれを知ることができるので優位に立てる。反面、能力の使用中は自身が無防備なので注意が必要。

いざ対戦開始!

 実際の対戦開始の流れから決着まで、どのようにゲームが進行していくか見ていこう。

最初はキャラクター選択から。筆者は『ジョジョ』だと第4部が好きなので、今回の体験会で唯一の第4部のキャラクター、康一を選択した。

 プレイヤー全員がキャラクターを選択し終えると、進行役を務めるダービーがチップ(魂)を置くように促してくる。プレイヤーは、フィールドの好きな場所にチップを置くことで、そこを戦いのスタート地点にできるのだ。

戦闘開始時、スタート地点を選ぶ画面。自分以外の誰がどこにチップを置いたかも見られる。なお、戦場にはプレイヤーのほか、ダービーの放った刺客(NPC)も散らばっている。

 全員がチップを置き終えると、いよいよサバイバル開始。まずは様子見で、慎重にしゃがみながら周囲を歩いてみることに。すると、前方の建物に擬音が出現。擬音が出るということは、そこに誰かがいるということ。緊張の一瞬だが、相手を倒すチャンスでもある。

 さっそく康一のスタンド能力でエコーズを飛ばしてみると、建物のそばに敵を発見。そのまましゃがんで近づき、後ろからエコーズのしっぽでグサリ! 見事に相手は倒れ、生存者を示す画面左上のカウントが1減った。しかしこのとき倒したのはダービーの刺客(NPC)で、ライバルプレイヤーではなかった。とはいえ、この勝利も無駄ではない。倒れた敵はチップを落とすのだが、これを回収することも重要だ。

 チップを回収すると、スキルのレベルが1上がる。康一の場合、スキルレベルが3になると“3 FREEZE(攻撃を当てた相手の移動速度と射程距離を、一定時間大幅に低下させる)”が使えるようになる。こうした切り札的な攻撃をくり出せるようにするためにも、極力敵を多く倒してチップを稼いでいきたい。

 本作のおもしろい点のひとつは、このスキルのレベル上げ部分と言える。ひたすら戦闘を避けて逃げ回れば生存率は大きく上がるが、スキルレベルを上げられないため、自身のスタンド能力を最大限に発揮できない。結果、敵と遭遇すると不利になってしまう。

 そのため、リスクは承知のうえで敵と交戦し、切り札になるスタンド能力をいつでも発動できるようにしておくのが望ましい。とは言え、交戦の隙を突いてくる相手がいるかもしれないことを考えると、派手に立ち回ればいいというものでもない。このあたりの駆け引きや、いつ攻撃されるかわからないスリルを存分に味わえるのが醍醐味。

 “正体不明の敵からスタンド攻撃を受けている”という、じつに『ジョジョ』らしい状況に出くわすことも珍しくないのだ。

もしも倒されてしまったら、その後は自分を倒したプレイヤー視点での観戦もできる。

 とは言え、序盤はフィールドも広いのでなかなか敵と遭遇しない。しかし、フィールドは時間経過とともに徐々に狭まっていくため、必然的に敵との遭遇も増えていく。まさしく“スタンド使いはスタンド使いにひかれ合う”を体現するかのようだ。

対戦エリアは時間経過とともにじょじょに縮小していく。このエリア外に出ると、“振り向いてはいけない小道”の手に攻撃され、ダメージを受けてしまう。怖い。

 そうして生き残りは少しずつ町の中央に集まり、そこで命のやり取りを行うことに。筆者は何とかエコーズの音を飛ばす能力で自分の位置をかく乱したり、遠隔操作で周囲を確認して逃げ延び、最後のふたりになったところで“3 FREEZE”を命中させ、ラストサバイバーとなった。承太郎のように「やれやれだぜ」とクールぶりたいところだったが、興奮でそうはいかなかった(笑)。

生き残ったら、ここぞとばかりにジョジョ立ちを決めよう。ジョジョ立ちは、Rスティックを押し込むことでいつでも行える。

 その後もプレイを続けて確信したのは、スタンド能力の特徴によって立ち回りが異なることと、バトルロイヤル形式という予測不能な展開が相まって、非常に密度の濃いサバイバルを体感できるということ。

 高所に陣取って狙撃ポジションを確保するミスタ、ジッパーで壁をすり抜けて奇襲してくるブチャラティなど、自分や相手がお互い何をしてくるか読めない状況がひたすら続くのでドキドキしっ放しである。そうした緊張の中、相手の戦略を上回ったときの快感がすさまじい。

 これから開発が進み、さらにキャラクターが増えていったら、どうなってしまうのか? 異なる能力を持つスタンドたちが戦場に集えば、激戦は確実。波紋の呼吸を使いつつ素数を数えて落ち着くしかない。逆に落ち着けなさそうだが。とにかく、本稼働の日が楽しみだ。

 体験会の最後に、プレイ後の感想も交え質問を開発陣に訊ねる時間があったので、その様子を掲載する。

正路 千暁(しょうじ かずあき)

バンダイナムコアミューズメント プロダクトビジネスカンパニー プロデュースディビジョン プロデューサー

我妻 徹矢(わがつま てつや)

株式会社ヒストリア ディレクター/テクニカルアーティスト

――『ジョジョ』を題材にバトルロイヤル形式のゲームを出そうと思ったきっかけを教えてください。

正路 最初に『ジョジョ』で対戦ゲームを出そうと思ったときに、どういうルールがいいかを考えたんです。スタンドバトルは、原作だと頭脳戦や心理戦の要素も強いので、そうした部分をゲームに出したいと思っていました。それらの面を突き詰めていったら、自由度のあるバトルロイヤル形式がハマりそうだなと感じていまの形になりました。スタンドバトルの心理戦は今作のテーマにもなっています。

――キャラクターは今回の体験会やロケテストでも5人とのことですが、オススメのキャラクターはいますか?

正路 TPSなどの操作に慣れてない方は承太郎を使って、基本の動きに慣れていただけると。ブチャラティなどは特徴的な動きができるのでおもしろいですよ。FPSが得意な方は主観視点で銃撃による攻撃ができるミスタを使ってみるといいですね。

――ロケテストはどういうプレイ方法になるのでしょう?

正路 ロケテストでおすすめの流れは、初めにチュートリアルで基本を学び、つぎに全国対戦で対戦のおもしろさを体験し、余ったPPでトレーニングをプレイして、新しいキャラクターを触ってもらえればと思っています。

。開発スタッフが何人か参加しますので、対戦はそこでマッチング率を上げます。最初のロケテでは東京と大阪で最大4台ずつ設置して、タイミングが合った人とマッチングする想定です。

――本作はアクションゲームながらTPSのような画面とシステムを採用していますが、この形式にしようというのはスムーズに決まったんですか?

正路 最初に「心理戦や頭脳戦が活きるスタンドバトルらしいゲーム性はなんだろうか?」ということをずっと考えていました。考えた結果、スタンドバトルはガードとか側転などを駆使して、正面から戦うアクション寄りのゲームではなく、“あらゆる手段を使って、敵を自分のスタンドの有利な状況に追い込み、一瞬のラッシュで勝負を決める”といった戦術的なイメージが合っていると思いました。それを実現するにはシューティングのシステムが近いかなと。

我妻 それとディオなど時を止める能力がありますから、「時が止まる能力は絶対に再現できるようにしよう」という意識もあり、それを実現するためにいまのシステムにしました(笑)。ただ、時を止めるスキルの発動までに1秒くらい時間がありますので、相手が“スタープラチナ”などの時を止める能力を使った瞬間、自分も同様のスタンド能力を持っていて、時を止めるコマンドを入力していれば、そのふたりだけ時が止まらず動いている状態になれますよ。

――それは熱い(笑)。ほかにリプレイ機能や、タッグ機能などの実装予定はありますか?

我妻 リプレイ機能は現状だと予定はないです。タッグ要素、10ペアのバトルに関しては検討中です。

――多種多彩な能力を持つキャラクターを実装するのはたいへんだったと思いますが、ゲームバランスはどのように調整を?

我妻 射程が短いキャラクターは超火力だったり、長いキャラクターは火力がなかったりで調整しています。たとえばミスタは遠くの敵を安全に攻撃しやすい反面、銃声がバンバン鳴るので位置がバレやすく、ブチャラティなどがしれっと寄ってきたりする危険性もあります。

――体力や移動速度といった基本能力はキャラクターによって異なるのですか?

正路 全員同じです。部位ダメージは基本的にはないですが、ミスタだけ特殊でヘッドショットがあり、ヘッドショットするとダメージが倍になります。

――バトルロイヤル形式の戦いのため、範囲攻撃などもいろいろ活きてきそうですね。

我妻 花京院の“半径20mエメラルドスプラッシュ”などはまさにそうで、領域が狭まるバトルロイヤルだとものすごく意味のある技になります。というのも、最終的にバトルのエリアが20メートル円になるので、最後の最後で発動すれば敵の逃げ場がなくなるんですよ。そうなる前に倒すか、時を止めて先手を取るなど、個々のスタンドを駆使した駆け引きを楽しんでください。

――そうしたキャラクターの特徴や必殺技などをゲームに落とし込む際、苦労した点はどこでしょう?

我妻 対人ゲームにおいて時を止めるのはヤバイ能力なので、能力を発動させるのに、何かしらの成長要素や使用回数に制限を入れようとは考えていました。なので、まずスタンド能力は“ザ・ワールド”から作って、後からいろいろな人物の能力を追加していったイメージですね。キャラクターでいうと最初は承太郎と花京院、ブチャラティあたりがゲームの核になるだろうと思い、作りました。

――杜王町を舞台にした理由についてもお聞かせください。

我妻 原作はそれこそ世界中の、さまざまな舞台で戦っていますが、本作では最初から町を舞台にして戦うことは決まっていました。広い平原などが舞台だと、ラッシュタイプは遠距離タイプにすぐ見つかって撃たれてしまいますから、なるべく遮蔽物の多いマップにしようと。それで『ジョジョ』の町といえばやっぱり杜王町だよねということで、杜王町が舞台となりました。制作の際にテレビアニメの設定資料もいただき、ゲームに合わせて遊びやすいよう尺度を変えたりしてはいますが、位置関係などは基本的にそちらの設定に合わせています。

――では、アニメに出てきた建物なども再現を? カフェのドゥ・メゴやパン屋のサンジェルマンなど……。

正路 杜王駅を中心に作られているので、残念ながらサンジェルマンは入っていないですね(笑)。でも、駅やドゥ・メゴはありますよ。ちなみにマップの広さ的には500×500メートルで作られています。

――最後に、やり込み要素などについてもお聞かせください。

 
正路 いまのところ、性能に関係ないところでドレスアップ要素やカラーリング変更にしようかなと考えています。後は『ジョジョ』っぽい称号だったり、プレイヤーアイコン(魂のチップ)の図柄を変えたり、ジョジョ立ちを増やしていくのもおもしろいかなと。それと、戦績などをモバイルで見られるようにしようとも考えています。ロケテストでも何勝何敗の成績かは見られますが、最終的にはたとえば“承太郎の戦績”のように、詳細なデータを見られるようにしたいですね。“あなたの承太郎は全体の中の上位50%です”みたいな、全体のプレイヤーの中での位置や、キル数が多い少ないなど、細かな分析ができるようなものにしたいと思っています。将来的には大会なども開けたらいいですね。観戦もおもしろいゲーム性になっていますので、よろしくお願いします。

気になった人はロケテストへGO!

 『ジョジョ』の濃いキャラクターたちの個性あるスタンドの特徴をしっかり再現しつつ、バトルロイヤルゲームとしての駆け引きを十二分に味わえる本作。相対したプレイヤーごとにさまざまな戦略やドラマが生まれ、白熱のバトルを楽しめることは容易に想像できる。夏の本稼働に期待しよう。

 なお、2019年1~2月には東京、大阪、名古屋、福岡の店舗でロケテストが実施される。(詳細は公式サイトhttps://bandainamco-am.co.jp/am/vg/jojols/をチェック)。興味があるファンはぜひ足を運んでみるといいだろう。

最後まで立っているのは果たして誰だ――!?