モンスター・ナンバー『Faded』を2015年に弱冠18歳で作り上げ、『Alone』、『Spectre』などヒット曲を連発。世界的人気DJ、音楽プロデューサーとなったAlan Walker(アラン・ウォーカー)。
“ULTRA MUSIC FESTIVAL”、“トゥモローランド”、“EDC”といった大型フェスを制覇し、ジャスティン・ビーバーやリアーナなど、トップ・アーティストのサポート・アクトにも抜擢されている彼だが、ゲーミング用プレイリストをプレイステーション4で公開したりと、じつは熱心なゲーマーの一面も持っている。
本記事では、ファースト・アルバム『Different World』のリリースに合わせ東京&大阪でのジャパン・ツアーで来日したAlan Walkerのもとに伺い、自身のゲーム体験と音楽の関係について伺った。
Alan Walker(アラン・ウォーカー)
イギリス生まれ、ノルウェー出身、現在21歳の音楽プロデューサー。15歳の頃に独学で音楽プロデュースを覚え、オンライン上での楽曲リリースをスタート。2015年にリリースした楽曲『フェイデッド』は各国で年間チャート1位を記録したほか、全英週間シングル・チャートと全米ホット・ダンス/エレクトロニック・チャートでもトップ10入りを記録。2018年12月にはデビュー・アルバム『ディファレント・ワールド』をリリースし、ここ日本でもiTunesダンス・チャート1位を記録、同月には初のジャパン・ツアーをソールドアウト。
ビデオゲームはたくさんのインスピレーションを与えてくれる
――新アルバム『Different World』に込めた想い、伝えたいメッセ―ジはなんでしょうか?
Alanまずは、世界の環境汚染について伝えたかった。ほかにも、人は誰しもが孤独ではないということだね。そういった僕が考えている問題についての意識を世界に伝えたい。アーティストという自分の立場を使って、ロールモデルになれたらいいなと思っている。小さい問題から取り組んでいって、いつかは大きな問題についてみんなで考えていきたいんだ。
――我々ファミ通はゲームメディアでして……お話しが急変して申し訳ありませんが、あなたのゲーム遍歴をおしえてください。
Alan小さいころからビデオゲームが好きだから、相当昔の話を遡らないといけないね(笑)。
どちらかというと、PCゲームよりはプレイステーションやゲームキューブといった任天堂ハードとか、コンシューマー機が好きで、最近だったらプレイステーション4(以下、PS4)で『フォートナイト』と『コール オブ デューティ ブラックオプス4』(以下『CoD: BO4』)、『バトルフィールドV』ばっかり遊んでいるよ。
――FPSタイトルが好きなのですか?
Alanひとりでプレイするよりも、友だちといっしょにマルチプレイで遊べるものが好きなんだ。『フォートナイト』も『CoD: BO4』も競争心は掻き立てられるけど、やっぱり友だちと協力してプレイするのが楽しいと思う。
――小さいころからビデオゲームが好きと言うことですが、もしかして、友だちの家に集まってみんなでゲームしていた少年だったのでしょうか? そういった背景から、だれかといっしょにビデオゲームを遊ぶのが好きなのかなと。
Alan子どものころは学校が終わると、男子が集団になって誰かの家に襲撃するんだ。もちろん、その子の家でゲームをするためにね(笑)。
プレイステーションのゲームをみんなで遊んだりその様子を見ていたりしていた。その頃は『ギターヒーロー』が流行っていたかな。
――そのあたりは日本もノルウェーも変わらないのですね(笑)。
Alanその通り。
――では、ビデオゲーム好きが高じて、『フォートナイト』のプロモーションビデオを作ったのですか?
Alanそうだね。ビデオゲームをするのは、もちろん“楽しいものだから”という理由もあるけど、小さいころから遊んでいたものだからノスタルジックな気分に浸るような、「懐かしい」と感じる部分もあるのが好きなんだ。
『コール オブ デューティ』シリーズだったら『コール オブ デューティ ブラックオプス』がとにかく大好きだし、そのおかげでずっとシリーズを続けていて『CoD: BO4』もかなりハマっている。『フォートナイト』も大好きだね。
――『フォートナイト』の腕前はどのくらいなのですか? 何回Victory Royalを取れましたか?
Alan正直、あんまりVictory Royalは取れてないんだよね(笑)。スキルを上げるには時間が必要なゲームだし、ツアーで世界中飛び回っているとなかなか長時間プレイはできないんだ。
『フォートナイト』なんてとくに2~3週間プレイできていないと、アップデートされてまったく違うゲームに変わっていることもあるから、そうとう難しいと思う。
――ツアーで忙しいなかでも遊んでいるゲームはありますか?
Alan空港の待ち時間でMMORPGの『RuneScape』を遊ぶんだ。空港で3時間くらいの乗り継ぎ時間があったら、ノートパソコンを開いてゲームをする。ゲームをしていたら、時間が経つのが早く感じるからね。
――では、ビデオゲームはあなたの音楽にも影響を与えているのでしょうか?
Alan『ゼルダの伝説』シリーズからインスピレーションを受けたし、ほかにも『テトリス』といったクラシックなゲームからもインスピレーションを受けることがあるんだ。ビデオゲームをプレイして、そのゲーム楽曲を聞いて、ふと新しいスタイルが浮かび上がることがあるね。
ほかにも、『コール オブ デューティ』シリーズと映画音楽からも影響を受けた。ビデオゲームも映画音楽も、おなじようなインスピレーションを与えてくれる。
――それらインスピレーションは、ミュージックビデオやライブ演出にも表れていますか?
AlanミュージックビデオはどちらかというとSci-Fi的演出が多いかな。2017年に北京でやった『リーグ・オブ・レジェンド』World Championshipのライブパフォーマンスは、もちろんゲーム的演出が多かったね。
新アルバムの『Different World』のビデオは、海外ドラマ『MR.ROBOT / ミスター・ロボット』からインスピレーションを受けていて、その雰囲気が感じられるものを制作したんだ。
――あなたはAviciiが好きだと聞きました。彼は『Invector』という自身の楽曲とリズムゲームが融合したビデオゲームをPS4でリリースしたのですが、あなたもそういったビデオゲームを作りたいと思いますか? もしビデオゲームを作るとしたらどんなゲームを作りたいでしょうか?
Alan作るなら謎めいた雰囲気があるものがいいかな。ハッカー的要素やSci-Fiチックなものが入ったものを作りたい。
――もしや、すでに構想中ですか?
Alan さぁね(笑)。
――最後に、プレイステーションでゲームプレイ時に聴きたい(聴いてほしい)楽曲のプレイリストを公開していますね。こちらの選曲のポイントを教えてください。
Alanリラックスしてプレイステーションを楽しくプレイしているときにピッタリなものにした。アドレナリンがガンガン出てくるような場面で聴くのにもぴったりだと思うよ。
コンペティティブシーン(競技)で本気になってプレイしたいときは足音とかを聞きたいから、音楽は聴くものじゃないけどね(笑)。
――‟コンペティティブ”というワードが出ましたが、esportsは何か見ていますか?
Alanたまに『PUBG』や『CoD』のトーナメントを見ているよ。Twitchでたまたま見つけたものとかね。
――そういえば、E3 2018で行われた‟フォートナイト セレブ+プロアマ”では、さまざまなアーティストが『フォートナイト』をプレイしていましたね。つぎはあなたが出る番かな。
Alanそうなるといいね。
Songs for PlayStation® selected by Alan Walkerが公開中
デビュー・アルバム
『Different World | ディファレント・ワールド』
配信
発売中(2018年12月14日)
全15曲
https://SonyMusicJapan.lnk.to/AW_DWiAW
国内盤CD
2018年12月26日(水)発売
全18曲(ボーナス・トラック3曲)
初回生産分のみロゴ・ステッカー封入
解説・歌詞対訳付
対象店舗での購入で<特製AWロゴ入り黒マスク>先着特典付き
※対象店舗はこちら:http://www.sonymusic.co.jp/artist/alanwalker/info/501789
2200円[税抜]
輸入盤CD
発売中(2018年12月21日)
全15曲