会場に集まった“大切な人”たちとの楽しいひと時!
2018年12月22日(土)、神奈川県のよこすか芸術劇場にて、声優ユニットWake Up, Girls!(吉岡茉祐さん、永野愛理さん、田中美海さん、青山吉能さん、山下七海さん、奥野香耶さん、高木美佑さん/以下、WUG)のライブツアーPartII“FANTASIA”の横須賀公演が行われた。本記事では昼の部の様子をリポートする。
HOMEツアーという名で親しまれている、今回のライブツアー。PartII FANTASIAは、ストーリー性の強い構成が見どころのライブ。開演時に島本須美さんのナレーションによって、“邪悪なドラゴンに支配された世界を救うため、勇者を探す”という物語が語られると、ライブ開幕の楽曲『スキノスキル』へ。紗幕に映し出された映像と、その向こう側で『スキノスキル』を踊り歌うWUGメンバーの動きがリンクして、幻想的な世界を作り上げる。ダンスの手の振りに合わせて映像のほうも光の粒が飛び交う様子は、まるでWUGのメンバーたちが魔法を使っているようで、その世界観にグッと引き込まれる。
そして紗幕にはRPG風のゲーム画面で、“でんせつのゆうしゃマユ”とその仲間たちの冒険が展開。戦闘で敵を倒すたびに会場から拍手が沸き起こるなど、独特の空気が生まれる。ちなみに、魔法使いや僧侶も物理で敵を殴り倒していく様は、なんだかとても頼もしい限りだった。物語のクライマックス、邪悪なドラゴンとの戦いになると、続いての楽曲『outlander rhapsody』へ。剣を持った吉岡さん、青山さん、山下さん、奥野さんの4人が、スクリーンに映し出されたドラゴンと戦うように、歌い舞う姿はまさにファンタジー。途中、永野さん、田中さん、高木さんが加わり、会場のワグナー(※『Wake Up, Girls!』のファン)からの“ウェイクアップパワー”を受け取った力強いパフォーマンスによって、華麗にドラゴンを倒した。
ステージでは、WUGのライバルユニットであるI-1clubの楽曲パートへ。人気の楽曲である『リトル・チャレンジャー』だけではなく、『Jewelry Wonderland』なども披露され、会場は大いに盛り上がる。続いては、各会場で行われているリーディングライブだ。今回のリーディングライブはWUGメンバーのレッスン中のひとコマを描いたもの。クリスマスが近いということで、クリスマスの思い出を語り合う7人。つぎのライブでクリスマスらしいことをやってみようという岡本未夕の提案に、ほかのメンバーもノリノリ。片山実波と七瀬佳乃の暴走により、一時方向性を見失いつつも、ワグナーさんにクリスマスソングを歌ってプレゼントするという話で落ち着いた。続いて披露された『Polaris』では、会場との一体感も演出。会場中が「lalalala……」と大合唱し、感動的なひと幕が作り上げられた。
各会場で異なる企画コーナーでは、リーディングライブで話題に上がったように、各メンバーがクリスマスソングを披露する。ビジチル(※ビジネスチルドレンの略称)と呼ばれてファンから親しまれている青山さんと高木さんは、『あわてんぼうのサンタクロース』と『ジングルベル』の2曲を歌う。歌のお姉さん的なキャラクター付けで同曲を歌うふたりに続いて登場したのは永野さん。『Wake Up, Girls!』の作中でWUGのオーディションに向けて練習をしていた『寒い夜だから』を、林田藍里の歌をそのまま再現するように音を外しつつ歌って会場の笑いを誘う。さらに、そこへ吉岡さんが現れ、島田真夢と林田藍里としての掛け合いを披露。吉岡さんの助け舟により覚醒した永野さんが、急激に成長した歌声を披露するという、このふたりらしい構成で会場を沸かせた。最後は、田中さん、山下さん、奥野さんによる『ホーリーナイト』(アニメ『とらドラ!』の挿入歌)。3人がしっとりとした歌声を会場に染み込ませていくと、最後は7人全員で『ゆき模様 恋のもよう』を歌い上げ、クリスマスにちなんだ企画コーナーを締めくくった。
そしてライブは終盤戦へ。『7 Girls War』ではステージから下りて、会場を練り歩くWUGの7人。会場のど真ん中で吉岡さんがワグナーを煽ると、それまでも力強いコールを響かせていたワグナーの声が、よりいっそう大きくなり、会場を震わせる。アツい一体感を作り出した会場は、その後もコールでWUGの楽曲を盛り上げ、7人に万雷の拍手を送った。
会場からの「Wake Up, Girls!」コールに応えるように、ステージにWUGの7人が登場すると、アンコールの1曲目は『セブンティーン・クライシス』を披露。同曲では、奥野さんや山下さんの投げキッスに会場から悲鳴が上がる。オレンジ色に染まった会場で楽しそうに『セブンティーン・クライシス』を歌うと、続く『ハートライン』では、さらに楽しさを盛り盛りに積み上げていく。そして本会場限定で披露されたのが、ミルキィホームズの楽曲『雨上がりのミライ』。こちらは、ミルキィホームズがWUGのHOMEである仙台での公演で『極上スマイル』を歌ったことへのお返しと言える選曲だ。ミルキィホームズのHOME・横浜のお隣である横須賀で『雨上がりのミライ』を歌い上げ、会場を晴れ晴れとした笑顔に変える。同曲をカバーすることに関しては、中学生のころにミルキィホームズのオーディションに挑んだ経験があるという青山さんが、まさかカバーできるなんて、と感慨深げに語っていた。そして最後は、『少女交響曲』を歌い上げ、一体感に溢れた横須賀公演を締めくくった。
ライブ中にWUGのメンバーが口々に「楽しい!」とコメントしていたほど、演者と会場に集まったワグナーが全力で遊び、楽しんだ横須賀公演。いい意味での自由さがより強調され、WUGらしい愛に溢れたライブになっていたように感じた。WUGのライブは“最高を更新する”。口にするのは簡単なことだが、「本当に最高を更新してくるんだもんなー。ずるいよー」と思わせてくれるほど、「楽しい!」が詰まったライブだった。これでライブツアーPartIIは終了。2019年1月よりPartIIIが始まる。PartIIIでは、いったいどんな景色を見せてくれるのか、いまからワクワクが止まらない。
[2018/12/23 12:30追記]
PartIIIが楽しみだ、という内容で記事を結んだところ、横須賀公演の夜の部で驚きの情報が! Wake Up, Girls!のFINAL LIVEが2019年3月8日(金)に開催されることが決定したというのだ!!! しかも、場所は、さいたまスーパーアリーナ! WUGにとっての聖地である、さいたまスーパーアリーナでの公演の決定には、感謝しかない。あのステージで輝くWUGちゃんを最後に見られるのだ!! こんなにうれしいことがあるだろうか。古くからのワグナーはもちろん、最近WUGちゃんを知ったという人も、ちょっと興味があるかも、という人まで、とにかく多くの人にWUGちゃんの輝きを目の当たりにしてほしいと、強く願う。
横須賀公演 昼の部セットリスト
01. スキノスキル
02. outlander rhapsody
03. リトル・チャレンジャー
04. 運命の女神
05. Jewelry Wonderland
06. Polaris
07. あわてんぼうのサンタクロース&ジングルベル/青山吉能・高木美佑
08. 寒い夜だから/吉岡茉祐・永野愛理
09. ホーリーナイト/田中美海・山下七海・奥野香耶
10. ゆき模様 恋のもよう
11. 7 Girls War
12. タチアガレ!
13. 雫の冠
14. Beyond the Bottom
EN01. セブンティーン・クライシス
EN02. ハートライン
EN03. 雨上がりのミライ
EN04. 少女交響曲