老舗ゲームメーカー・アクワイアの新作『SCRAP RUSH!!』。東京ゲームショウ 2018のインディーブースで突如発表&試遊出展と、異例な展開を見せている。そのワケを探ってみた。

 『AKIBA'S』シリーズや『勇者のくせになまいきだ。』シリーズ、『OCTOPATH TRAVELER』などの開発で知られる老舗ゲームメーカーのアクワイア。そんな同社が2019年配信予定の新作『SCRAP RUSH!!』(Nintendo Switch向け・ダウンロード専売)は、東京ゲームショウ 2018のインディーブースで発表した。でも、なぜインディーで……? そのワケを制作スタッフに訊いてみた。

カルロス=クモノフ=バゴーン

プロディーサー/年齢不詳 『ロード・トゥ・ドラゴン』などの制作に参加。好物はシベリア(お菓子)。

根岸 大樹(ねぎし だいじゅ)

ディレクター/23歳 アクワイア入社2年目のフレッシュなイケメン。趣味は食べ歩き(予算1万円)。『OCTOPATH TRAVELER』などを担当。

若手の企画コンペから生まれた『SCRAP RUSH!!』

――クモノフさん、お久しぶりですね。と言ってもご存じない読者もいると思いますので、改めて自己紹介をお願いします。

クモノフ カルロス=クモノフ=バゴーン。かつて『勇者トリデ BAGOOON!!』を制作させていただき、今回はプロデューサーをしている。

――ご出身は?

クモノフ ん? 日本ではない。寒い国からやってきたと、以前答えたはずだが?

――そうでしたね。では、新作の『SCRAP RUSH!!』の制作経緯を教えてください。

クモノフ 3ヵ月ごとに一度、アクワイア社内で企画コンペを開催しているのだが、今回根岸クン発案のゲームを採用し、内容をいろいろとブラッシュアップしながら発表することになった。

根岸 企画コンペの題材はパズルだったんですが、あまりそれに捉われず、自分が好きなゲームを企画書にまとめました。

――3ヵ月ごとに企画を考えるのってたいへんじゃありませんでしたか?

根岸 いや、自分は企画コンペ以外のときでも企画を出していたので、今回もかなり精力的に出させていただきました。入社してから、ずっと企画を通してゲームを作りたいと思っており、採用されてよかったです。

――眩しいくらいヤル気がみなぎっていますね。とても若々しい……。

クモノフ 根岸クンは入社2年目で、次代のアクワイアを担う若手です。そこで、どうせなら若いスタッフたちで制作にチャレンジしてもらうことにした。“TGS 2018”でも、そのあたりをアピールさせていただいた。

――でも、プロデューサーは超ベテランですよね。かなり昔から有名なゲームを……。

クモノフ 私も若いスタッフの一員だが?

――根岸さんの制作指揮を見守る感じですね?

クモノフ 『SCRAP RUSH!!』を推したのは私で、若手にチャンスがあったほうがいいと提言したものの、きちんと製品としてリリースし、さらに収益を上げるとなると、やはりいろいろとサポートが必要だ。言わば、相談役といったところかな。……とは言え、私が新人だった26年前に比べれば、いまの根岸クンたちは若い世代はしっかりしている。

――……シニアですよね?

クモノフ ……! その手には乗らない。

――いい経験になっていそうですか?

クモノフ いまのゲームの制作は2~3年かかるのが当たり前で、中堅から若手が育ちにくい状況になってきている。そこで、もう少し短いスパンで作れるコンパクトな企画をやっていこうと。TGSに出展してお客様に評価される機会があったことも、いい経験になっただろう。

――そのTGSですが、インディーブースで出展したんですよね。『SCRAP RUSH!!』の簡単な紹介と合わせて理由を教えてください。

根岸 ゲームは、4人対戦のアクションです。お掃除ロボを操作しながら、ステージ上に散らばるガラクタを集めるのが目的ですが、ブロックを押し飛ばして対戦者のロボを押し潰すこともできます。その爽快感がひとつのウリですね。

――『ロックマン』とか、ソレ系のパーティーゲームが好きな人はハマりそうですよね。

根岸 TGS出展の話はとくに聞いてなかったので、とにかくビックリしました。しかも、インディーってアレ? アクワイアって……。

クモノフ 率直に言うと、アクワイアのゲームはひさびさだし、初心に帰るつもりで出展した。試遊の意見を零距離で聞けたのもよかった。

根岸 ポジティブな意見が多くて、すごくありがたかったです。純粋にがんばろうって思いました。ギミックを増やして遊びの幅が欲しいとか、ひとりで遊べるモードも欲しいという意見もありまして、それをどうするか、年内いっぱいは開発にあてて、どういうゲームであるかを年末に正式発表できればと思っています。

――楽しみにしています。ところで、企画コンペで採用された賞品はないのですか?

根岸 ある、とは聞いています(笑)。

クモノフ リリースされた暁には、何かいいことがある! ……そうだ、私の好きなシベリア(お菓子)をあげよう。

根岸 シベリアって何ですか?

――ああー、若い人は知らないですよねぇ。

クモノフ そろそろ時間かな? 本日はありがとうございました。

お掃除ロボを操作し、集めたガラクタの数を競う4人対戦アクション。ブロックで相手を押し潰す妨害プレイが熱い!

『SCRAP RUSH!!』の詳細は週刊ファミ通2019年1月10・17合併号(2018年12月27日発売)で発表!