タイチ選手のツイートがきっかけで対談が実現

 2018年8月9日に発売されたプレイステーション4版『ファイプロ ワールド』が、穏やかではない状況に置かれている。発売後に不具合が多数発覚し、ユーザーの怒りを買っているのだ。そんなユーザーの声を代弁するかのように、プロレスラーのタイチ選手が自身のTwitterアカウントで不満を爆発させた。

 これをキャッチした週刊ファミ通取材班は、タイチ選手と本作の総合監督である松本朋幸氏の対談を企画し、10月某日、両者の対談が実現。週刊ファミ通2018年11月15日号で、その模様が掲載された。

※本記事は、週刊ファミ通2018年11月15日号(2018年11月1日発売)で掲載された記事に加筆・修正を加えたものです。

松本 朋幸(まつもと ともゆき)

『FIRE PRO WRESTLING WORLD(ファイヤープロレスリング ワールド)』総監督。

タイチ

新日本プロレス所属のプロレスラー。Twitterで『ファイプロ ワールド』への不満をツイートし、松本監督との対談を要求した。

まずはタイチ選手にTwitter発言の真意を確認

タイチ (部屋に入るなり)あれ、クソゲー作ったタコは来てないのかよ?

── 松本監督との対談に入る前に、タイチ選手にいくつか質問させていただきます。まずは『ファイプロ ワールド』が発売されたときの、率直な感想をお聞かせください。

タイチ 俺は『ファイプロ』ファンだから、復活するって聞いたときはうれしかったよ。ガキのころにハマった、いちばん遊んだゲームがまたできるんだからな。ネット通販で買ったから、発売日にはインターホンが鳴るたびにテンションが上がったよ。まあ、けっきょく届いたのは発売日の翌日だったけど(苦笑)。

──『ファイプロ』が復活というだけでなく、新日本プロレスとのコラボでタイチ選手自身もゲームに登場しています。

タイチ 現状がどうっていうのは抜きにして、それは本当にうれしいよな。ふつうだったら自分がハマっていたゲームに出るなんてことはないだろ。それもあって楽しみにしていたんだよ。なのにコレかよって。ふざけんなよ。

── 今回の対談の発端となったTwitterの発言では、オンライン対戦のラグについても触れられていましたね。

タイチ 不満なところを挙げていったらキリがないけど、やっぱり今回はシリーズで初めて入ったオンライン対戦が目玉だろ。俺もほかのゲームでもオンライン対戦はよくやっていて、それこそ夜中まで遊ぶぐらいハマっているんだよ。それが『ファイプロ』でもできる、これはヤバいだろ。昔みたいにテレビの前にみんなが揃わなくてもできるのかよ、ってな。で、やるだろ。動きやしねぇんだよ。カクカクして、ボタン押したら1秒か2秒してから反応して。タイミング命で初代『ファイプロ』からやってきて、タイミングが合わねぇとか……バカかって!

── 確かに、パッチで修正される前はかなり挙動がおかしかったですね。

タイチ オンラインは今回が初めてだからってのもあるかもしれねぇけどよ、オフラインもカクカクじゃねぇか。技にしても、俺が使わねぇような技が設定されているから、だいぶ自分でエディットしたよ。実名で出すなら、もっとひとりひとり研究しとけよ! ほかのこともそうだけど、せっかく楽しみにしていたのに、不具合が多すぎるんだよ。こんなもん出してどういうつもりなんだ、っていうのを、今日はじっくり聞きたいね。

── わかりました。このあと松本監督を呼んで来ますので、じっくり聞いてください。

PS4版『ファイプロW』の不具合にキレたプロレスラー・タイチ選手と松本朋幸総監督との対談が実現。不具合の真相に迫る。緊急会見も決定!_01
本誌記者に『ファイプロ ワールド』への不満を語るタイチ選手。この時点ではまだ、込み上げる怒りを抑えていたが……。