3goo(サングー)から2018年11月29日発売予定のプレイステーション4用ソフト『スティール ラッツ』。そのデモ版のプレイリポートをお届けする。

 3goo(サングー)が2018年11月29日に発売するプレイステーション4用ソフト『スティール ラッツ』。そのデモ版のプレイリポートをお届けしたい。

 さて、まずこれらの画面写真を見て、どういう第一印象を受けるだろうか。

 おそらく、「横スクロール型のバイクレースゲームかな?」という印象を受ける人が多いのではないかと思う。筆者もそうだった。
 しかし実際にプレイしてみると、その印象は一変する。これは、“自機がバイクの新感覚アクションゲーム”なのだ。

"2.5D ビジュアルの立体的横スクロール ホイール格闘アクション"!?

 公式サイトには、“2.5D ビジュアルの立体的横スクロール ホイール格闘アクションゲーム”とある。情報量が多すぎて思わず二度見してしまうジャンル名だが、ひとつひとつ見ていこう。

 まず“2.5D ビジュアルの立体的横スクロール”。これは、画面に奥行きが存在し、バイクが走るレーンが2列あることを意味する。たとえば、手前のレーンに障害物がある場合は、奥のレーンに移動することで回避できる。

手前、奥! 手前、奥! みたいな感じで、交互に障害物が来ることも多い。

 また、“Uターン”という要素があり、○ボタンで方向転換ができる。画面の左から右へと走るだけではないのだ。螺旋階段のようになっている場所を、レーン変更と方向転換をくり返しながら下へ下りていくという場面もあり、バイクを操作するゲームは数あれど、いままでにない感覚に襲われる。

頻繁に出てくる、方向転換。すでに通り過ぎた場所の上部を訪れることもあり、フィールドは立体的な構造をしていることが多い。

 ほかにも、ダッシュジャンプで穴を飛び越えたりと、それこそバイクレースゲームのようなアスレチックな地形はもちろんあるのだが、“直角に走れる壁"という障壁も登場する。

よくあるやつー!
高所から落下するとアウトなので、登るときだけでなく、下へ下りるときも、この直角走行は役立つ。

 それだけではない。なんと、場合によっては天井も走れてしまう。

※上下逆さまの写真ではありません。

 オイオイ、さすが“立体的”と謳うだけはあるな……と思っていると、前方に金網が! ぶつかると下に落ちてしまい、やり直しになる。

 「どうするんだ、ここ……」と思ってよく見ると、手前にレーンがあることが分かる。地上ならたやすく気付いたレーン移動の要素も、上下逆になっていることで、ふだんより注意力がおろそかになっていることを利用した仕掛け。こういった、既存の操作の"複合技"も、多く登場する。

 つぎに、“ホイール格闘アクションゲーム”の部分。ジャンクで作られたロボットのような存在、“ジャンク・ボット”と呼ばれる敵が登場するのだが、そういった敵への攻撃も、すべてバイクで行う。

ジャンク・ボットの中でも最弱ともいえる敵、ドローン。ジャンク・ボットは小型から大型まで、さまざまな種類が存在する。
“ホイールソー”は、障害物の破壊にも使える。破壊するとお金が少しゲットできるので、むしろ障害物のあるレーンのほうに移動して、ホイールソーで壊したくなってくる。

 基本は、ホイールソー。タイヤの前輪で体当たりをかますもので、弱い敵ならば、これを発動させたまま走っているだけで蹴散らせるので爽快感がある。

 しかしこれはあくまで単独レーンのみの、直線的な攻撃。敵が複数のレーンにまたがってウジャウジャといる場合は、水色のゲージが溜まることで使えるようになる“マキシマム・アタック”が便利だ。

強力だがゲージを消費するため、ここぞという場面の必殺技のような感じだ。

 また、車体を回転させる“スピン”でも敵を攻撃できるが、敵が放った弾をこれで打ち返すこともできる。

敵が弾を撃ったことを確認したら、弾をギリギリまで引き寄せて、その場で車体を回転!

 敵弾が咄嗟に来ると、まるで野球のバッターになったような気分。もちろん、これを無視してホイールソーで突撃しても倒せる。

 バイクに乗っての横スクロールアクションというと、とにかく走り続けて画面の右側へ向かうことが目的になりがちだが、本作の場合、時には立ち止まってこういった敵と戦うこともあり、おもしろいアクセントを生み出している。

一定間隔で上下動を繰り返すプレス機。アクションゲームあるあるギミックだが、ここもバイクに乗ったまま行くぜ。
電撃が地面を走っている場所は、ウイリー走行ならシビレずに済む……のだが、突然のことだったので対応できず、電撃をモロにくらっている様子。

 序盤は、主人公のトシが仲間たちを探していくのだが、見つかった仲間はプレイヤーキャラクターとして使用可能になる。

ジェームスは、"スティール ラッツ"のリーダー。トシと比べると、パワーを活かしたスキルが多い。
アップグレード画面。体力ゲージの増加などの項目もあり、これらはキャラクターごとに独立している。

 それぞれのキャラクターの個性は、バイクのアクションに反映されている。先述のマキシマム・アタックのほかに、□ボタンで使用可能な“プライマルアクション”や、L1ボタンでの“チャージアクション”があり、それぞれ、キャラクターの個性に応じたバイク技が用意されている。ゲーム中はいつでもキャラクターの切り替えができるので、状況に応じた使い分けをしていきたい。

仲間のアクションの中には、時間経過ダメージを与えるという変わり種も。

 しかし、これまでの横スクロールアクションゲームに“プレイヤーキャラが乗り物に乗るステージ”はあったが、“プレイヤーキャラが乗り物を下りない”ゲームは初めてだ。徹底した“自機がバイクであること”へのこだわりと、それが決して足を引っ張っておらず、本作独自のゲーム性に繋がっている辺りはさすがだ。

戦いや走りだけじゃない、探索の楽しみ。

 各ステージは、ただクリアーしていくだけの舞台ではない。順路を逸れた場所に存在するシークレット要素の探索や、ステージごとに定められたチャレンジ目標の達成など、同じステージをくり返し遊ぶ楽しみがある。

順路は右で、画面上にもカーソルが出ているが……左に行ける道がある! あやしい!
やはり、何かあるな……!
空中ダッシュを使っても届かない! お、落ちる……と思ったけど、よく見ると、奥のレーンは張り付いて垂直走行ができるタイプの床じゃないか……!?
無事に向こう岸へ到着して、金色のネズミのマークを発見! これがシークレットだ。
シークレットを回収すると、『スティール ラッツ』の世界観を補完するデータが充実していく。
各ステージには、それぞれ3つのチャレンジ目標が設定されている。

 オープニングは、主人公が何者かに“これまでの経緯”を語るシーンから始まるが、詳細は語られないまま。プレイヤーからすると謎が多い世界観であり、その謎がまた、物語の先へと惹きつける要素にもなっている。

オープニングのワンシーン。これは時系列でいうと、ゲーム後の話なのか、それとも……?

 主人公・トシは、地下にアジトを持つ“スティール ラッツ”というバイカーチームの一員であり、世界が謎のロボット軍団に襲われたことをキッカケに、仲間と連絡が取れなくなってしまう。仲間を探しつつ、世界に何が起こっているのかをこの目で確かめるため、バイクで旅立つ……といった感じだ。

 最初に詳しい説明をするのではなく、とりあえずバイクに乗って走りながら、アクションをこなしつつ、これらのことが徐々に語られていくので非常にテンポがよい。

遠くに見える明かり。たまには立ち止まって、ふだんはただの背景でしかない景色を眺めるのも、ツーリングっぽくて、いいものだ……。

 プレイヤーは基本的にバイクを操作しているだけなのだが、自然と目に入ってくる荒廃した近未来の風景、そんな世界の雰囲気を静かに表現するアンビエントなサウンド、時折入る通信による仲間との会話によって、『スティール ラッツ』の世界に引き込まれていく。横スクロール型のアクションゲームで、こういう体験は、なかなかない。つねにバイクに乗っていることによるスピード感とドライブ感によるものだろう。1ステージが程よい長さなので、ついつい先へ進めてしまうし、先述のシークレット探索やチャレンジも気軽に行える。

 進むごとにできることの幅が増えていくので、「そうか、こういうこともできるゲームなのか」と第一印象の殻を壊して、どんどん広がっていく。7ステージ目では、なんとボスが登場し、2列のレーンを左右に行ったり来たりしながら戦うことになる。

あぶねえ! レーン変更はここでも有効だ。

 「さすがにこれはバイクを下りたほうが動きやすいのでは……」と思ってしまうが、プレイヤーキャラクターたちは優れた戦闘力を持っているわけではなく、スゴいのはバイクなのだ。バイクがあるからこそ戦える。“バイクに乗った人間ならではの戦い”という、人類がいまだ到達していない謎アクションの扉を開こうとしている。

銃も使えるのだが、弾数制限があるので、時折フィールドに出現する弾を拾う必要がある。
マキシマム・アタックも効果的。今までのステージで覚えたことがすべて役に立つ。

 最初のエリア“オルバロー”には7つのステージがあり、デモ版ではここまでをプレイすることができたが、正直、「えー! ここで終わりかよー!」と、食い足りなさを感じた。プレイヤーにこう思わせることができたデモ版・体験版は、最高の役目を果たしたと言えるだろう。

デモ版では、一番左の“オルバロー”エリアだけが遊べる。どうやら、エリアは全部で5つあるようだ。

 唯一、気になったことといえば、「コントローラのボタンを全部使わせるつもりか!?」と感じるほどの、ボタン使用数の多さだろう。

タッチパッド部分以外、全てのボタンを使い尽くしている操作。

 Xボタン押しっぱなしはホイールソーだが、Xボタン2回連打だとダッシュ。○ボタン1回だと方向転換だが、2回連打だとスピンになるので、同じボタンにも複数の操作が割り当てられている。すべてのアクションを自由自在に操れるようになるには、なかなか大変だ。

 2018年11月29日に発売を迎える『スティール ラッツ』。その名の通り、鉄の鼠を駆ってこの世界を走り回るのが楽しみになるデモ版だった。