稼動開始までラストスパート! 『星と翼のパラドクス』丹沢悠一プロデューサーに最新バージョンのあれこれを聞く

2018年11月の稼動開始を予定している、スクウェア・エニックスとサンライズが贈る新作アーケードゲーム『星と翼のパラドクス』。本作のプロデューサーを担当する、丹沢悠一氏のインタビューをお届けする。

 2018年11月の稼動開始を予定している、スクウェア・エニックスとサンライズが贈る新作アーケードゲーム『星と翼のパラドクス』。本作は、プレイヤーが可動筐体に乗り込み、“エア・リアル”というロボットを操縦して、8対8の多人数バトルをくり広げるアクションゲームだ。

 本記事では、プロデューサーを務める丹沢悠一氏(以下、丹沢氏)にインタビュー。先日実施されたメディア体験会で筆者が疑問に思ったことや、これからのアップデートについてなど、気になる疑問をたっぷりとお聞きした。

【動画あり】『星と翼のパラドクス』新エア・リアルなどを含めたプレイムービーを大公開! 稼動が待ち遠しくなっちゃうこと間違いナシのメディア体験会リポート

2018年11月に稼動開始予定のスクウェア・エニックスとサンライズが贈る新作アーケードゲーム『星と翼のパラドクス』。そのメディア体験会の模様を動画と合わせてリポート。

プロフィール

丹沢悠一氏(たんざわ ゆういち)

『星と翼のパラドクス』プロデューサー

カスタマイズ要素はどうなる?

――今回の体験会のバージョンでは、これまでのロケテストなどのバージョンといちばん変わった部分はどこでしょうか?

丹沢いちばん大きいポイントは、やはりカスタマイズができるようになったことですね。機能はすべて、稼動日と同じものが入っています。敵を弱めにしたり、いきなりバトルへ行けたりと、1プレイで本作の魅力を知ってもらうために特化したバージョンでした。これまではチュートリアルなしでバトルを開始していましたが、本番はもちろんチュートリアルから始めていただきます。

――そのチュートリアルでは、射撃や移動の訓練が遊び心に溢れていて驚きました。これらの部分は、何か狙いがあったのでしょうか?

丹沢これまで僕は『ロード オブ ヴァーミリオン』シリーズや『フィギュアヘッズ エース』に関わってきましたが、それらはすべてゲームセンターで、がっつりゲームを遊んでいた人向けに作っていたタイトルです。ですが、本作だけは違って、たとえばゲームセンターにふらっと訪れた人が「あっ、あの筐体なんだろう? ちょっとやってみようかな」ってなるタイトルだと思うんですよ。実際、ロケテストの段階でそういう人が多かったです。でも、そういう人はいきなり対戦せずに、チュートリアルをまず遊びますよね。そのときに、チュートリアル自体が“右に行ってください”、“あの的を撃ってください”では、ゲームもつまらなく見えますよね。ですので、チュートリアルだけを遊んでも「あー楽しかったな!」と思ってもらって、そのまま帰れるくらいのチュートリアルを目指したんですよ。

――訓練からバトルまで、濃密な時間が楽しめること間違いナシです! 体験会で遊べたマップは、非常に狭くて激しいバトルが楽しめるマップでした。バトルはマップはどのように変更されるのですか?

丹沢マップは一定期間ごとに切り替わるようになっています。マッチング時にランダムで選出される方式も考えましたが、せっかくカスタマイズしたのに、そのマップに適していない、なんてことになってしまうと運の勝負になってしまいますよね。武器や機体も、マップごとに適正のあるカスタマイズをしてバトルに挑む、というスタイルですね。

――武器の中には3方向にレーザーを撃つものや、丸型のレーザーを射出したりと、なかなかほかのゲームでは見れない攻撃バリエーションがあって驚きました。

丹沢本作には原作があるわけではないですし、いまからスタートするタイトルですので、ほかのゲームではできない武器を開発したいと思っていたんです。世界観はもちろんあるものの、とにかくゲーム的におもしろい武器をどんどん出していきますよ。とはいえ、リリース時に武器が多すぎるとどれを使っていいか分かりませんし、難しい武器をいきなり使わせるわけにもいかないので、最初は数をある程度絞って実装します。

――ちなみに武器は現状、どれくらい用意されているのでしょうか?

丹沢じつはすでにたくさん完成しています。すでに半年分ほど用意していますが、やはりピーキーな性能なものが多いので、少しずつ追加していったほうがユーザーの皆さんも理解しやすいと思うんですよね。とはいえ、わりと早いスパンでどんどん新武器が登場する予定です。

――なるほど。アズワンにはそれぞれ、“リロード速度アップ”などのスキルがあるようですが、これらは全員の個性よってスキルが大きく異なるのでしょうか?

丹沢アズワンの能力はあまり大きく違いが出ないようにしています。なぜなら、「この性能なら、このアズワン一択でしょ」みたいな環境にしたくないからです。そうじゃないと、好きなアズワンを選ばずに対戦での活躍が選ぶ基準になっちゃいますよね。

――では、機体についてはどうでしょうか?

丹沢機体はもちろん、かなり性能差を付けています。ロケテスト段階では実装していなかった、“ゴールテン・ダー”と、“サブライガ”と、“サイトヘッド”は、ロケテストで遊んでいただいた3機にくらべるとピーキーな性能にしているんです。この3機はロケテストの時点ですでに完成していましたが、初見でいきなり触られてしまうと「えっ、このゲームこんな感じなの?」と思われてしまうくらい、かなりピーキーなんですよ(苦笑)。最初に手に入る“ソリディア”はいちばん扱いやすいので、まずはソリディアで戦ってみて、もう少し遠距離攻撃がしたいと思ったらサイトヘッドの頭パーツを使うなど、少しだけカスタマイズしたりするのがオススメです。

――カラーカスタマイズも用意されていましたが、どれぐらいのカラーが選べるのでしょうか?

丹沢基本色はすべて最初から用意するつもりです。そこから派生して、決まったデザインがされたパターンカラーなどを稼動後にどんどん実装していきます。

――また、エンブレムのカスタマイズもあることには驚きました。

丹沢敵を倒すとエンブレムが相手の画面に表示されるので、「またアイツか!」とライバル感を煽れるんですよね。また、拠点を制圧すると拠点にエンブレムが大きく表示されるので、自分の活躍を誇示できるんですよ。僕らもテストプレイをしながら、予想以上に熱くなった要素です。

ゴールテン・ダー

サブライガ

サイトヘッド

カスタマイズ例

アズワンはより表情豊かに!

――アズワンもかなりアニメーションするようになっていましたね。これはロケテストの意見を取り入れた結果なのでしょうか?

丹沢いえ、最初からキャラクターはめちゃくちゃアニメーションする予定でした。正直にお話しますと、ロケテストバージョンではアズワンのアニメーションは間に合いませんでした(苦笑)。ハイタッチのアニメーションだけはなんとか間に合ったのですが……。

――テレビアニメのようなキャラクターアニメーションを採用した理由を教えてください。

丹沢最近は2Dイラストを疑似的に動かす技術が流行しているので、逆にキャラクターたちをアニメーションにしてしまおうと思ったんです。そして、アニメにするからには、クルッと回ったりするような、滑らかに生き生きとした表現を入れたかったんですよね。だからこそ、サンライズさんとタッグを組んで今回の企画が実現しました。ただ、技術的にはかなり難しかったですね。3Dの中にセルアニメを取り入れるのは、簡単そうに見えますが、想定以上に大変でした。

――ロケテストバージョンから、さらにバトルバランスの調整などは手を加えられたのでしょうか?

丹沢スタッフどうしの対戦で、ちょっと強すぎると感じた武器などに関しては手を入れていますが、ゲーム部分に関しては、現状リリース時と同じ状態です。あとは細かな調整やバグの修正などを徹底的にやっていくという段階ですね。

――また、ロケテストバージョンよりも、バトル中のアズワンの声が非常に聞こえやすくなっていたように感じたのですが、これは気のせいですか?

丹沢前回は音声をギリギリで入れたこともあって、申し訳ないのですが音量の調整がまだ済んでいなかったんです。本作はBGMもあり、射撃音やUI音もいろいろ鳴っているので、我々としてもこれまではボイスが聞き取りにくかったと思っています。ようやく音量調整がほぼ完了しまして、攻撃を食らったボイスなども聞き取りやすくなったのおかげで、より自身の状況を把握しやすくなったと思いますね。

――コアを攻める、拠点を取るといった現在の目標もボイスでより指示が入るようになったと感じました。

丹沢ロケテストではテキストで目標の指標をより多く表示していましたが、けっきょくバトル中に目に入ることが少なくて、何をすれば迷っている人が多かったです。だったら、ボイスでそこをフォローするしかないなと。ゲームの音声収録は、基本的に1回の収録で完結するようにしていますが、今回は珍しく追加収録を行いました。また、ミニマップもさらに調整したので、戦況を把握しやすくなったと思いますね。

――ゲーム内チャットボイスなどは今後増える予定ですか?

丹沢必要なものはすべて揃っていると思うので、あとは要望に応じて増やすかも、といったところです。ただ、多すぎても使いにくくなってしまうので、そこは様子を見ながらになりますね。ちなみに戦略には関係のない遊びの音声チャットも用意するつもりなので、ワイワイコミュニケーションを楽しみながら遊んでほしいです。

甲子園のような展開を目指す!

――今回体験できたマップは少し小さめなので拠点を取り合いになり、敵チームのコアを叩くのが難しいように思えました。具体的にはどういった戦術が有効なのでしょうか?

丹沢たとえばディフェンス重視の装備で、真ん中の拠点だけにずっと居座って拠点を抑え続ける、というような方法を取れば、味方も「あの拠点は取られないから、ほかの拠点を制圧しよう」と、うまく戦力を分散できたりしますね。また、狭いからこそ防衛タワーを破壊することで前線を上げやすいので、いち早く破壊を目指すのもアリです。

――今後はどのようなマップが出てくるのでしょうか?

丹沢洞窟のようになっていたり、迷路のように入り組んだものだったりと、いろいろなバリエーションを用意しています。そういったマップでは遠距離攻撃よりも近接攻撃が活躍すると思うので、いろいろなカスタマイズでぜひ挑戦してほしいですね。やはり皆さん同じカスタマイズではつまらないですから。

――また、出撃するまでカスタマイズの時間が90秒と非常に短く感じたのですが、こちらはやはりコンパニオンアプリを使用してカスタマイズするのがベストでしょうか。

丹沢そうですね。アプリでじっくりと考えながらカスタマイズしていただき、筐体のほうで調整するというような感じで。また、機体のビジュアルは筐体でしか見られないので、そこを重視する人は筐体でチェックするといいと思います。といっても90秒という時間は、もしかしたら調整するかもしれません。

――今回ポータルサイトではなく、専用のコンパニオンアプリを開発した理由を教えてください。

丹沢以前から別のゲームでもアプリでやりたいと思っていたのですが、『ロード オブ ヴァーミリオン』のころにデータを取ってみると、まだスマートフォンを使用していないユーザーも多かったんですよね。今回実際にデータを取ると、スマートファンユーザーが大半を占めていたので、今回はアプリにしようと。おかげでいろいろなことができるようになりました。

――ランクについても教えてください。プレイヤーのランクは累積で上げつつ、ポイントについてはシーズンごとに競い合うようなカタチでしょうか?

丹沢そこはまだ調整中ですね。ただ、基本的には毎月ポイントをランキングで競い合うような感じです。ちなみにやればやるほどポイントになるというわけではなく、一定のゲーム数中にどれだけ安定してポイントを稼げたか、という特定の計算式をもとに、本当にうまい人が上位にいくようなシステムになっています。こちらの詳細については続報をお待ちください。

――また、アドバタイズ画面では都道府県別のランキングも表示されていましたが……。

丹沢本作は甲子園のようなものを目指していまして、それぞれの地区で優秀な成績を収めているプレイヤーは地区代表として選抜されます。その後、地区代表どうしが戦うイベントで優秀な成績を収めた地区のプレイヤー全員(地区代表のプレイヤー以外も)に、ボーナスが贈られるので、みんなで自分の地区の代表を応援するといった企画を考えているんです。ですので、自身のランキングはもちろんですが、都道府県別ランキングはもっと注目してもらいたいですね。

――最後に、稼動を楽しみにしている皆さんにメッセージをどうぞ。

丹沢11月稼動ということで、2月に発表してから長らくお待たせいたしましたが、紆余曲折ありつつ、なんとかギリギリ年内には稼動できるようになりました。おかげで、ゲームセンターならではの楽しさがしっかりと楽しめるタイトルになっていますので、稼動した際には、ぜひ『星と翼のパラドクス』に乗り込んでください。



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