衝撃の展開を見せたアニメ『ゾンビランドサガ』の仕掛け人、竹中信広プロデューサーにいろいろ聞いてみた

TOKYO MXやAbemaTVほかにて放送が開始され、その衝撃的な内容が大きな話題のテレビアニメ『ゾンビランドサガ』。本作の仕掛け人である、サイゲームスのプロデューサー、竹中信広氏にお話をうかがった。

 数々の話題作を生み出しているアニメスタジオMAPPA、『おそ松さん』などのエイベックス・ピクチャーズ、そして『グランブルファンタジー』や『シャドウバース』といったゲーム作品でおなじみのサイゲームスの3社によって制作されているオリジナルテレビアニメ『ゾンビランドサガ』。2018年10月4日よりTOKYO MXやAbemaTVほかにて放送が開始され、その衝撃的な内容が大きな話題を呼んでいる。

 少女たちがゾンビの恐怖から逃げ惑い、立ち上がる姿が描かれそうな雰囲気だった事前情報からは一変。第1話放送で描かれたのは、“ゾンビ×アイドル×佐賀”という前代未聞の内容だった。そんな大人たちが全力で遊びまくっているアニメ『ゾンビランドサガ』について、とくに関わりかたが謎すぎるサイゲームスのプロデューサー、竹中信広氏にお話をうかがった。なお、本記事には第1話のネタバレが含まれているので、未見の人は注意していただければ。

プロフィール

竹中信広氏

サイゲームス アニメ事業部所属。アニメ『神撃のバハムートVIRGIN SOUL』や『マナリアフレンズ』などを手掛ける。サイゲームスのプロデューサーとして、企画から関わっているとのこと。

――『ゾンビランドサガ』第1話でかなりの衝撃を受けたのですが、思惑通りといった感じですか?

竹中いいえ、そんなことはまったくありません。見ていただいた方々からは、思惑と違う反応が多すぎて、もう自分でもこの作品の行く末がわからなくなっています。企画を練ってきた4年の月日が、感覚を狂わせているんでしょうね。

――なぜゾンビでアイドルの作品を作ろうと思ったのかお聞かせください

竹中アニメ『神撃のバハムート GENESIS』の“リタ”というキャラクターが、とてもかわいかったからです。

――現状では、まだアイドルらしさが出ていないですが今後でてきますでしょうか。

竹中企画を通して感じたことなのですが、アイドルは生き様なんだなということです。そういう意味では、1話からアイドル全開の作品になっていると思っています。

――もともとどのようにして企画が始まった作品なのでしょうか?

竹中MAPPAのプロデューサーである大塚さんに、「ゾンビのアイドルってどうかな?」と僕がぼそっと言ったことが始まりでした。大塚さんが「おもしろい」と言ってくれなければ、形にならなかった作品だと思います。それでいうと、初期の段階では大塚さん以外の人にはあまり理解を得られませんでした。

――サイゲームスさんは本作品にどのような形で参加されているのでしょう?

竹中プロデュースとして関わらせていただいています。まあプロデュースとだけ聞けば、とても胡散臭い立場です。脚本打ち合わせでは、好きなことを言うだけ言って、監督とシリーズ構成の村越さんをかなり困らせた自由な立場だと自覚しています。現段階では、佐賀県での商品化・プロモーション展開に尽力しています。

――サイゲームスといえば、物語の舞台となっている佐賀とも深い関わりがあります。佐賀デバッグセンターの設立、2019年12月に竣工予定のCygames佐賀ビル(仮称)などに続き、今回佐賀を舞台にしたアニメに関わるのには、どのような意図があるのでしょうか?

竹中個人的には意図は最初からはなかったのですが、弊社の代表に「佐賀県のアニメを作りたい」と言われたことがきっかけになっています。佐賀にロケ班に行くようになり、佐賀県への愛着とともに、佐賀の可能性をビンビンに感じるようになり、いまのような形になりました。いまとなっては、彼女たちのプロデューサーである巽幸太郎と同じ気持ちで佐賀を心から応援しています。

――佐賀を聖地巡礼のスポットにするということも、思惑のひとつなのでしょうか?

竹中そうなればいいなということで、「佐賀県のアニメを作りたい」という話が始まったと認識していますが、企画を進めていくうちに、ストーリー展開優先になってしまい、途中けっこう失念していました。でも、結果そうなればいいなといまは思い出しています。

――実際に佐賀で『ゾンビランドサガ』のイベントを行う、といった展開も考えられているのでしょうか?

竹中やりたいです! でも佐賀にみんなで行くのはたいへん! でも絶対にみんなで一度は行きたいです! なので、がんばります!

――まだまだ謎の多い作品ですが、源さくらの多彩な才能が少しずつ垣間見られています。彼女はいったい何者なのでしょうか?

竹中源さくらは、ちょっぴりダメダメで、もってないふつうの女の子です。みんなもゾンビになって追い込まれたら、たぶんあれくらいできると思います。才能とかではなく、死ぬ気でやれば誰でもあれぐらいはできるはずです。ということで、源さくらはごくふつうの女の子なんです。

――伝説の山田たえという、こちらも謎の人物ですが、彼女の素性が明らかになることは?

竹中アイドルの素性を知りたいと思っていただけたのは、山田たえに魅力を感じてくれているからということだと思いますので、そういう意味ではとてもうれしいです。でもアイドルは素性がわからないから、アイドルたりえる部分もあると思います。だから秘密にさせておいてください。

――オープニング曲が○○○○○○もののようですが、これはもとからそういう注文をされているのでしょうか?

竹中ふざけてみんなが好き勝手に言っていたら、主題歌プロデュースを担当してくれた佐藤宏次さんがいろいろ考えて絞り出してくれた結果がいまの形になったと思っています。僕は「野太い男性のコーラスを入れたい」と無責任な発言をした記憶があります。全員で一致していたコンセプトとしては、オープニングはアイドル楽曲という印象を持たれないようにしようということでした。

――彼女たちはゾンビですが、“アイドルもの”ということでアイドル的な展開(ライブシーンなど)は今後観られるのでしょうか?

竹中本当はそこを目指していくはずの作品だったのですが、どうなっちゃうかは見てのお楽しみにしておいてください。ただ、アイドルアニメというふうに見られてしまうと、期待を裏切ってしまう可能性も多分にしてあるかもしれません。彼女らの生き様の目撃者ということで、温かい視点で見守っていっていただければと思っています。

――1話を見て衝撃を受けた人、そしてまだ見ていなくて何がなんだかわかっていない人にひと言メッセージをお願いします。

竹中サイゲームスがゲームを関係なく立ち上げたアニメオリジナルの第1弾企画になります。「何のために作ったんですか?」とよく言われますが、正直意味なんてなく、純粋に作りたいものを追い求めた結果出来上がった作品です。いろいろと挑戦した結果、「人を選ぶ作品になってしまったのでは?」と思うことがけっこうありますが、2話まで見てもらえれば、アニメとしては既視感のない新しい感覚を提供することができるのではと感じています。今後、彼女らの個性が少しずつ垣間見えてきて、もっと感情移入できるようになってきます。ぜひ、彼女らの成長を最後までいっしょに見守っていただければ幸いです。

作品情報

ゾンビランドサガ
2018年10月4日よりTOKYO MXほかにて放送中

  • Abema TV 毎週木曜日23:30~(リピート放送あり)
    視聴URL:https://abema.tv/search?q=ゾンビランドサガ
  • AT-X 毎週木曜日23:30~(リピート放送あり)
  • TOKYO MX 毎週木曜日24:00~
  • サンテレビ 毎週木曜日24:00~
  • BS11 毎週木曜日24:30~
  • サガテレビ 毎週金曜日25:25~
  • TVQ九州放送 毎週金曜日26:58~

スタッフ

  • 原作:広報広聴課ゾンビ係
  • 監督:境 宗久
  • シリーズ構成:村越 繁
  • キャラクターデザイン:深川可純
  • 美術監督:小倉一男
  • 撮影監督:柳田貴志
  • 色彩設計:佐々木 梓
  • 編集:後藤正浩
  • 音楽:高梨康治
  • 音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
  • 音響監督:境 宗久
  • 音響制作:dugout
  • アニメーション制作:MAPPA

キャスト

  • 巽 幸太郎:宮野真守
  • 源 さくら:本渡 楓
  • 二階堂サキ:田野アサミ
  • 水野 愛:種田梨沙
  • 紺野純子:河瀬茉希
  • ゆうぎり:衣川里佳
  • 星川リリィ:田中美海
  • 山田たえ:?
  • 警察官A:吉野裕行
  • ロメロ:高戸靖広


(C) ゾンビランドサガ製作委員会