日本でもスクウェア・エニックスから発売された『ウォーキング・デッド』など、数々のアドベンチャーを手掛けてきたTelltale Gamesがスタジオの閉鎖を発表した。関係各社との残務処理を行うための25人のスタッフを残し、大半のスタッフが現地9月21日付けで解雇されたという。

 Telltale Gamesは、2004年に元LucasArtsのスタッフたちによってカリフォルニア州サンフランシスコの北にあるマリン郡サンラファエルに設立された。その最大の特徴は、有名IPを使ったエピソード配信方式のアドベンチャーゲームだ。

 エピソード配信方式とは、全体を数エピソードに区切って、それを連続ドラマのように順次配信していくというスタイル。

 同スタジオはこれまで、前述の『ウォーキング・デッド』シリーズ(ドラマ化もされた同名ゾンビ漫画が原作)をはじめ、ゲームなら『マインクラフト』や『ボーダーランズ』、ドラマなら『ゲーム・オブ・スローンズ』や『CSI』や『ロー&オーダー』、アメコミがらみなら『バットマン』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『フェイブルズ』(ゲーム名は『The Wolf Among Us』)といった作品を題材に、エピソード形式のアドベンチャーゲームを開発してきた。

 公式声明では、これまで手掛けてきた作品の行方などについて今後あらためて発表すると述べられている。展開中だった『The Walking Dead: The Final Season』(エピソード2が数日後に配信予定とされている)、発表済みの『The Wolf Among Us』や『ゲーム・オブ・スローンズ』の新シリーズ、およびNetflixの人気ドラマを原作にした『ストレンジャー・シングス』については、少なくともTelltale傘下では開発中止となる見込みだ。

 一方で、いくつかのプロジェクトを同スタジオと進めていたNetflixが米Variety誌の取材を受けて、ストリーミングビデオ版の『Minecraft: Story Mode』についてはプロジェクトを継続しており(恐らくTelltaleの残務処理のひとつ)、『ストレンジャー・シングス』を(ゲームなどの)インタラクティブメディアに展開することについては別の選択肢を模索していくとコメントしている。