DMM GAMESが2018年にサービス開始を予定している、基本無料のPC&プレイステーション4用MMORPG『Skyforge(スカイフォージ)』。
本作の舞台は、魔法と科学の両方が発達した惑星“エリオン”で、プレイヤーは神によって不滅の力を授けられた戦士“イモータル”として、異世界からの侵略者を撃退するため戦う。
戦う手段はクラスによって異なり、剣と魔法のようなファンタジックなもの以外にも、銃やミサイルなどの科学的なものもあり、侵略者たちも悪魔やメカなどさまざな種類が存在。ファンタジーとSF、神話が融合したような、独特の世界観が本作の大きな特徴だ。
『Skyforge』日本語版ローンチトレーラー
2018年9月13日~17日の期間には、PC版のクローズドβテストが開催された。本稿では、短時間ながら期間中にプレイできた範囲で、本作の所感をお届けする。
ナイスバディのちゃん姉から渋いオヤジまで、思いのままに作成
いまどきのオンラインRPGでは、キャラの見た目をカスタマイズできる要素が多い。本作でもご多分に漏れず、体型や髪型、目や鼻の形など、細かな部分も好きなように調整可能だ。海外産MMORPGということで、どう選んでもなかなかにバタくさい容姿になるのはご愛嬌。いわゆる洋ゲーテイストな顔立ちになる。
あらかじめ決められたプリセットの外見も用意されているので、面倒だという人はそちらをそのまま選んでもいいし、プリセットを選んだうえで、自分好みに調整するのもいい。
最後に名前と名字を入力(英字のみ使用可能)。ちなみに、名前以外の外見に関する項目は、性別を含めて後から変更することが可能なので、わりとテキトーでも大丈夫だったりする。
剣か魔法かサポートか。3種の初期クラスから選択
キャラ作成を終えたら、さっそくゲームがスタート。まずはプロローグ兼チュートリアル的なエピソードから。途中途中でムービーも挿入され、本作の独特な世界観がグイグイと差し出される。
かいつまんで言うと、プレイヤーは平凡な戦士かと思いきや、生死に関わる傷を受けたときに(というか死んでた)、自身が不死の存在である“イモータル”であることが分かる。この世界ではイモータルは特別な存在であり、プレイヤーは世界に平和をもたらすためのイモータルの組織に属することになる。
圧倒的なパワーを持ち、宇宙の平和を守るために戦うイモータルの組織。平たく言えばアベンジャーズみたいなものだろうか。しかし、イモータルは万能ではなく、半神半人といった感じでSF版のギリシャ神話っぽい(実際、イモータルの組織を束ねているのは何人かの神様たちだ)。
その後は、首都の“修練の間”と呼ばれる場所に移動し、そこでクラス選択を行う。最初に選べるクラスは、パラディン、クライオマンサー、ライトバインダーの3種類で、キャンペーンのシナリオを進めることで、使用できるクラス(全13種類)が順次開放されていく。また、クラスは戦闘状態でなければいつでも変更できる。
■パラディン
剣を使って戦う近接系の戦士。聖なるシールドを張ったり、遠距離や広範囲への攻撃も可能。役割は“防御”となっているが、攻撃役としても立ち回れる。
■クライオマンサー
冷気を操って広範囲に攻撃したり、敵の動きを止めたり鈍らせたりといった状態異常を起こすスキルを持つ。魔法攻撃+デバフな感じ。
■ライトバインダー
光の力で戦う魔術師で、状態異常の回復やシールドを張ってダメージを軽減する。攻撃性能もまずまずで、仲間のサポートを行える。
アクの強い世界観、変な神様たちに引き込まれるストーリー
ここからは、メインストーリーであるキャンペーンを進めていくことに。このキャンペーンのクエストをこなしていくことで、序盤はキャラクターがガンガン育っていく。ちなみに、期間中にふたつ目の地域(ライノス)の開放までキャンペーンを終えたが、ソロプレイでもつまずくことなく進めていけた。
キャンペーンは、各エリア内で定められたクエスト目標を順番に達成し、最後にボスを討伐するという内容が基本となる。何をすればいいか、どこに行けばいいかは画面上に表示されるので、それに従えばいい。
キャンペーンを進めるうちに、この世界がどのようなものか、秩序を乱している敵が何者なのかが明らかになっていく。会話シーンではNPCにボイス(英語)が用意されており、合い間にはムービーシーンもあり見応えがある。出会うイモータルや神たちはひとクセ、ふたクセある変人(変神)ばかりで飽きがこないというか、どこかしら愛嬌を感じてくるので、ぜひご覧いただきたい。
キャラクターの育成要素としては、装備品、アビリティの獲得、ランクといったところが主になる。
■装備品
装備品は、キャンペーンを進めているうちに報酬として手に入るので、とくに購入する必要はなかった。また、現在装備しているものよりも性能がいい装備品を所持していると教えてくれるので楽だ。
■アビリティ
アビリティ(スキル)は基本的に、一定数の敵を倒すごとに獲得可能。獲得したアクティブスキルはスキルパレットにセットしよう。
■ランク
ランクを上げるための方法は少し特殊だ。敵からのドロップやクレート(箱のアイテム)などで手に入る“敵性知識”と呼ばれるポイントを研究所に一定数捧げることで、ランクがアップする。ランクが上がると武力(装備品の装備条件などに関わる)が上がり、各種ステータスも増加する。
ゲームを進めるとこのほかにも、バトルをサポートするメカの“コンパニオン”を始め、さまざまな育成要素を楽しめるようになる。
「私が神だ」と言いたくなる爽快感溢れるバトル
ここでは、本作のバトルの感触について記していく。
筆者がプレイしたのはパラディンで、近接攻撃を主体としたクラスだ。移動をWASDキーで、カメラ移動をマウスで行い、攻撃は左右のクリックでくり出す。左クリックを連続で行うと通常攻撃のコンボがつながっていき、右クリックで大技を放つ。
左・左・右で単体にダメージ、左・左・左・右で、最後に範囲攻撃をくり出せる。敵がワラワラと多数で襲ってくることが多いので、範囲攻撃でまとめてダメージを与えると効率がいい。
さらに、コンボをつなげていると、さらなる大技を出すことが可能。画面に「3」や「E」キーのアイコンが表示されたら、すかさず入力して大技をくり出そう。
パラディンはシールドのスキルを持ち、かなりのダメージを無効化できる。スキルのクールタイムは短いので、使用可能になったらすぐに使ってかまわない。
敵に攻撃を当てていると、周囲に白い発光体が出現することがある。これに当たると体力を回復できるので、ダメージを受けたら拾うこと。発光体の出現頻度は多いので、こまめに回復するようにするとやられにくい。
また、パラディンは強力な範囲攻撃を連続で放つスキルがある。これは単体の敵にも複数の敵にも有効で、かつクールタイムも短めなので、ガンガン使用するといい。雑魚敵ならこれだけで一掃できて、超気持ちいい。
本作の特徴のひとつが一定時間、自身が神の姿になって強大な力を発揮する“ディヴァインフォーム”。この形態では攻撃力、防御力が飛躍的に増大し、通常時に苦戦するような強敵でも簡単に蹴散らすことができる。
ツラツラと綴ったが、本作のバトルは多数を一気に蹴散らす一騎当千的な爽快感があり、演出もド派手。そのせいか、倒す必要のない敵にもついつい手を出してしまいがち。
パラディンはシールドがあるので固いうえに、範囲攻撃でドーンッと敵を一掃できるので、ストレスなく戦える。きっと、ほかのクラスでも同じような感触でバトルを楽しめるはず。
また、短時間ながらパーティープレイも試してみたが、自分がやりたいロール(役割)を、防御、攻撃、サポートから選ぶだけで簡単にマッチングするシステムがあるので、いちいちチャットなどで募集をかける手間がない。ダンジョンをクリアーすれば自動解散するので、対人的なわずらわしさも感じない。もちろん、メンバーと気が合えばその後もパーティーを維持したり、パンテオン(ギルド)を組むのもいい。
5人パーティーで、敵味方入り乱れてエフェクトがドッカンドッカン炸裂しても動作が重いといったことはなく、快適にプレイできた。推奨動作環境も、最近のPCのゲームにしては低めになっているので、ミドルクラスのPCなら非常に快適に遊べるだろう。
グラフィックや、SFとファンタジーが融合した世界観は「クセがすごい」のひと言に尽きるが、そこが本作の大きな魅力でもある。とっつきにくさを感じる前に、一度プレイしてみれば、バトルの気持ちよさや神々のヘンテコさにグイグイ引き込まれてしまうこと間違いなし。
今回のクローズドβテストはPC版のみだったが、プレイステーション4でのサービスも決定しており、正式サービス時にはより多くのプレイヤーが永遠の命を宿して、この世界に降り立つことだろう。