ソニー・インタラクティブエンタテインメントより、2018年10月12日発売予定のプレイステーション4用ソフト『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』。2018年8月上旬に実施されたマルチプレイヤーベータを終えて、気になる点を開発元であるTreyarchのDan Bunting氏(共同スタジオヘッド)、David Vanderhaar氏(スタジオデザインディレクター)に聞いた。

 なお、2018年9月11日よりベータが実施予定となるシリーズ初のバトルロワイヤルモード“BLACKOUT(ブラックアウト)”についても答えていただいたので、これを読んでBLACKOUTベータを楽しみに待っていてほしい。

『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』マルチプレイヤーQ&A、バトルロワイヤルモード“ブラックアウト”に関するコメントも_06
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Dan Bunting氏
David Vanderhaar氏
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マルチプレイヤーベータでは、6つの新マップをプレイすることができた。

――2018年8月上旬にマルチプレイヤーベータが実施されました。ユーザーの反応はいかがでしたか? おふたりにとってうれしい反応となりましたか?

Dan Bunting マルチプレイヤーベータ版に対するコミュニティーの反応は凄まじかったです。Treyarchとしては、ベータは技術的な面からも見てゲームの負荷テストを行う良い機会でもあるのですが、ファンとの関係性を強くする機会でもあります。ゲームが発売される前にファンのフィードバックが聞けるのはとても貴重です。ゲームの微調整を行って磨きをかけていくことで、最高のゲーム体験にできるようにする機会ですね。

David Vonderhaar Treyarchはいつもベータ版に対するファンの反応が楽しみです。すごく重要と感じていますし、そもそもベータを実施する本当の理由でもあります。ベータ版を遊んだファンから重要なことも教わり、そのための調整もすでに行っています。ベータ期間中にこれらの変更を加え、ソフト発売までにほかにもいろいろな変更が見込まれています。

――コミュニティーからはどのような意見がありましたか?

Dan Bunting 新たに加えた変更や感触をとても気に入ってくれていることがわかりました。ベータの後に読んだコメントでもっともうれしかったのは、「『ブラックオプス 4』のマルチプレイヤー体験が楽しすぎて、ほかのゲームが遊べない」というコメントでした。このゲームが好きすぎて、プレイするのを止めた途端にほかのゲームが遊び辛くなるのは最高の誉め言葉だと思います。

David Vonderhaar ベータで学んだ重要なことのひとつは、User Interaction(ユーザーインタラクション)モデルに対する皆さんの反応でした。つまり、ユーザーがどのように操作をしていたか、ですね。ユーザーがいままでこのゲームでやりたかったことをできるように、さまざまな変更を加えました。

――大きな変更点のひとつが体力の増加だと思います。体力を150に増加した理由を教えてください。

Dan Bunting これまでの『ブラックオプス』シリーズと比べて、このゲームでは相手のキルを取るのに少し時間がかかります。とても慎重に考えた上での仕様変更でした。戦闘中により戦略的な深みと積み重ねが感じられるような余裕を持たせるための試みでした。本作では、戦闘に参加しているときが最高の体験だと思いますので、ほんの少しだけこの戦闘を長引かせることができれば、ゲームがよりいいものになると思いました。正面から敵に向かっていくのか、隠れながら回復しつつコースを変えて別の隣接ルートを探すのか、よりプレイヤーに考える時間を与えられます。そうすることで、ゲームのその瞬間、瞬間に深さを加えられ、より達成感を得られるのではないかと私は思っています。

David Vonderhaar 戦略ゲームの醍醐味は、自分の行動によってほかのプレイヤーにどれほどのダメージを与えられるかです。開発者としては、ダメージをどれくらい与えられるのかを調整することが非常に重要になります。

――TTK(キルタイム:キルに要する時間)が増えたことによって、プレイヤーの行動はどう変わりますか?

Dan Bunting キルするまでの時間が増えたことによって、プレイヤーにもう少しだけ戦略的なポジショニングを考える余地を与えます。銃撃戦をどのようにアプローチしていくのかがバトルの結果に影響(もしくは多大な影響)を与えることになります。以前までは、キルまでの時間が短くほかのプレイヤーを見た瞬間にキルできたので、どの方向からのアプローチができるという意味ではあまり考えずにプレイできました。ですが、それでは浅い体験になってしまうと感じました。今度は、プレイヤーはバトルのアプローチ方法についてもう少し考えることができます。それが加わることで、ゲームにより深みを持たせ、達成感を感じさせることができます。

David Vonderhaar 体力を高めに設定した大きな理由としては、キルするまでの戦術を深めたかったからです。毎回同じヒット数でキルできるとは限らないため、相手のライフが0になるまで終始注意を払わなければなりません。

――9月11日よりファン待望のBLACKOUTベータが始まりますが、BLACKOUTのポイントはどこでしょうか?

Dan Bunting プレイヤーの皆さんにBLACKOUTをお届けできることを非常に楽しみにしています。(数人を除いて)このモードがスタジオ外に出る初めての瞬間です。ファンの皆さんの反応が楽しみで仕方がありません。過去数年にわたり『コール オブ デューティ』シリーズでなされたベストを詰め込んだ、大スケールのマルチプレイヤーバトルモードに仕上がっています。NuketownやFiring Rangeといった思い出の場所や、ゾンビとの戦い、また過去数年にわたるキャンペーンの数々に登場した象徴的なキャラクタ―など、『コール オブ デューティ』の核となる構造をすべて詰め込むというのは、とてもユニークな経験でファンの反応を見るのが待ちきれません。

David Vonderhaar 率直に言えば、誰にも話してはいけない中で、長い時間をかけて作り上げたこのモードをファンの皆さんにお届けし、フィードバックをいただきたくて仕方がない状態です。我々だけで作り上げるわけではありません。ファンがあってゲームが完成するのです。BLACKOUTについてファンの皆さんと意見を交わすことを楽しみにしています。

――10月12日の発売に向けて、日本のファンへメッセージをお願いします。

Dan Bunting 私はこのチームと、チームの懸命な働きを非常に誇りに思っています。このゲームを、最高で極限まで楽しい経験にするために彼らと心と魂を注ぎました。そして、ベータを通してコミュニティーからも素晴らしい反響を得ました。ベータ版のフィードバックから我々はたくさんのことを学び、『ブラックオプス 4』はTreyarch史上もっとも伝説的な作品になるでしょう。

David Vonderhaar プレイヤーの皆さんにこのゲームをお届けする準備は万端です。長いこと発売を目指して進めてきたので、我々のスタジオも本当に楽しみにしていることでしょう。10月12日にファンの皆さんとプレイできることを心待ちにしています。

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BLACKOUTのモードは、ソロ(ひとりプレイ)、デュオ(ふたりパーティー)、クワッド(4人パーティー)が用意されている。