互いの体の質量を奪い合う、注目のTPS『モーフィーズ・ロウ』プレイレビュー。

 日本では8月23日0時から配信が開始されたNintendo Switch用ソフト『モーフィーズ・ロウ』。プレイヤーが操作するのは、頭、胸、腰、右腕、左腕、左足、右足などに分かれた身体の部位を持つ“モーフィーズ”。さまざまなルールで4人対4人のTPSがプレイ可能で、マップの雰囲気と合わさってお祭りの最中にみんなでハシャいでいるような作品だ。

 本作の最大の特徴は、敵を攻撃してダメージを与えると、その部位の質量を奪えるということ。もう少し簡単に言うならば“ダメージを与えると体が大きくなり、ダメージを受けると小さくなる”のだ。これにより、うまい人は体が大きくなって相手の弾が当たりやすくなり、何度もやられていると体が小さくなって狙われにくくなるという仕組み。ゲームシステムが、ある程度のバランス調整に直結しているというわけだ。

 また、体のサイズが変化することにより、移動できる場所や行動にも変化が起こる。足が大きくなればジャンプ力が増し、“プラグイン(再使用に時間がかかる必殺技のようなもの)”を装着した部位が大きくなれば効果範囲や威力が上がるといった具合。逆に、体が小さくなるとパイプの中に入って移動したり柵のあいだを抜けたりと、逃げるときや敵の背後を取りたい場合に活躍する。

 敵を攻撃して体のサイズが変わったときに、それに合わせた最善の行動を考えることが本作の醍醐味だ。

パイプの中を通って屋根の上へ。小さい体を活かした移動ルートを使って、敵の背後を狙って先手を取れれば撃ち勝ちやすくなるはず。
体が小さいと風に飛ばされてワナに当たってやられてしまうが、体が大きいと風の影響を受けずに移動できる。

 簡単なゲームの説明はこれくらいにして、ここからは実際にプレイした感想をお届け。

 まず、本作はジャイロ操作を搭載していて、細かいエイム(照準合わせ)は直感的に行えるようになっている。とくに『スプラトゥーン』シリーズでジャイロ操作に慣れている人なら、すんなり遊べるはず! 基本的なボタン操作もジャイロの感度設定も似ているので、いつものフィーリングですぐに楽しめると思いますよ。

 ゲーム性については、配信直後ということもあって、まだまだプレイ時間は少ないけれど「遊べば遊ぶほど楽しくなりそう」というのが第一印象。というのも、前述したようにマップにはさまざまな仕掛けがあって、それがモーフィーズの大きさによって挙動が変わってくるため、マップ構造を把握するほど戦略的な立ち回りができるようになるから。加えて、レベルが上がると武器のカスタマイズができたり、“プラグイン”が徐々に解放されたりと、自分が戦いやすい組み合わせを見つけるといった楽しみも増えそうな予感!

 ただ、プレイした時間が深夜帯ということもあって、海外のプレイヤーとマッチングしていたからか、今回のプレイ中はつねに通信ラグに悩まされることに……。自分が撃ったオイルが反映されなかったり、急なワープなども多々あって、現状の通信状態では戦略的な戦いといった側面は薄く、お祭り騒ぎを楽しんでいるというのが正直なところ。今後のアップデートで通信ラグに関する修正をすることを、開発元のコスモスコープが発表しているので期待しましょう!

特定の部位を狙って攻撃したくても、ラグがひどい状態だと難しい……。武器のカスタマイズで“スリップ・スプラット”を装備して、回復するオイルをまき散らしながら戦うのが、いまのところ勝率が高いです。
レベルが上がったり、ゲーム中で貯まる通貨でピニャータを買って割ると、モーフィーズのペイントやエモートが手に入る。かなり細かくイジれるので、カスタマイズするのも楽しいかも。

本作ならではの3つのルール

 ここからは、簡単なアドバイスとともに、現在遊べる3つのルールを紹介。

モーフマッチ

 いわゆるチームデスマッチのようなルール。ただし、勝敗はキル数ではなく、質量をたくさん奪ったほうが勝ちというのがキモ。自分の部位が最大の場合、もしくは相手の部位が最小だった場合はダメージは与えられるが質量の移動がないため、同じ人をくり返し倒しても勝敗に直結しないので初心者も安心のルールだ。現在は通信ラグの影響で特定の部位を狙い撃つことが難しいが、効率よく質量を奪える部位を狙うことが今後重要になりそうかも。

 基本的には仲間といっしょに行動し、敵を各個撃破していくのがセオリーだが、距離による弾の減衰がないため、敵に気づかれにくく狙いやすい場所(高所の物陰など)を見つけられれば、そこからチクチクと攻撃していくのも効果的だ。

遠くからチクチクと攻撃。相手に自由に行動させなければ仲間が動きやすくなる。遠方からの細かいエイムは、ジャイロ操作があるとやりやすい!

ヘッドハント

 マップによってはモーフマッチと同様のルールになるケースもあるが、基本的にはキャプチャールールと考えていい。マップ内にあるヘッドを自陣に持ち帰るのが目的だ。ヘッドはマップに1個しかなく、互いのチームが狙い合うため激しい撃ち合いが展開される。そのため、数的有利を作り出してから運ぶのが基本だ。

 このとき、体のサイズによって運びやすさが異なるのが本作のおもしろいところ。体が小さいとゆっくりとしか運べないうえに、ヘッドの重さでつぶされてしまうため、ときおりヘッドを手放す必要がある。逆に体が大きいとスムーズに運べるが、体が大きいということは敵をたくさん倒している上手な人なので、戦力の低下を招くことになる。つまり、仲間との連携が勝利のカギを握っているルールというわけだ。

小さい体で無理して運んでいると、ヘッドの重みでつぶされる。積極的に運びたいけど、すんなり運ぶには敵を倒す必要があって……うーん、難しい!

マスハイスト

 本作特有のルール。最初は全員が最小サイズから始まり、マップの外にある巨大なアバターを特定の場所から攻撃すると質量が奪える。その状態で供物台に向かって体の質量を捧げていき、より多くの質量を捧げたチームが勝利となる。

 質量を奪うときにマップの外を見ることになるが、倒されると最小サイズに戻ってしまうので、敵に先手を取られないように周囲を警戒を怠らないようにしたい。仲間とともに行動して警備と奪取を役割分担したり、人がいない場所でひっそりと供物台に質量を捧げたりと、プレイスタイルの幅が広いルールだろう。

質量の奪取可能ポイントと供物台の場所は画面に表示されている。供物台は定期的に場所が変わるので、奪取ポイントが近いときは稼ぐチャンス!

 複数のマップとルールで、お祭り騒ぎのバトルが楽しめる本作。自身の体のサイズが変化し、それによって立ち回りも変わってくるのが新感覚なTPSに仕上がっている。通信ラグの問題が解決すれば、対戦自体はおもしろいし、ゲーム実況にも向いていそうなゲームになっていると思われるので、少人数でのハチャメチャな対戦が楽しみたい人は遊んでみてはいかが?