2018年7月22日、PC用オンラインFPS『Alliance of Valiant Arms』(以下、『AVA』)の公式大会“AVARCT2018 前期オフライン決定戦”が開催された。

『AVA』Rapid7がDeToNatorを下して頂点に君臨! “AVARCT2018 前期オフライン大会”リポート_01
『AVA』Rapid7がDeToNatorを下して頂点に君臨! “AVARCT2018 前期オフライン大会”リポート_02
会場は東京アニメ・声優専門学校 北葛西校舎。選手の席と観客席の距離が近く、試合中に選手の声も聞くことができた。

 オフライン決定戦には、AVARCT2018のSeason1とSeason2の成績上位2クランが出場。2シーズンを連覇した“DeToNator”と、得失点差で駒を進めた“Rapid7”の対戦カードが組まれ、前期の王者の座をかけて激突した。

 なお、この2チームはすでに予選で2回対戦しており、結果はDeToNatorの2連勝となっている。DeToNatorが順当に王座を勝ち取るのか、それともRapid7が雪辱を果たすのか、注目の対戦となった。

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オフライン決定戦では、実況をトンピ?氏(左)、解説をCherylNome氏(右)が担当。激闘を大いに盛り上げてくれた。

 オフライン決定戦は、2本先取したほうの勝利となるBO3(Best of 3)形式で進行し、使用マップの決定にはPICK/BAN方式が採用。各クランが交互に使用を禁止するマップを選出した後に、使用マップを選出した。

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優勝の最有力候補、DeToNator。数々のオフライン大会で活躍してきただけあって、終始落ち着いた様子だった。
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対するはRapid7は、試合中に声がよく出ていたのが印象的。リベンジを果たしたい気持ちが前面に表れていた。

 第1マップのDUAL SIGHTはDeToNatorの攻めからスタート。

 開始早々、DeToNatorが怒涛の攻めを見せて第1ラウンドを先取した。続く第2ラウンドはRapid7の個人技が随所で光り、奪取に成功。

 試合時間が短く感じるような超スピーディーなゲーム展開の中で、DeToNatorの攻めをうまくいなしたRapid7が順調にラウンドを獲得していった。2-4と、Rapid7が有利なスコアで攻守交代を迎える。

 後半戦では、Rapid7の申し訳アリアン船選手が4連続キルで大逆転を果たすシーンが会場を大きく沸かせた。このワンプレーで流れをつかんだRapid7がラウンドを連取し、7-3で第1ラウンドを勝利で飾った。

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 第2マップはHAMMER BLOW。Rapid7の攻めから始まったが、第1ラウンドとは打って変わって慎重な立ち上がりとなった。うまく陽動をかけ、数的有利を得たRapid7がラウンドを先取するも、第2ラウンドではDeToNatorが守り切って勝利。

 続くラウンドでもRapid7は果敢に攻めるが、防衛側が有利と言われるマップだけあって、DeToNatorが順調にキルを獲得してラウンドを獲得。2-4とDeToNator有利のスコアで攻守交代となった。

 後半戦は、互いがラウンドを獲得し合う均衡した試合展開に。それでも、DeToNatorの相手の裏をかく攻めが、Rapid7を追い詰めていった。最後も相手の戦線を崩す攻めでDeToNatorがラウンドを獲得。4-7で第2ラウンドをDeToNatorが勝利した。

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 第3マップはCANNON。先に攻め側を選択したDeToNatorがラウンドを連取。ここで試合の流れを引き寄せたのか、4-2で前半戦を終えた。

 後半戦では、両者一歩も引かない銃撃戦がくり広げられ、お互いにラウンドを獲得していく。一時は5-5まで勝負がもつれ込む緊迫した試合展開になったが、先にDeToNatorがラウンドを獲得して、優勝へと王手をかけた。

 もう後がなくなったRapid7だったが、その後のラウンドを取り返し、6-6で最終ラウンドへ。会場の盛り上がりも最高潮に達した最後の大一番で、先手を取ったのはDeToNatorだった。

 しかし、そこからRapid7のなゅらひ選手が驚くべき活躍を見せる。2対1という不利な状況のなか、冷静に2連続で敵を狙撃して逆転に成功。ここで7-6となり、Rapid7の優勝が決定した。

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王者の座を勝ち取ったRapid7。リーダーのAnkChu.D選手は、「仲間に助けられた試合だった。メンバー間の都合が合わず、練習できない期間もあったけど、5人集まったときにしっかりと練習してきたからこその優勝だと思う」とコメント。
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接戦の末、準優勝となったDeToNator。リーダーのするがモンキー選手は「全力を出し切って負けたので……。悔しいけど、優勝おめでとうございます。でも、もしつぎに対戦するときは、勝ちたいと思います」と本大会を振り返った。

 『AVA』日本運営プロデューサーに就任してから初めてのオフライン大会を迎えた大濱学士氏は、「『AVA』は今年の12月1日に10周年を迎えます。いままで支えてくださった皆様に恩返しできるよう、準備をしていきますので、今後にご期待ください」とイベントを締めくくった。

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新実装のEXDモードは、マーカーを特定の場所まで運搬して設置することでポイントを獲得するというもの。詳細は公式サイトで発表されるとのこと。
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2018年7月25日から9月4日まで“AVA夏祭り”が開催。現役プレイヤーはもちろん、復帰者やこれから『AVA』を始める初心者など、さまざまな層を対象にしたキャンペーンが実施されるという。

 イベント終了後に大濱プロデューサーへのインタビューを行った。そちらの模様をお届けして、本記事を締めさせていただこう。

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『AVA』日本運営プロデューサーの大濱学士氏(文中は大濱)。

――本大会を振り返ってみていかがですか?

大濱 オフラインならではの臨場感や選手の緊張感を感じられて、改めてオフライン大会の素晴らしさを知りました。

――今日の対戦で印象に残ったシーンは?

大濱 DUAL SIGHTの第6ラウンドと第9ラウンドで、煙幕で視界が遮られているなか、正確に撃ちぬいて倒すシーンなど、とにかくスーパープレイが多かったですね。実力的には均衡していたのかなと。最後の最後は、運もあったのかなと感じました。

――第3マップは、最後の最後までもつれましたね。

大濱 もつれましたよね。先にDeToNatorが王手をかけたところから、Rapid7がよく2ラウンドを取り返したなと。Rapid7は思い切りよく動いていて、追い込まれたなかでもあれだけ声を出して動けたというのが、最後の勝利に結びついたのかもしれません。

――Rapid7の選手はすべての試合を通して声が出ていましたね。

大濱 仲間のいいプレイを褒め合ったり、ラウンドを落としてしまっても声を掛け合ったりして、そういうところが今回の優勝につながったのかなと思っています。

――逆にDeToNatorの敗因はなんだったと思いますか?

大濱 これは時の運としか言えませんね。実力的には本当に均衡していたので……。最後はRapid7が思いきりのよさで上回ったのかもしれません。

――Season3、Season4と後期が始まりますが、どんなクランが台頭してくると思いますか?

大濱 難しいですね。いまは群雄割拠とも言える状況で、ここがとくに強いというのがなく、どのクランにもチャンスがあると思います。
 DeToNatorは前期のSeason1、Season2で1位となっているので、頭ひとつ抜けているのかなと思ってはいたのですが、今日のオフライン決定戦ではRapid7がリベンジを果たしたというところで、ドラマがあったなと思いました。

――後期もオフライン大会を開催する予定ですか?

大濱 今後、全国各地で実施していくネットカフェキャラバンとは別に開催する予定です。そのほかにも、初心者向けの講習や、アップデートの先行体験会など、開発チームとユーザーの皆様とでコミュニケーションを図れるようなイベントも考えております。

――初心者向けの施策は今後も力を入れていくのでしょうか?

大濱 はい、力を入れていきたいと思っています。また、DeToNatorやRapid7といったトップクランのプレイヤーにスポットライトを当てる施策も検討していきたいと思っています。
 ほかにも、ふだん『AVA』をプレイしてくださっている方々と、何かいっしょにやれたらいいなと。たとえば、先行して新しい武器を体験してもらうといったようなことを考えています。

――今年の12月1日で10年目となる『AVA』ですが、今後の展開や意気込みをお願いします。

大濱 アップデートの情報に関しては、現段階でお話できないことが多いです。ただ、これから10周年を迎えるにあたって、それを支えてくださったプレイヤーの皆様に、何か恩返しというか、還元できるような内容を考えていきたいと思っています。