原作者の水野良氏が次期新刊テーマをポロリ!? 『ロードス島戦記オンライン』公式オフ会リポート

2018年6月23日に開催された、『ロードス島戦記オンライン』初の公式オフ会をリポート。原作者の水野良氏が明かした、本作の魅力と次期新刊の読みどころとは!?

 PC用オンラインRPG『ロードス島戦記オンライン』の初の公式オフ会が、東京・秋葉原の欧風ギルドレストラン“ザ・グランヴァニア”にて開催。

 会場に招待された約30名のプレイヤーは、豪華なコース料理を満喫するとともに、同タイトルを展開するゲームオンの運営チームと“少人数オフ会”ならではのアットホームな交流を楽しんだ。

“ザ・グランヴァニア”の店内は、まるで欧州の酒場みたいな雰囲気。美人のメイドさんが料理を運んでくれます。

イベントの司会は、GMマンティス氏(左)と日本運営プロデューサーの岡崎賢治氏(右)が担当。

歓談のひとときを利用して、運営スタッフとプレイヤーがこの日のために作られた専用の名刺を交換していた。

人気小説の誕生秘話を水野氏が明かした!

 『ロードス島戦記オンライン』は同名の人気小説をモチーフとする世界で冒険が楽しめる作品だ。当日のイベントでは、小説『ロードス島戦記』の作者であり、本作の監修者でもある水野良氏がゲストとして登場。プレイヤーから寄せられた質問に答える形でさまざまなエピソードを披露していった。

 本記事では、水野氏によるトークコーナーで発表された内容をかいつまんでご紹介。なお、読みやすさを確保するため、コメントに少なからず編集を加えている。記載されている内容は、同氏の発言をそのまま記載しているわけではないので、あらじめご了承願いたい。

拍手に迎えられて登場した水野氏は、「今日はよろしくおねがいします」と笑顔で挨拶。

このコーナーのMCは、社内で“ゲームオンいちの『ロードス島戦記』ファン”と評される加藤仁氏(右)が務めた。

【テーマ1:『ロードス島戦記』執筆時に関する質問】

【Q.】T(テーブルトーク)RPGのプレイ内容を、どのように小説へと昇華させたのでしょうか?

【A.】(このオフ会参加者の)多くの方はご存じかと思いますが、『ロードス島戦記』は1986年に雑誌“コンプティーク”にTRPGのリプレイという形で連載が始まった作品です。小説は、1988年4月に(出版されたの)ですが、そもそもコンピューターゲーム(のリプレイという体裁)で作るというコンセプトだったため、「原作が必要だよね」みたいな話から始まりました。権利の関係上、TRPGをそのまま原作に用いるわけにはいかないので、「それなら小説を書かねば」という流れになった感じです。

『ロードス島戦記』が連載されていた当時の人気パソコン誌“コンプティーク”。これらはすべて、加藤氏の私物だ。

 ぶっちゃけると、小説化は大変苦労しました(笑)。(当時)SF同人誌には所属していた(ため小説の執筆経験自体はあった)のですが……そのSF同人誌では、確か1本もしくは2本くらい書いていたと記憶しています。ともあれ、長編を書き上げたことは一度もなかなったので、とにかく大変でした。

 最初に書き上げた原稿が担当編集者から全ボツを食らってしまい、再度書き直したところで、そのデータが途中で飛んでしまったこともありました。そのときは、首をくくろうかと真剣に考えました(笑)。

 当時は書院というワードプロセッサーを使っていたんですが、原稿を保存したディスクにまっさらなディスクをコピーした結果、ブランクのディスクが2枚でき上がるという(笑)。(当時は)よくあったパターンです。そこからさらに書き直した結果、よくなった部分もあるかもしれませんが……とにかく、当時の僕には時間が必要でした。

【Q.】30年前に、出渕氏(出渕裕氏。漫画家、イラストレーター)が手掛けた主要キャラクターのデザインを見たときの第一印象を教えてください。

【A.】(当時の出渕氏は)巨大ロボットもののテレビアニメに登場する、いわゆる“最後のやられメカ”をひたすら描いておられるところがあったので、「キャラを書けるんだ」というのが第一印象です。「ファンタジーしているな」という感じで文句なしに素晴らしかったので、本当にすごいなと思いました。キャラクターの(デザインも手掛けられる)イメージがなかったため、びっくりしたことをいまでも覚えています。

【テーマ2:作品に関する質問】

【Q.】作中に登場するキャラクターや地域の名称は、どうやって考案されたのでしょうか?

【A.】いろんなところからインスピレーションを得たうえで、音を重視して決めています。「これはいい音の響きだな」と感じたらそれを使う、みたいな感じです。ナシェルはまさにその典型で、西洋でもあまり見かけない名前ではないのかなと。

【Q.】『ロードス島戦記』でお気に入りのキャラクターは誰ですか?

A.大ニースと小ニースに加えて、レイリアも好きかなと。もともと、スレインやウォートといった魔法使い系が好みです。
(新装版『ロードス島戦記』のスレインは、主人公のパーンと同じくらい存在感があることについて)意外に『ロードス島戦記』は、スレインの物語になっていますよね。ナニールの魂を浄化するところまでをセットで考えると、見ようによっては、レイリア様から頼まれたスレインががんばった物語……と読むこともできると思います。

【Q.】パラレルワールドみたいなお話を作る予定はありますか?

【A.】(『ソード・ワールド短編集』の)『羽根頭冒険譚』(の続き)は、以前から書かなければと思っているんですが……たぶん最終話は苦労するんだろうなと(苦笑)。いずれにせよ忘れているわけではなく、いつかは書きたいテーマです。

【テーマ3:新作について】

【Q.】新刊に登場する、新たなキャラクターを教えてください。

【A.】『ロードス島戦記三昧』という本の中に『誓約の宝冠・序章』(という短編小説)があるので、そのあたりを基にしようかなと思っています。

【Q.】新刊では、どのような物語が展開されるのでしょうか?

【A.】フレイム王が野心を抱いて、ロードス(島)を蹂躙するお話になります。

来場者全員が難問奇問に挑戦!

 水野氏によるトークコーナーのほかにも、“〇×クイズ”や大抽選会など、この日のイベントではさまざまなプログラムが催されている。それらの模様もダイジェストでご紹介しよう。

【初オフ会記念〇×クイズ】
 岡崎氏とGMマンティス氏が出題するクイズに正解した参加者に、インゲームアイテムなどをプレゼント。提示された問題が意外なほど難しかったようで、来場者は終始悪戦苦闘していた。

“問題として示された記述が正しければ挙手”というルールでクイズが進行。

【抽選会】
 手持ちのカードに記された番号を読み上げられた参加者に豪華賞品が当たる、大抽選会も大盛り上がり。

 この日に用意された品物は、水野氏の次期新刊との“引換券”や、『ロードス島戦記オンライン』でキャラクターボイスを担当する全11名の声優のサイン入り色紙など、レアものばかり。当選者が発表されるたびに、レストラン全体を歓声が包んでいた。

当選番号の書かれた紙を水野氏が取り出す様子を、来場者は固唾を飲んで見守った。

目玉賞品のひとつであるオリジナルTシャツには、水野氏みずからがサインを記入。

サイン入りのTシャツを、当選者がその場で着用。うらやましい!

【欧風料理】
 せっかくなので、今回のイベントでプレイヤーにふるまわれたコース料理にもご注目。現地で撮影してきた写真を、筆者が味見した感想とともにご覧いただこう。

おいしそうな料理がテーブルに並べられると、来場者の表情は自然と笑顔に。

グリーンサラダ。酸味の利いた和風ドレッシングが印象的だった。

錬金ポテト。ケチャップ、明太マヨネーズ、辛味パウダー、チリソースの4種類からソースが選べた。

ステーキとガーリックチキン。ミディアムレアに仕上げられたステーキはやわらかいうえに、肉の味そのものも濃い。冷めてもほとんど硬くならないので、時間が経過した後も厚切りのローストビーフに近い感覚で楽しめた。

から揚げ・白身魚フライ。ニンニク風味のから揚げは、誰にでも好まれそう。やや甘めのタルタルソースが、白身魚のフライによくマッチしていた。

アサリのワイン蒸し。ふっくらと蒸し上げられたアサリはやや濃い目に味付けされており、後を引くおいしさ。

カプレーゼ。口に運ぶと、トマト、チーズ、バジルの風味が混然一体となって鼻へと抜けていく。

魔法陣ピザ。配膳時に、メイドさんがケチャップとマヨネーズの混合ソースで魔法陣を描いてくれる。

 この日に行われたイベントの模様は以上の通り。筆者はこれまで、比較的規模の大きなオフラインイベントのリポートを多く担当してきたが、今回の取材を通じて、小規模な催しのよさも改めて感じた。来場者の数を適度に絞ることで、運営チームやほかのプレイヤーとより密度の高い交流が楽しめる。

 アットホームな雰囲気で行われるこのような形式の催しが、今後東京だけでなく各地で開催されることを願ってやまない。



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