11年目にしてニューフェイスも登場

 2018年6月16〜17日の2日間、横浜アリーナにて開催された『テイルズ オブ』シリーズのファンイベント“テイルズ オブ フェスティバル 2018(以下、“テイフェス 2018”)”。2日目となる17日の公演では、豪華キャストによるトークやスキット(朗読劇)、ライブ演奏に加え、シリーズ新作が“開発中”というサプライズ発表も行われた。本記事では、その模様をダイジェストでお届けする。

ポンコツの奇跡からファン感涙のメドレーまで“テイルズ オブ フェスティバル 2018”2日目公演レポート_01
ポンコツの奇跡からファン感涙のメドレーまで“テイルズ オブ フェスティバル 2018”2日目公演レポート_02
会場は、毎年恒例の横浜アリーナ。開演前の名物である“影ナレ”を楽しむためもあってか、開場後かなり早い段階で観客席も埋まっていた。なお、今回も全国33の劇場でライブビューイングが開催されている。
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海をテーマにしたさわやかな新イラストや、毎年恒例の出演キャラクターのパネルも。
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ズラリと並ぶ、各社から発売中、もしくは発売予定の新作グッズの数々。
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こちらはファンの皆さんからのお花。毎年さまざまな工夫を凝らした、すばらしいデザインのものが多数飾られており、テイフェスの名物と化している。

 今回の公演の出演者は以下の通り(敬称略)。

小野坂昌也(『テイルズ オブ シンフォニア』ゼロス・ワイルダー役)※司会
浅倉杏美(『テイルズ オブ ベルセリア』ライフィセット役)※司会
小西克幸(『テイルズ オブ シンフォニア』ロイド・アーヴィング役)
鈴木千尋(『テイルズ オブ ジ アビス』ルーク・フォン・ファブレ役)
折笠 愛(『テイルズ オブ シンフォニア』ジーニアス・セイジ役)
松本保典(『テイルズ オブ ジ アビス』ガイ・セシル役)
鳥海浩輔(『テイルズ オブ ヴェスペリア』ユーリ・ローウェル役)
森永理科(『テイルズ オブ ヴェスペリア』リタ・モルディオ役)
近藤 隆(『テイルズ オブ エクシリア2』ルドガー・ウィル・クルスニク役)
木村良平(『テイルズ オブ ゼスティリア』スレイ役)
佐藤利奈(『テイルズ オブ ベルセリア』ベルベット・クラウ役)
竹本英史(『テイルズ オブ ヴェスペリア』レイヴン役)
津田健次郎(『テイルズ オブ ゼスティリア』ザビーダ役)
???(シークレットゲスト)

misono(『テイルズ オブ ザ テンペスト』、『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』オープニングテーマなど)

 メイン司会である11年連続出場中の皆勤戦士・小野坂さんのアシスタント役には、2回目の登場となる浅倉さんが抜擢された。昨年のテイフェスでコーナーアシスタントを務めたときに「点数を稼いでおくといいことがあるよ」と言われ、徳を積んできたというその成果が、早くも現れた形に!?

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打ち合わせなしで衣装の色が揃ったという、司会の小野坂さんと浅倉さん。浅倉さんは昨年の佐藤さんに続き『ベルセリア』チームからの抜擢となった。

 一方、イベント11年目にして初参戦となったのは折笠さん。気合が入りすぎて楽屋に一番乗りしたはいいものの、時間が余ってしまいコーヒーを3杯も飲むことになってしまったのだとか。

 そして松本さんは6年振りの参戦。自身の衣装について「海の家のおじさん」と自虐ネタで笑いを誘っていたが、鈴木さんとのコンビでステージに旋風を巻き起こしていくことに……。

 また、折笠さんや松本さんはテイフェスに長らく参加できなかった理由について「小野坂さんに嫌われていたからかも……」とブラックジョークをくり出し、さすがの小野坂さんもびっくり。若手には絶対にできない、禁断の小野坂さんイジりというベテラン組ならではの“技”で観客を楽しませてくれていた。

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ポンコツ、ナマステ、押忍!!

 いつもなら、最初は恒例の朗読劇“スキット”から始まるのだが、今回は趣向を変えてバラエティーコーナーからスタート。11人のキャストが3つのチームに分かれてさまざまなミニゲームで競う、題して“『テイルズ オブ』チームバトル”だ。

 チームは出演作の発売日順で
Aチーム:小西さん、折笠さん、鈴木さん、松本さん
Bチーム:鳥海さん、森永さん、竹本さん、近藤さん
Cチーム:木村さん、津田さん、佐藤さん
という編成に。

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 ひとり少ないことにクレームを入れるCチームだったが、そこで木村さんが「(多いチームに)いくら“ポンコツ”がいるからって……」とうっかり大失言。会場中が大爆笑し、土下座して平謝りする中、シークレットゲストの逢坂良太さん(『テイルズ オブ ゼスティリア』ミクリオ役)が登場し、Cチームに加入することに。

 おかげで失言もうやむやになってくれて木村さんに感謝されるも、逢坂さんは「せっかくのシークレットゲストなのにボンヤリしちゃった」とションボリ。

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 さらに、そのポンコツ……もとい天然なキャラクターで共演者の中では知られているという、森永さんがMVP級の大活躍をするのだった。

 最初のゲームは“『テイルズ オブ』ジェスチャーバトル”。ひとりがお題についてジェスチャーを行い、残りの3人でそれが何なのかを当てるというものだ。全チーム2問ずつ正解するも、「ポンコツ(森永さん)にやらせるからポイントを増やしてほしい」と小野坂さんに交渉していたBチームがポイント2倍となり一歩抜け出す形に。

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 続いてのゲームは“『テイルズ オブ』メッセージバトル”。これは、『テイルズ オブ』にちなんだ文章を読み上げ、それを読唇術で伝えていくという一風変わった伝言ゲームとなっている。

 ちなみに、各チームのお題は
A「ガイ様華麗に参上」
B「エンシェントカタストロフィ!! これがあたしの研究成果よ!」(リタの秘奥義)
C「容赦しない! 一撃じゃ生温い! 絶破……滅衝撃!」(ベルベットの秘奥義(※))
※『テイルズ オブ デスティニー2』のカイルも同じ読みの秘奥義“絶破滅焼撃”を使う
となっている。Aチームと比べてB、C両チームのお題は長く難度も高い気も……。

 と言っても、さすが“声のプロ”だけあって口の動きが正確でわかりやすいらしく、かなりの精度で伝わっていた。しかし、だがしかし。人には苦手なものがあるのである。Bチームでは森永さん、Cチームでは津田さん、それぞれの活躍により、元のお題とまったく異なる言葉が伝達されていくことになるのであった。

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佐藤さんの伝言をうまく読み取れなかった津田さんが無理矢理ひねり出した「ナマステ、押忍!」という言葉に場内大爆笑。木村さん、逢坂さんもすっかり気に入ってスキットや影ナレのアドリブにも使っていた。

 最後のゲームは“ばら撒きバトル”。センターステージに置かれた、クイズが書かれた封筒をいち早く持ってきて、それに最初に正解したチームが勝ちというもの。

 一番乗りで封筒を持ってきたのはBチーム代表の森永さんだったが、なんと中身は“ハズレ”。さらにAチーム代表の小西さんも不正解で、最後に持ってきたCチーム代表の逢坂さんが正解して50ポイントを獲得。特別に、森永さんもクイズに正解すればオッケーということになったものの、なんと次の封筒の中身も“ハズレ”で会場全員腰砕け。優勝はCチームとなったが、まさに笑いの神に愛されているとしか言いようがない天才・森永さんの活躍ぶりであった。

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優勝はCチーム。見事にキャラクターオリジナルアクセサリー(今後商品化予定)をゲットしていた。

原作ネタもふんだんに盛り込まれたスキット

 続いて、テイフェスでは恒例の朗読劇“スペシャルスキット”。歴代シリーズのキャラクターたちが、作品の垣根を越えて集いオリジナルストーリーをくり広げていくこのコーナーの今回のお題は“二人の少年探偵 〜バーニッシュランドの危機〜”。

 話の流れは、テーマパーク“バーニッシュランド”を舞台に、ジーニアスとライフィセット、ふたりの少年が探偵として仲間の力を借りながらそこで起きた事件を解決していくというものになっている。

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 なお、バーニッシュとは『テイルズ オブ エクシリア2』で登場する、プレミアのついた大人気のぬいぐるみ。そしてバーニッシュランドは『テイルズ オブ シンフォニア』のメインキャラクターのひとりリーガルが会長を務めるレザレノ・カンパニーが運営しているとのこと。

 物語は、バーニッシュランドへ遊びに来たライフィセット&ベルベットと、現地でアルバイトをしていたジーニアス&ロイドがばったり出会ったところから始まる。そこにリタとルーク(短髪バージョン)、ユーリとレイヴンが合流し、ワイワイやっていると「みんな、たいへんだー!」と叫びながらルドガーが駆け寄ってくる。

 なんと、その日のメインイベントで使用するバーニッシュの着ぐるみや、ゼロスたちの衣装も入った船の積み荷が何者かに盗まれてしまったというのだ。とうぜん、皆で犯人を捜すことになるのだが、あくまでテーマパークなので物々しい雰囲気を出すのはNG。というわけで、テーマパークのアトラクションにちなんだ“少年探偵”にジーニアスとライフィセットが扮して、ふたりで競い合って捜索に向かうのだった。

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 そんな中、偶然盗まれた衣装を拾って届けようとしていたガイが疑われてしまう。リタからファイアーボールを食らい、さらに取り押さえるべく抱きつかれ……。しかし、舞台上で森永さんに抱きつかれた松本さんからは「役を忘れそうです!」と、つい本音が飛び出し、場内が大爆笑に包まれた。

 さらに、ゼロスが「犯人はこの中にいる!」と、どこかで聞いたようなことを言い出してルドガーを疑うも、アリバイもバッチリで完全な濡れ衣。

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「俺は悪くねぇ!」(ルドガー)、「そう、お前は悪くねぇ! そして、俺も悪くねぇ!」(ルーク)と、「俺は悪くねぇ!」コラボに会場も沸きに沸いた。

 そうしているうちに、床に落ちていた真犯人らしき人物からの挑戦状が見付かり……。

 一方、そのころ。“上半身裸の不審者”として怪しまれていた男、ザビーダと遭遇していたライフィセット一行。そのワイルド風イケメンな出で立ちに嫉妬したレイヴンとザビーダが一戦交えたりもするが、“極上の美女のニオイ”をかぎつけたふたりはライフィセットたちを置いて美女を探しに行ってしまう。

 その先に待っていたのは、謎の美女・プレザ(『テイルズ オブ エクシリア』シリーズに登場、声:佐藤利奈)だった。ゼロスも加えた3人は、色気たっぷりのプレザにすっかりメロンメロン。最終的には秘奥義でやられてしまうが、どうやら彼女は真犯人ではない様子。

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 3人がバカなことをやっているあいだに、ライフィセットは推理を働かせ、犯人の逃走経路になると思われる船を押さえに港へと向かっていた。1日目のスキットで登場した、ヒルダ(※)のおみくじを拾ったりして、徐々に核心に近付いていく一行。

※ヒルダ……『テイルズ オブ リバース』のメインキャラクターのひとり。タロット占いが得意。

 そしてついに現れた真犯人。それは“分史世界(別の世界線、パラレルワールド)のルドガー”であるヴィクトル(声:近藤 隆)だった。究極の親バカのため、命を賭してバーニッシュの着ぐるみを奪い去ろうとするヴィクトルだったが、ジーニアスやライフィセットたち13人が力を合わせ、何とか退けることに成功するのだった。

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ジーニアスとライフィセット、そしてなぜかリタも加わってのインディグネイション!

 何とかバーニッシュの着ぐるみも取り返し、これでようやくメインイベントが迎えられる……と、レイヴン、ガイとともに着ぐるみショーの準備を進めるルドガー。しかし。最後の最後に大どんでん返しが。何と、バーニッシュの着ぐるみは“バー.ニッシュ(ver.ニッシュ=人間国宝の“ニッシュ”氏が作ったバージョンの意)”だったのだ! まさか、オチまで原作(『テイルズ オブ エクシリア2』)と同じとは……。

 シリーズをよく知るファンを「やられた!」と悔しがらせつつ、スペシャルスキットは幕を閉じた。

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最後に原作のエリーゼへのものと同じく、観客に向けて“ルドガーの選択肢”が画面に表示された。