『ポケモンクエスト』プレイインプレッション~何回やっても倒せないパルシェン。救世主の名は“カモネギ”~

2018年5月30日にNintendo Switch版が配信、6月末にiOS/Androidで配信予定の『ポケモン』ゲーム新作『ポケモンクエスト』。四角くデフォルメされたビジュアルに目が行く本作だが、いったいどんなゲームなのか。担当ライターによるプレイインプレッションをお届け。

 2018年5月30日にNintendo Switchで配信、6月末にiOS/Androidで配信予定の『ポケモンクエスト』は、ゲームフリークが制作する『ポケモン』の新作ゲーム。ゲームフリークが生み出す、初の『ポケモン』派生タイトルだ。

 本作は言わば、“『ポケットモンスター』シリーズのみ手掛ける”という、ゲームフリークの伝統をもってしても抑えきれなかったクリエイターたちの創作意欲が、ドバドバとあふれた革新的なタイトル。タイトルの響きからも、冒険のにおいがプンプンしている。ただ、じつはこのゲーム、ビジュアルがかわいいからといってなめてかかっては、涙を飲むことになるのだ……。

 そんな本作を、『ポケモン』ゲームでは“ファミ通最強”のライター(※)・竹内白州こと筆者がプレイ。そのインプレッションをお届けしていこうと思うのだが……まずはこのビジュアルを見てほしい。

AbemaTV『P-Sports ~目指せ、ポケモンバトルマスター!~』に参戦したファミ通ポケモン担当ライターが自身の用意したポケモンについて語る

2018年2月17日(土)、AbemaTVウルトラゲームスチャンネルにて放送されたポケモンバトル番組『P-Sports ~目指せ、ポケモンバトルマスター!~』第3回に、「ファミ通」ポケモン担当ライターの竹内白州が出演。番組が用意した4人の猛者“P-Sports四天王”とのポケモンバトルに挑戦した。本稿では、番組出演のために用意したポケモンたちについて詳しく解説する。

ポケモンが四角……!?

探検で手に入れたアイテムでポケモンを強化、そして次の探検へ

 まずは、基本的なゲームの遊びかた。流れはシンプルで、フィールドにポケモンたちを送り出して探検(出現する野生のポケモンとバトル)を行い、そこで獲得したアイテムを使ってポケモンたちを強化、もしくは新しいポケモンを仲間にしていく。そして、さらに難度の高いステージへ探検に行く。基本はこのサイクルだ。

ステージには複数のウェーブが存在。野生のポケモンたちを倒して先へ進もう。

ポケモンの移動、そして通常の攻撃は自動で行われる。プレイヤーは技の指示か、回避の命令を出すのみ。

ピカチュウの技“10まんボルト”は体のまわりに電撃を発生させる。触れた相手にダメージを与え、まひさせることもある。

 ステージをクリアーすると、Pストーンと呼ばれる、ポケモンを強化するアイテムのほか、きのみやキノコなどといった料理の材料が得られる。この材料を使って料理を作ることで、新たにポケモンを仲間にできるのだ。ちなみに、探検には技の使用も自動で行ってくれるようになる“オートモード”がついているので、材料集めの周回も楽ちん。

Pストーンには攻撃力を強化する“パワフルストーン”とHPを高める“タフネスストーン”のほか、さまざまなストーンがある。

集めた材料を組み合わせて料理を作る。組み合わせによって完成する料理が異なり、集まってくるポケモンの種類も料理に対応して変化する。

とりあえず“ちいさなキノコ”を大量に投入してみる。……これは材料と結果の関係を確かめる効率的な実験であって、筆者の料理スキルが反映されているわけではない。……決してないぞ。

 料理は探検に出ているあいだに完成する。投入した材料によって、完成までに必要な探検の回数が異なるようだ。

ちいさなキノコだけでどんな料理ができるのか。そんな期待と不安を抱えながら、いざ探検に。……失敗とかしないよね?

 無事に探検を終えて、いよいよ初の料理が完成! いったいどんなポケモンが仲間になるのかな?

見事に真っ赤な“レッドカクコロシチュー”が完成! どうやら材料の色は重要な要素となるらしい。赤色っぽいポケモン……ほのおタイプのポケモン?

このシルエット……もうアイツしかいないのでは。いや、まだ“上から見た○○○”の可能性も……。

やっぱりビリリダマだったー! この演出、アニメ版のシルエットクイズっぽくて楽しい。プリンのようなひっかけはたぶんないと思うが。(※)

※アニメ『ポケットモンスター』でCMの前後(アイキャッチ)で行われるクイズにて、“●”←のような丸いシルエットが出題され、答えが“上から見たプリン”というひっかけ問題があった。現在放送中のアニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』でも同様のシルエットが出題されたが、今度は“下から見たプリン”だった。


仲間になるポケモンのレベルは料理に使う材料の量で決まる。探検を進めていくと、より大量の材料を投入できる鍋が使えるようになるようだ。

かわいい“だけ”じゃない。遊び応えも十分!

 基本的な流れを抑えたところで、本格的に探検へ出発! 探検では最大3匹までのポケモンたちでチームを組める。このとき考えることは以下のふたつ。ポケモンのタイプ。そしてチームのフォーメーションだ。

 順番に説明していこう。まずはタイプ。『ポケットモンスター』シリーズのバトルでは、相手に対して有利な相性を突くため、さまざまなタイプのポケモンたちでチームを組むのが基本的な考えかただ。しかし本作では、同じタイプのポケモンたちで固めたチームを組んだほうが効率がよい。

 というのも、ステージごとに“ボーナスタイプ”なるものが設定されており、そのタイプを持つポケモンはステータスが強化されるのだ。なので、ボーナスタイプがでんきなら、ピカチュウやサンダース、エレブーなど、でんきタイプのポケモンで固めたチームを組むといい。「スカーフガブリアスの“じしん”で3タテじゃん……」(※)といった心配は、本作では必要ない。(※『ポケモンクエスト』にガブリアスは登場しません。)

(※編注:この文章を訳すると、「“ポケモンに持たせると、すばやさが1.5倍になるが、最初に選択した技しか出せなくなる”という効果の、“こだわりスカーフ”を持ったガブリアスが、上がったすばやさによって、先制でくり出す“じしん”により、3匹とも戦闘不能になるじゃん……」となる。)


ほのおタイプのロコンに対し、ボーナスがかかっている。この効果はかなり大きいので、なるべくボーナスタイプのポケモンを入れるようにしよう。

 続いてフォーメーション。本作のポケモンたちは、攻撃方法によって“近距離型”と“遠距離型”に分けられている。HPが高めな近距離型のポケモンで攻撃力が高い遠距離型のポケモンを守る、というのが基本になるだろう。

相手のポケモンがどんな技を使ってくるかによってフォーメーションを変更する、といった考えも、ときには必要になる。

 突然だが、筆者はポケモンバトルをかなりやり込んでいる。“ファミ通最強”の名を背負ってポケモンバトルの番組にも出演した。本作では形式が異なるとはいえポケモンバトルはポケモンバトル。コンピューター相手にそうそう負けるはずがない。……そう思っていた。

 結論を言おう。序盤も序盤、ステージ“2-2”で初の全滅をした。相手はナッシー。衝撃だった。この超絶かわいらしいビジュアル、シンプルな操作、そしてオートモード。この要素から、「かんたんにクリアーできるゲームだろう」と高を括っていたのだ……。

 認識を改める。このゲームは戦略性の高い、骨太なゲームだ。もうかわいい見た目にはダマされない……。勝つために必要なことは、チームの見直し。ひとまず、ポケモンの強化が必要だろう。強化は本作を進める上で、非常に重要な要素である。
 
 強化に使用するPストーンは、それぞれのポケモンが持つソケットにセットすることで効果を発揮する。ソケットはパワフルストーンとタフネスストーンそれぞれに対応した専用のものと、どちらでもセットできるマルチソケットが存在する。

ソケットは3×3の計9個。ビンゴのようにラインが揃うと追加でボーナス効果が発動。ソケットはレベルアップによって徐々に開放されていく。

Pストーンはただステータスを上昇させるだけではなく、追加効果を持つものも。ただ攻撃力を上げるだけのものより、急所率を上昇させるほうがダメージの期待値が高いこともある。Pストーンのセットはよく考えよう。

 そして技の編成にも注目。最初は『ポケットモンスター 赤・緑』を遊んでいた子どものころのように攻撃技ばかり使っていたが、変化技も取り入れてみることにする。

“ほえる”を覚えたロコンをチームに追加。本作では、『ポケットモンスター』シリーズと異なる効果の技もあるのだ。“ほえる”は、『ポケットモンスター』シリーズでは、相手のポケモンを強制的に交代、または野生のポケモンとの戦闘を終了する技だが、本作では近くのポケモンを遠くへ弾き飛ばす効果になっている。

 さらに、相手の移動速度を下げる追加効果がある“どろかけ”を覚えたニドラン♀を追加。最初に仲間にしたピカチュウと、この3匹でいざ再戦だ。各ステージの最終ウェーブには、そのステージに登場するポケモンの進化形のポケモンが登場する傾向がある(たとえば、ポッポがよく出現するステージだと、最後にピジョットが待ち構えている)。自分のポケモンはみんな進化前で、ステータス的にはかなわない。

まわりには取り巻きのポケモンたちも出現するので、数の有利も取られている。

 そこで、ロコンの“ほえる”だ。“ほえる”によって遠くへ飛ばした相手に、ニドラン♀の“どろかけ”を当てて移動速度を減少。ロコンとニドラン♀は遠距離型なので、遠くからペチペチと攻撃を当てる。相手が近くに戻ってきたらまた“ほえる”と“どろかけ”。さらに、回避に用いる“ちらばる”コマンドを使用することでさらに相手から距離をとる。

“ちらばる”を使用すると、ポケモンたちがそれぞれ相手のポケモンから遠くへ離れる。

ナッシーの足もとが白く光っているのは、範囲攻撃がくる予兆だ。“ほえる”を使えば、ナッシーを範囲攻撃ごと吹き飛ばすような回避のしかたもできる。

 ピカチュウの攻撃でまひ状態になるのも相性がよく、“距離をとって相手に攻撃させない作戦”で順調にステージをクリアーしていった……のもつかの間、新たな壁が立ちはだかる。

道中にあらわれたシェルダーを見て、嫌な予感はしていた……。パルシェンに何とも言い難いツワモノ感を感じるのは筆者だけではないはず。

 3回連続で全滅してようやく悟った。このゲーム、勢いだけでクリアーしていくように作られていないのだと。一度クリアーしたステージをくり返し遊び、レベルを上げつつ材料を集めて、新たにポケモンを仲間にする。そしてさらにステージを周回してPストーンを集め、ポケモンたちを強化していく。こうした地道な努力と、技の組み合わせなどのひらめき。ときにこの両方が必要になる、遊び応えのあるゲームなのだ。

 そこで、打倒パルシェンのために、まずは新たなポケモンを仲間に加えることに。レアな材料も惜しみなく使い、この状況を打開してくれる救世主の来訪を願う。そして現れたそのポケモンの名は……。

 カモネギだ。……よし、皆まで言わなくていい。こおりタイプを持つパルシェンにひこうタイプを持つカモネギは、まさに“カモがネギを背負ってやってきた”状態。ただ、タイプ相性が悪いからといって、負けるとは限らない。なんといってもこのカモネギ、ステータスが高いのだ。きっと活躍してくれるはず。というわけでカモネギにPストーンをセットしてさっそくリベンジ!

カモネギが覚えていた技“つじぎり”は前方に瞬間移動した後、前に切り込み、さらにもといた位置に戻るように後方へ斬撃を放つ。超カッコいい。

意外とあっさり勝てた。カモネギさんマジ救世主。

ポケモンどうしで遊んでいるのがめちゃくちゃかわいい!

 かわいい見た目にはもうダマされないと言ったな、あれは嘘だ。

ポケモンが! ポケモンに!! 乗っている! かわいい!!!!

 とくにダマされているわけではないのだが、ベースキャンプで遊んでいるポケモンたちを見ているのが想像以上に楽しい。ポケモンたちがトーテムポールのように重なっていたり、何匹かで話し合っているようなシーンも見られる。こういう姿を見ていると、「もっと仲間がいると楽しいよね!」と、仲間をどんどん増やしたくなってくるのだ。

 また、ベースキャンプには“もようがえ”という機能があり、ポケモンたちを模した噴水やプランターなどのアイテムを配置して楽しむこともできる。これらのアイテムはただ見た目を楽しむためだけのものではなく、アイテムのドロップ量が増加したり、獲得経験値量が上昇したりと便利な効果もついている。

“カメックス噴水”や“フシギバナプランター”など、ポケモンの魅力がデフォルメされたアイテムになっているのが見ていて楽しい。これらはゲーム内のフレンドリィショップで買えるアイテムではあるが、購入するために必要な“FSギフト券”はクエストなどで比較的頻繁に手に入る印象だ。

野生のポケモンを倒した数や、仲間にしたポケモンの数などで“FSギフト券”がもらえる。

見た目かわいく、中身はズッシリ

 かなり思い切ってデフォルメされたかわいらしいポケモンたち、そのかわいらしさを楽しむ要素も取り入れつつ、メインのゲーム性としてはかなり骨太な作品で、コアなゲーマーでも十分なやりごたえを感じられるだろう。

 もしかすると、本記事を読んで「自分には難しいかも……」と不安になっている方もいるかもしれない。だとすれば誤解を与えてしまって申し訳ない。筆者のプレイには、早くつぎのステージに進みたいという思いが強く表れていた。クリアー済みのステージを周回して強化することを覚えてからも、必要最低限に済ませている。

 筆者のように、ゴリゴリと先へ進めていくようなプレイスタイルももちろん想定して作られているだろうが、じっくり腰を据えてポケモンたちを強化し、余裕をもってつぎのステージに挑むことで、誰でもクリアーできる難度になっている。

 また、登場するのはカントー地方に登場するポケモンたちであるが、タイプはフェアリータイプまで存在し、それらに対応した技もある。そうしたたくさんの技の中には、おもしろい使いかたができる組み合わせがきっとあるだろう。

 『ポケットモンスター』シリーズのポケモンバトルでも、常識にとらわれない発想で驚きの戦術を編み出すプレイヤーが数多くいる。本作でもそういった楽しみかたができることだろう。

ステージにはそれぞれ推奨ステータスが設定されているが、その上がり幅が後半になるほど広くなり、前のステージをクリアーしてすぐにつぎへ進むと、数値が足りていないことが多い。

相手に向かってまっすぐ進む“れいとうビーム”。

相手に放った後に一定時間地面に残り、触れるとダメージを受ける“だいもんじ”。

前方の範囲内の敵をねむり状態にする“さいみんじゅつ”。

 難度の高いステージをクリアーして達成感を得たい人、かわいいポケモンたちを見て癒されたい人、自分だけの戦術を考えて披露したい人など、本作のプレイスタイルはさまざま。『ポケモンクエスト』は、数多くの需要を満たす要素が詰め込まれた作品だ。

  そんな『ポケモンクエスト』だが、断言できるのは、「“ポケモンが好き”もしくは“ポケモンに興味がある”皆さんなら、絶対に楽しめるはず!」ということ。また、本作は戦略的なバトルが好きなゲームファンの人にも、ぜひオススメしたい。まずは、Nintendo Switch版を手に取り、『ポケモンクエスト』のせかいへ! レッツゴー!

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iOS/Android版は6月末から開始