『ブレイブルー』シリーズ10周年記念イベントが実施、開発裏話も飛び出した現地の模様をリポート

2018年5月27日、東京・池袋にて『ブレイブルー』シリーズの10周年記念イベントが実施。多くのファンが集い、開発陣とゲストによるトークショー、特製コラボメニュー、対戦企画などを楽しんだ。

 2018年5月27日、アークシステムワークスが手掛ける『ブレイブルー』シリーズの10周年記念イベントが実施。開発陣と出演声優の植田佳奈さんによるトークショーや、特製コラボレーションメニュー、森利道プロデューサーとの対戦などが行われた。本稿では現地の模様をリポートする。

ブレイブルーシリーズ生誕10周年アニバーサリーコラボイベント in 激突空間

 本イベントは、2008年に誕生した人気対戦格闘ゲーム『ブレイブルー』シリーズの10周年を記念したもの。同シリーズの生みの親である森利道プロデューサーを始めとする開発陣に加え、シリーズに登場するキャラクター・レイチェル=アルカード役を演じる植田佳奈さんが登場し、ファンたちとともに10周年を祝うという内容だ。

 会場となったのは、タイトーステーション池袋西口店の6階にある“THEATER CAFF & DINING STORIA”。一般参加は事前応募制となっており、現地には開場時間前から多くのファンたちが来場。場内は満席の賑わいとなり、“STORIA”が提供するコラボメニューが楽しまれつつ、19時よりイベントスタートとなった。

ステージに登壇した4名。左から遠藤良平氏、森利道氏、植田佳奈さん、小澤陸氏。

『ブレイブルー』の歩んできた歴史を振り返る

 最初のプログラムは、『ブレイブルー』シリーズが辿ってきた10年間を振り返るトークショー。会場内のモニターに『ブレイブルー』の歴代作品とトピックスを流しつつ、壇上のメンバーが当時の印象的な出来事やおもしろエピソードなどを紹介した。トークの内容は開発の裏話的な色が濃く、ロケテストでの失敗談や、家庭用のボイス収録時のやりとりまで、さまざまな話題を披露。ここではその話題の一部を紹介しよう。

 2008年11月にはアーケードで『ブレイブルー カラミティトリガー』(以下、『BBCT』)が稼動。森氏は、ロケテスト時には使用可能キャラクターが4体のみだったことを挙げ、ロケテスト参加人数は40人ほどだったと振り返る。当時は不安になりつつ稼動を迎えたという。また、植田さんは初めてレイチェルのボイス収録に臨んだ際の思い出を披露。レイチェルの設定資料に目を通してから収録にあたったが、開発陣からは「もっと大人で」という指示が入り、実際に演じてみるとレイチェルの印象が180度変わったという。

 2009年11月には同じくアーケードで『ブレイブルー コンティニュアムシフト』(以下、『BBCS』)が稼動。遠藤氏は、この作品の家庭用版から開発に参加したそうで、 家庭用版ストーリーモードの制作にあたっては、社内にて「2ヵ月で作り上げろ」と指示を受け、四苦八苦したことを語った。

 家庭用版『BBCS』はチュートリアルがレイチェルのフルボイスで構成されているのだが、植田さん曰く20年近く声優業をしている中で、このチュートリアルがいちばん辛かった仕事だという。その理由のひとつとして、“レバー”の呼びかたが決まっていなかったため、“十字キー”、“スティック”を加えた3パターン必要になり、その膨大な収録を2日間で終わらせたことを挙げた。

 2010年12月には『ブレイブルー コンティニュアムシフトII』(以下、『BBCS2』)が稼動。小澤氏はこのころにアークシステムワークスのアルバイトとして、東京ゲームショウでの仕事に関わったという。東京ゲームショウでは、「展示用として用意した箱の中でゲーム機を動かしていたところ、熱がこもってゲーム機が動かなくなってしまうトラブルに見舞われた」と話し、当時を懐かしんでいた。

 2012年には『ブレイブルー クロノファンタズマ』(以下、『BBCP』)が登場。この作品では、アークシステムワークス25周年イベント“アークフェス”にて、全国の予選を勝ち抜いた選手たちによる決勝大会が開催された。そこでは全選手が約1時間30分かけて紹介されたのだが、森氏が「じつは台本では20分になっていた」と打ち明け、「さすがに20分じゃ終わらなかったね(笑)」と失敗談を披露した。

 また『BBCP』は、シリーズで初めて世界最高峰の格ゲーイベント“EVO”のメインタイトルに採用。決勝戦では、どぐら選手とガリレオ選手が伝説的な勝負を披露した。現地で決勝戦を見ていた森氏は、「涙を流し、言葉が出なかった」と振り返る。同じく現地でメダルのプレゼンターを務めた植田さんは、この勝負がきっかけとなり、毎年EVOに足を運ぶようになったという。

 2015年11月には、主人公のラグナ=ザ=ブラッドエッジのストーリーが完結した『ブレイブルー セントラルフィクション』(以下、『BBCF』)が登場。植田さんはあまり収録後に引きずらないタイプだというが、ラグナとレイチェルのシーンの収録ではかなり照れてしまい、ラグナ役の杉田智和さんの顔をまともに見れなくなるほど感情移入してしまったと、収録時のエピソードを明かした。

 また、森氏はジン=キサラギ役の柿原徹也さんの演技がとくにすごかったと話す。収録後に本人に「本当によかった」と語りかけたところ、柿原さんから「だろ?」と返答されたと話し、ファンから大きな笑いを誘っていた。

歴代のタイトルを振り返った後は、歴代レイチェルのキャラデザインを紹介。植田さんの思い入れがいちばん強いのは『BBCT』、表情は『ブレイブルー クロスタッグバトル』がお気に入りとのことだ。

森プロデューサーと対戦!

 続いては来場者が森氏と戦う対戦コーナー。種目として採用されたのは、『BBCT』、『BBCF』、『ブレイブルー クロスタッグバトル』の3作品だ。対戦希望者は挙手で立候補し、出演陣とのじゃんけんで選抜。ステージ上の対戦台で森氏と対決した。またこのコーナーでは、『ブレイブルー』プレイヤーには馴染み深い、“GODSGARDEN(ゴッズガーデン)”のなかおさんが登壇。マイクを持って実況を担当し、会場を盛り上げる一幕が見られた。

質問コーナー

 最後は来場者からの質問タイム。開発陣へ思い思いの問いが投げかけられた。質疑応答の中では、これからの『ブレイブルー』の展開につながるヒントになるような回答もちらほら。その一部を掲載しよう。

Q.『BBCF』の最後に、Esはどこに行ってしまったのでしょうか?
A.Esは調停者の立場なので、ほかのところでもいろいろあります。あの場所からは、あの場所での仕事が終わったため立ち去りました。

Q.ナインとEsは専用曲がありますが、あまりメインストーリーで絡んでいないのが気になりました。
A.ナインとEsのストーリーはやりたかったのですが、メインストーリーが膨大であまり絡めませんでした。このふたりの話は別のところで出したいですね。

Q.公式大会の開催予定はありますか?
A.あります。ただ、2年後に東京オリンピックが開催される影響で会場を確保するのが難しい状況です。東京だけではなく、名古屋や大阪でもやってみたいと思っています。

 以上で本イベントの全プログラムが終了。森氏は締めの挨拶で「『ブレイブルー』を続けるには皆さんの応援が必須です。今後もよろしくお願いします!」とアピール。そして最後は出演陣が来場者といっしょに集合写真を撮影し、大盛況のうちにイベントが締めくくりとなった。