2018年4月26日に、アクワイアより配信されたNintendo Switch用ダウンロードソフト『剣と魔法と学園モノ。Anniversary Edition』。本作は、『ととモノ。』の愛称でおなじみの3DダンジョンRPG『剣と魔法と学園モノ。』シリーズの10周年を記念した作品で、2008年発売のシリーズ第1作をベースにした移植作となっている。また、"Anniversary Edition"と銘打つだけのことはあり、追加要素も盛りだくさん! シリーズ10周年を迎えるにふさわしい内容となっている。本稿ではそんな本作の魅力を余すことなくお届けする。

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ようこそ、冒険者養成学校へ! 組み合わせで多様に変化するパーティー編成

 タイトルにも"学園モノ"とあるように、本作は学生生活と迷宮探索をテーマにした作品。冒険者養成学校"パルタクス学園"での生徒たちの交流や冒険譚が描かれている。プレイヤーはパーティーを編成して迷宮に足を踏み入れていくことになるのだが、まずは学園に"入学(キャラクター作成)"する必要があるので、手続きを済ませるとしよう。

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 入学では15の"学科(職業)"が選択可能。戦士の学科は攻撃に特化していたり、僧侶は回復魔法を覚えたりと、学科によってキャラクターの特徴が大きく変化する。これだけでは、ほかのRPG作品でもよくあるようなシステムだが、本作は学科以外にも"種族"や"性格"なども選択可能なのがポイント。ヒューマンはどの能力値も平均的、ドワーフは力が強く打たれ強い、ノームは頭がよく魔術師向きなど、種族によっても特徴が異なるので、たとえ同じ学科でも、種族との組み合わせによって生まれるキャラクターは千差万別なのだ。そのため、「ドワーフならやっぱり戦士でしょ! いや、魔法を使うドワーフなんていうのもありか……」などと、序盤から大いにプレイヤーを悩ませ、夢中にさせてくれる。しかも見た目もかわいいのだから、ついついこだわってしまい、キャラクターをひとり入学させるだけでも、あっという間に時間が過ぎてしまう。

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小さいぶん動きが素早いフェアリーを僧侶にすれば、いち早く味方を回復してくれる頼れる存在に。
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種族をバハムーン、学科を僧侶にして、回復も攻撃もこなしてくれるようなキャラクターを作成という選択肢も。

 また、種族間や性格には相性も存在。相性のいいキャラクターがいっしょのパーティーにいるとステータスがアップするが、逆に相性の悪いキャラクターどうしだと下がってしまうことも。慣れないうちは相性までこだわって編成する必要はないが、意識して編成できるとより強力なパーティーとなるので、慣れてきたら活用するといいだろう。なお、少しずつだが相性をよくしていく方法も存在するため、最初から相性を考慮したパーティーにしたり、相性の悪さを改善させながらじっくりと育成するパーティーにしたり、プレイスタイルに合わせて自由なパーティー編成が行える。自身が作成したキャラクターがパーティー編成にも影響を与える。この奥深さこそ、本作の魅力であり、やりこみ要素でもあるのだ。

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人間とノームは相性がいいが、ドワーフとエルフはとても相性が悪い。

 ちなみに、学生は最大100人まで入学させることが可能。必要なくなったキャラクターは"退学"させることもできるので、とりあえず気に入ったキャラクターを入学させておくのもいいだろう。

これぞ青春! 王道のダンジョンと友情の合体技

 入学の手続きが終わると、さっそくクエストを受注して迷宮に挑戦。クエストにはモンスターの討伐やアイテムの回収など、さまざまな種類が用意されており、達成していくことで新しいクエストが受注可能に。ストーリーの進行にも影響を与えるので、事前に確認しておくといいだろう。

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クエストは図書室の掲示板から受注可能。

 迷宮は複数のフロアが存在する19×19マスのマップで構成されており、入るたびにランダムで形が変化。迷宮内では、モンスターが出現することはもちろん、宝箱やアイテムが落ちていたり、ダメージトラップなどの罠も仕掛けられていたり、まさにダンジョンRPGの王道ともいえる様相だ。プレイヤーは、トラップなどをかいくぐりながら迷宮を探索し、クエストのクリアーを目指していくのだが、そんなダンジョンにおいても本作の"学園モノ"としての要素は健在。戦闘では攻撃や防御、魔法などのほかに、パーティーのメンバーが力を合わせて発動する“合体技”が存在。発動することで、相手に大ダメージを与えられるだけでなく、先述した相性も少しずつよくなっていくのだ。ともに戦うことで、仲が悪かった者どうしにも友情が生まれていく……これぞまさしく、青春を彩る学園モノにふさわしいシステムと言えるだろう。

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トラップは宝箱に仕掛けられていることもあり、解除できなければ痛い目に。筆者は即死のトラップに引っかかってしまったが、このような死と隣り合わせの緊張感もダンジョンRPGの魅力だ。
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"盗賊"学科のスキルがあれば、鍵のかかった扉を開錠できるほか、宝箱のトラップを見破ることも可能。
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迷宮の探索には、地図と強制帰還アイテム"帰還札"が必需品! 地図がなければトラップなどの位置が確認できず、帰還札がなければパーティーがピンチに陥った際でも、来た道を引き返して入り口まで戻らなくてはいけない。

 また、戦闘では前衛3人と後衛3人に分かれてモンスターと戦うのだが、この隊列も本作の重要なポイント。後衛は受けるダメージが軽減されるいっぽうで、近接武器での攻撃ができなくなるなど、前衛と後衛にどのキャラクターを配置するかで、戦略も大きく変化する。キャラクター作成とパーティー編成の奥深さに加え、パーティーの組み合わせや隊列によって変化する幅広い戦略性もまた、『ととモノ。』の醍醐味なのだ。

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ブレス攻撃(遠距離攻撃)が常時可能なバハムーンとディアボロスは、後衛でも活躍しやすい。

鑑定と錬成で味方を強化! 転科でさらなる育成も

 ダンジョンから無事帰還できたら、まずは回復を忘れずに! 本作は、HPの回復や死亡したキャラクターの蘇生にはお金が必要だが、MPの回復は無料でできるので、パーティーの回復担当のMPを回復させて、魔法でパーティー全員のHPを回復しよう。また、迷宮でアイテムなどを回収したら、"鑑定"を行うのも大切だ。迷宮で手に入れたアイテムは、鑑定するまでどんなものなのかがわからないので、"購買部"か"司祭"学科のキャラクターに鑑定してもらう必要があるのだ。

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購買部での鑑定にはお金が必要だが、"司祭"学科のキャラクターがいれば、スキルを使っては無料で鑑定してくれる。鑑定用に司祭のキャラクターを入学させておくといいだろう。
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硬貨の形をしたモンスターがたまに落とす"古代のコイン"は、鑑定後に比較的高い値段で買い取ってもらえる。本作は、ダンジョンでの資金調達が難しいので、アイテムの鑑定は重要な要素なのだ。

 加えて、鑑定で判明した"素材"を始めとするアイテムは、べつのアイテムと掛け合わせる"錬成"を行うことで、装備アイテムなどを作ることが可能。購買部で購入するよりもはるかに安い値段でアイテムが手に入る。このように、迷宮でクエストをこなしながらアイテム回収、レベル上げを行い、学園に帰還。学園では鑑定や錬成を行ってパーティーの強化、資金調達をして、再びダンジョンに入るのが本作の大まかな流れとなっている。

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錬成は実験室でできるほか、"錬金術士"の学科生がいればどこでも可能。また、錬金術士に任せれば、無料で錬成が行える。

 そのほか、キャラクターはほかの学科への"転科(転職)"が行え、覚えていた魔法やスキルなどの一部を引き継がせることが可能。これにより、攻撃魔法を唱えられる戦士や僧侶というような、本来苦手な部分を補ったキャラクターが作成可能になるなど、育成により深みを与える要素となっている。ただし、転科をするとHPが半減するというデメリットがあるので、無計画に転科をしていると器用貧乏なキャラクターになってしまうことも……。そのため、転科する際には、どんな役割のキャラクターにしたいのかを明確にイメージする必要があるが、想像通りに成長させられたときの感動と達成感は計り知れないものがある。理想通りのキャラクターを作れて、思わずニヤけてしまった筆者が言うのだから間違いない。

うれしい追加要素も盛りだくさん! これぞ"Anniversary Edition"

 10年前のタイトルをベースとしながら、いまでも十分やりごたえのある本作だが、10周年を記念した作品ということもあって、追加要素も充実。"美術鑑賞"や"音楽鑑賞"といった、いわゆるギャラリー機能が追加されたのだが、いままでのシリーズで使用されたビジュアルや4コママンガ、BGMなどをすべて最初から鑑賞可能だ。さらにBGMに関しては、シチュエーションごとに流れる楽曲を自由に設定することが可能となっており、思い入れの深い曲を好きな場面で楽しめるのも魅力的。

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 また、闘技場や試着室は、ゲームを進めていくことで解放される。闘技場では倒したことのあるイベントモンスターと再戦でき、試着室ではキャラクターの見た目の変更が可能だ。なお、試着室で変更できる服装の中には、過去のシリーズで登場した学園の制服もあり、着替えると能力値に補正が入るといった要素も。これまでシリーズを追いかけてきたファンにとってはたまらない要素が、これでもかと詰め込まれている。

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闘技場では、敵のレベルも設定可能。
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 以上、本稿では『剣と魔法と学園モノ。Anniversary Edition』の魅力をお届けしてきたが、先述の通り、本作は入学やパーティー編成、育成要素の奥深さが顕著で、噛めば噛むほど味が出る作品になっている。加えて、戦闘を通して変化するパーティー間の相性も、学園モノならではの要素で魅力的。追加要素として、最初から難度の設定も可能となったので、ダンジョンRPGを遊んだことがない人や、苦手意識を持っている人にもオススメだ。シリーズファンはもちろん、プレイしたことがない人も、ぜひ本作を機に『ととモノ。』シリーズに触れてみてはいかがだろうか。