2018年5月11日、セガサミーホールディングスが、平成30年(2018年)3月期の決算短信を発表した。売上高は3236億6400万円(前年同期比11.8%減)、営業利益は177億7200万円(前年同期比40.0%減)、経常利益は145億7800万円(前年同期比48.9%減)となった。

 セグメント別に見ると、エンタテインメントコンテンツ事業では、デジタルゲーム分野において、既存タイトルに加え、連結子会社のf4samuraiが開発、運営している『マギアレコード魔法少女まどか☆マギカ外伝』や、『真・女神転生』シリーズ初のスマートフォン向けタイトル『D×2 真・女神転生リベレーション』の配信を開始したものの、新作タイトルの投入数が当初の想定より下回った。パッケージゲーム分野においては、ソニックシリーズの新作『ソニックマニア』、『ソニックフォース』など発売したほか、海外展開を開始した『ペルソナ5』の累計販売本数が全世界で200万本を突破。また、過去に発売したタイトルのリピート販売を行ったことから、販売本数は1733万本(前期は1028万本の販売)となった。
 アミューズメント機器分野においては、UFO CATCHERシリーズ等のプライズ機の販売のほか、CVTキット等の販売を行い、堅調に推移。アミューズメント施設分野では、既存のゲームセンター業態において、プライズを中心に施設オペレーションの強化に取り組んだ結果、国内既存店舗の売上高は前期比で101.9%となっている。
 映像・玩具分野では、2017年邦画興行収入ランキング1位を獲得した劇場版『名探偵コナンから紅の恋歌(ラブレター)』の配給収入やアニメのネット配信に伴う収入を計上したほか、玩具において『ディズニー&ディズニー/ピクサーキャラクターズドリームスイッチ』等の新製品や、『アンパンマン』シリーズ等の主力製品を中心に展開。
 以上の結果、売上高は2080億8100万円(前期比1.2%増)、営業利益は148億4100万円(前期比32.8%増)となった。

 一方、遊戯機事業では規則改正を受け、下期の販売スケジュールの大幅な見直しを行ったことなどから、売上高は1056億4900万円(前期比28.7%減)、営業利益は119億2300万円(前期比54.7%減)と苦戦を強いられた。さらに、リゾート事業も、売上高は99億3200万円(前期比23.7%減)、営業損失は25億200万円(前期は営業損失22億4400万円)となっている。

 今後の見通しとして、エンタテインメントコンテンツ事業においては、デジタルゲーム分野を中心に、大型タイトルを含む複数の新作タイトルを投入し、さらなる利益成長を目指すとしている。
 そのデジタルゲーム分野では、スマートデバイス向けに新作『共闘ことばRPG コトダマン』や『プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド』をはじめ、12タイトルの新作タイトル投入を予定。パッケージゲーム分野においては、国内タイトルのグローバル展開をより一層強化するほか、新規IPの創出や既存タイトルのリピート販売により、継続して利益成長を目指す。また、アミューズメント機器分野では、UFO CATCHERシリーズ等のプライズ機の販売に加え、『Fate/
Grand Order Arcade
』や『オンゲキ!』等の新作タイトル投入を予定している。アミューズメント施設分野も、引き続きプライズを中心とした施設オペレーションの強化に取り組むほか、電子マネー等の導入を進めていく予定だ。

 そうした取り組みの結果、2019年3月期の売上高は3900億円(前期比20.5%増)、営業利益は210億円(前期比18.5%増)、経常利益は160億円(前期比9.7%増)を見込むとした。